ダウン症の寿命とかかりやすい病気・合併症について

ダウン症候群
妊娠を経験する誰もが心配するのが、染色体異常によって引き起こるダウン症ダウン症候群21トリソミーとも呼ばれます)など疾患のリスクです。染色体異常症の中でも特に認知されているダウン症は、平均寿命が一般の人に比べて短いという特徴があり、子どもが笑顔で元気に暮らせる環境づくりに気を配っていく必要があります。

ダウン症の原因は染色体異常

21トリソミー
人間の体には46本23対の染色体が存在しています。その中の21番目の染色体の数が、通常よりも1本多くなってしまう症状がダウン症候群です。

「21トリソミー」ともよばれます。

ダウン症の子どもが生まれる確率は1000人に1人、あるいは600~800人に1人とされており、確率は母体が高齢になればなるほど上がっていきます。

染色体異常はダウン症の他にも18番目(18トリソミー)13番目の染色体(13トリソミー)で起こる可能性があり、いずれも妊娠中の出生前診断で検査することができます。

ダウン症の平均寿命

ダウン症の子供たちにはいくつもの深刻な合併症がみられ、そのせいで長く生きることが難しい状況でした。

かつては20歳くらいまでしか生きられないといわれていましたが、医学の進歩によって今やその平均寿命は60歳といわれています。

ダウン症のギネス最高年齢は?

ダウン症者の最高年齢のギネス記録は、イギリスのロンドンに住むジョイス・グリーンマンさんで、その年齢はなんと2020年時点で90歳と報告されています。

他にもダウン症者の夫婦の最長記録も報告されています。

イギリス東部に住むマリアンヌ・ピリングさん(48歳)とトミー・ピリングさん(62歳)は、2020年で結婚25周年を迎えたダウン症者同士の夫婦です。トミーさんはこの数年認知症を患っていますが、家族のサポートを受けながら幸せな生活をおくっているそうです。

ダウン症者の最高年齢・夫婦最長記録は世界中のダウン症者の子どもを持つ親御さんに希望を与えると同時に、医学の進歩によってこれからもダウン症者の平均寿命が伸び続けるのでは?と期待させてくれます。

ダウン症治療の進歩について

昔は「ダウン症の大人はいない」とか「ダウン症の老人はいない」と言われてきましたが、
数十年前と比べて平均寿命は遥かに延びています。

ダウン症の治療技術のさらなる進歩に期待している方は多いと思います。

日本ダウン症学会理事長の玉井浩氏は、2020年11月22日に放送された「すくすく育て 子どもの未来健康プロジェクト」で、ダウン症の治療に関する現状と展望を述べました。

玉井氏は日本ダウン症協会大阪支部長でもあり、ダウン症の娘さんを持つ1人の親でもあります。

玉井氏「ダウン症そのものの治療はできないが、合併症の治療法は進歩し続けている。心臓手術に関しては昔はできなかったが、現在は手術技術・麻酔の進歩によって手術の成績率が向上している」

昔よりも小児の心臓病に対応する病院や施設が増えたため、以前は助からなかった合併症状でも、今は手術で助かるという事例も増えてきた結果、その平均寿命も長くなりました。

ダウン症者の死因に多く挙げられる合併症に対する治療法はこれからも進歩し続けるため、この数年で平均寿命がさらに延びる可能性も十分にあるといえます。

ダウン症の症状・合併症

人によって症状の軽重はありますが、ダウン症の人たちには共通して以下のような症状がみられます。

発達の遅れ

脳の発達がゆっくりなため、運動神経や体の発達にも影響がでます。首のすわりや一人歩きが遅いという症状がみられます。

また、ミルクを飲んだり食事をしたりする際に時間がかかる傾向にあります。

そのため身体は小柄になることが多いです。

また、おしゃべりの力も運動能力のひとつです。あまりおしゃべりが上手ではない子が多いのも特徴です。

親御さんはとても心配されると思いますが、ダウン症の子どもたちはゆっくりと成長するものだと受け止めることが重要でしょう。

ダウン症の性格

「天使の子」と呼ばれることもあるくらい穏やかで明るい性格の方が多いです。

しかし、中には自閉傾向のある発達障害がみられたり、20代で鬱状態になる人もいます。

これは先天的な症状というよりは、環境の変化にうまく適応できないことで起こる適応障害の一種でないかといわれています。

何か困っていることはないか、不安なことはないか、親身に耳を傾けて適切なサポートをする必要があります。

また、ダウン症の人は老化が始まる年齢が早いこともあり、30代になるとすでにアルツハイマーを発症する人もいます。

これはダウン症の人が多めに持つアミロイド前駆体タンパク遺伝子によって引き起こされる症状ではないかという研究報告があります。

ダウン症の合併症

ダウン症が引き起こす合併症には、心内膜欠損症・心房中隔欠損症・心室中隔欠損症などの先天性の心疾患があり、心疾患はダウン症の二大死亡原因のひとつとされています。

消化管形における合併症のリスクもあり、二大死因のもうひとつとして呼吸器感染症が挙げられます。白血病・十二指腸閉鎖・鎖肛などダウン症によって引き起こる合併症は数多く、時間の経過とともに糖尿病・肥満といった障害が現れることもあります。

ダウン症の人たちの死因

今や平均寿命は60歳ともいわれるダウン症の人たちですが、上記にあげた心疾患・呼吸器感染症・白血病などの合併症によって亡くなります。

また脳の機能が衰えるアルツハイマーを発症すると、物忘れから始まり、症状が進行すると体の動きにも影響が出ます。

手足を動かすことができなくなり、循環器・呼吸器疾患が起こり誤嚥性肺炎になって亡くなることもあります。

ダウン症をとりまく今後の社会課題

ダウン症の人たちの平均寿命が長くなったことで、今後社会がいかに彼らを受け入れていくかが課題となっていきます。

彼らの就労先も含め、社会参加できる場所や周りからの理解や支援、平均寿命が長くなってきていることで、親を亡くしたあとのサポートが大きな課題となっています。

また成人期に肥満や糖尿病に罹患してしまう彼らの健康管理の支援も必要です。

本人や親御さん、まわりの家族が十分な支援を受けられるように、お腹の中の赤ちゃんにダウン症の可能性があると分かったら、早めに地域の支援情報を集めるなど、多くの準備が必要になります。

行政のサービスは積極的に利用していきましょう。

まとめ

ダウン症(ダウン症候群・21トリソミー)の特徴や症状、染色体のタイプ、原因に至るまで紹介をしてきました。日本でも35歳以上で妊娠する女性が増えてきている今、ダウン症の子どもを妊娠する方は増えていくといっていいでしょう。

治療法はありませんが、妊娠の早い段階で赤ちゃんの染色体を調べることは可能です。ミネルバクリニックでは、遺伝子の専門家である臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングNIPT新型出生前診断)をオンラインで実施しています。ご自宅いながらご相談を受け付けています。妊婦さんの悩みや不安に寄り添った対応を心がけていますので是非お問い合わせください。

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