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妊娠検査薬はいつから使用できる?フライングでも反応は出るのかを解説

生理の遅れや体調の変化を感じた場合は妊娠の可能性があります。妊娠の可能性を感じたら、産婦人科を受診する前に妊娠検査薬を使用してみましょう。

今回は妊娠検査薬の基本的な仕組みやいつから使えるか、ベストなタイミングなどを紹介します。

妊娠検査薬の基本的な仕組み

受精卵が着床すると胎盤が作られます。胎盤のなかではホルモン「hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)」が生成されます。妊娠検査薬で妊娠しているかどうかが確認できるのは、このhCGが反応するからです。
一般的にhCGは生理予定日である妊娠4週目より、血中や尿から検出できます。妊娠検査薬は尿にhCGが含まれているかどうかで、妊娠しているかどうかを確認しているのです。

妊娠検査薬は生理予定日の2日前ごろから反応する

妊娠検査薬が反応する成分である、hCGは妊娠3週と5日目ごろからです。そのため、生理予定日の2日前ごろに使用すれば反応するといえます。

ただし、生理不順の方、不順ではなくとも予定日がずれる方もいます。妊娠検査薬が生理予定日の2日前ごろから使用できるというのは、あくまで目安と考えておきましょう。

妊娠検査薬で陽性反応が出るのは生理予定日から1週間後

妊娠検査薬はいつから使える?ベストなタイミングを紹介

妊娠検査薬は生理予定日の2日前ごろから反応しますが、より正確な結果を希望する場合は、生理予定日から1週間後を目安としましょう。妊娠検査薬を製造・販売しているメーカーの多くが生理予定日から1週間後を使用目安としています。

検査が早いと陰性でも妊娠している可能性がある

妊娠検査薬が反応するのは生理予定日の2日前ごろからです。ですが、早い段階での検査の場合、妊娠しているにも関わらず陰性の結果が出る可能性があります。

検査薬が反応する成分であるhCGの上昇タイミングは人によって異なります。そのため、検査薬を使用しても陰性となってしまうのです。

検査の結果、陰性であっても生理がこない、お腹が痛くなるといったことがあれば産婦人科にかかるようにしましょう。

妊娠検査薬をフライングで使うとどうなる?

妊娠検査薬をフライングで使う場合、早期妊娠検査薬の使用をおすすめします。
一般的な妊娠検査薬は、hCGの量が50mlu/mL以上で陽性反応が出るのに対して、25mlu/mLで反応します。

また、通常の妊娠検査薬はドラッグストアで手軽に購入できるのに対して、早期妊娠検査薬は第1類医薬品のため、薬剤師がいる薬局のみで購入可能です。

フライング検査のメリット・デメリット

フライング検査を行ううえでは、メリットとデメリットを正しく把握しておきましょう。

【メリット1】服薬、レントゲン受診できるかがわかる

フライング検査で早期に妊娠しているかがわかれば、服薬やレントゲンを受診しないほうがいいかが判断しやすくなります。

妊娠初期は赤ちゃんの身体が作られるうえで重要な時期です。そのため、服薬やレントゲンは避けることが望ましいです。

また、妊娠していることが早くわかれば、感染症に対する予防も早期に取り組めます。

【メリット2】タバコやお酒をはやく避けられる

薬やレントゲンと同様、妊娠したら喫煙や飲酒は避けるべきです。そのため、フライング検査で早めに妊娠していることがわかれば、妊娠中に避けるべきものと距離を置けます。

また、カフェインも妊娠中は避けるべきです。フライング検査を行なうことで、カフェインも早く避けられるでしょう。

【メリット3】出産に向けた生活に切り替えられる

出産して赤ちゃんとの生活が始まると、それまでとはライフスタイルが一変します。
そのため、フライング検査で早めに妊娠がわかれば、出産後の生活の準備に取り組めます。

また、お腹の赤ちゃんに配慮した生活もすぐに送れるでしょう。転倒に気をつける、重たいものを持たないといった日常のちょっとした動作にも気を配れます。

【メリット4】妊娠初期の症状に対して心構えができる

妊娠初期には出血や腹痛、吐き気といった症状が現れます。フライング検査で妊娠がわかっていれば、これらの症状に対しての心構えができるでしょう。

【デメリット1】妊娠確定まで時間がかかる

フライング検査で陽性となっても、妊娠が確定するのは、病院で妊娠5週以降に胎嚢と心拍が把握できてからです。そのため、妊娠確定までの時間、本当に妊娠しているのかをヤキモキしながら待たないといけません。

【デメリット2】化学流産がわかってしまう

化学流産とは着床がうまくできていなかった、着床が続かずに受精卵が出血と同時に流れてしまったといったことが原因の流産です。化学流産であってもhCGは分泌されるため、フライング検査では陽性反応がでることがあります。

フライング検査で陽性反応が出たため病院を受診すると、化学流産が判明してしまうかもしれません。

妊娠検査薬を使用する前に押さえておきたい2つのポイント

妊娠検査薬を使用する前に押さえておきたいポイントとして、次の2つが挙げられます。

  • ・日常的に生理の周期を把握しておく
  • ・妊娠検査薬の使用方法を把握しておく

1. 日常的に生理の周期を把握しておく

妊娠検査薬は使用する際のタイミングが大切です。そのため、生理時期を間違って検査してしまうと正確な検査結果が出ません。正確な検査結果を出すためにも、日常的に生理の周期を把握しておきましょう。

また、緊急で検査結果を知りたい場合は、生理当日に使用できる妊娠検査薬を使用しましょう。ただし、このような妊娠検査薬は取り扱い店が限られているので、日常的にどのドラッグストアに置いてあるかを理解しておくことをおすすめします。

2. 妊娠検査薬の使用方法を把握しておく

妊娠検査薬はスティック状になっているのが一般的です。検査方法は次の2つに大きく分けられます。

  • ・直接尿をかけて採尿する
  • ・カップに尿をためて検査薬を浸す

簡単に検査をしたい、あまり手を汚したくないなど、自分の希望に応じた検査薬を選びましょう。

妊娠検査薬にまつわる2つの噂

妊娠検査薬には次のような噂があります。

  • ・朝に検査した方がいい
  • ・排卵検査薬が妊娠検査薬の代わりになる

1. 朝に検査した方がいい?

妊娠検査薬を使用する際、早朝の尿を採取した方がいいと言われています。これは、一般的に朝1番の尿がhCG濃度が高いとされているためです。

ですが、時間ごとにhCG濃度に違いがないという研究結果もあるため、妊娠検査薬を使用する際は、自分が使いやすいタイミングを選ぶとよいでしょう。

2. 排卵検査薬が妊娠検査薬の代わりになる?

排卵検査薬とは、排卵日を予測するための検査薬です。排卵検査薬は黄体形成ホルモン(LH)というホルモンを検出する仕組みになっています。この黄体形成ホルモン(LH)というホルモンと、妊娠検査薬が検出するhCGは共通の構造を持っています。

そのため、排卵検査薬が2つのホルモンの差を判断できなかった場合、排卵検査薬がhCGに反応して陽性という結果になってしまいます。
ただし、排卵検査薬は排卵日を予測するための検査薬のため、正しく妊娠を検査したいのであれば妊娠検査薬を使用しましょう。

妊娠検査薬で陽性が出たら産婦人科へ

妊娠検査薬で陽性が出たら産婦人科を必ず受診しましょう。陽性がでたとしても、正常な妊娠をしているとは限られません。早めに産婦人科を受診して、再度検査を受けるようにしてください。

【まとめ】妊娠検査薬のタイミングをしっかりと把握しておこう

妊娠検査薬とエコー写真

妊娠検査薬は正しいタイミングで使用することで、より正確な結果が求められます。妊娠検査薬は通常の検査薬のほかに、早期に検査可能な早期妊娠検査薬がありますが、いずれも陽性であったとしても正しく妊娠できるとは限りません。

妊娠検査薬で陽性反応が出た場合は、産婦人科を受診して再度検査を受けるようにしましょう。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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