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妊娠中期に出血する原因といざというときの行動の手引き!知っておきたい危険な症状のチェック表も紹介

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医として遺伝医療に携わっています。

妊娠中期の出血は、下着にわずかにつく程度のものから、母子ともに危険な大量出血までさまざまです。安定期とされる時期に出血があると驚きますが、「この程度で電話してよいのか」と迷っている間に時間が過ぎてしまうことがあります。この時期にとくに注意したいのは、出血が止まらない・増えている、お腹の痛みや張りを伴う、水っぽいものが流れるといったケースです。また「胎動があるから大丈夫」とは言い切れません。この記事では、妊娠中期に出血する原因、出血に気づいたときの行動の手引き、危険な症状のチェック表をまとめます。妊娠中期に出血があって不安な方、これから妊娠中期を迎える方は参考にしてください。

この記事でわかること
📖 読了時間:約10分
🤰 妊娠中期・出血・胎動
★ 臨床遺伝専門医監修

Q. 妊娠中期に少量の出血がありました。胎動もあるので様子を見てよいですか?

A. 少量で痛みがなくても、自己判断で様子を見ずに、まずかかりつけの産科へ電話で相談してください。妊娠中期以降の出血には、子宮頸管のただれやポリープのように心配の少ないものもあれば、前置胎盤や常位胎盤早期剥離、切迫早産のように早い対応が必要なものもあり、見た目だけでは区別できません。出血が多い、強い腹痛がある、お腹がかたく張ったまま、めまいがするといった場合は、ためらわずに救急要請してください。

  • ➤主な原因 → 切迫流産・切迫早産、前置胎盤・低置胎盤、常位胎盤早期剥離、子宮頸部のポリープなど
  • ➤胎動があっても → 胎盤のトラブルや切迫早産が進んでいることがあり、安心材料にはならない
  • ➤腹痛がなくても → 前置胎盤の出血や子宮頸管無力症は、痛みを伴わないことがある
  • ➤出血したら → 量・色・状態・ほかの症状を確認して、すぐかかりつけの産科へ電話

1. 妊娠中期に出血する原因とは

腹痛がひどくてお手洗いに駆け込んだら出血していた妊娠中期の女性

「安定期に入ったはずなのに出血した」「出血と一緒にお腹も張っている気がする」——妊娠中期(おおむね妊娠16〜27週)の出血は、多くの妊婦さんを不安にさせます。

妊娠中の出血そのものは珍しいものではなく、とくに妊娠初期には少量の出血がしばしばみられます[1]。一方、妊娠中期以降の出血は、胎盤や子宮頸管のトラブルを知らせるサインのことがあります。英国の国民保健サービス(NHS)も、妊娠中の出血はいつも深刻とは限らないものの、緊急の治療が必要なこともあるため、必ず医療者に相談するよう勧めています[3]。妊娠初期の出血の原因と対処については妊娠初期に出血が続くと赤ちゃんに影響ある?で解説しています。

ここではまず、妊娠中期に出血する原因を、①切迫流産・切迫早産、②胎盤など妊娠に関連するもの、③妊娠に直接関係のないもの、の3つに分けて整理します。

切迫流産や切迫早産

日本では、妊娠22週より前に妊娠が終わることを流産、妊娠22週から36週までの出産を早産と呼びます[1][2]。「切迫」がつくと、その一歩手前の状態を指します。

📘 切迫流産と切迫早産の違い

用語 時期 どんな状態か
切迫流産 妊娠22週未満 赤ちゃんは子宮の中で生きているが、出血や腹痛など流産が進みそうな徴候がある
切迫早産 妊娠22週〜36週 お腹の張りや痛みが規則的にあり、子宮頸管が開き始めるなど、早産の危険が迫っている

※定義は日本産科婦人科学会の解説[1][2]による。

妊娠中期の出血では、まず切迫流産・切迫早産の可能性を考えます。妊娠12週以降の流産には、赤ちゃんの染色体の問題よりも、子宮の中の感染や子宮頸管無力症などが関わることがあります[1]。

切迫早産では、お腹の張りや痛みが規則的に繰り返すのが典型です[2]。ただし、「出血があっても腹痛がなければ流産や早産の心配は少ない」とは言えません。子宮頸管無力症は、お腹の張りや出血といった症状がないまま、子宮の出口(子宮頸管)が静かに開いてしまう状態で、妊娠中期の流産・早産の原因になります[2][6]。自覚症状に乏しいため、妊婦健診の超音波で子宮頸管の長さを確認することに意味があります(子宮頸管と早産の関係)。

また、赤ちゃんを包む膜が破れて羊水が流れ出る前期破水が起こると、腟の細菌が子宮内へ入って感染したり、短期間で早産になったりすることがあります[2]。痛みがなくても、水っぽいものが流れ出たときはすぐに連絡が必要です。切迫早産の症状や治療は切迫早産とはで解説しています。

その他妊娠に関連するもの(胎盤のトラブルなど)

「少量の出血があっても胎動があれば赤ちゃんに影響しない」という話を耳にすることがありますが、実際には、赤ちゃんが動いていても出血の原因が進んでいることがあります。その代表が、前置胎盤、低置胎盤、常位胎盤早期剥離、子宮破裂です。

🩸 妊娠中期以降の出血の原因になる胎盤・子宮のトラブル

病気 どんな状態か 出血・症状の特徴
前置胎盤 胎盤が子宮の出口(内子宮口)をおおっている 痛みを伴わない出血を起こすことがあり、繰り返したり急に増えたりする
低置胎盤 胎盤の端が内子宮口のすぐ近く(2cm以内)にあるが、おおってはいない 前置胎盤と同じく出血の原因になる
常位胎盤早期剥離 正常な位置の胎盤が、赤ちゃんが生まれる前に子宮の壁からはがれる 腹痛・腰痛、お腹の張り、出血。外に出る出血が少なくても重症のことがある
子宮破裂 子宮の壁が裂ける 多くは分娩中に起こる。子宮の上部に手術の傷あとがある場合などは、まれに妊娠中期にも起こる

※前置胎盤・低置胎盤はRCOGガイドライン[4]、常位胎盤早期剥離はOyeleseら[5]による。

前置胎盤・低置胎盤は、妊娠中期の超音波で「胎盤の位置が低め」と言われることで気づかれることが多い状態です。妊娠中期に胎盤が低くても、子宮が大きくなるにつれて胎盤の端が子宮口から離れていくことが多く、妊娠後期にあらためて位置が確認されます[4]。胎盤が低いと言われている人に出血があった場合は、量が少なくてもすぐに連絡してください。

常位胎盤早期剥離は、典型的にはお腹や腰の痛み、子宮の収縮、性器出血を伴います。はがれた部分の出血が子宮の内側にたまり、外に出てくる出血は少ないのにお母さんと赤ちゃんが重い状態になっていることもあります。妊娠高血圧症候群、喫煙、お腹への強い衝撃、以前の妊娠での剥離などがリスクとして知られています[5]。詳しくは常位胎盤早期剥離とはをご覧ください。

子宮破裂は、多くが分娩中に起こるもので、妊娠中期に起こることはまれです。帝王切開や筋腫核出術などで子宮の上部に傷あとがある場合は、陣痛が来る前に起こることもあります(子宮破裂の原因と前兆)。

⚠️ 胎動があっても「大丈夫」とは限りません

胎動は赤ちゃんの元気さを知るひとつの目安ですが、出血の原因が安全かどうかを判断する材料にはなりません。胎盤のトラブルや切迫早産は、胎動を感じている間にも進むことがあります。出血があれば、胎動の有無にかかわらず産科に連絡してください。また、いつもより胎動が明らかに少ない・感じないときも、すぐに連絡が必要です。

妊娠中期には、おりものの量も増えてきます。サラサラした水っぽいものが続く場合は破水の可能性があるため、出血がなくても早めに受診してください。

妊娠に直接関係のないもの

下着やトイレットペーパーに血がついていると「腟からの出血では」と不安になりますが、子宮の外側や、性器以外からの出血のこともあります。

  • 子宮頸部(子宮の入口)からの出血:子宮腟部びらん、子宮頸管ポリープ
  • 痔による出血
  • 膀胱炎などによる尿への血液の混入

子宮腟部びらんは「ただれ」と書かれることがありますが、現在は病気というより、子宮頸管の内側の組織が外側から見えている状態と考えられており、妊娠中は女性ホルモンの影響で目立ちやすくなります。子宮頸管ポリープは子宮頸管にできる良性の突起です。どちらも痛みはありませんが、妊娠中は子宮頸部の血管が増えるため、内診や性行為のあとに出血しやすくなります[3]。ポリープを切除するかどうかは、大きさや出血の状況を見て産科医が判断します。

痔や膀胱炎による出血は、性器からの出血と区別しにくいことがあります。とくに妊娠中の尿路感染は、放置すると腎盂腎炎や早産のきっかけになることがあるため、排尿時の痛みや頻尿、発熱を伴う場合は早めに受診してください[2]。

いずれにしても、どこから出血しているかを自分で見分けることは困難です。「心配のいらない出血」かどうかは、診察で確認してはじめてわかります。

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2. 妊娠中期に出血がみられた際の行動の手引きと危険な症状チェック表

出血した理由がわからない妊娠中期の女性

妊娠中の出血には、妊娠に伴って自然に起こるものもあれば、ここまで見てきたように治療が必要な病気が原因のものもあります。とくに妊婦健診で胎盤の位置が低めと言われている場合は、大量出血につながるおそれがあるため、少量でもすぐに連絡してください。

妊娠中期に出血がみられた際はどうすればいいの?

妊娠中期の出血は、少量でも自己判断せず、かかりつけの産科に電話で相談するのが基本です[3]。電話で状況を伝えれば、すぐ受診が必要か、自宅で様子を見てよいかを医療者が判断してくれます。

出血に気づくナプキンを当てる
▶
状態を確認量・色・痛み・張り
▶
産科へ電話様子見せずすぐに
▶
指示に従う受診または安静
  1. 出血の状態を確認する:生理用ナプキンを当てて、量・色・かたまりの有無、腹痛やお腹の張り、水っぽいものが流れていないかを確認します(下の「危険な症状チェック表」を参照)。
  2. かかりつけの産科へ電話する:様子を見て時間をおかず、気づいた時点で連絡します。状況を一番わかっている本人が話すと伝わりやすいですが、つらいときは家族が代わってかまいません。
  3. 指示に従って受診する、または安静にする:すぐ受診するか、自宅で安静にして経過を見るかは、医師の指示に従います。

そのまま入院になることもあるため、母子健康手帳、保険証(マイナ保険証)、診察券に加えて、下着や生理用ナプキンなど入院に必要なものをある程度まとめておくと安心です。

🚑 こんなときは救急要請(119番)をためらわないで

・生理用ナプキンをすぐに替えなければならないほど出血が多い

・がまんできないほど強いお腹の痛みがある

・めまい、ふらつき、気が遠くなる感じがある

・お腹が板のようにかたく張ったまま痛みが続く

これらは、すぐに治療が必要な状態のサインのことがあります[3][5]。かかりつけの産科に電話がつながらないときも、救急要請してください。

危険な症状チェック表

妊娠中期は体調が落ち着きやすい時期のため、突然の出血に本人も家族も慌ててしまいがちです。電話の前に、次の項目を落ち着いて確認しておくと、状況を正確に伝えられます。医師は出血の様子をその場で見ているわけではないため、具体的な情報がそのまま判断材料になります。

✅ 出血したときに確認すること(電話で伝える内容)

□ 項目 確認すること・伝え方の例
□ 出血量 「ティッシュにつく程度」「生理2日目くらい」「生理より多い」など具体的に
□ 出血の色 鮮やかな赤、茶色っぽい、ピンク色など
□ 出血の状態 かたまりの有無、量が増えているか減っているか、続いているか
□ 回数と頻度 いつから、何回出血したか
□ タイミング 安静にしているとき、仕事中、排尿・排便時、内診や性行為のあとなど
□ 出血以外の症状 お腹の痛みや張り(規則的か)、水っぽいおりもの、胎動の変化、発熱、めまい
□ これまでの指摘 胎盤の位置が低い、子宮頸管が短いなど、妊婦健診で言われていること

※この表は伝える内容を整理するためのもので、受診が必要かどうかを自分で判断するためのものではありません。

出血に気づいたら、まずは落ち着くことが大切です。受診すると、出血量や出血している部位、お腹の張りや痛みの有無、子宮頸管の状態や胎盤の位置、赤ちゃんの状態などが確認されます。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「これくらいで電話していいの?」と迷ったら】

妊娠中期の出血は、量や痛みの有無だけでは原因を見分けられません。痛みのない出血が前置胎盤のサインのこともあれば、外に出る量が少ないのに常位胎盤早期剥離が進んでいることもあります。だからこそ、判断を自分ひとりで抱えないことが大切だと考えています。

電話で相談した結果「様子を見て大丈夫」と言われれば、それで安心が得られます。迷ったこと自体が、連絡してよいサインだと考えてください。

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よくある質問(FAQ)

Q1. 妊娠中期に少量の出血があり、胎動もあります。様子を見てよいですか?

自己判断で様子を見ずに、かかりつけの産科へ電話で相談してください。胎動は赤ちゃんの元気さの目安にはなりますが、前置胎盤や常位胎盤早期剥離、切迫早産などが進んでいても胎動を感じることはあります。電話で状況を伝えれば、受診が必要かどうかを医療者が判断してくれます。

Q2. 妊娠後期に少量の出血があります。胎動はありますが大丈夫ですか?

妊娠後期の少量の出血には、お産が近づいたサインである「おしるし」もありますが、妊娠37週未満であれば早産の始まりのこともあります。前置胎盤や常位胎盤早期剥離による出血の可能性もあるため、胎動があっても、週数にかかわらず産科に連絡してください。出血が多い、強い腹痛がある、お腹がかたく張ったままの場合は救急要請してください。

Q3. 茶色い出血なら心配いりませんか?

茶色い出血は時間がたった血液のことが多いものの、色だけで原因や危険度は判断できません。量が増えてきた、繰り返す、お腹の張りや痛みを伴う場合はもちろん、少量でも一度かかりつけの産科に相談してください。

Q4. 内診や性行為のあとに出血しました。大丈夫ですか?

妊娠中は子宮頸部の血管が増えるため、内診や性行為の刺激で子宮頸部から出血することがあります。多くは少量ですぐに止まりますが、出血が続く、量が多い、お腹の痛みや張りがある場合は連絡してください。胎盤の位置が低いと言われている人は、少量でもすぐに連絡してください。

Q5. 妊娠中の出血の診察はミネルバクリニックで受けられますか?

いいえ、ミネルバクリニックでは妊娠中の出血の診察・治療や妊婦健診、分娩は行っていません。出血があるときは、かかりつけの産科、または夜間・休日の救急窓口にご連絡ください。

まとめ

妊娠中期の出血の原因には、切迫流産・切迫早産、前置胎盤・低置胎盤、常位胎盤早期剥離などの妊娠に関連するもの、そして子宮頸部のポリープや痔、膀胱炎など妊娠に直接関係のないものがあります。とくに切迫流産・切迫早産や胎盤のトラブルは、適切な対応が遅れると妊娠の継続が難しくなったり、母子ともに危険な状態になったりすることがあります。

「量が少ない」「痛みがない」「胎動がある」は、いずれも安心できる理由にはなりません。前置胎盤の出血や子宮頸管無力症は痛みを伴わないことがあり、常位胎盤早期剥離では外に出る出血が少ないこともあります。下着やティッシュにわずかにつく程度の出血でも、自己判断で様子を見ずに、危険な症状チェック表で状態を確認してから、かかりつけの産科に電話で相談してください。

妊娠中期の出血は、冷静に対処すれば大事に至らないことも多いものです。いざというときに慌てないよう、今のうちにチェック表と連絡先を確認しておきましょう。

🧬 赤ちゃんの染色体が気になる方へ|NIPT(新型出生前診断)

妊娠中の出血の診察・治療は、かかりつけの産科で受けてください。ミネルバクリニックでは、妊娠中の出血の診察や妊婦健診、分娩は行っていません。

一方で、妊娠中の不安のひとつに「赤ちゃんの染色体」があります。NIPTは、お母さんの採血だけで赤ちゃんの染色体の変化を調べる検査です。ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医が検査前の説明から結果の解釈までを担当し、陽性だった場合の確定検査(羊水検査など)も院内で行っています。受けられる時期については「NIPTはいつからいつまで?」でご確認ください。

参考文献

  • [1] 日本産科婦人科学会. 流産・切迫流産. 産科・婦人科の病気. [日本産科婦人科学会]
  • [2] 日本産科婦人科学会. 早産・切迫早産. 産科・婦人科の病気. [日本産科婦人科学会]
  • [3] Vaginal bleeding in pregnancy. NHS. [NHS]
  • [4] Jauniaux E, et al; Royal College of Obstetricians and Gynaecologists. Placenta Praevia and Placenta Accreta: Diagnosis and Management: Green-top Guideline No. 27a. BJOG. 2019;126(1):e1-e48. [PubMed 30260097]
  • [5] Oyelese Y, Ananth CV. Placental abruption. Obstet Gynecol. 2006;108(4):1005-1016. [PubMed 17012465]
  • [6] ACOG Practice Bulletin No. 142: Cerclage for the management of cervical insufficiency. Obstet Gynecol. 2014;123(2 Pt 1):372-379. [PubMed 24451674]

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プロフィール
仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。

2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

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