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羊水検査でわかること|染色体異常と遺伝子疾患|東京・ミネルバクリニック

羊水検査でわかること|染色体異常と遺伝子疾患|東京・ミネルバクリニック

羊水検査でわかること|染色体異常と遺伝子疾患を
臨床遺伝専門医が徹底解説

この記事でわかること
📖 読了時間:約15分
🩺 出生前診断・確定検査
臨床遺伝専門医監修

Q. 羊水検査でわかることは何ですか?

A. 羊水検査では、すべての染色体異常(数的異常・構造異常)、一部の遺伝子疾患、開放性神経管奇形を確定診断できます。
羊水検査は出生前診断における「確定検査」であり、ダウン症候群(21トリソミー)18トリソミー13トリソミーなどの染色体異常を精度99%以上で診断できます。


  • 染色体の数的異常ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミーなど全23対の染色体異常を検出

  • 染色体の構造異常転座、欠失、重複、逆位などの構造的な変化を検出

  • 遺伝子疾患 → マイクロアレイ検査で微細欠失・重複症候群も検出可能

  • 開放性神経管奇形 → AFP測定により二分脊椎、無脳症などを検出

  • 検査時期妊娠15〜18週に実施、結果は約2〜3週間で判明

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1. 羊水検査とは?出生前診断における位置づけ

【結論】 羊水検査は、お腹に細い針を刺して羊水を採取し、胎児の染色体や遺伝子を調べる「確定検査」です。NIPTなどのスクリーニング検査で陽性となった場合に、診断を確定させるために行われます

出生前診断全体(NIPT・羊水検査・確定検査の位置づけ)を整理したい方は、出生前診断とは?検査の種類と違いを総合解説へ。

「羊水検査って怖そう」「本当に必要なの?」そんな不安を感じていらっしゃる方も多いでしょう。まずは羊水検査がどのような検査なのか、正しく理解することから始めましょう。

💡 用語解説:羊水検査(amniocentesis)

羊水検査とは、妊婦さんのお腹に細い針を刺して羊水を約15〜20ml採取し、その中に含まれる胎児由来の細胞を培養して染色体や遺伝子を調べる検査です。英語では「amniocentesis(アムニオセンテシス)」と呼ばれます。羊水中には胎児の皮膚や消化管、泌尿器などから剥がれ落ちた細胞が浮遊しており、これを分析することで胎児の遺伝情報を直接調べることができます

スクリーニング検査と確定検査の違い

出生前診断には、「スクリーニング検査」と「確定検査」の2種類があります。この違いを理解することがとても大切です。

項目 スクリーニング検査 確定検査
代表的な検査 NIPT、コンバインド検査、クアトロテスト 羊水検査、絨毛検査
目的 リスクの高い妊婦を選び出す 診断を確定させる
精度 高いが偽陽性・偽陰性あり 99%以上の精度
流産リスク なし(採血のみ) 約0.1〜0.3%
検査方法 母体血採血 羊水穿刺(お腹に針を刺す)

NIPTの基本(仕組み・精度・陽性後の流れ)を先に確認したい方は、NIPTとは(新型出生前診断)の基本をご参照ください。

⚠️ 重要:出生前診断は、基本的には自立した生活に支障が出るレベルの重篤な疾患が対象となります。すべての病気や障害を調べられるわけではありません。検査を受ける前に、何がわかり、何がわからないのかを正しく理解しておくことが大切です。

2. 羊水検査でわかること

【結論】 羊水検査では、すべての染色体異常(数的異常・構造異常)、一部の遺伝子疾患、開放性神経管奇形を検出できます。特に染色体の数の異常(トリソミーなど)についてはほぼ100%の精度で診断可能です。

「羊水検査で何がわかるの?」「どこまで調べられるの?」という疑問をお持ちの方は多いでしょう。羊水検査でわかることを、具体的にご説明していきます。

① 染色体の数的異常(トリソミーなど)

🔬 検出できる主な染色体数的異常
  • 21トリソミー(ダウン症候群):21番染色体が3本ある状態。最も頻度が高い染色体異常
  • 18トリソミー(エドワーズ症候群):18番染色体が3本ある状態。重篤な合併症を伴う
  • 13トリソミー(パトウ症候群):13番染色体が3本ある状態。重篤な合併症を伴う
  • 性染色体異常:ターナー症候群(45,X)、クラインフェルター症候群(47,XXY)など
  • その他のトリソミー:15、16、22トリソミーなど(多くは流産の原因となる)

💡 用語解説:トリソミー(trisomy)

通常、人間の染色体は23対(46本)ありますが、特定の染色体が3本になっている状態を「トリソミー」と呼びます。「tri」は3を意味し、「somy」は染色体を意味します。例えば21番染色体が3本ある状態を「21トリソミー」と呼び、これがダウン症候群の原因です。

② 染色体の構造異常

染色体の数だけでなく、形や構造の異常も羊水検査で検出できます。

転座(てんざ)

染色体の一部が別の染色体にくっついている状態。親から遺伝することもあります。

欠失(けっしつ)

染色体の一部が欠けている状態。5p欠失症候群(猫鳴き症候群)などが含まれます。

重複

染色体の一部が重複して存在している状態。遺伝子量の増加による症状が出ることがあります。

逆位(ぎゃくい)

染色体の一部が逆向きになっている状態。多くは症状を示さない(多型)こともあります。

③ 遺伝子疾患(マイクロアレイ検査で検出)

通常のG分染法では検出できない微細な染色体の欠失や重複も、マイクロアレイ検査を追加することで検出可能です。

🧬 マイクロアレイで検出できる疾患例
  • 22q11.2欠失症候群(ディジョージ症候群):心疾患、免疫不全、口蓋裂などを伴う
  • ウィリアムズ症候群(7q11.23欠失):特徴的顔貌、心疾患、知的障害を伴う
  • プラダー・ウィリ症候群 / アンジェルマン症候群(15q11-q13欠失)
  • 1p36欠失症候群:知的障害、特徴的顔貌、心疾患を伴う

④ 開放性神経管奇形

羊水中のAFP(アルファフェトプロテイン)という物質を測定することで、二分脊椎や無脳症などの開放性神経管奇形を検出できます。

💡 開放性神経管奇形とは

胎児の脳や脊髄を覆う「神経管」が正常に閉じなかった状態です。二分脊椎(脊椎が完全に閉じていない)や無脳症(脳の大部分が形成されない)が含まれます。羊水中のAFPが高値を示すことで検出されます。

⑤ 羊水検査の結果報告書の見方(核型の読み方)

検査結果は、アルファベットと数字の羅列(核型表記)で記されるため、手元に届いた際に一見すると難しく感じるかもしれません。ここでは代表的な結果の見方を解説します。

  • 46, XX または 46, XY

    正常な核型です。46本の染色体があり、XX(女の子)またはXY(男の子)であることを示しています。
  • 47, XX, +21 または 47, XY, +21

    ダウン症候群(21トリソミー)を示します。染色体が計47本あり、21番染色体が1本多い(+21)状態です。(+18なら18トリソミー、+13なら13トリソミーとなります)
  •             p と q(短腕と長腕)
               

    染色体の上半分(短い部分)を「p(短腕)」、下半分(長い部分)を「q(長腕)」と呼びます。例えば「5p欠失」とあれば、5番染色体の短い部分が欠けていることを意味します。

           

  •        

  •             FISH法とG分染法の記載の違い
               

    数日で出る「FISH法(速報)」の結果は特定の染色体のみのシグナル数を表し、約2〜3週間後に出る「G分染法・マイクロアレイ」が最終的な確定診断(すべての染色体の結果)となります。

           

  • ※実際の報告書にはより詳細な分析結果が記載されます。当院では臨床遺伝専門医がわかりやすく丁寧に解説いたしますのでご安心ください。

    3. 羊水検査でわからないこと

    【結論】 羊水検査は万能ではありません。モザイク型の一部、単一遺伝子疾患の多く、多因子疾患、発達障害の大部分などは検出できません。検査の限界を正しく理解しておくことが大切です。

    「羊水検査で正常なら、健康な赤ちゃんが生まれる?」残念ながら、そうとは限りません。羊水検査にも限界があることを、きちんとお伝えしなければなりません。

    ⚠️ 羊水検査で検出できないもの
    • モザイク型の一部:正常細胞と異常細胞が混在している場合、異常細胞の割合が低いと検出できないことがあります
    • 単一遺伝子疾患の多く:筋ジストロフィー、嚢胞性線維症など(特定の検査を追加しない限り検出不可)
    • 多因子疾患:心疾患、口唇口蓋裂などの形態異常(エコー検査で発見されることが多い)
    • 発達障害・知的障害の大部分:自閉スペクトラム症(ASD)、ADHDなどの多くは染色体検査では検出できません
    • 出生後に発症する疾患:がん素因、成人発症の遺伝性疾患など

    💡 用語解説:モザイク型

    体の細胞の中に、正常な染色体を持つ細胞と、異常な染色体を持つ細胞が混在している状態を「モザイク」と呼びます。羊水検査で採取した細胞がたまたま正常細胞ばかりだった場合、異常が見逃される可能性があります。ただし、通常は20〜30個の細胞を分析するため、ある程度のモザイクは検出可能です。

    仲田洋美院長

    🩺 院長コラム【羊水検査の限界を正しく理解してほしい】

    「羊水検査で正常だったから安心」と思われる方が多いのですが、私はいつも「検査の限界」についてお話しするようにしています。

    羊水検査で検出できるのは染色体の異常が主であり、すべての病気や障害がわかるわけではありません。発達障害の多くは染色体検査では見つかりませんし、出生後の環境要因で生じる問題も当然ながら予測できません。

    検査を受ける前に「何がわかり、何がわからないのか」を正しく理解しておくことが、後悔のない選択につながります。当院では検査前の遺伝カウンセリングで、この点を丁寧にご説明しています。

    検査について不安や疑問はありませんか?

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    臨床遺伝専門医に直接相談することで、正確な情報と安心を得られます。


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    4. 羊水検査の種類と方法

    【結論】 羊水検査にはG分染法(標準的な染色体検査)、FISH法(迅速検査)、マイクロアレイ検査(詳細検査)の3つの主要な分析方法があります。目的に応じて使い分けられます。

    羊水検査の分析方法

    検査方法 特徴 結果までの期間 検出できるもの
    G分染法 標準的な染色体検査。細胞を培養して分析 約2〜3週間 全染色体の数的・構造異常
    FISH法 特定の染色体を蛍光で検出する迅速検査 1〜3日 13, 18, 21, X, Y染色体の数的異常
    マイクロアレイ ゲノム全体を高解像度で分析 約2週間 微細欠失・重複症候群

    💡 用語解説:G分染法(Gバンド法)

    羊水から採取した胎児細胞を約2週間培養して増やし、ギムザ染色という方法で染色体を染めて顕微鏡で観察する検査です。染色体に縞模様(バンド)が現れ、この模様を分析することで全46本の染色体の数と構造を詳しく調べることができます。最も基本的で信頼性の高い染色体検査方法です。

    💡 用語解説:FISH法

    FISH(Fluorescence In Situ Hybridization)は、蛍光標識したプローブ(探り針)を使って特定の染色体を光らせ、その数を数える方法です。細胞培養が不要なため1〜3日で結果が出るのが特徴です。ただし、調べられるのは特定の染色体(通常13, 18, 21, X, Y)のみで、すべての染色体異常を検出できるわけではありません。

    5. 羊水検査を受ける時期と流れ

    【結論】 羊水検査は妊娠15〜18週に行われます。検査自体は約10〜15分で終わり、結果は約2〜3週間で判明します。

    羊水検査の流れ

    📋 羊水検査の流れ
    • 遺伝カウンセリング
      検査の目的、方法、リスク、結果の解釈について説明を受けます。疑問や不安があれば何でもご相談ください
    • 超音波検査
      胎児の位置、胎盤の位置、羊水量を確認。針を刺す最適な位置を決定します。
    • 消毒・局所麻酔
      お腹の皮膚を消毒し、必要に応じて局所麻酔を行います。
    • 羊水採取
      超音波で確認しながら細い針(22〜20G)をお腹に刺し、約15〜20mlの羊水を採取。所要時間は約10〜15分です。
    • 安静・経過観察
      検査後30分〜1時間程度安静にし、異常がないことを確認してから帰宅します。
    • 結果説明
      約2〜3週間後に結果が判明。臨床遺伝専門医から丁寧に説明を受けます。

    検査時期について

    項目 時期・期間 備考
    推奨検査時期 妊娠15〜18週 羊水量が十分で、安全に検査できる時期
    検査可能な最早時期 妊娠15週以降 15週未満は羊水量が少なく合併症リスクが高い
    結果判明まで 約2〜3週間 FISH法併用で主要な結果は1〜3日で判明
    検査所要時間 約10〜15分 穿刺自体は数分で終了

    ダウン症候群(21トリソミー)はいつわかる?判定までの最短スケジュール

    「もし異常があるなら、できるだけ早く確定させたい」と思うのはごく自然なお気持ちです。21トリソミーなどの染色体異常を最も早く、かつ確実(確定診断)に知るための最短スケジュールは以下のようになります。

  • 妊娠11週〜13週頃: 超音波検査(エコー)
    ※NT(首の後ろのむくみ)などの形態的特徴から可能性を指摘されることがあります。
    1. 妊娠10週0日〜: NIPT(スクリーニング検査)を受検
      ※最短3〜5日で結果判明。ここで陰性ならほぼ安心です。
    2. 陽性だった場合、妊娠15週〜: 羊水検査(確定検査)を受検
    3. 羊水検査から1〜3日後: FISH法による速報結果で確定
      ※すべての染色体を調べる最終結果は約2〜3週間後に出ますが、主要なトリソミー(21, 18, 13等)の有無はFISH法により数日でいち早く判明します。

    6. 羊水検査の費用について

    【結論】 羊水検査の費用は自費で約10〜20万円が一般的です。ミネルバクリニックでは互助会により、NIPT陽性後の羊水検査費用を全額補助しています。

    💰 羊水検査の費用目安
    • 一般的な費用:約10〜20万円(施設により異なる)
    • 保険適用:基本的に自費診療(健康保険適用外)
    • マイクロアレイ追加の場合:+5〜10万円程度
    • 医療費控除:NIPTで陽性→羊水検査という流れの場合、医療費控除の対象となる可能性あり
    🏥 ミネルバクリニックの互助会制度

    ミネルバクリニックでは、互助会(8,000円)にご加入いただくことで、NIPT陽性後の確定検査(羊水検査・絨毛検査)費用を全額補助しています。

    • 補助金額に上限なし(以前の15万円上限は撤廃)
    • NIPT受検時に強制加入(非加入者の困難事例を防ぐため)
    • 海外旅行保険の義務化と同じ理念

    💡 費用の違いについて

    検査会社ごとに使用している技術やシーケンサー、バイオインフォマティクス(遺伝子情報の解析)の専門家の有無などが異なり、これが価格に反映されます。また、当院では遺伝カウンセリング料金33,000円が検査費用に含まれており、これには当日の説明だけでなく、陽性時の何度でものカウンセリングや、妊娠経過中の心配事(サイトメガロウイルス初感染など)への相談も含まれています。「お金がかかるから相談しにくい」という状況を避け、安心して日常生活を送っていただくための配慮です。

    7. 羊水検査のリスクと安全性

    【結論】 羊水検査には約0.1〜0.3%(1,000人に1〜3人)の流産リスクがあります。ただし、超音波ガイド下で行われる現代の羊水検査は比較的安全な検査であり、熟練した医師が行えばリスクはさらに低減します。

    「羊水検査は怖い」「流産のリスクがあるんでしょ?」そうした不安を抱えている方は多いです。正しいリスクの理解と、それを上回るメリットがあるかどうかを、一緒に考えていきましょう。

    ⚠️ 羊水検査の主なリスク
    • 流産:約0.1〜0.3%(1,000人に1〜3人)。検査後1〜2週間以内に起こることが多い
    • 破水・羊水漏出:まれに穿刺部位から羊水が漏れることがある(多くは自然に治癒)
    • 感染:子宮内感染(絨毛膜羊膜炎)のリスクはごく低い
    • 出血:穿刺部位からの出血。通常は自然に止まる
    • 培養不成功:約0.5〜1%で細胞培養がうまくいかず、再検査が必要になることがある

    安心ポイント:最新の研究では、超音波ガイド下で熟練した医師が行う羊水検査の流産リスクは約0.1%(1,000人に1人)程度とされています。また、羊水検査を受けなくても妊娠中期には約0.5〜1%の流産が起こりうることを考慮すると、検査自体による追加リスクは非常に小さいと言えます。

    8. NIPTと羊水検査の違い

    【結論】 NIPTは採血のみで流産リスクがないスクリーニング検査、羊水検査は確定検査です。NIPTで陽性の場合は、羊水検査で診断を確定させる必要があります。

    比較項目 NIPT 絨毛検査(CVS) 羊水検査
    検査の位置づけ スクリーニング検査 確定検査 確定検査
    検査方法 母体血採血 胎盤(絨毛)の細胞を採取 羊水を穿刺して採取
    流産リスク なし 約0.2〜0.5% 約0.1〜0.3%
    検査時期 妊娠10週〜 妊娠11〜14週 妊娠15〜18週
    わかる病気・範囲 主に13, 18, 21トリソミー等 全染色体の異常(羊水検査と同じ) 全染色体の異常

    💡 NIPTから羊水検査への流れ

    NIPTで陽性(または判定保留)となった場合、必ず羊水検査などの確定検査を受ける必要があります。NIPTは非常に高精度な検査ですが、「スクリーニング検査」であるため、陽性の中には実際は異常がない「偽陽性」が含まれる可能性があります。重大な決断をする前に、確定検査で診断を確定させることが大切です。

    仲田洋美院長

    🩺 院長コラム【確定検査の重要性】

    私がお伝えしたいのは、NIPTで陽性が出ても、それだけで診断が確定するわけではないということです。

    NIPTは母体血中の胎児由来DNAを分析する検査ですが、胎盤由来のDNAを見ているため、胎盤と胎児で染色体が異なる「胎盤モザイク」の影響を受けることがあります。つまり、NIPTで陽性でも胎児は正常、という「偽陽性」が起こりうるのです。

    当院では2025年6月より産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査も院内で実施できる体制を整えました。NIPTから確定検査まで、転院することなくワンストップで対応できます。結果をお待ちいただく不安な時間を最小限にし、患者さんのトラウマを防ぐことを最優先に考えています。

    もし羊水検査の結果が「陽性(異常あり)」だったら?

    羊水検査は「確定検査」であるため、ここで陽性となった場合、お腹の赤ちゃんに染色体異常や遺伝子疾患があることが確定します。「もし陽性だったらどうしよう」と不安に思うのは当然のことです。

       

    💡 診断が確定した後の選択とサポート

       

             

    • すぐに決断を迫られることはありません: パニックになるのは当たり前です。まずはご夫婦でしっかりと話し合い、心を落ち着かせる時間を持つことが最も大切です。
    •        

    • 専門医による情報提供: その疾患を持つ子どもがどのような成長をたどるのか、どのような医療的ケアが必要になるのか、最新の正確な医学情報を提供します。
    •        

    • ピアサポートのご紹介: 当院では、同じ疾患のお子さんを育てているご家族の会(ピアサポート)など、社会的な支援体制やネットワークをご紹介することも可能です。
    •    

    どのような選択をされるにせよ、それはご夫婦にとっての正解です。ミネルバクリニックでは、結果を伝えて終わりではなく、ご夫婦が後悔のない選択ができるよう、臨床遺伝専門医が最後まで徹底的に寄り添いサポートいたします。

    9. ミネルバクリニックのサポート体制

    ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医の専門性を活かした診療体制を整えています。NIPTから羊水検査まで、一貫してサポートいたします。

    🏥 院内で確定検査まで対応

    2025年6月より産婦人科を併設。羊水検査・絨毛検査も院内で実施可能。転院不要でワンストップ対応できます。

    ⏱️ 迅速な結果報告

    多くの検査内容は最短3日以内に結果をお返しできる体制を整えています。(※マイクロアレイは約2週間)

    👩‍⚕️ 臨床遺伝専門医が常駐

    検査前後の遺伝カウンセリングから結果説明まで、臨床遺伝専門医が一貫して担当します。

    💰 互助会で費用面も安心

    互助会(8,000円)加入で、陽性時の確定検査費用を全額カバー(上限なし)

    一人で悩まず、専門医を頼ってください

    不確かな情報で不安になる前に、
    医学的根拠に基づいた「正しい選択肢」を知りましょう。


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    よくある質問(FAQ)

    Q1. 羊水検査でわかることは何ですか?

    羊水検査では、すべての染色体の数的異常(トリソミーなど)と構造異常(転座、欠失など)を検出できます。具体的には、ダウン症候群(21トリソミー)、18トリソミー、13トリソミー、性染色体異常などです。マイクロアレイ検査を追加すれば、微細欠失・重複症候群も検出可能です。また、羊水中のAFP測定により開放性神経管奇形(二分脊椎、無脳症など)も調べられます。

    Q2. 羊水検査でわからないことは何ですか?

    羊水検査では検出できないものがあります。モザイク型の一部(異常細胞の割合が低い場合)、単一遺伝子疾患の多く(特定の検査を追加しない限り)、多因子疾患(心疾患、口唇口蓋裂など)、発達障害・知的障害の大部分(自閉症、ADHDなど)は検出できません。羊水検査で正常でも、すべての病気や障害がないとは限りません。

    Q3. 羊水検査の流産リスクはどのくらいですか?

    羊水検査による流産リスクは約0.1〜0.3%(1,000人に1〜3人)とされています。超音波ガイド下で熟練した医師が行えば、リスクはさらに低くなります。また、羊水検査を受けなくても妊娠中期には約0.5〜1%の流産が自然に起こりうることを考慮すると、検査自体による追加リスクは非常に小さいと言えます。

    Q4. 羊水検査はいつ受けられますか?

    羊水検査は妊娠15〜18週に行われます。15週未満では羊水量が少なく、合併症のリスクが高くなるため推奨されません。検査自体は約10〜15分で終わり、結果は約2〜3週間で判明します。FISH法を併用すれば、主要な結果は1〜3日で速報が出ます。

    Q5. NIPTで陽性でしたが、羊水検査は必要ですか?

    はい、NIPTで陽性の場合は必ず羊水検査などの確定検査を受ける必要があります。NIPTは非常に高精度なスクリーニング検査ですが、陽性の中には「偽陽性」(実際は正常)が含まれる可能性があります。特に若年妊婦や、検査対象によっては偽陽性率が高くなることがあります。重大な決断をする前に、確定検査で診断を確定させることが大切です。

    Q6. 羊水検査の費用はいくらですか?

    羊水検査の費用は施設により異なりますが、一般的に約10〜20万円です(自費診療)。マイクロアレイ検査を追加する場合は+5〜10万円程度かかります。ミネルバクリニックでは互助会(8,000円)に加入いただくことで、NIPT陽性後の確定検査費用を全額補助しています(上限なし)。

    Q7. 羊水検査は痛いですか?

    羊水検査の痛みは個人差がありますが、多くの方は「採血程度」「チクッとする程度」と感じます。必要に応じて局所麻酔を使用することもできます。検査中は超音波で確認しながら行うため、安全に配慮されています。検査後に軽いお腹の張りや違和感を感じることがありますが、通常は数時間〜1日で治まります。

    Q8. 羊水検査と絨毛検査の違いは何ですか?

    どちらも確定検査であり、絨毛検査でわかる病気は羊水検査と基本的に同じ(全染色体の数的・構造異常など)です。大きな違いは検査時期と採取部位です。絨毛検査は妊娠11〜14週に胎盤の一部(絨毛)を採取し、羊水検査は妊娠15〜18週に羊水を採取します。絨毛検査はより早い時期に結果が得られるメリットがありますが、胎盤モザイクの影響を受ける可能性があります。羊水検査は胎児由来の細胞を直接調べるため、より正確な結果が得られます。

    Q9. 遠方ですが検査を受けられますか?

    NIPTについてはオンラインNIPTにより全国どこからでも受検可能です。羊水検査については、来院が必要となりますが、遺伝カウンセリングはオンラインでも受けていただけます。検査日のみのご来院で対応できるよう、スケジュール調整いたします。

           

    Q10. 21トリソミー(ダウン症候群)はいつわかりますか?

           

               

    最も早く可能性を知ることができるのは、妊娠10週からのNIPT(スクリーニング検査)です(最短3〜5日で結果判明)。また、妊娠11〜13週頃の超音波検査(エコー)で指摘されることもあります。これらで陽性の疑いが出た場合、妊娠11〜14週の絨毛検査、または妊娠15週以降の羊水検査を行い、FISH法という迅速検査を用いれば、検査から1〜3日で確定診断がつきます。

           

       

    🏥 一人で悩まないでください

    羊水検査について心配なこと、検査を受けるかどうか迷っていること、
    どんなことでもお気軽にご相談ください。
    臨床遺伝専門医があなたとご家族に寄り添います。

    参考文献

    • [1] American College of Obstetricians and Gynecologists (ACOG). Practice Bulletin No. 162: Prenatal Diagnostic Testing for Genetic Disorders. Obstet Gynecol. 2016;127(5):e108-e122. [PubMed]
    • [2] Akolekar R, et al. Procedure-related risk of miscarriage following amniocentesis and chorionic villus sampling: a systematic review and meta-analysis. Ultrasound Obstet Gynecol. 2015;45(1):16-26. [PubMed]
    • [3] Wapner RJ, et al. Chromosomal microarray versus karyotyping for prenatal diagnosis. N Engl J Med. 2012;367(23):2175-2184. [PubMed]
    • [4] Committee on Genetics and the Society for Maternal-Fetal Medicine. Committee Opinion No. 682: Microarrays and Next-Generation Sequencing Technology. Obstet Gynecol. 2016;128(6):e262-e268. [PubMed]
    • [5] International Society for Prenatal Diagnosis (ISPD). Position Statement on the use of genome-wide sequencing for prenatal diagnosis. Prenat Diagn. 2018;38(1):6-9. [PubMed]
    • [6] Gregg AR, et al. Noninvasive prenatal screening for fetal aneuploidy, 2016 update: a position statement of the American College of Medical Genetics and Genomics. Genet Med. 2016;18(10):1056-1065. [PubMed]
    • [7] Gil MM, et al. Analysis of cell-free DNA in maternal blood in screening for fetal aneuploidies: updated meta-analysis. Ultrasound Obstet Gynecol. 2017;50(3):302-314. [PubMed]
    • [8] National Institutes of Health (NIH). Amniocentesis. [MedlinePlus]
    • [9] 日本産科婦人科学会. 出生前に行われる遺伝学的検査および診断に関する見解. [日本産科婦人科学会]
    • [10] 厚生労働省. 出生前検査に関する情報提供. [厚生労働省]


    プロフィール
    仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

    この記事の筆者:仲田 洋美(臨床遺伝専門医)

    ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、臨床遺伝学・内科・腫瘍学を軸に、
    のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。
    出生前診断・遺伝学的検査においては、検査結果そのものだけでなく
    「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
    一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

    日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
    日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。

    2025年、国際誌『Global Woman Leader』および『Medical Care Review APAC』の2誌で立て続けに表紙(Cover Story)に抜擢。
    「日本のヘルスケア女性リーダー10名」や「アジア太平洋地域のトップ出生前検査サービス」として、世界的な評価を確立しています。


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