NIPT(新型出生前診断/新型出生前検査)では、母体の血液の中を流れている赤ちゃんのDNAの断片を集めてきて測定することで赤ちゃんの染色体異常などの疾患の有無をみています。

NIPTの測定方法

NIPTはどうやって検査しているの?

赤ちゃんに由来するセルフリーDNA (cell-free DNA)は母体血漿中に7週くらいから出現し、10週だと母体血中のDNA断片の約10%を占めるといわれています。
母体血漿中のDNA断片をあつめて、それらの塩基配列を決定(シークエンスするといいます)し,各々のDNA断片が何番染色体のどの部分なのかをきめていきます。
そして各染色体に由来するDNA断片量が正常と比べてどれくらい変化しているかということを計算して胎児のトリソミーを診断しています。
この方法による検査の精度は非常に高くなっています。

ワイドシークエンス法によるNIPTの解析イメージ画像です。

こんな感じでブロックがどこの部分のものなのかを判定して、積み上げていって、足らないところはないか、増えてるところはないか、を見ている、とイメージしてくださるといいかなと思います。

NIPTでは無数の断片化した母体血漿中のDNA を並列に並べ,共通の読み取り用のツールを用いて一気に染色体上の位置情報(染色体起源が同定されている36 塩基)を読み取るものでMassively Parallel Sequencing Method(MPS法)と呼ばれます。

1ラウンドで数百万〜十数億個の短いDNAを分析することができ、別名shot gun方式とも呼ばれます。

こうした細胞の中にあるわけではない短いDNA を一本一本、塩基配列を読み取るシークエンサーとよばれる機械で読み、その断片が由来する染色体を確定して染色体毎にDNA断片数をカウントするのです。

断片が胎児のものか母体のものなのかが判別できない(*注:SNPを用いると可能となりますし、実際は赤ちゃんの断片のほうが短いのでそれで大まかに判別しています)のですが、理論的には胎児がダウン症の場合、胎児由来の21番染色体の断片数が、1.5倍に増加するはずなので、染色体特異的なDNA断片量の違いを数値化して表現するZ scoreと呼ばれる統計処理法を用いて数的な異常をみていきます。

これは偏差値の求め方と同じようなもので、個々のデータが平均値から標準偏差何個分はなれているかを評価します。

方法としては3種類あります。

  1. Wide sequence染色体を全部はかるものです。
    シーケノム(ジーンテック)・ベリナタ(イルミナ)・ユーロフィー
  2. Target sequence 21/18/13のみをはかる アリオサ
  3. SNP ナテラ

この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号