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NIPT陽性・判定保留と言われたら?確率の真実と次にすべき行動【臨床遺伝専門医解説】

NIPT陽性・判定保留と言われたら?確率の真実と次にすべき行動【臨床遺伝専門医解説】

NIPT陽性・判定保留と言われたら?確率の真実と次にすべき行動【臨床遺伝専門医解説】

この記事でわかること
📖 読了時間:約12分
📊 約7,500文字
臨床遺伝専門医監修

Q. NIPTで「陽性」と出たら、赤ちゃんは確定ですか?

A. いいえ、確定ではありません。
NIPTはあくまで「非確定検査(スクリーニング)」です。年齢や疾患によっては、半数以上が「偽陽性(実は赤ちゃんは正常)」の可能性もあります。慌てずに、まずは臨床遺伝専門医へ相談し、羊水検査(確定診断)を受ける必要があります。

Q. ミネルバクリニックで陽性が出た場合のサポートは?

A. 金銭・時間・精神のすべてをサポートします。
互助会制度により羊水検査費用を実質全額カバー。2025年6月からは院内での確定検査も可能となり、専門医が一貫して寄り添います。

NIPT(新型出生前診断)の結果通知メールを開き、「陽性(Positive)」や「判定保留」という文字を目にした瞬間、目の前が真っ暗になるような衝撃を受けられたことと思います。
検索サイトで「NIPT 陽性 ブログ」「知恵袋」などのキーワードを打ち込み、同じ境遇の人の体験談を探しては、不安を募らせているかもしれません。

しかし、まず最初にお伝えしたいのは、「NIPTの陽性 = 赤ちゃんの異常確定ではない」という医学的事実です。インターネット上の不正確な情報に惑わされず、まずは「正しく恐れる」ことが、あなたと赤ちゃんを守る第一歩です。

日本初の「臨床遺伝専門医が開業した遺伝子検査クリニック」であるミネルバクリニックの院長が、陽性判定の真実と、これから取るべき具体的なアクションプランを解説します。

1. 「陽性」と言われたら?数字のカラクリを知る

NIPTは感度・特異度が99%以上と言われる非常に精度の高い検査ですが、これはあくまで「検査の正確さ」であり、「あなたのお腹の赤ちゃんが本当に病気である確率(陽性的中率)」とは異なります。

特に、母親の年齢が若い場合や、発生頻度の低い疾患(18トリソミー、13トリソミー、微細欠失など)の場合、陽性と出ても実際は健康である「偽陽性」の可能性が高まります。
「NIPT陽性 羊水検査 陰性」と検索される方が多いのは、実際にそのようなケースが少なからず存在するからです。

💡 用語解説:陽性的中率

検査で「陽性」と判定された人のうち、本当にその病気を持っている人の割合。例えば陽性的中率が50%なら、「陽性と言われた人の2人に1人は、実は赤ちゃんは健康」という意味になります。

年齢による陽性的中率の違い(21トリソミーの例)

年齢 陽性的中率(目安) 偽陽性の可能性
30歳 61.4% 38.6%
(3人に1人が外れ)
35歳 79.8% 約 20.2%
40歳 93.5% 約 6.5%

※一般的なNIPT検査における概算値です。検査会社や技術によって異なります。

このように、たとえ「陽性」と出ても、まだ確定ではありません。絶対にこの段階で中絶などの不可逆的な決断をしてはいけません。必ず羊水検査による確定診断が必要です。

2. ミネルバクリニックの「トリプルリスクヘッジ」

NIPTは「受けて終わり」ではありません。陽性だった場合にこそ、そのクリニックの真価が問われます。多くの無認可施設では「NIPTはスクリーニング検査なので詳しくは産婦人科へ」という定型文のみで、紹介状すら出さずに責任を回避するケースが後を絶ちません。
これは万が一の誤診やトラブルの際にも、「スクリーニングと言った」として訴訟リスクを避けるための極めて無責任な対応であり、不安な患者様を置き去りにするものです。

ミネルバクリニックは、患者様を絶対に見捨てません。陽性時の不安を解消するための、他院にはない3つのリスクヘッジをご用意しています。

1. 金銭的リスクヘッジ
(検査費用の全額補助)

検査時に「互助会」へご入会(会費8,000円・非課税)いただくことで、陽性時の羊水検査費用を全額(上限なし)で当院が補助します。羊水検査の費用は一般的に15〜20万円前後かかりますが、ご負担なく受けていただけます。

2. 時間的リスクヘッジ
(院内完結の確定検査)

従来は提携医院への紹介が必要でしたが、2025年6月より産婦人科を併設し、当院内で羊水検査・絨毛検査が可能になりました。検査から確定診断までワンストップで行えるため、病院探しの手間やたらい回しのストレスがありません。

3. 心理的リスクヘッジ
(臨床遺伝専門医のケア)

これが最も重要です。当院では、アルバイト医師ではなく、院長(臨床遺伝専門医)が責任を持って遺伝カウンセリングを行います。「陽性=絶望」ではありません。正しい知識と温かい心で、あなたの決断を全力でサポートします。

3. 「判定保留」と「再検査」の明確な違い

陽性・陰性以外の結果が出た場合、多くの方が「判定保留」と「再検査」を混同してしまいます。しかし、ミネルバクリニックでは、この2つを明確に区別しています。

① 判定保留 (Inconclusive)

赤ちゃんのDNA量は十分にあり、検査(解析)自体は行われましたが、「結果が白黒つかなかった(グレーゾーン)」という状態です。技術的なノイズや、生物学的な曖昧さが原因で、本当に判定ができないレアケースです。

② 胎児分画不足(再検査)

これは「判定保留」ではありません。そもそも血液中の赤ちゃんのDNA量(胎児分画)が少なすぎて、「解析をスタートできなかった」という状態です。
ミネルバクリニックでは、これは判定結果ではなく単なる「再検査(採血のやり直し)」として扱います。少し期間を空けて採血し直せば、DNA量が増えて結果が出ることがほとんどです。

⚠️ 胎児分画不足(DNA不足)になりやすいケース

  • 検査時期が早すぎる(妊娠9週未満など)
  • 母体のBMIが高い(肥満傾向)
  • 実は18トリソミー、13トリソミーなどの疾患がある(胎盤が小さく、DNAが出にくい傾向があるため)

「判定保留」であれ「再検査」であれ、結果待ちの期間は妊婦さんにとって非常に不安な時間です。さらに、胎児分画が低いということは、流産のリスクが高い状態であることも示唆されます。

そこでミネルバクリニックでは、2025年1月より、業界初の「安心結果保証制度」を導入しました。

【新制度】再検査待ち期間の流産返金保証

再検査が必要となったものの、再検査の検体を提出する前に残念ながら流産となってしまった場合、診断書をご提出いただければ検査代金を全額返金いたします。
「検査結果も出ず、赤ちゃんも失い、お金だけ取られた」という二重三重の苦しみを、少しでも和らげたいという当院の想いから生まれた制度です。

⚠️ 【専門医の警告】「胎児分画」が記載されない検査の危うさ

一部の施設では、検査結果に「胎児分画(Fetal Fraction)」が記載されていません。これは「お母さんの血液の中に、赤ちゃんのDNAがどれくらい含まれていたか」を示す重要な数値です。

特に妊娠6週などの早期検査において、FFが不明のまま「陰性」とされるのは極めて危険です。なぜなら、赤ちゃんのDNAが十分に取れていなくても(検査失敗でも)、お母さんのDNAだけを見て「異常なし(陰性)」と誤判定されるリスクがあるからです。

「性別が違っていた」というトラブルも、このFF不足が原因であることが多いのです。ミネルバクリニックでは、全ての検査で必ずFFを確認・記載し、数値が足りない場合は正直に「再検査」と判定します。それが医療としての誠実さだからです。

4. 「精度」で選ぶなら:スーパーNIPTとダイヤモンドプラン

陽性・判定保留のリスクを減らし、より確実な結果を得るためには、検査機関の技術力が鍵となります。NIPTの陽性的中率などの数字は一般的な数字であって、実際は検査会社ごとに技術を競っています。
ミネルバクリニックは、臨床遺伝専門医がその厳しい目で世界中から選び抜いたトップレベルの検査を提供しています。

第4世代NIPT「ダイヤモンドプラン」

現在、当院で最も推奨しているのが、米国の4大遺伝子検査会社の一角が提供する次世代技術「COATE法」を採用したダイヤモンドプランです。


  • 微細欠失症候群の精度が向上:
    従来法では70%台だった陽性的中率が、COATE法では>99.9%へと飛躍的に向上しました。これにより「偽陽性で無駄に不安になる」リスクを大幅に低減しています。

  • 父親由来のリスク(56遺伝子)もカバー:
    ダウン症などの染色体異常は主に卵子の老化ですが、自閉症などの遺伝子疾患の一部は「精子の老化(コピーミス)」に由来します。
父親由来の遺伝子変異が子へ伝わるイメージ

(図:父親由来の遺伝子変異が子へ伝わるイメージ/出典:ミネルバクリニック)

ダイヤモンドプランでは、父親の加齢とともにリスクが増える56の遺伝子(デノボ変異)も検査可能です。ここには、知的障害や身体的特徴を伴う「重い症候性自閉症」の原因遺伝子が多く含まれています。
こうした包括的なリスク管理ができるのは、遺伝子検査のプロフェッショナルであるミネルバクリニックならではの強みです。

5. まとめ:一人で抱え込まないでください

「陽性」という結果は、確かに衝撃的です。しかし、それは「絶望」ではありません。偽陽性の可能性もあれば、事前に準備をするための貴重な情報でもあります。

大切なのは、ネット検索で不安を募らせることではなく、信頼できる専門医と直接話し、正しい情報を得て、あなたとパートナーで納得のいく選択をすることです。
ミネルバクリニックは、24時間体制のサポート、万全の費用補助、そして最新の医療技術で、あなたの不安に正面から向き合います。他院で検査を受けた方の「駆け込み相談」も受け付けています。まずは一度、私たちにご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. NIPT陽性時の羊水検査費用は本当に無料ですか?

当院の互助会(入会金8,000円)にご加入いただければ、上限なしで全額を当院が補助いたします。羊水検査の費用は一般的に15〜20万円前後かかりますが、ご負担なく受けていただけます。

Q2. 陽性と出ましたが、間違い(偽陽性)の可能性はありますか?

はい、あります。これを「偽陽性」と呼びます。特に20代〜30代前半の方や、13トリソミー、性染色体異常などでは偽陽性の確率が高くなります。必ず羊水検査で確定診断を行ってください。

Q3. 他院でNIPTを受けましたが、相談できますか?

はい、もちろんです。ミネルバクリニックでは、他院で陽性判定を受けた方の遺伝カウンセリングも積極的に受け入れています。臨床遺伝専門医がセカンドオピニオンとしてお話を伺います。

Q4. ミネルバクリニックで羊水検査は受けられますか?

はい、受けられます。2025年6月より産婦人科を併設し、院内での羊水検査・絨毛検査が可能になりました。いつものクリニックで安心して検査を受けられます。

Q5. 陽性だった場合、中絶はいつまで可能ですか?

母体保護法により、人工妊娠中絶が可能な時期は「妊娠21週6日まで」と定められています。羊水検査の結果が出るまでに約2〜3週間かかるため、陽性判定が出たらできるだけ早く専門医へ相談し、スケジュールを組む必要があります。

Q6. 羊水検査を受けないという選択肢はありますか?

選択自体はご本人の自由ですが、医学的には推奨されません。NIPTはあくまで「可能性」を示す検査であり、確定診断ではありません。事前に正確な状態を知っておくことは、出産後の準備や赤ちゃんの治療計画において非常に重要です。

🏥 臨床遺伝専門医へのご相談

陽性・判定保留に関するご不安は、専門医が常駐するミネルバクリニックへお気軽にご相談ください。
最新の遺伝医学と、温かい心であなたをお迎えします。

参考文献

  • [1] American College of Obstetricians and Gynecologists (ACOG). Practice Bulletin No. 226: Screening for Fetal Chromosomal Abnormalities. 2020. [PubMed]
  • [2] Bianchi DW, et al. DNA sequencing of maternal plasma to detect Down syndrome: An international clinical validation study. Obstet Gynecol. 2012. [PubMed]
  • [3] Gil MM, et al. Analysis of cell-free DNA in maternal blood in screening for fetal aneuploidies: updated meta-analysis. Ultrasound Obstet Gynecol. 2017. [PubMed]
  • [4] Kong A, et al. Rate of de novo mutations and the importance of father’s age to disease risk. Nature. 2012. [PubMed]
  • [5] ミネルバクリニック. NIPT(新型出生前診断)の陽性・陰性とは. minerva-clinic.or.jp/nipt/probability-of-positive/



プロフィール
仲田洋美医師

この記事の筆者:仲田 洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、1995年に医師免許を取得して以来、のべ10万人以上のご家族を支え、「科学的根拠と温かなケア」を両立させる診療で信頼を得てきました。『医療は科学であると同時に、深い人間理解のアートである』という信念のもと、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医としての専門性を活かし、科学的エビデンスを重視したうえで、患者様の不安に寄り添い、希望の灯をともす医療を目指しています。特に遺伝カウンセリング分野では15年以上の経験を持ち、全国初のオンライン遺伝カウンセリングを確立して、地方在住の方々にも質の高い遺伝医療を提供しています。


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