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PGT-Aのデメリットとは?NIPTで判明した遺伝子異常と体外受精での妊娠・中絶体験談

AさんのNIPT体験—体外受精と妊娠の挑戦

この物語は、実際の患者さんの体験をもとにしていますが、プライバシー保護のために一部を脚色し、フィクションとして構成しています。

何年も続けた体外受精、そして1回目の妊娠

Aさんは、結婚後すぐに子どもを望みましたが、なかなか自然妊娠には至りませんでした。何度かタイミング療法や人工授精を試みたものの、思うような結果が得られず、夫婦で話し合った末に体外受精(IVF)に踏み切ることを決意しました。

体外受精は、ホルモン治療を行いながら採卵・受精・移植を繰り返すため、身体的・精神的な負担が大きく、Aさんにとって簡単な道のりではありませんでした。採卵のたびに「今度こそ成功してほしい」と願いながらも、妊娠に至らない周期が続き、不安と焦りが募る日々が続きました。

それでも、Aさんは諦めずに治療を続けました。そして、数年の挑戦を経て、ついに1回目の妊娠が判明しました。

妊娠がわかったとき、Aさんと夫は涙を流して喜びました。「やっと赤ちゃんに会える」と希望に満ちた気持ちでいっぱいでした。しかし、体外受精で授かった命だからこそ、「赤ちゃんが健康に育っているのかをしっかり確認したい」という思いが強くなり、妊娠初期にNIPT(新型出生前診断)を受けることを決断しました。

ミネルバクリニックでのNIPTは、胎児の染色体異常を早期に検出できるため、Aさんにとって安心材料の一つになるはずでした。

「検査を受けて、赤ちゃんの健康状態を確認すれば、より安心してマタニティライフを過ごせるはず」

そう思いながら、AさんはNIPTの予約を取りました。

しかし、NIPTの結果が出る前に、Aさんは突然の体調不良に見舞われました。お腹の違和感と軽い出血があり、不安を感じて病院を受診したところ、医師から伝えられたのは流産という悲しい現実でした。

「どうして……やっと授かったのに……」

信じたくない思いが強く、現実を受け止めることができませんでした。体外受精を続けてきた中で、何度も辛い経験を乗り越えてきましたが、この瞬間の喪失感は言葉にできないほど大きなものでした。

「赤ちゃんに何か問題があったのだろうか?」

原因がわからないままでは、次の妊娠に向けた希望を持つことが難しい——そんな中、ミネルバクリニックからNIPTの結果が届きました。

NIPTの結果—ターナー症候群と流産の原因

流産という辛い出来事を経験したAさんのもとに、ミネルバクリニックからNIPTの結果が届きました。

結果はターナー症候群。通常2本あるX染色体のうち、1本が完全または部分的に欠失していることで発生する染色体異常です。ターナー症候群の胎児は、99%の確率で流産することが知られており、Aさんの流産の原因は間違いなくこの染色体異常によるものでした。

「これが理由だったんだ……。」

それまで、何が悪かったのか、自分に原因があったのではないかと考えていたAさん。しかし、NIPTの結果を見て、流産は誰のせいでもなく、避けることができなかったものだったと理解することができました。

もちろん、赤ちゃんを失った悲しみはすぐに癒えるものではありません。それでも、「なぜ流産してしまったのか」という疑問が解消されたことで、Aさんの心は少し軽くなりました。

「もし次に妊娠できたときは、またNIPTを受けよう。」

Aさんは、次の妊娠のためにできることを考え始めました。流産を乗り越えることは簡単ではありませんが、原因を知ることで前を向くことができる——NIPTがAさんにとって、その第一歩となったのです。

2回目の妊娠—NIPTダイヤモンドコースを選択

体外受精の継続と6回目以降の自費治療

1回目の妊娠で流産を経験したAさん。しかし、流産の原因がターナー症候群であったことがNIPTによって明らかになり、「また妊娠できる可能性がある」と前向きに考えられるようになりました。

とはいえ、体外受精は一度成功すれば終わりではありません。Aさんは再び妊娠を目指し、体外受精を続けることを決意しました。

2回目の妊娠—NIPTダイヤモンドコースを選択

体外受精の継続と6回目以降の自費治療

1回目の妊娠で流産を経験したAさん。しかし、流産の原因がターナー症候群であったことがNIPTによって明らかになり、「また妊娠できる可能性がある」と前向きに考えられるようになりました。

とはいえ、体外受精は一度成功すれば終わりではありません。Aさんは再び妊娠を目指し、体外受精を続けることを決意しました。

2回目の妊娠—NIPTダイヤモンドコースを選択

体外受精の継続と6回目以降の自費治療

1回目の妊娠で流産を経験したAさん。しかし、NIPTの結果から流産の原因がターナー症候群であることが明らかになり、「また妊娠できる可能性がある」と前向きに考えられるようになりました。

とはいえ、体外受精は一度成功すれば終わりというものではありません。Aさんは再び妊娠を目指し、体外受精を続けることを決意しました。しかし、日本の医療保険制度では、体外受精に回数制限が設けられています。

日本の医療保険制度と体外受精の適用条件

日本では、2022年4月から体外受精の一部が公的医療保険の適用となり、自己負担額が大幅に軽減されました。しかし、保険が適用されるのは1子ごとに6回まで(40歳以上は3回まで)と制限があります。

  • 保険適用時の費用:約10〜20万円/回
  • 保険適用外(自費)の費用:約50〜80万円/回

さらに、体外受精の治療途中で12週未満で流産してしまった場合、その回数はリセットされずにカウントされます。Aさんのように流産を経験すると、自然と保険適用の上限回数を超えてしまい、自費治療へ移行せざるを得ない状況になってしまうのです。

経済的負担と精神的な葛藤

「次こそは成功させたい」という思いと、「これ以上の経済的負担に耐えられるのか」という葛藤——。

体外受精は、1回で必ず成功するわけではありません。採卵・受精・移植のたびに高額な費用がかかり、経済的負担が増す中で、Aさんは精神的なプレッシャーとも戦っていました。

それでも、Aさんは諦めることなく治療を続ける決意を固めました。何度も採卵と移植を繰り返し、ついに2回目の妊娠が判明しました。

「今度こそ、無事に育ってほしい——。」

より安全な妊娠のためにPGT-Aを実施

1回目の妊娠では、NIPTの結果から染色体異常が流産の原因であったことが分かりました。この経験を踏まえ、AさんはPGT-A(着床前染色体異数性検査)を実施することを決めました。

PGT-Aは、体外受精で得られた受精卵の染色体異常を事前に検査し、正常な胚を選んで移植することで、妊娠の成功率を高める技術です。

  • PGT-Aのメリット:染色体異常のある胚を避けることで、流産のリスクを低減できる
  • PGT-Aの限界:染色体異常は検出できるが、デノボ変異(新生突然変異)は防げない

この検査によって正常と判定された胚を移植し、Aさんは2回目の妊娠を迎えることができました。

「前回のようなことが起きないように、慎重に進めていきたい——。」

Aさんは、万全の体制で赤ちゃんを迎えるために、妊娠初期に再びNIPTを受けることを決意しました。

前回の経験を踏まえ、PGT-Aを実施

Aさんは1回目の妊娠でNIPTを受けたものの、胎児に染色体異常があることが判明し、結果的に流産となりました。この経験から、今回はより慎重に妊娠を進めることを決意しました。

そこで、Aさん夫婦はPGT-A(着床前染色体異数性検査)を実施することにしました。PGT-Aは、体外受精(IVF)の過程で胚の染色体異常を調べ、正常な胚のみを選択して移植することで、流産のリスクを低減し、妊娠成功率を高めるための検査です。

PGT-Aを行うことで、染色体異常のある胚を避ける

PGT-Aを行う最大のメリットは、染色体異常を持つ胚を移植前に特定できることです。これにより、以下のような利点があります:

  • 着床率の向上: 正常な胚を移植することで、妊娠成功率を高める
  • 流産リスクの低減: 異常胚の移植を避けることで、妊娠継続の可能性を高める
  • 治療の効率化: 不要な移植回数を減らし、経済的・精神的負担を軽減

このような理由から、AさんはPGT-Aを行い、正常と判定された胚を選んで移植することを決めました。

PGT-Aの結果、正常と判定された胚を移植し、妊娠成立

PGT-Aの結果、Aさんの受精卵の中で染色体異常のない正常胚が確認されました。最も発育の良い胚を選択し、医師の指導のもと、慎重に移植が行われました。

移植後、しばらくしてから妊娠判定の検査を受けたAさんは、無事に妊娠が成立したことを確認しました。この瞬間、夫婦は安堵し、前回の辛い経験を乗り越えて新たな希望を持つことができました。

しかし、PGT-Aを受けたからといって、すべての遺伝的リスクがなくなるわけではありません。Aさんは妊娠後の追加検査として、NIPTを再び受けることを検討することになりました。

PGT-AとNIPTを併用することで、出生前診断の精度を向上させ、安心して妊娠を進めることができます。PGT-Aを受けていてもNIPTを受けることが推奨される理由については、こちらの記事をご覧ください。

NIPTダイヤモンドコースの選択理由

夫が40歳以上であることを考慮し、赤ちゃんの遺伝子疾患リスクをカバー

Aさん夫婦は、今回の妊娠において慎重に出生前診断を進めることを決めていました。特に、夫が40歳以上であることを考慮し、赤ちゃんの遺伝的リスクをより包括的に評価できる検査を選択する必要がありました。

一般的に、父親の年齢が上がるとともに、新生突然変異(デノボ変異)のリスクが増加するとされています。これは、精子が加齢に伴って突然変異を蓄積する可能性があるためです。こうした遺伝的リスクをより詳しく調べるため、Aさん夫婦はNIPTの中でも最も包括的な「ダイヤモンドコース」を選択しました。

ダイヤモンドコースの検査範囲

ダイヤモンドコースは、他のNIPTプランに比べて広範囲な遺伝子異常を検出できることが特徴です。具体的には、以下の項目を網羅しています:

  • 6つの染色体トリソミー: 21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトウ症候群)など
  • 性染色体異常: ターナー症候群(Xモノソミー)、クラインフェルター症候群(XXY)など
  • 微細欠失症候群: 22q11.2欠失症候群(ディジョージ症候群)など12か所・13疾患
  • 新生突然変異(デノボ変異): 父親の加齢と関連が深い56遺伝子150疾患以上

特に、Aさんが重要視したのは新生突然変異(デノボ変異)の検査でした。一般的なNIPTでは、染色体異常や微細欠失は検出できますが、遺伝子レベルの突然変異までカバーする検査は少ないため、より精密な診断を求めるAさん夫婦にとって、ダイヤモンドコースは最適な選択肢となりました。

精度の高さが決め手となり、最も包括的な検査を受けることに

ダイヤモンドコースの最大の特徴は、その精度の高さです。従来のNIPTプランでは、微細欠失の陽性的中率が約70%とされていましたが、ダイヤモンドコースでは99.9%以上の精度で異常の有無を判定することができます。

Aさん夫婦は、「これまでの検査ではわからなかった部分までしっかり調べたい」という思いから、最も包括的な出生前診断を受けることを決断しました。PGT-Aで染色体異常のない胚を選択して移植したとはいえ、すべての遺伝的リスクを排除できるわけではありません。そのため、NIPTダイヤモンドコースを受けることで、さらに詳しく胎児の遺伝情報を確認し、安心して妊娠を継続することを選びました。

PGT-AとNIPTの併用について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

NIPTの結果—デノボ変異の発覚と確認検査

デノボ変異の検出—赤ちゃんの遺伝子異常

Aさんは、NIPTダイヤモンドコースの結果を確認しながら、不安な気持ちを抑えきれませんでした。今回の検査では、従来の染色体異常だけでなく、新生突然変異(デノボ変異)の有無も調べることができます。

そして、結果には赤ちゃんにデノボ変異が認められたとの記載がありました。

デノボ変異とは?

デノボ変異とは、両親には存在しないのに、赤ちゃんの遺伝子に新たに生じた突然変異のことを指します。遺伝子は細胞分裂の際にコピーされますが、その過程でまれにエラー(突然変異)が発生することがあります。特に精子が作られる際にデノボ変異が起こりやすいことが知られています。

また、父親の年齢が高くなるほど、精子の形成時にデノボ変異が発生するリスクが上昇するため、高齢の父親を持つ赤ちゃんではこのような変異が見つかる確率が高くなります。

デノボ変異による疾患の可能性

今回のNIPTの結果では、赤ちゃんの遺伝子に骨や関節の異常、視力障害、特有の顔貌を伴う疾患と関連のある変異が検出されました。

デノボ変異には無害なものもありますが、NIPTで検出されるデノボ変異は病的なものに限定されるため、今回見つかった変異は赤ちゃんが発症する可能性が高いことが分かりました。

デノボ変異による疾患は、症状の程度に個人差があり、軽度の場合はほとんど問題なく生活できるケースもありますが、重度の場合は成長や発達に影響を及ぼすことがあります。

確認検査を受ける決断

ミネルバクリニックの医師からは、「このNIPTの結果は非常に高い精度を持っていますが、最終的な診断を確定するためには、追加の検査を受けることをおすすめします」と説明を受けました。

Aさんは、夫と相談したうえで、確定検査を受けることを決断しました。妊娠を継続するかどうかを判断するためにも、まずはより詳しい情報を得ることが重要だと考えたのです。

この確定検査の結果が、Aさんの決断に大きな影響を与えることになります。

PGT-Aを受けていても、NIPTを通じて新たに分かることがあるという事実を改めて痛感したAさん。PGT-AとNIPTの違いについて知ることの重要性を実感しました。

確認検査の結果も陽性—Aさんの葛藤

確認検査の結果も同じだった

追加で実施した確認検査の結果が出た日、Aさんは夫と一緒にその内容を確認しました。結果はNIPTと同じく陽性。赤ちゃんにはデノボ変異があり、今回指摘された遺伝子の異常が確定しました。

ミネルバクリニックの医師からは、「この変異があることで、赤ちゃんには特定の疾患が発症する可能性が非常に高い」という説明がありました。

体外受精を何年も頑張った赤ちゃんなので、産みたいという気持ちが強い

Aさん夫婦は、長年にわたり体外受精を続け、ようやく授かった大切な命でした。PGT-Aを行い、正常な胚を選んで移植したことで「今度こそ大丈夫」と信じていました。

「やっとここまで来たのに……」

長い不妊治療の過程で何度も諦めかけたことを思い出しながら、Aさんは「この子を産みたい」という気持ちがとても強いことに気づきました。

しかし、発症する確率や影響の程度が気になる

しかし一方で、赤ちゃんが生まれた後の生活についての不安も尽きませんでした。

医師の説明によると、このデノボ変異による疾患は発症する確率が非常に高く、その症状の程度には個人差があるものの、骨や関節の異常・視力障害・特有の顔貌を伴う可能性があるとのことでした。

「もし軽症なら、普通の生活を送ることができるかもしれない。でも、重症だったら……?」

Aさんの頭の中には、さまざまな疑問と不安が渦巻いていました。

  • どれくらいの確率で発症するのか?
  • 発症した場合、どの程度の影響があるのか?
  • 治療法や支援制度はあるのか?
  • この子が生まれた後の生活はどうなるのか?

Aさんは、これらの疑問を解決するために、ミネルバクリニックのメッセージ欄を活用し、医師と直接やり取りをすることにしました。

「一つひとつの疑問をクリアにしながら、冷静に考えたい」

不安と葛藤を抱えながらも、Aさんは少しでも納得できる形で決断をしたいと考え、慎重に情報を集めることを決めました。

Aさんの決断—メッセージで医師と相談しながら気持ちを整理

ミネルバクリニックのメッセージ相談で医師と直接やり取り

確認検査の結果を受け取った後も、Aさんの気持ちは揺れ動いていました。「産みたい」という強い思いがある一方で、赤ちゃんの健康や将来についての不安が尽きることはありません。

そこでAさんは、ミネルバクリニックのメッセージ相談を活用することにしました。ミネルバクリニックでは、検査を受けた患者が診断後も医師と直接やり取りできる体制が整っています。Aさんは、赤ちゃんの将来について気になることを何度も質問しながら、自分の気持ちを整理していきました。

発症しない確率はどれくらいあるのか?

まずAさんが知りたかったのは、「この病気が発症しない可能性はどれくらいあるのか?」ということでした。デノボ変異があるからといって、必ずしも症状が出るわけではないケースもあると聞いていたからです。

ミネルバクリニックの医師からは、次のような回答がありました。

「今回のデノボ変異は、過去の医学データから見ても発症する確率が非常に高いとされています。症状の程度には個人差がありますが、まったく影響がないケースはほとんど報告されていません。」

この言葉を聞いたAさんは、改めてこの疾患の重大さを実感しました。

具体的な症状はどの程度か?

次にAさんが気になったのは、「発症した場合、具体的にどのような症状が出るのか?」ということでした。

医師からは、以下のような説明がありました。

  • 骨や関節の異常: 成長とともに関節の変形や痛みが現れる可能性がある
  • 視力障害: 進行性の近視や網膜剥離のリスクがある
  • 顔貌の特徴: 特有の顔立ちが見られることがある

医師の説明を聞きながら、Aさんはこの疾患が日常生活にどれくらい影響を与えるのかを考えました。軽症であれば支援を受けながら生活することも可能かもしれない。しかし、重症の場合は治療やサポートが必要になり、生活が大きく変わる可能性がある……。

何度も質問をして、気持ちを整理していく

最初は不安でいっぱいだったAさんですが、医師と何度もやり取りを重ねるうちに、少しずつ冷静に状況を受け止められるようになりました

「この子が生まれてくることを考えたとき、私たちに何ができるのか?」

「家族として支え続けることができるのか?」

悩みながらも、Aさんは少しずつ答えを見つけようとしていました。

ミネルバクリニックの医師は、患者が納得できるまで相談を受け付けるという姿勢を大切にしています。Aさんも、この相談を通じて自分にとって最良の選択を模索していました。

決断—次の妊娠機会に注力することを選択

Aさんは医師とのやり取りを経て、最終的に今回の妊娠は諦めることに

何度も医師と相談を重ね、不安や疑問を一つひとつ解消していったAさん。最終的に、今回の妊娠は諦めるという決断を下しました。

「この子を産みたい」という気持ちは強くありましたが、発症する確率が極めて高いこと、そして疾患の影響が日常生活に大きく及ぶ可能性があることを考慮し、Aさんと夫は長い時間をかけて話し合いました。

「今回の赤ちゃんのことを考えると、どの選択がベストなのか?」

「この子が生まれた後、私たちが十分にサポートできるのか?」

悩み続けた末に出した答えは、次の妊娠機会に向けて前を向くことでした。

次の妊娠機会を得るために体外受精を続けることを決意

長年の不妊治療の末に授かった命だったからこそ、簡単に諦めることはできませんでした。しかし、Aさんは次の妊娠の可能性にかけることを決めました。

今回の経験を通じて、Aさんは「妊娠・出産には多くのリスクが伴うこと」を改めて痛感しました。特に、デノボ変異のようにPGT-Aでは検出できない遺伝的な要素もあることを知ったことで、今後の妊娠に向けて、より慎重に検査を活用していこうと考えるようになりました。

次の妊娠に向けて、Aさん夫婦は再び体外受精を続ける決意をしました。

「納得のいくまで相談できたことで、前向きな決断ができた」

Aさんが今回の決断に至るまで、ミネルバクリニックのメッセージ相談が大きな支えとなりました。

「一人で考えていたら、きっともっと苦しい選択になっていたと思います。納得がいくまで医師と話し合えたからこそ、前向きな気持ちで次に進む決断ができました。」

この経験は、Aさんにとって大きな学びとなりました。妊娠に関する不安や悩みを抱えたとき、専門の医師とじっくり相談し、正しい情報をもとに決断をすることの重要性を実感したのです。

そして、Aさん夫婦は未来の赤ちゃんに出会うために、新たな一歩を踏み出すことを決意しました。

まとめ—NIPT・PGT-Aで知ることの大切さ

AさんはこれまでにNIPTを2回受けるという経験をしました。

  • 1回目のNIPTでは、流産の原因が染色体異常(ターナー症候群)であることを知り、次の妊娠に向けたステップを考えることができました。
  • 2回目のNIPTでは、赤ちゃんにデノボ変異があることを把握し、妊娠継続について慎重に検討することになりました。

また、Aさんは今回の妊娠でPGT-A(着床前遺伝子検査)を実施しました。PGT-Aによって染色体異常のリスクを軽減することができたものの、デノボ変異のような偶発的な遺伝子変異は避けることができないという現実を知ることになりました。

ミネルバクリニックのサポート—納得のいく決断のために

ミネルバクリニックでは、NIPTやPGT-Aの結果が出た後も、医師と直接相談しながら納得のいく決断をサポートする体制が整っています。

「検査結果を知った後、どうしたらいいのか?」

このような不安を抱える患者に対し、ミネルバクリニックではメッセージ相談を通じて医師がしっかりと寄り添い、疑問や不安を解消しながら次のステップを考えるお手伝いをしています。

「知ること」は怖いことではなく、次のステップを考えるための大切な情報

「もし遺伝子検査で異常が見つかったら怖い……」と考える方もいるかもしれません。しかし、Aさんの経験を通じてわかるように、検査によって得られる情報は、将来に向けた重要な判断材料になります。

知らなければ、不安なまま選択を迫られることになります。しかし、事前に正確な情報を得ることで、Aさんのように医師と相談しながら、自分にとって最善の選択をすることができます

NIPTを活用することで、自分にとって最善の選択を

NIPTは、胎児の遺伝情報を非侵襲的に調べることができる画期的な検査です。PGT-Aを実施しても、デノボ変異のような予測不可能なリスクを把握するためにはNIPTが有効であり、妊娠後のスクリーニングとしての役割がますます重要になっています。

Aさんのように、NIPTを通じて情報を得ることで、「自分にとって最善の選択」をするためのサポートを受けることができます

ミネルバクリニックでは、NIPTやPGT-Aを検討している方に向けて、検査の前後に専門医がしっかりとサポートし、患者一人ひとりに合ったアドバイスを提供しています。

「本当に検査を受けるべきか悩んでいる……」「結果が出た後の対応が不安……」という方は、ぜひ一度専門の医師に相談してみてください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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