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「妊娠中期に入ったのにだるい‥」「無気力で何もする気になれない‥」
妊娠中期は、一般的に安定期とも呼ばれる時期です。つわりも落ち着き、仕事や家事を支障なくこなせている方もたくさんいらっしゃることでしょう。
しかし妊娠中期の妊婦さんは、急激な体型の変化や徐々に近づいてくる出産への不安などから、思った以上に疲れています。体重を増やしすぎないためにも適度な運動も大切ですが、だるいと感じるときは無理をしないようにしましょう。
この記事では、妊娠中期にだるいと感じる時期と無気力になる原因、妊娠中期の無気力対処法を5つご紹介します。安定期に入ったにもかかわらず、体のだるさ、無気力感にお悩みの方はぜひ最後まで読んでみてください。
妊娠中期にだるい&無気力と感じる時期はいつ?
妊娠初期は吐き気や眠気と戦い、やっと安定期に入ったと思った途端、次はだるさと無気力感に襲われ、辛い思いをされている方も意外と多いようです。家事や仕事を普段通りにこなしたいのに、なかなか体が思う通りにならないと自分が嫌になってしまうことでしょう。
一般的に、妊娠中期のだるさや無気力感は妊娠16週から妊娠27週頃に発生しやすいといわれています。ただしこの時期に当てはまらないからといっておかしいというわけではなく、妊娠初期から継続してだるさを感じていたり、妊娠後期でも感じたりすることもあります。
出産後は妊娠に伴う体内の変化が元に戻っていくため、徐々にだるさや無気力感も減少していくでしょう。
妊娠中期に無気力になる原因
妊娠中期に入り、以下のような症状に悩まされていませんか?
- 常に体が火照っている気がする
- 少し動いただけですぐに疲れてしまう
- 休日でも家事すらやる気が起きない
そもそも妊娠中は、心身の変化が大きいものですが、とくにはじめての妊娠の場合は何もやる気が出ない自分に不安を感じる方も多いようです。
ここでは、妊娠中期に無気力になる原因についてご紹介します。
妊娠うつ
妊娠うつとは、妊娠や出産がきっかけとなって現れるうつ症状です。
妊娠中期になると、徐々に胸やお腹が大きくなることへの不安やストレス、思うように体が動かないことから、仕事や家事がスムーズにできなくなります。それらがママの心に重くのしかかり、本来喜ばしいことであるはずの妊娠を、心から喜べなくなってしまうのです。
以下は、妊娠うつの症状の例です。
- 突然イライラする
- 何もやる気が起きない
- 妊娠前に好きだったことが楽しめなくなった
- 食欲にムラがある
- 気分が落ち込む
- 眠れない、疲れが取れずだるい
妊娠うつの原因としては、ホルモンバランスの乱れや妊娠中の生活で感じるストレス、夫との関係などが考えられます。近年、女性の社会進出に伴う社会的なストレスも女性のうつ病発症に大きく影響しているようです。
マタニティブルー
マタニティブルーも、妊娠うつと同様に妊娠や出産に伴って起こる心身の不調です。
一般的には、急に涙が出たりイライラしたりとメンタル面に不調が起こるイメージも強いようですが、実は倦怠感や不眠、動悸や息切れ、頭痛などの身体的な不調を感じるママも多くいます。
妊娠中期は、体調が安定しているものの女性ホルモンの変動も大きく、そのうえ身体的な負担も感じやすい時期でもあります。多くの場合、マタニティブルーは3〜4日間程度で治るようですが、中には2〜3週間程度心身の不調が続く場合もあるようです。
マタニティブルーは一時的な心身の不調のことを指す一方、妊娠うつは3週間以上症状が継続します。マタニティブルーだと思っていたら、妊娠うつだったということもありますので、症状が長いと感じたら、かかりつけの産婦人科で相談しましょう。
つわり
一般的に妊娠中期に入ると落ち着くといわれているつわりですが、個人差も大きく妊娠中期に入っても症状が治まらないこともあります。
つわりによるだるさや無気力感、倦怠感の原因はいまだにはっきりとわかっていません。しかし、妊娠を継続させる働きのあるプロゲステロン(黄体ホルモン)やエストロゲン(卵胞ホルモン)のバランスが崩れるため、情緒不安定になりやすく倦怠感が発生しやすくなるといわれています。
胎児の急激な成長
妊娠中期は、胎盤が完成することでママの血液から直接栄養や酸素をもらうようになり、お腹の赤ちゃんが急激に成長する時期でもあります。そのため、ママの体はたくさんの栄養や血液を必要とするようになり、家事や仕事だけでも疲れがたまりやすくなってしまうのです。
この時期とくに注意したいのが、鉄分不足や鉄欠乏性貧血です。
妊娠中期のママは血液を普段よりも多く必要とするため、気をつけていないと貧血が原因でだるさや倦怠感、無気力感を覚えてしまう可能性もあります。
妊娠中期の無気力対処法5選
「せっかくの安定期なのに何もやる気が出ない」そんな妊娠中期の無気力にお悩みの方におすすめの対処法を5つご紹介します。
とはいえ、妊娠中の症状は感じ方や原因もさまざまです。これからご紹介する対処法の中から、自分にできることや合っていると思うことを試すようにしましょう。
誰かに相談する
妊娠中期に体がだるい、無気力になってしまう原因には、精神的なストレスも大いに関係しています。そのため、友人や先輩ママ、仕事の同僚、家族など周囲に相談できる方がいるのであれば、話を聞いてもらうのがおすすめです。
日常生活の中で感じる小さな出来事や困ったこと、出産に対する不安など、ひとりで抱え込んでいる悩みを誰かに話すと案外スッキリしてやる気が出るかもしれません。
妊娠中は、どうしてもひとりでいる時間が増えてしまうという方も多いですが、誰かと話をして情報交換することも大切です。
健康的な食事を心がける
上記でもご紹介したように、妊娠中期は鉄分不足による貧血で体のだるさを感じることがあります。そんなときは、毎日の食事を見直してみてはいかがでしょうか。
とくに取り入れるべき食品は、タンパク質や鉄分を多く含む肉類や魚類、野菜や卵、ナッツ類などです。ビタミンも一緒に摂取することが重要なので、果物などもプラスするとよいでしょう。
また、日中はできるだけ水分を多く摂取し、血液量の増加を促すことも重要です。ただし、甘い飲み物は糖分を摂りすぎてしまうので控えるようにしましょう。
何もしない時間をつくる
妊娠中期のプレママは、妊娠しているからといって何もしなくてよいわけではありません。仕事をしている方も多いですし、家に帰ればパートナーや家族の食事の準備、家事に追われます。
いくら体がだるい、無気力だとはいえなかなかゆっくりする時間も取れないという方も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、1日の中で何もしない自分だけのブレイクタイムを作ることです。
たとえば、1日のうちの数十分ソファでゴロゴロしてみる、ゆっくりとコーヒーを飲みながらボーっとしてみるなど、自分だけのゆったりした時間をもつことでメリハリがついて気力が湧いてくるかもしれません。
周囲に甘える
妊娠中期は、お腹の赤ちゃんが急激に成長するため、ママのお腹も急激に大きくなっていきます。大きなお腹に慣れていないママの中には、自分の体のバランスをうまく保てず、転んでしまったという方もいるようです。
胎児が安全に成長するには、母体の安全とリラックスした状態であることが重要です。
たとえ妊娠中であっても、どうしてもやらなければならないことが出てくるかもしれませんが、体がだるいときは赤ちゃんのためと割り切って、周囲の方に甘えるようにしましょう。
やるべきことに優先順位をつける
妊娠中期のだるい、無気力症状はホルモンバランスの変化によるものも多いです。まずは無事に出産するということを目標にし、心身の健康を保つためにも、やるべきことに優先順位をつけて無理をしないようにしましょう。
妊娠中のストレスは、だるさや無気力感、落ち込みなどの症状を悪化させる原因になります。やる気が起きないときは何もせずに体を休め、料理や洗濯、掃除、買い物などで後回しにできることややらなくても何とかなるもの、というふうに優先順位をつけましょう。
まとめ
妊娠中期にだるいと感じる時期と無気力になる原因、妊娠中期の無気力対処法を5つご紹介しました。
妊娠中期のだるさや無気力感は、妊娠中の一時的なものであることがほとんどです。現代では妊娠中に働いている女性も多く、通勤時にはお腹を守ったり吐き気に耐えたりと、会社へ行くだけでも一苦労という方もいます。
妊娠中期に入ると、多くのママがつわりから解放されますが、個人差も大きくなかなか体調不良が治らない場合もあります。倦怠感の強弱には個人差があるかもしれませんが、ホルモンの影響だと割り切って、自分を優先するようにしましょう。
妊娠中期のだるさや無気力感にお悩みのママは、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。