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NIPTで染色体異常が陰性と判定されたにも関わらず、出生後に赤ちゃんに染色体異常を疑われるケースがあります。 この記事では実際の患者さんの体験談をもとに、NIPT検査の信頼性と限界、そして検査を受けるメリットについて臨床遺伝専門医が解説します。
- ➤ NIPT陰性でも異常が疑われる具体的理由
- ➤ 実際の体験談から学ぶ検査の限界と価値
- ➤ フルコースNIPTでどこまでわかるのか
- ➤ 出生後に異常が疑われた際の正しい対処法
\ 臨床遺伝専門医が全ての診療を直接担当します /
NIPTで陰性判定後に染色体異常を疑われた実際の体験談
ミネルバクリニックで当時のフルコースNIPT検査を受けられた患者さんから、出産後の体験についてメールをいただきました。 この体験談は多くの妊婦さんにとって参考になる貴重な情報です。
生まれた赤ちゃんは哺乳がうまくいかず、吐いてしまい、脱水をおこして点滴が必要になりました。 停留睾丸、哺乳力不足、筋力低下などの症状から、プラダーウィリ症候群が疑われました。
不安でたまらない時間でしたが、ミネルバクリニックでフルコースの新型出生前診断を受けていたことが心の支えになっていました。「ミネルバクリニックで検査をフルコースしたのだからこれに関しては大丈夫かな」と落ち着こうとしていました。
この患者さんは、出生後の赤ちゃんの状態から染色体異常、特にプラダーウィリ症候群の可能性を疑われました。 しかし、最終的な染色体検査の結果では異常は見つからず、時間とともに赤ちゃんの哺乳力も向上しました。
「染色体検査の結果を告知されまして、染色体異常はなしでした。 Gバンド法の検査と、15q11-13に関して、FISH法の検査を行ったとのことでした。」
「本人は、哺乳に関しては問題なくできるようになり、結局は、適応障害で哺乳が下手な子という診断でした。精巣も降りてきて、二つとも袋の中にあります。」
なぜNIPT検査で陰性でも染色体異常が疑われることがあるのか
NIPT検査は極めて高い検出率を誇りますが、100%の保証ではありません。 偽陰性の可能性や、検査対象外の異常があるためです。
NIPT検査の原理と精度
NIPT(新型出生前診断)は、母体血液中に存在する胎児由来のDNAを分析します。 主に21、18、13トリソミーを高い精度で検出できます。
- ■ ダウン症(21トリソミー):99%以上
- ■ エドワーズ症候群(18トリソミー):98%以上
- ■ パトー症候群(13トリソミー):99%以上
NIPTの限界:検出が難しいもの
どんなに優れた検査でも、以下のケースは検出が困難、または不可能な場合があります。
- ▲ 染色体の微小欠失・微小重複
- ▲ モザイク型染色体異常(一部の細胞のみの異常)
- ▲ 均衡型転座(遺伝情報の量は変わらない場合)
検査の「限界」や「偽陰性」に不安を感じていませんか?
ネットの情報だけでは、ご自身の状況に当てはまる正確なリスクは分かりません。
臨床遺伝専門医と直接対話して、不安を解消しましょう。
本ケースで疑われたプラダーウィリ症候群とは
プラダーウィリ症候群は、15番染色体長腕の一部(15q11-13領域)に異常がある先天性疾患です。
- ● 新生児期:筋緊張低下、哺乳困難、停留睾丸
- ● 幼児期以降:過食、肥満、発達の遅れ
NIPTによるプラダーウィリ症候群の検出
通常のNIPTでは検出が困難ですが、ミネルバクリニックのフルコースNIPTなどの拡張型検査では、一部の微小欠失症候群も検査対象に含まれます。
フルコースのNIPT検査で検査できる範囲と限界
NIPT検査は技術の進歩とともに進化し、検査できる範囲が広がってきました。
NIPTを受けるメリット:心の準備と安心材料として
NIPTを受ける価値は、数値的な結果だけではありません。 「もしも」の時の準備時間を確保し、精神的な支えを得ることにあります。
「先生にしていただいた検査結果を支えにして過ごしていました。フルコースの新型出生前診断をやっていて本当に良かったです。」
納得して出産を迎えるために、今できる準備を。
出生前診断は、単なる検査ではありません。ご家族の未来のための大切なステップです。
一人で悩まず、医学的根拠に基づく「正しい選択肢」を一緒に見つけましょう。


