葉酸不足で引き起こされる症状は?妊娠期以外にも大事な理由

葉酸は、妊活や妊娠中以外でも意識して摂っておきたい栄養素です。摂取が不足すると脳や身体に悪影響を及ぼしてしまうほどなのをご存じでしょうか?

ところが名前をよく耳にはするけど、どんな働きをするかわからないなんて思っている方が多いかもしれません。そこで今回は、普段のお食事にも取り入れてもらうために葉酸がどんな働きをするか、摂る量が不足しているとどんなリスクがあるのかを紹介します。葉酸を詳しく知り、積極的に摂るようにしてもらえると幸いです。是非最後までご覧ください。

葉酸の働き

食事をする女性
葉酸は、ビタミンの中に含まれている栄養素です。身体の中で主に三つの働きをして妊婦さんや赤ちゃんの健康や成長を助けています。

  • ・赤血球の形成
  • ・胎児の先天異常リスク軽減
  • ・細胞の生産・再生
  • 赤血球の形成

    葉酸は、ビタミンB12とともに赤血球の生産を助けるビタミンです。ビタミンB12と協力して新しい赤血球を作る働きがあります。

    ビタミンB12と葉酸が、動脈硬化の危険因子と考えられているホモシステイン(血中に存在するアミノ酸の一種)をメチオニンという水と混ざりにくい性質のアミノ酸に変換するのを助ける動きがあるという研究報告がされました。メチオニンは血中のコレステロール値を低下させる可能性があると考えられており、報告からビタミンB12や葉酸の摂取が、虚血性心疾患(心臓に十分血がいきわたっていない状態)の予防に効果があるのではないかと期待されているのです。

    胎児の発育

    葉酸は胎児の発育に欠かせない栄養素です。妊娠初期は妊婦さんに自覚はありませんが、その間に胎児の神経管が作られていきます。神経管は、胎児の脳と脊髄、中枢神経系にとても重要な器官です。

    葉酸をたくさん使って形成していくので妊活中の女性だけでなく妊婦さんは特に意識して摂って欲しい栄養素になります。

    細胞の生産・再生

    葉酸は代謝にも関与しているビタミンです。DNARNAなどの核酸やたんぱく質の生合成を促し、細胞の生産や再生を助ける働きをしています。細胞が生まれ変わるには、DNAの合成が不可欠なので葉酸が大切な栄養素だとおわかりいただけると思います。

    また細胞の分裂や成熟を左右するほど大きな役割を担っている栄養素ですが、ビタミンB12同様体内で作ることができないため、外からしか摂ることができません。だから妊活や妊娠中に医師から食事での摂取を勧められるのです。

    葉酸不足による症状

    医師と夫婦
    葉酸の摂取が足りないと身体にいくつかの症状を引き起こします。主に下記の五つが大きなリスクです。

  • ・胎児の先天異常リスク
  • ・貧血リスク
  • ・骨質の低下
  • ・肌荒れ
  • ・うつ病リスク
  • 詳しく症状を知った上で対策をする必要があります。

    胎児の先天異常リスク

    妊娠初期に胎児は神経管を形成していくのは先述した通りです。その際に、葉酸が足りないと神経管閉鎖障害という症状が起きてしまいます。神経管は、胎児の脳や脊髄など人間にとって重要な機関を作り、妊娠28日までに閉鎖します。

    ところが、異常により管が閉鎖しないと無脳症(両側大脳半球が欠損した状態)や二分脊髄(脊椎(背中の骨)の形成ができていない状態)といった先天性の異常を抱えてしまう恐れがあります。だからこそ、妊娠初期は多くの葉酸を摂取しないといけません。

    貧血リスク

    葉酸はビタミンB12と一緒に摂取すると血液を作り出す働きがあるビタミンです。量が足りなくなると、細胞分裂が正常に行われなくなり、骨髄の中の赤芽球(赤血球になる前の未熟な細胞)が大きくなります。この状態が巨赤芽球です。これにより巨赤芽球性貧血という悪性の貧血が起きてしまいます。

    一般的な貧血の症状であるめまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、疲れやすい、耳鳴り、頭痛、顔面蒼白に加えて、舌の表面がツルツルになり痛みも伴うハンター舌炎や味覚低下、食欲不振、嘔吐や胸のむかつきなどの消化器症状も現れます。予防するためには葉酸とビタミンB12の摂取を続けるのが確実です。

    骨質の低下

    骨質は耳慣れない言葉かもしれませんが、現在、1100万人もいると推定されている「骨粗しょう症」にも影響を及ぼします。骨粗しょう症と聞くと思い浮かぶのは「骨密度」かもしれません。カルシウムを摂って、骨密度を増やして骨を強くするのが対策の定番です。もちろん間違ってはいませんが、近年注目をされているのが「骨質」です。

    骨は、カルシウムだけではなくコラーゲンとの組み合わせによって形成されています。コラーゲンは美容に深く関係する物質ですが、実は骨の強度にも関係があります。骨のコラーゲンは、ホモシステインというアミノ酸と、ビタミンB6などが重要な働きをしており、ホモシステインが血液中に増えると骨量が多くても骨折しやすくなるのがわかってきました。

    体内にビタミンB6やB12、葉酸が足りないとホモシステインが増えてきて骨質が弱くなるので骨質を強くするために葉酸の摂取が推奨されています。

    肌荒れ

    肌荒れの改善にはバランスのとれた栄養補給が基本です。特にビタミンの摂取が重要になります。ビタミンB群は、あらゆる種類の補酵素として働く栄養素であり、タンパク質や糖質、脂質の代謝に深く関係しています。葉酸もビタミンB群の一種で、タンパク質を合成し、お肌のターンオーバーに貢献するといわれています。

    つまり、お肌の新陳代謝を促す効果があるため日頃から摂取しておくと予防効果が働くのです。摂取量が少ないと細胞の動きが悪くなり、肌荒れの改善がしにくくなります。

    うつ病リスク

    実は、うつ病と葉酸は、深く関係しています。国立精神・神経医療研究センター神経研究所の功刀浩部長らが行った研究によると、うつ病の人の4人に1人が血液中の葉酸値が低いという結果が出ました。健康な人の葉酸不足は10人に一人なので明らかに高い数値です。また、精神科や心療内科の治療でも葉酸値の測定は必須となっており、足りなければ補充するようにアドバイスされます。

    普段の食事から葉酸を摂って運動をしておけば、うつ病にかかるリスクは下げられると言われているため意識して摂るようにしてください。

    葉酸の必要量

    妊娠 サプリ
    日本人の食事摂取基準における男女18歳以上の葉酸摂取推奨量は一日240μgです。妊娠中期から後期だとトータル480㎍がおすすめの摂取量になります。240㎍だとアボカド一つ半、480㎍は枝豆46.5さやです。ところが妊活や妊娠初期の女性であれば240㎍プラス400㎍とより多くの葉酸を摂取しないといけません。

    もし食品で賄うのとしたらかなりの量になるためサプリメントとの併用がおすすめです。食事で240㎍、サプリで400㎍を摂るのが目安になります。

    葉酸は摂り過ぎも注意!

    葉酸は、サプリメントで摂取する際に上限が一日1000μgと決まっています。なぜなら摂りすぎると発熱やじんましんなどを起こしたり、生まれた子どもがぜんそくになったりする可能性があるからです。また、ビタミンB12が不足しているときに過剰摂取した状態で貧血になると診断が難しくなり、神経症状があらわれたり、症状が悪化したりする場合があります。

    何事もほどほどが大切ですので、一日の摂取量を守って妊活や妊娠中の生活を過ごしてください。

    まとめ


    葉酸が身体にとって大切な栄養素だとおわかりいただけたかと思います。多くの食材に含まれていますので、普段のお食事に一品加えるだけでも不足分は補えるでしょう。

    しっかりと必要量を摂取してご家族みんなが健康に過ごせるようにしてください。そして、妊活中のご夫婦にも朗報が届くことをお祈りいたします。

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