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妊娠を待ち望む方が「妊娠したかどうか」を1日でも早く知りたいと思うのは当然のことです。そして、性行為直後から妊娠兆候についてわかれば嬉しいですよね。
しかし実際は、受精後すぐに症状が現れることはありません。
そこでこの記事では1日でも早く妊娠したか知りたい方向けに、以下の内容をお伝えします。
- ・妊娠までの流れと妊娠初期症状
- ・確定診断までの流れ
- ・妊娠したら気をつけること
最後まで読むことで、現在のあなたの状況と照らし合わせながら妊娠しているかを確認できます。また、妊娠中なら気をつけることも学び、安全・安楽に妊娠生活を送れる準備も始めましょう。
結論、受精後すぐは「自覚症状がない」
受精後すぐは自覚症状がありません。
なぜなら、妊娠初期症状は着床後に分泌され始める妊娠ホルモンの影響で現れるからです。受精から着床までは「5日〜1週間」かかり、着床後はさまざまな症状が現れます。
ただし、人によっては受精直後から以下の症状が現れることもあります。
- ・頭痛
- ・腰痛
- ・眠気
というのも、受精直後から妊娠継続ができるように妊婦さんのカラダは少しずつ変化するからです。
例えば、妊娠準備のために分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)は、血管を広げる作用があります。血管が広がると脳神経が刺激され頭痛になったり、基礎体温が上がり眠気を誘発したりします。
つまり、これらの症状があれば妊娠している可能性があるでしょう。また「体調が優れない」「いつもと少し違った感じ」など漠然とした違和感がある時も妊娠によるカラダの変化が影響している可能性があります。
妊娠までの流れ|体の中で何が起こっているの?
妊娠までの流れは、以下の3つに分けられます。
- ・流れ①:排卵
- ・流れ②:受精
- ・流れ③:着床
また、以下の図解がイメージしやすいため、ご覧ください。
(銀座レディースクリニック/妊娠のメカニズムより画像引用)
妊娠までに起こるカラダの変化についても解説しているので、ご自身の状況を照らし合わせて読んでいただけると参考になります。
参考資料:銀座レディースクリニック/妊娠のメカニズム
流れ①:排卵
排卵とは卵巣内で成熟した卵子が卵胞の殻を破り、卵管に排出されることです。
以下の図解がわかりやすいので、参考にしてみてください。
(goo 辞書/受精と排卵のメカニズムより画像引用)
卵巣内で卵子は18〜20mmまで育ち、脳内で分泌される 黄体化ホルモン(LH)の刺激により排卵されます。
月経周期は4週間サイクルで行われ、妊娠が成立しないと受精卵は子宮内膜とともに体外に排出されます。
参考資料: goo 辞書/受精と排卵のメカニズム
流れ②:受精
受精とは排卵された卵子と精子が出会うことです。
性行為にて膣内で射精された精子は、2〜3日かけて卵子のいる卵管に到達します。卵管で受精に成功すると、受精卵は着床するために子宮方向へ向かいます。この時点ではまだ妊娠成立していません。
基本的には1つの卵子に1つの精子しか受精できません。そのため、受精卵は受精後に他の精子が入らないように受精膜を張り、直ちに細胞分裂を始めます。そして、細胞分裂を続けながら、5日〜1週間かけて子宮へと向かいます。
流れ③:着床
着床とは、卵管で受精した受精卵が細胞分裂を繰り返して胚盤胞となり、子宮内膜に潜り込むことです。着床した時点で妊娠成立となり、妊娠生活が始まります。
受精卵が無事着床できるように排卵直後から黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増えて、子宮内膜を厚くします。受精直後から徐々に妊娠が続けられるようなカラダに変化が始まっているのです。
また、着床が成立するとhCGホルモン(ヒト絨毛生ゴナドトロピン)の分泌が始まり、このホルモンが尿中で検出されると妊娠が確定します。このことからも妊娠検査薬は着床後に使わないと正しく判定できないこともわかりますよね。
実際の使用タイミングについては、この記事の「妊娠確定までの流れ|3ステップで解説」で詳しく解説しているので、ご覧ください。
着床後に現れる妊娠初期症状とは?
着床(妊娠成立)すると妊娠初期症状が現れます。
「妊娠したかな?」と感じるのはこの時期であり、妊娠を継続するためにカラダは著しく変化し、それに伴いさまざまな症状が現れるのです。
そこでこの章では、妊娠初期症状について、以下の内容をお伝えします。
- ・妊娠初期症状と生理の違い
- ・妊娠初期症状が現れる時期|性行為後いつから始まる?
- ・具体的な妊娠初期症状20選
- ・その他で妊娠後に現れる症状
妊娠初期症状を知ることで、あなたが妊娠しているかどうかを予測できますので、ぜひご活用ください。
妊娠初期症状と生理の違い
妊娠初期症状と生理は、体調の変化という点において非常に似ており、違いがわかりにくいと感じる方も多いようです。ただし、出血量が決定的に違います。
というのも、妊娠初期症状は出血がほとんど見られないからです。ただし、妊娠初期症状でも着床出血と言われる少量の出血がみられることがあります。その場合は、ピンク色のおりものが確認できます。
一方の生理では色が濃く、量も非常に多い月経出血が現れるのが特徴です。妊娠しないと受精卵と子宮内膜は、カラダの外に排出されるからです。また、月経が4週間に1回の周期であるため、前回の生理からおよそ1ヶ月後に出血が見られたら月経であると判断できます。
このように出血量から妊娠初期症状と生理の違いを確認することもできるのです。
妊娠初期症状が現れる時期|性行為後いつから始まる?
妊娠初期症状は早い方で妊娠3週目、つまり受精卵が着床して妊娠が成立した時点から現れます。つまり、性行為からは「約1〜2週間後」と考えられます。
妊娠から妊娠初期症状までの流れと日数の目安は、以下のとおりです。
- ・妊娠0週0日:最終月経初日
- ・妊娠2週ごろ:排卵・受精
- ・妊娠3週ごろ:着床
- ・妊娠4週ごろ:妊娠初期症状が現れる
妊娠が成立するとhCGホルモン(ヒト絨毛生ゴナドトロピン)が大量に分泌され始めて、ホルモンバランスが大きく乱れます。急激なホルモンバランスの変化にカラダがついていけず、妊娠初期症状が現れるのです。
具体的な妊娠初期症状20選
妊娠初期はホルモンバランスが崩れるため、非妊娠期では体験したことのない症状も現れます。代表的な症状だと、つわりや着床痛などがあげられるでしょう。
また、症状の種類や程度は人によって異なります。つわりで食事もままならなかったと話す人もいれば無症状だった人もいます。大切なのは妊娠初期症状の種類を知り、あなたが感じる症状が異常ではないかを確認できるようになることです。
そこで、妊娠初期症状妊娠について「【チェックリスト】妊娠超初期症状20選と生理前症状との違い・注意点を解説」の記事が参考になるため、ぜひご覧ください。
チェックリストになっているため、あなた自身の症状と照らし合わせて考えられます。
その他で妊娠後に現れる症状
妊娠初期症状以外にも、妊娠初期には以下の症状も現れます。
- ・おりものの変化
- ・基礎体温が上がる
妊娠ホルモンの分泌が続くと妊娠初期のおりものの量は多くなり、白濁やクリーム色、着床出血が混じることでうっすらピンク色に変色することもあります。酸っぱいニオイが強くなる方もいますが、人によって程度はさまざまです。
また、妊娠を継続するために黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が続くため、基礎体温が高いままです。妊娠初期にカラダが火照り、少し風邪っぽいと感じる原因は、これらが関係しています。
このように妊娠初期症状以外にもお母さんのカラダの変化に伴い、さまざまな症状が現れるのです。
妊娠確定までの流れ|3ステップで解説
妊娠確定までの流れは、以下の3つのステップです。
- ・ステップ1:妊娠検査薬で確認
- ・ステップ2:産婦人科を受診
- ・ステップ3:妊娠届出書の提出
妊娠検査薬の使用や産婦人科の受診が早すぎると、正しい妊娠判定を得ることができません。そこでこの章で解説する妊娠確定までの3ステップを学び、正しい妊娠判定ができるようになりましょう。
ステップ①:妊娠検査薬で確認
簡易的ではありますが、妊娠検査薬なら自宅で簡単に妊娠の有無を確認できます。近年、妊娠検査薬の精度が高くなり、陽性判定なら妊娠はほぼ確定と考えて良いでしょう。
妊娠検査薬は、尿中のhCGホルモン(ヒト絨毛生ゴナドトロピン)を検出して妊娠しているかを確認する検査キットで、薬局などで簡単に手に入ります。hCGホルモンとは妊娠成立後に分泌される妊婦特有のホルモンで、妊娠5〜6週目に分泌量のピークを迎えます。
そのため「妊娠5〜6週目」、つまり次回生理予定日から1週間後あたりに検査をすると正しい結果が得られやすいのです。はやる気持ちもわかりますが、検査時期が早すぎるとhCGホルモンがしっかりと分泌されていないため、誤判定になります。
妊娠検査薬で陽性判定(妊娠中)だった方は、次に解説する通り早めに産婦人科へ受診しましょう。
ステップ②:産婦人科を受診
妊娠検査薬で陽性判定が出たら、確定診断をもらうために産婦人科を受診しましょう。
確定診断をするためには、以下の検査が行われます。
- ・問診
- ・血液・尿検査
- ・エコー(超音波)検査
問診にて、妊娠までの経緯や基礎体温の経過(記録中の方のみ)から妊娠時期として間違っていないかの判断をします。
また、血液・尿検査で妊娠特有のホルモンの分泌、エコー検査で胎児を包む胎嚢があるかを確認し、時期によってはすでに胎児心拍(赤ちゃんの心臓が動いている)を確認できます。胎児心拍が確認できた場合は、役所に妊娠届の提出をして、妊娠生活の始まりです。
エコー検査では診察台に横になり、膣の内部にプローブ(触子)と呼ばれる医療機器を入れるため、羞恥心を伴います。そのため、医師から説明される検査の必要性を十分理解したうえで臨みましょう。
また、ワンピースで受診すると検査がスムーズに行えるため、身体的な負担の軽減にもなります。妊婦によっては、すでに妊娠初期症状があるため、最小限の負担で検査できる工夫も必要そうですね。
ステップ③:妊娠届出書の提出
胎児心拍が確認できたら、医師の発行する妊娠届出書を自治体に提出しましょう。
提出した時点で妊婦として認められ、母子手帳の交付が行われます。母子手帳は妊婦健診や乳幼児健診で使いますので、初回妊婦健診までには必ずもらっておきましょう。
また、母子手帳にはご両親の覚え書ができる育児書でもあります。育児中の気持ちや工夫したことなどを書き加えて読み返したり、一生の宝物として保管したりしても良いでしょう。
参考資料:厚生労働省研究班(東京大学医学部藤井班)監修 女性の健康推進室ヘルスケアラボ/母子手帳
【注意点】妊娠したら気をつける5つのこと
お母さんと胎児は一心同体であり、お母さんの食べた物や行動などが直接胎児へ影響します。そのため妊娠初期の妊婦の方は、いつも通り生活をしていても胎児へ悪影響を与えていないかなるのも当然です。
そこでこの章では、妊娠初期の妊婦の方が気をつけることを5つ紹介します。
- ・注意点①:飲酒・喫煙習慣
- ・注意点②:カフェインの摂取
- ・注意点③:内服薬
- ・注意点④:レントゲン
- ・注意点⑤:感染症
妊娠初期に感じやすい不安を解消できる内容となっているので、ぜひ参考にしてください。
注意点①:飲酒・喫煙習慣
胎児への健康被害を最小限に抑えたいなら、1日でも早い禁酒・禁煙をおすすめします。
アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドは、胎児性アルコール症候群の発症を助長します。胎児性アルコール症候群とは身体・精神発達遅延や知的障害が伴う先天性異常のことです。現在のところ有効な治療法がなく、対症療法がメインとなります。
胎児は肝臓機能が未成熟であり、アルコールの代謝ができません。つまり、お母さんの飲酒は、お酒の飲めない胎児に強制的にアルコールを飲ませているのと同じことなのです。非常に危険なことであり、想像するだけでも恐いですよね。
また、タバコに含まれるニコチンは血管収縮の作用があり、胎児へ十分な酸素や栄養素を届けることができません。そのため、胎児発育不全や胎児機能不全、流産などのリスクを高めることがわかっています。
そして、胎児性アルコール症候群のリスクを高めることもわかっているため、飲酒習慣のある喫煙者は特に注意が必要です。
これらの理由から飲酒・喫煙習慣があれば、お腹にいる赤ちゃんを守るためにも1日でも早くやめておく方が良いでしょう。
参考資料:厚生労働省 e-ヘルスネット/胎児性アルコール・スペクトラム障害
注意点②:カフェインの摂取
胎児発育不全のリスクを高めることがわかっているカフェインの摂取も控えましょう。
妊娠超初期は胎盤が完全に作られていないため母子はつながっておらず、お母さんの口にするものが直接影響することはありません。しかし、胎盤が作られる妊娠12〜16週になると血液循環を共有するため、お母さんの行動が影響を及ぼします。
カフェインには以下の作用があり、肝臓機能が未熟な胎児に届けられると代謝に時間がかかり、長い間高濃度のカフェインにさらされます。
- ・中枢神経の興奮作用
- ・血管収縮作用
- ・利尿作用
胎児に酸素や栄養素を届ける胎盤の血管を収縮させたり、胎児の心拍数を増やしたりして、胎児発育不全を誘発するのです。そのため、カフェインレスのお茶やコーヒーを飲むようにしましょう。
とはいっても、コーヒーや紅茶の飲用習慣がある方にとって制限するのはストレスになりますよね。実は妊婦でのカフェインの摂取をしても大丈夫です。ただし、過剰摂取は禁物です。
厚生労働省によると「1日200mg(コーヒーをマグカップで2杯程度)」なら妊婦でもカフェインを摂取して良いとしています。
参考資料:厚生労働省/食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
注意点③:内服薬
内服薬を飲む時は、かかりつけ医に相談してから内服するようにしましょう。
妊娠初期はホルモンバランスの乱れから体調を崩しやすく風邪をひきがちです。市販の風邪薬によっては、胎児へ健康被害を及ぼすものもあるので注意しましょう。
例えば、消炎鎮痛剤として有名なロキソニン(ロキソプロフェン)は、小児喘息やライ症候群(脳炎や肝機能低下など)を誘発するため、子どもへの使用が禁止されています。
持病でやむをえず内服を続けなければいけないなら、早めにかかりつけ医に相談しましょう。代替薬品や減薬にて胎児への影響を最小限にしてもらえます。
参考資料:MSDマニュアル家庭版/ライ症候群
注意点④:レントゲン
レントゲンによる放射線被曝も胎児への健康被害が気になるため、控えるに越したことはありません。
なぜなら胎児期は放射線感受性が高く、影響がでやすいと考えられているからです。
具体的な影響は、以下のとおりです。
- ・流産
- ・器官形成異常(奇形)
- ・精神発達遅滞
被曝する時期により胎児への影響は異なります。
例えば、大脳が発育する妊娠7〜8週に被爆すると精神発達遅滞(知的障害)が発症しやすくなると言われています。
環境省によると「0.1グレイ以下」の放射線被爆であれば胎児への影響は少ないことがわかります。
(環境省/確定的影響と時期特異性より画像引用)
そのため、治療上やむをえずレントゲンが必要な時は、医師と相談する必要がありそうです。
参考資料
環境省/確定的影響と時期特異性
環境省/精神発達遅滞
注意点⑤:感染症
感染症対策も胎児を守るうえで非常に重要です。
お母さんと胎児は一心同体です。そのため、お母さんが感染症になり苦しむと、胎児も同じように苦しくなります。胎児を育てるお母さんが弱ると、十分な栄養を届けられません。
特に妊娠中に注意しなければいけない感染症は「風疹」です。妊娠中に風疹になると、胎児が先天性風疹症候群という重篤な先天性障害を発症するリスクが高まるからです。
先天性風疹症候群の症状は、以下のとおりです。
- ・先天性心疾患
- ・難聴
- ・白内障
- ・精神発達遅滞
- ・髄膜脳炎
症状によっては重篤なものもあり、出産後から早期治療が必要になるケースも少なくありません。そのため、風疹の抗体価を調べて、抗体価がない場合は予防接種の検討をしましょう。
ただし妊娠週数によっては風疹ワクチンを接種できないこともあるので、早めに検査することをおすすめします。
参考資料
厚生労働省/先天性風しん症候群
NIID 国立感染症研究所/先天性風疹症候群とは
妊娠初期に関するよくある3つの質問
この章では、妊娠初期に関するよくある3つの質問について詳しく解説します。
- ・質問①:妊娠が確定したら出生前診断は受けるべきですか?
- ・質問②:妊娠初期に内服をしてしまった時の対処法を教えてください
- ・質問③:化学流産した場合の症状はありますか?
受精直後の妊娠初期に抱える不安の解消に役立てれば幸いです。
質問①:妊娠が確定したら出生前診断は受けるべきですか?
出生前診断を受けるメリット・デメリットについて、正しく理解したうえで受ける必要があります。
出生前診断を受ける最大のメリットは、早いうちから胎児に関する情報を知り、妊娠中や出産後の生活の準備ができることです。また、先天性障害を見つけられれば出生前から障害への理解や対策などを落ち着いて考えられ、胎児を受け入れる準備ができます。
間違っても「先天性障害がないと安心したい」から出生前診断を受けるようなことはしてはいけません。
一方のデメリットは高額な検査費用がかかることです。出生前診断は治療ではないため、自由診療扱いになります。つまり保険適応外であり、検査費用は全額自己負担になるということです。
受ける検査の種類や施設により設定金額も異なりますので、事前に確認しておく必要があります。また、各検査で受けられる時期に制限があるため、希望する場合は妊娠週数と合わせて考えましょう。
出生前診断についてより詳しく知りたい方は「高齢妊娠|出生前診断は受けるべき?種類やメリット・デメリット【体験談あり】」の記事が参考になります。ぜひ、ご覧ください。
質問②:妊娠初期に内服をしてしまった時の対処法を教えてください
妊娠初期に誤って内服をしてしまった場合、すぐにかかりつけ医に相談しましょう。
なぜなら、内服による胎児への健康被害を最小限に抑える必要があるからです。 内服の種類によっては胎児への健康被害を考えて、経過観察しなければいけないこともあります。
また、風邪や花粉症の薬など一般的に用いられる内服薬であっても、一度かかりつけ医に相談してからにしましょう。相談の結果、胎児へ影響の少ない代替薬の処方をしてもらったり、減薬指示があったりすることもあります。
質問③:化学流産した場合の症状はありますか?
化学流産の症状は大量の出血であり、よく月経出血を間違えられます。
化学流産で大量に出血する理由は、他の流産と同じように胎盤や胎児が排出されるからです。一般的に生理よりも出血量が多く、ゼリー状やレバーの塊のような性状で排出されることがあります。
数日間出血が止まらず、出血量も減らないなどの異常がない限りは治療の必要はありません。
また、化学流産後は妊娠検査薬で陰性になることや、基礎体温が下がることも合わせて覚えておきましょう。
まとめ: 受精後すぐに症状がでないからこそ慎重に生活を!
以上、受精後すぐに現れる症状について詳しく解説しました。
受精直後は妊娠ホルモンが分泌されておらず、カラダの変化も少ないため、自覚症状に乏しいことがわかりました。受精から1週間後に着床すると、妊娠ホルモンが大量に分泌され、ホルモンバランスが崩れることで妊娠初期症状が現れます。
つわりや頭痛や風邪っぽい症状が続くなら、妊娠の可能性も含めて妊娠検査薬を使ってみましょう。妊娠検査薬で陽性判定なら、確定診断をもらうためすぐに産婦人科の受診が必要です。
妊娠初期は胎児への健康被害も考えて、さまざまなことに注意しましょう。特に以下の5つは妊娠の確定診断がされていなくても気をつけておくことに越したことはありません。
- ・注意点①:飲酒・喫煙習慣
- ・注意点②:カフェインの摂取
- ・注意点③:内服薬
- ・注意点④:レントゲン
- ・注意点⑤:感染症
医学的な根拠を踏まえながら詳しく解説しているので、もう一度読み徹底できるようにしましょう。
この記事が受精後の症状やその後の過ごし方に関する不安の解消になれば幸いです。