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妊娠していることが分かったなら、早めに母子手帳をもらう必要があります。
母子手帳は赤ちゃんの成長を記録するのに重要な手帳なので、活用方法についても知っておくとよいでしょう。
当記事では、母子手帳のもらい方や活用方法について詳しく解説します。
母子手帳はいつもらう?
母子手帳は、病院で胎児心拍が確認される妊娠6週目から10週目以降にもらうのが一般的です。
とくにいつもらわなければならないという決まりはありませんが、妊娠初期は流産のリスクも高いので、胎児心拍が確認できてからもらいに行く方が多いでしょう。
さらに、妊娠が確認されると、主治医から次の検診までに母子手帳を用意するよう指示されることも多いので、およそ母子手帳をもらう時期が決まってきます。
母子手帳の役割は母子の健康記録
母子手帳は、赤ちゃんとお母さんの健康状態を記録し、治療に役立てることを目的としています。
妊婦さんや赤ちゃんは、突然体調を崩したり思わぬ体調不良に陥ったりすることがあります。
母子手帳に記録されている診察の記録や服薬の情報から、迅速な治療が行えるのです。
さらに母子手帳には、妊婦健診や乳児検診などの検診の情報、予防接種の状況なども記録されます。
すでに予防接種を受けているのか、小さい頃にどんな病気になったのかといった情報も後で見返せるのでとても便利です。
母子手帳は未婚でも受け取れる
母子手帳は、未婚でもシングルマザーでも妊娠していることが確認できれば受け取れます。
入籍前に妊娠が判明した場合でも心配する必要はありません。
ただし、妊娠届には夫の名前の記入欄があります。
空欄のまま妊娠届を提出することもできるので、それほど心配する必要はないでしょう。
母子手帳はどこでもらう?
母子手帳は、住民登録している市区町村役場や保健センターで受け取れます。
住民登録していない市区町村では、母子手帳を発行してもらえないので注意しましょう。
とくに、出産のために実家に帰っている方などは注意しなければなりません。
母子手帳のもらい方
母子手帳は、妊娠した方が自動的にもらえるものではなく、市区町村への申請が必要です。
おもに、写真付きの本人確認書類、マイナンバーカード、妊娠診断を受けた病院の診察券が求められます。
顔写真付きのマイナンバーカードがあれば、とても便利です。
また、必要に応じて印鑑も持っていきましょう。
母子手帳の申請に必要な書類は、地方自治体によって若干異なります。
住民登録している市区町村のホームページなどを事前に確認して必要書類を揃えましょう。
代理申請や郵送も可能
母子手帳を取りに行きたいけれど、時間がなくて難しいという妊婦さんやつわりがひどくて動けない妊婦さんもいるでしょう。
そんな方のために、代理人が母子手帳を申請、受領することも可能です。
妊婦さんの夫や両親が市区町村に行って母子手帳を受け取ることができます。
ただし、代理人が母子手帳を申請するためには、通常の申請書類に加えて、委任状と代理人の本人確認書類が必要です。
自治体によっては代理人による申請が難しい場合もあるので注意しましょう。
さらに、郵送や電子申請に対応している市区町村もあります。
必ず、事前に住民登録している市区町村が郵送や電子申請に対応しているか確認してから申請に臨みましょう。
母子手帳の申請に関しては、自治体によってかなりの差があり、郵送に対応している市区町村、電子申請に対応している市区町村、どちらにも対応していない市区町村などさまざまです。
母子手帳の内容
母子手帳を受け取る際には、どんな情報が記録されるのか知っておく必要があるでしょう。
母子手帳の内容についてよく知っておくと、必要な情報をすぐに提示できます。
母子手帳は、省令様式と任意様式という部分に分かれています。
各市区町村によって母子手帳の内容は若干異なるものの、省令様式の部分は全国共通です。
省令様式の部分には、妊娠中の経過、健康診査の記録、予防接種の記録、乳幼児の成長記録などが記載されます。
たとえば、妊娠中の経過については、妊娠週数や妊婦さんの体重、浮腫の有無、検査の内容が記録されます。
一方、任意様式には日常生活で注意しなければならいことや、妊産婦・乳幼児の栄養の摂取方法などが記載されることになっています。
ただし、任意様式は各市区町村によって記載内容を変更できます。
母子手帳の活用方法
母子手帳は、ただ記録を取っておくだけでなく、さまざまな方法で活用できます。
では、母子手帳の活用方法を5つ見ていきましょう。
1. 常に携帯する
とくに妊娠中は、母子手帳を常に携帯して必要な情報を記録しておきましょう。
妊婦さんや胎児は、急に体調が変化することも珍しくありません。
そんな時に母子手帳を携帯していれば、必要な応急処置をとってもらえます。
定期的な検診や投薬の記録が母子手帳に記録されていれば、アクシデントが起こっても医師がすぐに対処しやすくなるのです。
2. コミュニケーションツールとして使う
母子手帳の任意様式の部分には、妊婦さんが自由に書き込めるところがあります。
つわりの症状や体調の変化について詳しく書いておくと、医療従事者や配偶者が妊婦さんの体調を把握しやすくなります。
体調がすぐれずにあまり話す気にならなくても、少し時間がある時に体調について記録することで、緊急時にも情報を医師に伝達できるでしょう。
コミュニケーションツールとして、母子手帳は大いに役立つのです。
3. 予防接種の予定を立てる
乳幼児期は、たくさんの予防接種を受けさせなければなりません。
早いものでは、生後2ヶ月程度から受けられるものもあります。
母子手帳があれば、すでにどの予防接種を受けたのか、いつまでにどの予防接種を受けさせなければならないのかわかります。
お子さんが大きくなってからも、どの予防接種をすでに受けているのか知ることができるでしょう。
予防接種の機会を見逃さないように、予定を立てるのに母子手帳を使いましょう。
4. 公的サービスを受ける
母子手帳の大きなメリットは、公的サービスが受けられる点です。
母子手帳を申請して受け取ると、市区町村からさまざまなサポートが提供されます。
たとえば、妊婦健診の受診券や母子保健サービス、子育て応援サービスなどです。
母子保健サービスでは、保健師や助産師が自宅まで来てくれて、不安や懸念点を解消してくれるでしょう。
初めて出産する方の場合、いろいろな不安や疑問があるはずですが、母子手帳を持っていると自治体が相談を受けてくれるのです。
子育て応援サービスは地方自治体によって異なりますが、買い物をした後の配達料が割引になるサービスを提供している場合もあります。
5. なくさないように大切に保管する
母子手帳を受け取ったら、外出時以外は大切に保管しておきましょう。
産休を取る際に母子手帳のコピーを提出しなければならなかったり、子どもの健康診断の際に提出を求められたりするケースがあるからです。
再発行も可能ですが、それまでの記録がなくなってしまうので、きちんと保管しておくことが重要です。
【まとめ】産婦人科で胎児心拍が確認できたら母子手帳をもらおう
母子手帳は、妊娠が分かって胎児心拍が確認できたら申請するようにしましょう。
住民登録している市区町村で申請し、妊娠中は常に携帯しておくことが重要です。
赤ちゃんの成長記録として、細かい点まで記録しておくといざという時に役立つでしょう。