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妊娠したかは体温でわかる?超初期によくある体調の変化を紹介
普段から妊活や体調管理のために、毎日基礎体温を測って記録している方も多いです。
きちんと排卵があり生理(月経)周期が正常な女性の基礎体温は、低温期と高温期の2つにくっきりと分かれます。
一般的には、生理開始から2週間程度が低温期で、排卵後は高温期が2週間程度続くような感じになります。
一方、妊娠したときの基礎体温は、低温期にならず高温期のままです。そのため、毎日しっかりと基礎体温を測っている方は、体温で妊娠しているとわかる場合があります。
基礎体温のほかにも、妊娠超初期と呼ばれる妊娠0週目〜妊娠3週目には人によってちょっとした体調の変化があり、妊娠の兆候に気づく方も。
この記事では、妊娠したときの基礎体温の変化と妊娠超初期によくある体調の変化についてご紹介します。
最後に妊娠超初期に気をつけたいこともご紹介しますので、妊娠を希望する方や妊娠の可能性のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
妊娠したときの基礎体温の変化
普段から基礎体温を毎日記録していると、生理周期に応じて体温が変化することに気づきます。
これは女性ホルモンの作用によるものです。基礎体温が綺麗に低温期と高温期の2つに分かれるのは、きちんと排卵が行われ、女性ホルモンがしっかり分泌されている証拠です。
ここでは、妊娠したときの基礎体温の変化についてご紹介します。
基礎体温とは
基礎体温とは、生きるために必要な最低限のエネルギーしか消費していないときの体温のことです。
毎日朝起きてすぐ、動かない状態のときに舌の下で測るのが一般的な基礎体温の測定方法です。
近年、生活スタイルの多様化から朝に限らず4時間程度睡眠をとったあとに測る方法も浸透してきています。
生理から次の生理開始までの期間を1周期として、基礎体温の数値を記録し、体温がどう推移するかを観察します。
以下は、基礎体温を測るとわかることの例です。
- 次の生理日が予測できる
- 妊娠しやすい時期が予測できる
- 排卵が起こっているか確認できる
- 女性ホルモンが分泌されているか確認できる
- 妊娠の可能性が確認できる
- 更年期障害を早期に発見できる
- 太りやすい時期と痩せやすい時期が確認できる
基礎体温は、婦人病や更年期、無排卵月経や不正出血など女性特有の疾患を早期発見できます。
妊娠超初期に体温が変化するメカニズム
女性の体はエストロゲンという卵胞ホルモンと、プロゲステロンという黄体ホルモンによってコントロールされているのをご存知ですか?
通常、生理開始とともにエストロゲンが分泌されている2週間は低温期です。排卵を境にプロゲステロンの分泌量が徐々に増加すると高温期へ移行するのです。
妊娠していない場合、エストロゲンが子宮内膜を厚くし、受精卵が着床するベッドを準備しはじめます。そしてプロゲステロンの作用で熱くなった子宮内膜を、さらに妊娠に対応したフカフカの状態にして受精卵の到着を待ちます。
受精卵が着床すると、子宮内膜をリセットしないためにプロゲステロンを分泌し続けるので、体温の高い状態が続くのです。
通常、ホルモンは卵巣から分泌されますが、妊娠14週目頃(妊娠4か月の3週目頃)に胎盤が出来上がると、ホルモンは胎盤から分泌されるようになります。すると、徐々に体温の上昇や体調不良も落ち着いてきます。
妊娠超初期によくある体調の変化
妊娠超初期は、妊娠に伴うホルモンの影響で、体が変化する時期です。ただし、妊娠超初期に体調の変化がある方とそうでない方がいるため、当てはまらないからといって妊娠していないとは言い切れません。
ここでは、妊娠超初期によくある体調の変化についてご紹介します。
高温期が続く
上記でもご紹介しましたが、妊娠すると基礎体温が高くなります。
通常は2週間で終わるはずの高温期が17日以上続き、生理が予定日になっても来ない場合は、妊娠している可能性が高いと考えてもよいでしょう。
人によっては、妊娠していても生理予定日頃に少量の出血(月経様出血)があります。稀に、生理と同量程度の出血がある方もいるようです。
生理かどうか判断するためにも、普段から基礎体温を測っておくとよいでしょう。
胸やお腹の張り、痛み
妊娠すると、生理前のような胸の張りや痛みなどの症状が現れます。これは、エストロゲンとプロゲステロンの増加によって乳腺や乳管が発達するためです。
生理予定日を過ぎて数日経っても症状が継続するようなら、妊娠している可能性があります。
また、妊娠超初期にお腹の張りや痛み、下腹部の痛みが起こる方もいます。これはhCGホルモンが分泌されることと、それに伴いホルモンバランスが乱れ、腸の働きに影響することが原因です。
hCGホルモンとは、ヒト絨毛性ゴナドトロピンというホルモンのことです。妊娠判定の検査ではじめて耳にしたという方も多いのではないでしょうか。
このホルモンは、妊娠していない方からはまったく検出されません。妊娠して胎盤の組織の一部である絨毛で産生され、分泌されます。
お腹の張りや痛みなどの持続期間は人それぞれ違いがあり、1日で感じなくなる方もいれば継続して感じる方もいます。
胸の張りや痛みと同じように生理前の腹痛と似ているため、症状があっても妊娠か生理か区別できない場合もあるので注意が必要です。
強い眠気を感じる
妊娠を継続させる働きのあるプロゲステロンは、眠気を強くする働きもあります。そのため、妊娠すると昼間なのに眠くて仕方なかったり、ぼーっとしてしまったりすることも。
夜しっかりと睡眠をとっているのに、常に強い眠気を感じる場合は妊娠している可能性があります。
また、hCGホルモンもだるさや眠気を誘発するホルモンです。体がだるい、いくら寝ても眠いなどの妊娠超初期に現れる症状は、体温の高さも相まって風邪と勘違いする方もいます。
のどの腫れや高熱がない場合は、妊娠超初期の症状かもしれないので薬の服用に注意する必要があります。
情緒不安定になる
妊娠するとホルモンバランスの変化により、気持ちが不安定になり感情のコントロールが困難になるかもしれません。
ついこの間まではまったく気にならなかったことでイライラしたり、落ち込みやすくなったりする方も多いです。
- すぐイライラする
- なぜか悲しくなる
- 怒りっぽい
- 不機嫌なことが増える
- 暴飲暴食
上記のように情緒不安定になる方が多く、とくにわけもなく泣いてしまう方が多いようです。
妊娠超初期に気をつけたいこと
妊娠超初期から妊娠初期にかけては、赤ちゃんの脳や心臓など重要な器官が形成されます。そのため、妊娠の可能性があるときは、はっきりとわかっていなくても生活習慣などに気を配りましょう。
ここでは、妊娠超初期に気をつけたいことについてご紹介します。
嗜好品をやめる
まだ妊娠しているかはっきりとわかっていない妊娠超初期の段階では、体調の変化に気がつかないことも多いです。
そのため、お酒やタバコなどの嗜好品を口にしていたことをのちのち後悔したり心配になってしまったりする方もいます。
アルコールやタバコ、コーヒーなどに含まれるカフェインはお腹の赤ちゃんに影響を与える可能性があるため、妊娠の可能性があるときには控えておいたほうがよいでしょう。
激しい運動を控える
妊娠超初期から妊娠初期にかけては流産しやすい時期なので、激しい運動を控えましょう。
たとえばランニングなどの心拍数が上がるような運動や大きくジャンプして転倒する可能性のある運動、お腹を圧迫するような運動も控えるようにしてください。
- 体に負荷がかかるような運動
- へとへとに疲れてしまう運動
- 息が上がる運動
- 立ちっぱなしで行う運動
運動自体がお腹の赤ちゃんに影響を及ぼすことはありませんが、お腹が痛くなるような状態はよくありません。
はっきりと妊娠がわかっていなくても、妊娠の可能性がある場合は激しい運動を控えるようにしましょう。
まとめ
妊娠したときの基礎体温の変化と妊娠超初期によくある体調の変化についてご紹介しました。
妊娠を希望する方や妊娠している可能性のある方は、普段から基礎体温を測り体の変化に注意することが大切です。
妊娠超初期に体調の変化がない場合もあるので、基礎体温を測っておくと妊娠の可能性に気がつけるかもしれません。
妊娠超初期の症状は、受精卵が子宮内膜に着床し、妊娠が成立した頃から現れはじめます。
この頃は妊娠していることに気がつかず、お腹の赤ちゃんによくないことをしてしまい後悔するケースも。
もともと生理不順の方でも妊娠すると高温期が続くため、基礎体温を測っていれば妊娠の可能性をチェックできます。
妊娠超初期は、妊娠に気がつかない方もいる一方で、赤ちゃんの体にとって大切な期間を形成する時期です。
妊娠を希望している方や妊娠している可能性のある方は、妊娠超初期に気をつけるべきことに注意して日頃の生活習慣を整えるようにしましょう。
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