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妊娠検査薬の精度が上がっていることから、最近では自宅で妊娠していることを確認してから病院を受診する方が大半となり、妊活をしている方や「妊娠したかも?」と考えている方が早い段階で使用できることが多くなりました。
妊娠検査薬にも多くの種類があるため、どのタイプを選んだらいいかわからないという方も多いですよね。また、妊娠検査薬の精度はどの程度なのかと気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、妊娠検査薬の仕組みや使用期限をご紹介したあとに、選び方や検査の陽性、陰性についても解説いたします。
妊娠検査薬について理解を深めたい方、妊娠しているかを妊娠検査薬で調べたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
妊娠検査薬の仕組み
妊娠して受精卵が着床すると、女性の体の中ではhCGホルモン(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)がつくられはじめ、生理の予定日頃から尿の中に出てくるようになります。
hCGホルモンは、妊娠2~3ヶ月ころに多くつくられ、出産するまで妊娠維持のために促進的に働きます。
妊娠検査薬は、妊娠するとつくられはじめるhCGホルモンに反応します。一般的な妊娠検査薬では、尿中のhCGの量が50IU/L以上あると陽性と判断されます。
妊娠検査薬の使用時期
hCGホルモンは、前述したように生理の予定日から徐々に尿中に検出されるようになりますが、一般的な妊娠検査薬は尿中のhCGの量が50IU/L以上になる、生理予定日の1週間後から使用できるものが多いです。
しかし、最速で検査をしたいという方のために、早期妊娠検査薬と呼ばれるものも存在します。早期妊娠検査薬は、尿中のhCGホルモン濃度25IU/L以上でも反応するタイプで、生理予定日から検査ができます。
しかし、hCGホルモンが分泌される量には個人差があるため、妊娠検査薬で陰性だったからといって妊娠していないと確定できるわけではありません。万が一、陰性が出ても生理がこない場合は、再度時間をおいて検査をするか、病院で診療してもらうようにしましょう。
妊娠検査薬の選び方
妊娠検査薬にはさまざまなタイプが発売されているため、どの妊娠検査薬を購入したらよいか迷ってしまうということもあります。
ここからは、妊娠検査薬の選び方をご紹介します。
検査したいタイミング
妊娠検査薬には、通常のタイプと早期妊娠検査薬が存在します。正確に妊娠しているかどうかを知りたいという方は、生理予定日の1週間後から使用できる通常のタイプを選ぶようにしましょう。
通常の妊娠検査薬は第二医薬品に分類されているため、購入する際処方箋や薬剤師の説明は不要で、気軽にドラッグストアやインターネットから購入可能です。
より早く妊娠の結果を知りたいという方は、早期妊娠検査薬がおすすめです。生理予定日から検査が可能ですが、第一医薬品に分類されるため、薬剤師の書面による情報提供が義務付けられています。
イベントごとがある方や、薬を服用していて早く妊娠しているかどうかを知りたいという方は、早期妊娠検査薬を使用する傾向にありますが、正確な判定が難しいこともあるため、陰性が出たからといって妊娠していないと考えず、心配な方は通常タイプで再度検査を実施するようにしましょう。
判定結果の見やすさ
一般的な妊娠検査薬は、判定窓に蒸発線が現れるか現れないかで陽性、陰性を判断します。わかりやすいのは、検査終了の確認窓がついている妊娠検査薬。
尿をかけてから一定時間経過したあとに、確認窓に蒸発線が出るタイプなら、判定窓に現れる蒸発線の判断がしやすいでしょう。
また、価格は多少高くなりますが、デジタルタイプも発売されています。判定結果が液晶ディスプレイに表示されるタイプで、+/-で表示されるため結果がわかりやすいのが特徴です。
デジタルタイプは種類が少ないためなかなか手に入らないこともありますが、一般的な妊娠検査薬では不安だという方におすすめできます。
判定までの時間や使いやすさ
妊娠検査薬にはさまざまな特徴があるため、ご自身の状況に合わせて選ぶようにしましょう。たとえば、早く妊娠の有無を知りたいという方は、判定までの時間が短いものを選ぶようするのがおすすめ。
また、検査をする際に持ち手の部分が滑らないように持ちやすくなっているものや、判定結果が消えてしまうもの、反対に消えないものなどさまざまです。
判定結果が消えてしまうとパートナーに共有できないなど、不便と感じる方は、判定結果が残るタイプの妊娠検査薬を選ぶようにしましょう。
尿をかける時間やどの程度放置したらよいかなど、細かく設定されているものも多いため、ご自身のライフスタイルに合わせてストレスなく使用できるものを選ぶことをおすすめします。
複数回分入っている
妊活中で何回か妊娠検査薬を使用する可能性がある方や、生理周期が不安定で1本では心配という方は、複数回分入っているものをセットで購入するのがおすすめ。
セット購入の方がコスパもよいことや、何度も薬局に行って妊娠検査薬を購入する手間が省けるという特徴があります。
とくにこだわりがないという方は、1本あたりの値段が安いものを選ぶというのもよいでしょう。
妊娠検査薬の陽性や陰性について
妊娠検査薬は精度の高いものですが、妊娠が判明したら適切な時期に病院へ行く必要があります。陽性反応が出たといっても、子宮外妊娠の可能性や胎児の状態までは妊娠検査薬では判断できないためです。
ここからは、妊娠検査薬の陽性や陰性についてご紹介します。
妊娠検査薬の精度は99%
妊娠検査薬は、正しい時期に正しく使用することで精度が99%といわれています。
以下のように正しく使用しましょう。
- 付属の説明書をしっかり読む
- 妊娠検査薬に尿をかける
- 平らな場所に置く
- 1分後に判定を確認する
まずは、正しく検査が行えるよう付属の説明書をしっかり読むようにしましょう。妊娠検査薬にかける尿の量は、メーカーによって異なるためどの程度尿をかけるべきかを確認しましょう。
尿をかけたあとは平らな場所に妊娠検査薬を置いて、1分程度待ち判定窓に「+」や「|」などのマークが出たら陽性、何も出なかったら陰性となります。
正常妊娠以外に妊娠検査薬で陽性が出る場合
妊娠検査薬で陽性が出た場合も、以下のように正常妊娠ではないケースもあります。
- 子宮外妊娠
- 排卵誘発剤を使用した
- 胞状奇胎
- 閉経前や閉経後
- hCG産生腫瘍 など
受精卵が卵管や卵巣などに着床してしまうような子宮外妊娠の場合にも、妊娠検査薬には陽性反応が出ます。子宮外妊娠は妊娠検査薬では判断できず、妊娠5週以降に病院で超音波検査を受ける必要があります。
また、染色体異常による胞状奇胎などは妊娠を継続することができないため、手術を行う必要があります。
女性のhCGホルモンは妊娠によって増えますが、実は閉経前や閉経後、hCG産生腫瘍などといった疾患によってhCGホルモンが増え、妊娠検査薬で陽性反応が出るケースもあります。
いずれの場合も病院で診断し、治療を受けることが重要となるため、陽性反応が出たら必ず病院を受診するようにしましょう。
妊娠検査薬で妊娠していても陰性が出る場合
妊娠検査薬の精度が99%だからといって、陰性が出たら妊娠の可能性が全くないというわけではありません。
たとえば、正しい使用時期よりも早く検査を行う「フライング検査」を行っていた場合や、大量に飲み物を飲んだことで尿中のhCGが薄くなっている場合などは、陰性となってしまうケースもあります。
妊娠検査薬で陰性だった場合は、その後のご自身の体調や生理の状況をこまめに確認し、時間を置いて再度検査をするか、病院を受診するようにしましょう。
まとめ
妊娠検査薬の仕組みや使用期限、選び方や検査の陽性、陰性についてご紹介しましたが、参考になりましたか?
妊娠検査薬は種類が豊富なので、検査ができる時期や検査のやり方、そのほかの商品ごとの特徴を把握して、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
また、妊娠検査薬は、妊婦さんの体内でつくられるhCGホルモンの濃度に反応して陽性、陰性が出る仕組みとなっています。精度は99%と高いことで知られている妊娠検査薬ですが、使い方や使う時期によっては偽陰性が出てしまうことも。
妊娠検査薬だけで陽性、陰性を判断するのではなく、陽性の場合は必ず受診を、陰性の場合も心配なことがあれば病院へ行って適切な診断を受けるようにしましょう。
妊娠検査薬を使用したいと考えている方、妊娠検査薬の陽性や陰性について理解したいという方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。