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13トリソミーはエコーでいつわかる?妊娠週数別の特徴一覧|東京・ミネルバクリニック

目次

13トリソミー(パトウ症候群)胎児のエコーで分かる特徴|いつから分かる?

13トリソミー(パトウ症候群)
胎児のエコーで分かる特徴と診断時期
【臨床遺伝専門医解説】

この記事でわかること
📖 読了時間:約10分
🩺 胎児エコー・NIPT
臨床遺伝専門医監修

Q. 13トリソミーはエコーで分かりますか?

A. 特徴的な所見が多く、発見されやすい染色体異常です。
13トリソミー(パトウ症候群)は、全前脳胞症口唇裂多指症心奇形などの形態異常を伴うことが多く、胎児ドックなどで発見されるケースがあります。


  • 脳・顔面の特徴全前脳胞症、口唇裂・口蓋裂、眼間狭小など

  • 身体的特徴 → 小耳症、停留精巣、臍帯ヘルニア、単一臍帯動脈

  • 早期発見 → NIPTなら妊娠9週(当院臨床研究は6週)から検査可能

「エコーで指摘を受けた」「不安がある」という方へ

エコー所見だけで全てを判断することはできません。
遺伝子の専門家である臨床遺伝専門医が、正確な情報と今後の選択肢を一緒に考えます。

13トリソミー(パトウ症候群)とは正常では2本1組しかないはずの第13番染色体が3本に増えてしまうことにより身体に様々な症状がでるトリソミー症候群のことです。歴史的に産婦人科の妊婦健診では超音波検査と母体血清マーカー検査を組み合わせたコンバインド検査などを開発して出生前検査をしてきました。

トリソミーなどの染色体異常は奇形(外から見てわかる形態異常)を伴うため、妊婦検診のエコーや胎児ドック(より精密な胎児超音波検査)で発見することも場合によっては可能で、出生前診断の最もよい対象となります。この記事では13トリソミーのエコーで分かる特徴にはどの様な特徴があるのか、またその特徴は妊娠何週ごろから現れるのかについて記載していきます。

仲田洋美院長

院長コラム

「いつもの妊婦健診」で分かりますか?

よく「妊婦健診のエコーで異常は見つかりますか?」と質問を頂きます。実は、一般的な妊婦健診のエコーは「赤ちゃんが生きているか」「週数通り育っているか」の確認が主目的であり、細かい奇形まで見つけること(胎児診断)を目的としていないケースが多いのです。
13トリソミーは比較的特徴が出やすい疾患ですが、それでも胎児ドックのような精密検査を行わないと見過ごされてしまうことも少なくありません。ご不安な場合は、早期からNIPT(新型出生前診断)などの遺伝学的検査を検討するのも一つの選択肢です。

妊娠週数別:エコーで見つかりやすい所見一覧

【ポイント】
妊娠週数によって「見つかりやすい所見」が変わります。早期は”サイン”の段階、中期以降は”構造異常の評価”が中心になります。

妊娠週数 見つかりやすい所見(例) 臨床的な意味
10〜14週 NT肥厚、嚢胞性ヒグローマ、巨大膀胱(LUTOのサイン)、病的臍帯ヘルニア(径が大きい/内容物で判断)など 染色体異常や重篤疾患の「スクリーニングサイン」。異常があれば”精密エコー+遺伝学的検査”を検討
15〜17週 全前脳胞症の重症型、顔面正中異常、臍帯ヘルニア、心臓の大きな構造異常など 重症構造異常が”より見えやすい”時期。早期に方向性(追加検査)を決めやすい
18〜22週 心奇形の詳細評価、口唇裂/口蓋裂、小眼球症、脳梁欠損、水頭症、腎・尿路異常、多指症など 精密エコー(胎児ドック)で”系統的に構造”を評価しやすい中心時期
22週以降 FGR(子宮内胎児発育遅延)、単一臍帯動脈、胎児水腫、合併奇形の再評価、(男児)停留精巣の評価など 予後・周産期管理に直結。見落としの再確認や”経過”の評価が重要

⚠️ 重要:エコー所見は検査者の技術・装置・胎児体位・羊水量などで変わります。異常が見えない=染色体異常が否定できるではありません。必要に応じて遺伝学的検査(NIPT/確定検査)を組み合わせます。

妊娠初期に重要:NT・鼻骨・(必要なら)コンバインドテスト

【ポイント】
妊娠11〜13週は、NT(項部浮腫)や関連所見で「染色体異常のシグナル」を拾いやすい時期です。

NT(項部浮腫)とは

NTは胎児の首の後ろの透明な液体層の厚さです。全ての胎児に存在しますが、厚い場合に染色体異常や心奇形などのリスクが上がります。測定は妊娠11週〜13週6日が基本です。

📏 NTの目安(一般的な考え方)
  • 測定時期:妊娠11週〜13週6日
  • 厚いと言われやすい目安:概ね3.0mm以上(週数やCRLで評価します)
  • 注意:NT肥厚は「13トリソミーに特異的」ではありません。単独では確定できません。

鼻骨の評価

鼻骨が見えにくい/小さい所見は複数の染色体異常で見られます。これも単独で確定ではなく、NTや他所見、必要に応じて血清マーカーや遺伝学的検査と合わせて総合評価します。

コンバインドテスト(必要時)

妊娠初期の超音波所見に母体血清マーカー等を組み合わせてリスクを推定する方法です。施設によって実施内容が異なります。
ただし、現在はNIPTが広く普及しており、より直接的なスクリーニングとして活用されるケースも増えています。

エコー/NIPT/確定検査:役割の違い

項目 エコー(胎児超音波) NIPT 確定検査(羊水/絨毛)
何を見る? 形態(構造)・発育・血流など 胎盤由来DNA断片から染色体リスクを推定 胎児細胞(または胎盤)で染色体を直接解析
時期 妊娠初期〜後期(目的で変わる) 妊娠初期(施設の基準で) 絨毛:初期/羊水:中期以降
侵襲・流産リスク なし なし(採血) あり(手技に伴うリスク)
位置づけ スクリーニング/精密評価 スクリーニング 確定診断

13トリソミーのリスク要因

【ポイント】 数的染色体異常は一般に母体年齢とともに増えます。ただし、個別の妊娠でのリスク評価は「年齢だけ」では決まりません。エコー所見、既往歴、検査結果を合わせて考えます。

母体年齢 リスクの考え方(一般論)
〜34歳 基礎リスクは低めだがゼロではない。エコー所見があれば年齢に関係なく検討が必要。
35〜39歳 年齢とともに増加。スクリーニング(NIPT等)を検討する人が増える。
40歳以上 さらに増加。検査の組み合わせと、陽性時の確定検査の流れを事前に理解しておくと安心。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|1.全前脳胞症

【結論】 13トリソミーのエコー所見で最も特徴的なのが「全前脳胞症」です。脳の形成異常に伴い、顔面(目や鼻、口)にも特徴的な形成不全が現れやすい傾向があります。

全前脳胞症

発生の過程で左右に分離するはずの大脳半球(前脳)が分離不全を起こし、左右の大脳半球が癒着している状態です。無葉型(最重症型)、半葉型、分葉型に分類されています。

無葉型あるいは半葉型の50~60%に染色体異常の合併があり、そのうちの50~75%が13トリソミーであったといわれる一方、13トリソミーの内39%に全前脳胞症が見られたとも言われているように、13トリソミーの胎児のエコーでよく見られる特徴となります。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|2.脳梁欠損

脳梁

脳梁とは大脳の左右の半球を繋ぐ一番大きな神経の束のことをいいます。この脳梁が部分的または全て無くなっている状態を脳梁欠損といいます。大体の場合、胎児前脳に全前脳胞症(ぜんぜんのうほうしょう)のような大きな奇形が発生するのに合併し、結果的に頭蓋骨の内部構造がいびつになります。

側脳室など脳室は大体の場合大きくなり(拡張し)、左右の両半球の間に嚢胞(なにがしかの袋をこういいます)を形成することが多くなっています。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|3.眼間狭小

眼間狭小というと、左右の瞳孔の間の距離が広いというイメージをする方が多いでしょうが、医学的には眼窩(眼球の入っているくぼみ)の左右の大きさを意味する場合があります。

この場合は眼窩自体の左右径が頭部の一番大きな径(大横径)と比べて小さいことを指します。

眼間狭小は全前脳胞症、とりわけ無葉全前脳胞症などで認められることが多くなっています。眼間狭小のできるメカニズムと頭部・頭蓋の中心線上の形成が阻害されることが密接に関係しているためです。眼間狭小を認める疾患としては、様々な染色体異常(特に13トリソミー)、小頭症など多数あります。出生前診断された眼間狭小の症例では口唇裂の合併が多いという報告もあります。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|4.小眼球症、無眼球症

小眼球症とは先天的に眼球が小さい状態で、眼球全体の小さい物と、角膜・水晶体・網膜・硝子体等の発生異常に伴い眼球の発達が阻害されて起こるものもあります。無眼球症は小眼球症の最重症例となります。

これらの症例では染色体異常(特に13トリソミー)を検討し、妊娠中の薬剤使用、放射線被曝、サイトメガロウイルス、風疹、トキソプラズマなどの母体感染症に関する検査が必要となります。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|5.口唇裂および口蓋裂、口唇口蓋裂

口唇裂・口蓋裂・口唇口蓋裂は顔面裂の一種で、奇形の中でも発生率が高く、日本では500人に一人と報告されています。白人では1000人に一人なのに日本人では倍になっていることも注目される点です。

口唇裂があると、およそ1/3で口蓋裂を合併するといわれています。口蓋裂の頻度は意外に高いのですが、口唇裂の口唇裂・口蓋裂に合併する奇形としては小顎症、心奇形、耳奇形に注意が必要で、13トリソミー(パトウ症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、21トリソミー(ダウン症候群)といった染色体異常に口唇裂・口蓋裂が合併することが多いことから羊水穿刺(羊水検査)の上、染色体検査を行う必要があります。

13トリソミー胎児のエコーでわかる特徴|6.小耳症

胎児の耳の大きさ(耳介長)は妊娠週数とともに大きくなることは想像に難くないと思いますが、耳介の長さは妊娠週数とは無関係に頭の最大横径(大横径)の約1/3だと報告されています。耳が小さい小耳症は、さまざまな奇形症候群に合併するのですが、特に13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーなどの染色体異常(数的異常)では小耳症を合併する頻度が高いという報告が数多くなされています。

13トリソミー胎児のエコーでわかる特徴|7.嚢胞性ヒグローマ

嚢胞性ヒグローマはリンパ管系に発生する奇形で、特に頚部に多いものです。妊娠のいつから見られるようになるのかというと、大体早ければ妊娠12週頃から赤ちゃんの首のうしろ(項部、うなじ)に認められるようになります。一番おおいのはTurner症候群ですが、他の染色体異常である13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーなどのトリソミーに合併して見られることが多いのも特徴です。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|8.肺低形成

肺の形成が悪い、という症状は13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーなどの奇形症候群で認められます。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|9.心奇形

【結論】 13トリソミーの約80%に心奇形が見られます。予後を左右する重要な合併症です。

胎児に心奇形を認めた場合には染色体異常の可能性が高まります。

13トリソミーの場合には心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症が見られる場合があります。

心内膜床欠損症

心内膜床欠損症(房室中隔欠損症)の心臓構造と血流のイラスト

心内膜床という心臓の内部を形成するのに欠かせない組織が不完全に発達することにより左右の心房を隔てる心房中隔、左右の心室を隔てる心室中隔がきちんと形成されないという先天奇形です。心内膜床欠損症の約50%は染色体異常と関連があり、とりわけその染色体異常の半数以上が21トリソミー、1/4が18トリソミーですが13トリソミーでも見られます

実は心室というのは心房を隔てる中隔から発生するため、典型的な心内膜床欠損ではでは心房中隔欠損をきたし、心内膜床からの心室中隔も形成されず、大きな心室中隔欠損を認めることになります。心房と心室の間で逆流しないようにするための弁で左心系には僧帽弁、右心系は三尖弁と言われる大事な弁たちがありますが、こうした房室弁も共通房室弁となるという奇形が伴います。両心室の形成されるバランスがわるくて、一方の心室が低形成となる場合もあります。

心内膜床欠損症は不整脈も来します。心臓の「収縮しなさい」という指令(刺激)は心房から心室へと順番に伝わります。互いに勝手に収縮したり拡張したりすると心臓の一番大事なポンプ機能が果たせません。ポンプは中身がいっぱいになったタイミングで押さないと(収縮しないと)空うちになって無意味ですよね。心内膜床欠損症では心房から心室に順番に伝わるはずの刺激を伝導する繊維の形成もうまくいかないため、房室ブロック(心房と心室の間で信号がブロックされる)という重篤な不整脈を合併します。

心内膜床欠損だけが心奇形としてあり、胎児水腫の合併がない場合、生後に心臓の手術をするなどの治療により85~90%以上の生存率が期待できます。どちらかの心室の低形成があったり、大動脈、肺動脈どちらかの動脈が極端に細い場合は根治術は大変困難となります。

肺動脈狭窄症

肺動脈狭窄症は 肺動脈流出路が狭くなることで右室から肺動脈への血流が妨げられている状態

肺動脈流出路が狭くなることで右室から肺動脈への血流が妨げられている状態となる病気です。右心室から先天性心疾患の8~10%を占めると言われている比較的多い疾患です。

最も多い合併奇形は心房中隔欠損と心室中隔欠損であり、染色体異常との関連は少なくはありますが、13トリソミーや4p、5pの部分欠損が認められる場合があります

大動脈狭窄症

大動脈弁は通常三尖弁ですが、三つの弁の交連のうちの一つが融合し二尖弁となり大動脈弁狭窄を起こす事があります。

一般的に、胎児期では大動脈弁が低形成となっている場合を除き、問題となるような循環不全を引き起こすことはありません。しかし、大動脈弁狭窄のなかには二尖弁を形成し、残りの交連も一部融合している場合や二つもしくは三つの交連が融合し、一尖弁となっている場合や弁そのものが低形成となっている場合が存在し、これらの症例では重症となり、左心室の線維化が起こり、左心機能の低下を起こしたり、左室壁肥厚をきたしたりするため、子宮内胎児死亡の危険があるだけでなく、出生後も上行大動脈の血流が減少します。そのため、動脈管を介する血流で全身を維持しなければならなくなり予後不良となります。

女児で大動脈弁狭窄を認めた場合、Turner症候群を否定する必要があります。13トリソミーの場合も比較的多く認められます。

心奇形や合併症について、より詳しく知りたい方へ

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13トリソミーのエコーで分かる特徴|10.臍帯ヘルニア

臍帯ヘルニアは実は最初は赤ちゃん全員が持っています。妊娠第1三半期(初期)では生理的膳帯ヘルニアと呼ばれる現象があるからです。妊娠7週末から8週、中腸(腸をつくるもとになります)が急速に発育してループを形成し、臍帯の付着部位から臍帯内へと脱出してヘルニアを必ず生じます。この時点では肝臓と腎臓が赤ちゃんのお腹のほとんどの部分を占めているため、腸が入るスペースがないからわざとヘルニアという形で外に出しているのです。それではいつから腸が腹腔内に収まっていくのかというと、妊娠12週ころになります。したがって、異常な臍帯ヘルニアをエコーで評価できるのは少なくとも13週以降となります。

しかし、生理的ヘルニアは径7mmより大きくなることはないので、妊娠8~12週でも病的な臍帯ヘルニアの診断は可能です。

臍帯ヘルニアはよく染色体異常を合併することが知られていますが、染色体異常の合併する確率は40%と報告されています、臍帯ヘルニアの合併する染色体異常は18トリソミーがもっとも多く、次に13トリソミーとなります。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|11.膀胱出口部閉塞

膀胱出口の閉塞は男児におこりやすく、とくに後部尿道弁があることで起こります。後部尿道弁とは本来、アポトーシスをおこしてなくなるべき泌尿生殖膜がうまくなくなることができないまま残ってしまうことで後部尿道内に残存して発生すると考えられています。尿道閉鎖などでも膀胱出口の閉塞と同じような症状がおこるのですが、これは女児にも発症します。尿路の腎臓の下流の閉塞は腎臓からの尿の出口がふさがってしまって水腎症とよばれる腎臓が腫れる状態をおこします。膀胱の出口がふさがると、膀胱が大きくなり、巨大膀胱と言われる状態になります。いつからこのエコー所見がみえてくるのかというと、はやければ妊娠10~14週で気付かれることもあります。巨大膀胱では13トリソミーやは18トリソミーなどの染色体異常のリスクがおよそ25%あります。

13トリソミーのエコーで分かる特徴|12.停留精巣

停留精巣はエコーで見える陰嚢の中に精巣が描出されないことで明らかになります。精巣は妊娠末期にならないと下降しないこともあります。殆どの停留精巣は単独、つまり停留精巣だけが赤ちゃんに存在する、という状態ですが、停留精巣を合併する症候群には、prune-belly症候群、Noonan症候群、13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーなどがあります。

13トリソミー胎児のエコーでわかる特徴|13.単一膳帯動脈

単一膳帯動脈とは胎子期に通常なら2本ある臍動脈のうち1本がないという先天性の奇形をいいます。ヒトでは約1.0%の確率で発生し、ほかの奇形を併発することもあります。単一膳帯動脈は染色体異常も合併しやすいことがわかっていて、18トリソミーでは半数以上が単一膳帯動脈を合併しています。13トリソミーでも10%以上で単一膳帯動脈が見られます。

関連記事:単一臍帯動脈

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴│14. 子宮内胎児発育遅延

何らかの原因で胎児の発育が遅れ、妊娠週数に相当した赤ちゃんの体重がなく小さい状態を子宮内胎児発育遅延と言います。

染色体異常、特に18トリソミー、13トリソミー、三倍体の児には早期から発育遅延が現れることが知られており、妊娠第1三半期でCRL(頭殿長/頭からお尻までの長さ)が妊娠週数期待値より14mm以上小さい場合には染色体異常のリスクが明らかに高いとも言われています。妊娠中期からの発育遅延が13トリソミーの43%、18トリソミーの59%に見られたという報告もあります。

関連記事:子宮内胎児発育遅延(FGR)とは?原因・症状・胎児発育曲線も解説

よくある質問(FAQ)

Q1. 13トリソミーのエコー所見はいつから確認できますか?

エコー所見により確認可能な時期は異なります。早いものでは妊娠10週頃から見られる所見もありますが、多くは妊娠12-20週頃に明確になります。全前脳胞症や口唇裂などは比較的早期から、停留精巣などは妊娠後期にならないと判断が困難です。

Q2. エコーで13トリソミーの特徴が見つからない場合、安心できますか?

エコー検査で特徴的な所見が見られなくても、13トリソミーを完全に否定することはできません。すべての13トリソミー児にエコーで分かる異常があるわけではなく、また軽微な異常は見逃される可能性もあります。正確な診断にはNIPTや羊水検査などの遺伝学的検査が必要です。

Q3. 13トリソミーのエコー所見の中で最も多く見られるのはどれですか?

13トリソミーで最も頻度が高いのは全前脳胞症で、約39%の症例で認められます。次いで心奇形、口唇裂・口蓋裂、臍帯ヘルニアなどが比較的多く見られる特徴です。ただし、これらの所見は13トリソミー以外の疾患でも見られることがあります。

Q4. エコー検査だけで13トリソミーの確定診断は可能ですか?

エコー検査のみでは13トリソミーの確定診断はできません。エコー所見は診断の手がかりとなりますが、最終的な確定診断には羊水検査や絨毛検査による染色体分析が必要です。NIPTは非侵襲的なスクリーニング検査として有用ですが、これも確定診断ではありません。

Q5. 13トリソミーの疑いがある場合、どのような検査を受けるべきですか?

まずは精密なエコー検査(胎児ドック)で詳細な評価を行います。その後、NIPTでスクリーニングを行い、陽性の場合は羊水検査または絨毛検査で確定診断を行います。検査前後には遺伝カウンセリングを受けることが重要です。

Q6. 13トリソミーのエコー所見は他の染色体異常と区別できますか?

多くのエコー所見は13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーで共通して見られることがあり、エコー所見のみで染色体異常の種類を特定することは困難です。ただし、全前脳胞症は13トリソミーで特に多く見られる特徴的な所見の一つです。

Q7. 妊娠初期のエコーで注意すべき13トリソミーの所見はありますか?

妊娠初期(10-14週)では、巨大膀胱、臍帯ヘルニア(径7mm以上)、嚢胞性ヒグローマ、胎児発育遅延などが注意すべき所見です。これらの所見が見られた場合は、詳細な検査や遺伝カウンセリングを検討することが重要です。

まとめ

13トリソミー(パトウ症候群)はNIPT(新型出生前診断)の対象疾患となっていることから、その認知度が昨今上がって来ている疾患です。NIPTはお母さんから採血を行い、赤ちゃんの胎盤(絨毛)から母親の血液に流れるDNAの断片を検査することで赤ちゃんの染色体異常や遺伝子疾患を知ることができる検査であり、NIPTで陽性になると羊水検査や絨毛検査などの確定的検査が必要となります。

13トリソミーにみられる代表的なエコーでわかる特徴的な所見を網羅的に記してみました。このページを見られた皆様は、エコーで見られる特徴的な異常所見の出現する時期が、NIPTよりだいぶ遅いことがわかると思います。

13トリソミーなどの染色体異常はNIPTなどの出生前診断で出産前に検査することができるため、妊娠初期の段階で検査を受けて、出産に向けて準備を進めることが可能です。

東京の「ミネルバクリニック」では、年齢制限なし・妊娠9週目からNIPTを実施しています。また、妊娠6~8週は早期NIPTとして臨床研究で受け入れています。

染色体に関するプロフェッショナルである臨床遺伝専門医が在籍しており、大学病院クラスの環境でNIPTを受けていただくことができます。

遺伝カウンセリング体制も整っているため、出産に対する不安を抱える方の悩みを親身に受け止め、緩和・解消に導くことができます。

13トリソミーなどの染色体異常の検査を検討されている方は、この機会に是非「ミネルバクリニック」までお問い合わせください。臨床遺伝専門医が、あなたとご家族のために最適な検査をご提案いたします。

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ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医の専門性を活かした診療体制を整えています。検査前の意思決定、結果の解釈、必要な確定検査の案内まで一貫してサポートいたします。

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必要に応じて羊水検査・絨毛検査までの流れを丁寧に説明します。

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参考文献

  • [1] Snijders RJ, et al. Fetal biometry at 14-40 weeks’ gestation. Ultrasound Obstet Gynecol. 1994;4(1):34-48. [PubMed]
  • [2] MSDマニュアル家庭版「13トリソミー」[公式サイト]
  • [3] Sonek JD, et al. Nasal bone length throughout gestation: normal ranges based on 3537 fetal ultrasound measurements. Ultrasound Obstet Gynecol. 2003;21(2):152-5. [PubMed]
  • [4] Papp C, et al. Structural abnormalities in the first trimester. Best Pract Res Clin Obstet Gynaecol. 2004;18(6):855-66. [PubMed]



プロフィール
仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の筆者:仲田 洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、臨床遺伝学・内科・腫瘍学を軸に、
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。
出生前診断・遺伝学的検査においては、検査結果そのものだけでなく
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。

2025年、国際誌『Global Woman Leader』および『Medical Care Review APAC』の2誌で立て続けに表紙(Cover Story)に抜擢。
「日本のヘルスケア女性リーダー10名」や「アジア太平洋地域のトップ出生前検査サービス」として、世界的な評価を確立しています。


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