NIPT(新型出生前診断)を受けるべきかどうか迷ったらどうする?

NIPT(新型出生前診断)を受けるべきかが分からない」
「NIPTを受けるべきかどうかをどのように判断したらいいの?」

NIPTの判断はとてもデリケートなので、多くの妊婦さんが判断を迷っているのは確かです。
実際に、NIPTを受けた妊婦さんの中でも、検査を受ける直前までどうしようかと迷っていた方も少なくありません。

喜び・重圧・不安などさまざまな感情が渦巻く妊婦さんが、NIPTを受けるべきかについてどのように考えればよいのか、NIPT調査隊が解説します。
妊婦さん

NIPT(新型出生前診断)を受けるべきかを考える前に、正しい知識を!

厚生労働省の「国内におけるNIPT受検に関する実態調査の施設アンケート」によると、2018年においてNIPT(新型出生前診断)の件数は12,893件です。

2019年度の出生数は約86万人であることから、全体のおよそ1.4%程度の妊婦さんがNIPTを受けているということになります。

とはいえ、NIPTは母体血を採血して胎児の先天性異常である染色体疾患がわかるという、とてもデリケートな問題を含む検査であるため、「たくさんの人が受けているから大丈夫」というようなものではありません。

まずは、NIPTを受ける前に最低限、頭に入れておいていただきたい点を3点お伝えします。

採血のみでできるので負担はほとんどない

NIPT(新型出生前診断)は、妊婦さんへの採血のみでできるとても簡易的な検査です。

NIPTの検査には、母体にも胎児にも健康上のリスクが非常に低いので、そういった意味では安心して受けられる検査です。
また、妊娠初期の9週目の段階から受けられるという特徴もあります。

費用は、クリニックやプランによって異なりますが、5万円程度(ただし検査項目が少なく、全体の半分程度の染色体異常しか検査できない)~20万円以上のクリニックまでさまざまです。

NIPTの精度は100%ではない

最初に、よく理解をしておきたいのは、NIPTによる診断の精度が100%ではないということです。
技術の発達により、今では精度の高い検査がおこなえるようになりましたが、それでも理論上100%の精度には至っていません。

偽陰性
本来は染色体疾患があるのに、検査では「陰性」と結果が出てしまうこと

・偽陽性
今では極めて珍しいことですが、本来は染色体疾患がないのに「ある」という結果が出てしまうこと

検査結果が100%ではないと理解をしていても、偽陰性であったことが後からわかったときにはパニックになりますし、偽陽性により人工的に流産する、つまり人工妊娠中絶を選択してしまう可能性もおおいにあります。

また、そもそもNIPTは検査項目に含まれている染色体異常しか検査をすることができないため、受ける検査の内容によっては異常が検出されないこともある、つまり、陰性だったからといって障害のないお子さんが生れてくることを保障するものではありません。

妊娠・出産のリスク要因はさまざま

妊娠・出産時には、さまざまなリスクがあります。

あまり想像したくないことではありますが、母子ともに健康状態が大きく変化してしまったり、あるいは大きなケガをしてしまったりすることも考えられます。

だからといって、NIPTを受けるべきかどうかには直接関係はないのですが、ケガなどの状態によって障害が残ってしまうこともあるため、あらかじめ理解しておくことは必要です。

NIPT(新型出生前診断)を受けるべきかを判断する際の2つの問題

NIPTを受けるべきかどうかを判断する上で、問題となりうる点が2点あります。

ただし、これらの問題や前章のNIPTに関する知識を特に持たなくても、妊婦さん自身が採血検査をすることでNIPTを受けることはできます。

しかし、できればこれらの点をきちんと頭に入れてから、納得したうえでNIPTを受けるべきかを判断した方が、NIPTの結果を冷静に受け止めて、納得のいく結論を出すことができるはずです。

倫理的な問題

倫理的な問題については、国内だけではなく世界中で議論が交わされています。
個人の問題であると同時に、宗教観や価値基準、道徳などもかかわってくる壮大な問題であり、確かな答えのある問題ではありません。

妊婦さんやママさん一人ひとりが責任に問われるようなことは決してありませんが、妊娠中のデリケートな時期だからこそ重く負担に感じてしまう方も少なくありません。

最終的には個々の価値基準や考え方にはなりますが、自分自身そしてパートナーの方と向き合って、冷静に判断する姿勢が大切です。

判断基準の問題

NIPTを受けると仮定して、検査の結果に対してどのように判断をするのかというのも一つの問題になります。

例えば、ダウン症一つをとっても程度の差は一人ひとり変わります。
また、かつてはダウン症のある人たちの平均寿命は短いといわれていましたが、今では50歳を超えていて、70歳を超えても元気に生活している方も大勢いらっしゃいます。

NIPTによって発見できるのは、どの項目で染色体異常があるかという点になってしまうため、検査の結果を受けてどのような判断をするのかという点についても、難しい判断になってしまうことがあるということです。

NIPT(新型出生前診断)を受けるべきか相談しながら検討することもできる

ここまでの内容から、NIPT(新型出生前診断)を受けるべきかどうかの判断について、余計に迷いが大きくなってしまったかもしれません。

途方に暮れてしまわないように当サイトから一つアドバイスするとしたならば、NIPTに関する専門性が高く信頼のできる先生のいるクリニックにて、相談をして検討する方法もあるということです。こういう診療のことを遺伝カウンセリングと言いますが、提供できる医師である臨床遺伝専門医はまだまだ少なく、無認可では遺伝カウンセリングしているところは殆どありませんので、非常に限られます。

NIPTに関して相談する相手といえば、パートナー・妊婦さん自身のご家族・親しい友人・・・といった身近な方々だと思いますが、それらの方々がNIPTに関する正確な知識を持っている可能性は極めて低いでしょう。

もちろん、身内や気の置けない関係性の人に対する相談は重要なことですし、そこで答えが出れば良いのですが、どうしても判断がつかない時には、専門家に相談するという選択はとても理にかなっています。

「相談ができるような信頼できるクリニックをどうやって見つけたらいいの?」

といった疑問も生じると思いますが、以下の2点をチェックすることをおすすめします。

・専門性があり実績が豊富なこと
NIPTの検査を受け付けているのは美容外科などのクリニックが多いですが、とても繊細な判断を伴う検査である以上は、大学病院並の知識のある先生が担当するクリニックに相談できた方が安心できると思います。
また、豊富な経験を持つ医師からのアドバイスは、おのずと説得力が感じられるので、経験豊富であることが分かるクリニックがおすすめです。

・医師が親身になってくれること
どのような判断を下すにせよ、最終的にはご自身が納得できるかどうかという気持ちの問題になります。
どのような不安を感じているのか・どうすれば安心できるのか、という点について親身になって先生が一緒に考えてくれないと、なかなか心を開くことは難しいでしょう。
また、NIPTの結果についてどのような判断をするか、結果が100%でないことを理解したうえでどのように結果を受け止めれば良いかなど、さまざまな不安や疑問について相談できる医師ならば、とても心強く感じられるはずです。

まとめ

NIPT(新型出生前診断)を受けるか否かの判断は、とても難しいものです。

倫理的な問題や判断の難しさなどもあるため、なかなか結論を出せない方も多いのではないかと思います。
どんなに考えても結論が出ないこともあるでしょう。

おすすめは、結論が出ないときの一つの選択肢として、クリニックに相談をすることです。
知識と実績のある先生に相談できれば、納得のいく判断につながるだけでなく、その都度迷いが生じたときに相談できるというメリットもあります。

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マルチNIPTカリオセブン|全部の染色体を7Mbでスキャン+微小欠失9疾患。胎児のDNA2.5%から可能なので9週から検査できます。
マルチNIPTデノボ|父親の加齢と相関する25遺伝子44疾患
ペアレントコンプリート:通常のNIPT(母親の側に原因がある疾患をチェック)+デノボ(父親側に原因がある疾患をチェック)
コンプリートNIPT:ペアレントコンプリート+カリオセブンの全部が入っています
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この記事の筆者:仲田洋美(医師)

仲田洋美(医師)

プロフィール

1995年医師免許取得。血液・呼吸器・感染症内科を経て、臓器別・疾患別の縦割りの医療の在り方に疑問を感じ、人を人として”全人的”に診療したいという思いを強くし、臓器を網羅した横断的専門医となり、2010年にがん薬物療法専門医取得(2019年現在全国1200人程度)。臓器を網羅すると遺伝性がんへの対策が必要と気づき、2011年に臨床遺伝専門医取得(2019年現在全国1000人程度)。遺伝相談はセンシティブな分野にもかかわらず、昼間の短い時間しか対応できない大病院のありかたに疑問を感じて、もっと必要な人がハードルを感じずに診療を受けられるようにしたいと2014年12月に開業。以来、全国から大学病院でも難しい内容の対応を求める人々を受け入れ、よろづお悩み相談所として多くの人々の様々な”家族(計画)の問題”を改善に導く。

著書に”女性のがんの本当の話”(ワニブックス)、”遺伝するがん・しないがん”(法研)がある。
少ない専門家で、正直で嘘のない言葉選びから週刊誌等の取材も多く、医療系の特集に時折コメントが掲載。(週刊現代、週刊ポスト、週刊新潮など)。
テレビ出演も時々あり、小林真央さんの病状を市川海老蔵さんが初めて記者会見した日、フジテレビの午後4時台のニュース番組に生出演して解説。その他TBS, AbemaTVなど出演。

一人一人の事情に合わせた個別対応をするべく、しっかり時間を取って本当のニーズは何かを聞き取りすることを大切にしている。短い時間でもお互いが出会ったことが相手の人生に大きな意味があるような医師患者関係の構築を理想として日々精進。

患者さんが抱えている問題を解決するにはどうしたらよいのかを考えて医師歴8年目に法学部に学士入学した程度に”凝り性”。女医が少なかった時代に3人の母親として難関専門医を3つ取得して社会進出を続けた経験から、女性のライフスタイルを医学以外の部分でも支援したいと願っている。いろんな人生経験から心に響く言葉を投げかけるため、”会うと元気になる”ということで有名。飼いネコ3匹。

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