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つわりがつらいとき仕事はどうする?妊娠初期の5つの注意点も紹介
妊娠初期からはじまるつわりは、症状に個人差があり、全く感じなかったという方もいれば、食事をとれないほどつらかったという方もいます。
つわりがひどく、嘔吐感がずっと続いている状態で仕事をするのは体がつらくなってしまうため、できれば休みたいと考えるところですが、そう簡単に仕事を休めない環境の方もいらっしゃいます。
しかし「周りに迷惑をかけるから」「我慢すれば大丈夫」という気持ちから無理をしてしまうと、栄養失調や脱水症状を生じてしまう可能性もあり、大変危険です。
この記事では、つわりがつらいとき仕事をどうしたらよいか、妊娠初期に仕事をする際の注意点をご紹介します。
つわりがひどいときに仕事をどうしたらよいのかと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
つわりがつらいとき仕事はどうする?
妊娠、出産後も仕事を続けるという女性は多いのですが、妊娠初期に訪れるつわりの時期をどう乗り越えるかが問題です。
まずは、つわりがつらいとき仕事はどのようにしたらよいかをご紹介します。
仕事を休んだほうがいいとき
つわりはひどくなると妊娠悪阻(にんしんおそ)と呼ばれ、点滴や入院が必要になることもあります。
以下のよう状態なら、仕事を休んで病院で診察してもらうようにしましょう。
- 疲労感やめまい
- 吐く量が多く脱水状態になっている
- 体重が5kg以上減った
- 数日間なにも食べられていない
このような症状が出たら医師の診断を受ける必要があります。点滴や制吐剤の投与を行ったり、入院して経過観察を行ったりするケースもあります。
つわりは妊娠5~6週頃からはじまり、ピークは妊娠8~10週頃とされていますが、妊娠中期の16~27週に入ってもつわりが収まらないようだと、赤ちゃんへの影響が心配されます。
妊娠初期はまだ周りに妊娠していることを伝えていない方も多いのですが、仕事を休むために直属の上司には妊娠の報告をしたほうがよいでしょう。
上記のような症状が出たら、無理をせずに仕事を休んで医師の診察を受けるようにしましょう。
診断書を書いてもらって休職することも可能
妊娠悪阻は医師の診断書をもらうことにより、休職して傷病手当金を受け取ることも可能です。
傷病手当金は連続して4日以上休んだ場合に、4日目から「月給÷30日の2/3に相当する額」を、休んだ日数分支給してもらえます。
勤務先の健康保険に加入していると申請できる制度なので、パートで働いていて自身が健康保険に加入していないママは対象外となってしまいます。
妊娠悪阻がひどいことによる診断書は、担当する医師によって診断書を出す基準が異なるため、前述したような症状があれば必ずもらえるというものではないのが現状です。
尿検査や血液検査を行い、脱水症状がない場合は診断書を出してもらえなかったというケースもあるため、その場合はつらい症状を理解してくれる病院に変えて診断書を出してもらうようにしましょう。
母性健康管理指導事項連絡カードとは
母性健康管理指導事項連絡カードは、母健連絡カードとも呼ばれるもので、妊婦さんの状況を会社へ正確に伝えるためのカードとなります。
厚生労働省のホームページからダウンロードするか、母子手帳からコピーして使用することが可能です。
母性健康管理指導事項連絡カードを受け取った会社は、男女雇用機会均等法第13条に基づいて適切に対応しなければならない義務があります。
母性健康管理指導事項連絡カードは、医師の診断書と同等の効力があり、時短勤務や休憩時間の延長など、措置が必要なケースで使用されます。
職場で周りへの気遣いから、なかなか時短勤務などの変形勤務の希望を言い出すことができない妊婦さんは、この母性健康管理指導事項連絡カードを活用してつらい時期を乗り越えましょう。
妊娠初期に仕事をする際の注意点
妊娠初期は流産する可能性も高いため、仕事を今までのようにしようとせずに、赤ちゃんのことを考え、行動を制限する必要も出てきます。
ここからは、妊娠初期に仕事をする際の注意点をご紹介します。
直属の上司への報告の時期
職場へ妊娠の報告をするタイミングに決まりはありません。
安定期に入ってから上司に報告したいと考える妊婦さんもいらっしゃいますが、直属の上司には妊娠がわかったタイミングで報告しておいたほうがよいでしょう。
上記でご紹介したように、つわりがつらくて仕事を休みたい、勤務形態を変えたいなどの相談がしやすくなります。
会社によっては人事異動のタイミングなどもあるため、直属の上司に加えて人事担当者に相談しておいた方がよいケースもあります。
重労働を避けるようにする
妊娠が発覚したら、以下のような重労働は避けましょう。
- 重いものを持つ
- 長時間の立ち仕事
- 長時間勤務
妊娠前は普通に行えていたこのような仕事も、妊娠したら周りに協力してもらい避ける方がよいでしょう。
重い物を持ったり、長時間立ちっぱなしでいたりすることによって、妊婦さん自身に不調が見られないケースだと、周りに迷惑をかけられないからと自分で重労働をしてしまう妊婦さんも少なくありません。
しかし、赤ちゃんと自分の体を守るためにも、大丈夫だと過信しすぎずに、重労働だと感じることは避けて周りにお願いするようにしましょう。
それでも、万が一おなかが張ってきた、出血があるなどの症状が出たらすぐに病院を受診する必要があります。
冷えに注意
妊娠によってホルモンバランスが変化すると、体温調節がうまくできなくなり、体が冷えやすくなります。
さらに、長時間座っていることなどによって血行が悪くなることも考えられるため、デスクワークの方は注意が必要です。
妊娠中に体が冷えると、以下のような影響を与えるとされています。
- つわりの悪化
- お腹の張り
- 足のむくみ
- 便秘
- だるさ
体が冷えやすいと感じている方は、職場で冷房があたらない位置に移動させてもらう、ひざ掛けを利用するなどして冷房対策を怠らないようにしましょう。
通勤対策をする
妊娠中に満員電車に乗ることで、以下のような問題が発生する可能性があります。
- 冷房の効きすぎによる冷え
- 急な眠気に対応できない
- 車内のにおいによる吐き気
- 車内マナーによる不快感
妊娠中の女性が申し出ることによって、通勤緩和の措置を受けることができると法律で定められています。
そのため、どうしても上記のような問題が発生し満員電車を避けたいと思ったら、上司に相談して時間差出勤をお願いするようにしましょう。
ご紹介した母性健康管理指導事項連絡カードにも、通勤緩和に関する事項があるため、上司に相談しづらいなど、医師の署名が必要な場合は主治医に相談して、母性健康管理指導事項連絡カードを書いてもらうようにしましょう。
会社周辺の病院を調べる
通勤中や勤務中に急に体調が悪くなることも考えられるため、会社周辺の産婦人科を調べておき、いつでも連絡できるようにしておきましょう。
仕事をしている最中に以下のような状態になったら、産婦人科を受診したほうがよいといえます。
- おなかの張りや痛み
- 強い頭痛
- 破水
- 出血
お腹の張りや痛みは、まずは横になって様子を見ても大丈夫ですが、どんどん張りが強くなる、強い痛みを伴うという場合は躊躇せずに受診するようにしましょう。
強い頭痛は妊娠高血圧症候群の可能性も疑われるため、血圧の検査をする必要があります。
また、出血はすぐに産婦人科を受診する必要があります。心配がない出血の可能性もありますが、自己判断で大丈夫だと考えるのではなく、医師の診察を受けるようにしましょう。
破水も出血同様、すぐに受診が必要となります。陣痛が始まる前に胎児を包んでいる卵膜が破れてしまった状態なので、流産や早産の危険性が高い症状です。
まとめ
つわりがひどいために仕事を休みたいと考えている方は、周りへの影響や上司との関係など、さまざまなことを考えて躊躇してしまう方もいらっしゃいますが、赤ちゃんと自分の体のことを最優先に考えてみるようにしましょう。
そのために、まずは直属の上司に妊娠の報告をするとともに、つわりがつらいときの配慮もお願いすることをおすすめします。
上司に直接言いづらいと考えている方は、母性健康管理指導事項連絡カードや医師に診断書をお願いするなどして、職場に提出することで休業できるケースもあります。
さらに、妊娠中は通勤や仕事内容を変更への配慮も必要となります。
とくに流産しやすいといわれている妊娠初期に、重いものを持ったり、立ちっぱなしで仕事をしたりすることは大変危険です。
そういった仕事を避けることができるよう、上司とよく相談して、周りの理解を得ることができる環境をつくるための人間関係の構築も重要となってきます。
つわりがつらいときに仕事をどうしたらよいか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
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