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つわりが始まった頃は「今日は少しでも体調が楽であってほしいな」と毎日思うものです。
吐きづわりひとつにしても人によって大きく症状の重さが異なるため、如何に症状を緩和させて耐えられるかが妊娠初期のテーマになってきます。
この記事では、つわりの症状に対して有効なおすすめ対策5選をご紹介していきます。
辛いつわりを乗り切った妊婦さんが選んだ食事やグッズをピックアップしていますので、是非参考にしてみてください。
妊娠するとなぜつわりが発生するのか?
妊娠には付き物のつわりですが「発生する原因が分かれば対策ができるのでは?」と考える方も多いと思います。
まずは、妊娠に伴うつわりの原因や抑えておきたいポイントをご説明していきます。
妊娠に伴うつわりの原因
赤ちゃんを授かった女性の体は、妊娠の経過に合わせて子宮内に胎盤が少しづつ形成されていきます。
胎盤は胎児に酸素・水分・栄養分を送る大事な役割を担っており、ある程度胎盤が形成されることで、胎盤にある絨毛という組織からヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が分泌されるようになります。
つわりの原因と考えられているのが、妊娠をきっかけに分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)やエストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)だといわれています。これらの妊娠ホルモンの急激な増加に伴ってホルモンバランスが崩れて第4脳室底が刺激され、つわり特有の吐き気・嘔吐・不快感が現れると考えられています。
つわりを完全に防止することはできない
妊娠ホルモンは妊娠を継続させるために必要不可欠なものであり発生を防止することはできないため、つわり自体を防止することはできないとされています。
しかし、妊婦さんによってはつわりの症状が現れないケースもあり、その割合は妊婦全体の3割〜4割くらいとされています。
つわりの発生を防止することはできなくても、症状を対策することは可能となっています。
つわりの代表的な症状
つわり対策を行う上で、どのような症状があるのかをしっかり把握しておくことは大事です。
一般的に妊娠5週〜妊娠11週くらいに現れるつわりの症状は、以下のようなものが挙げられます。
【つわりの症状】
- においづわり
- 食べづわり
- 吐きづわり
- 食欲不振
- 嘔吐
- 倦怠感
- 異常な眠気
- 常にイライラする
- 偏頭痛
- 緊張型頭痛
これだけたくさんの種類のつわりがあると思うと耐えられるか心配になってしまう人もいるかと思いますが、6割〜7割くらいの妊婦さんがつわりを経験しているため、対策を上手に行えば耐えられるものです。
しかし、つわりの症状が重篤化した妊娠悪阻には気をつけなければなりません。妊娠悪阻は吐きづわりによって嘔吐を繰り返し、脱水症状や栄養失調になり重症化した状態を指し、すぐに医師に診てもらう必要があります。
つわりは早くて妊娠4週頃から現れるので、後述のつわりのおすすめ対策を早くから実践できるように準備しておくことをおすすめします。
つわりのおすすめ対策5選
ここからは、つわりが始まった後に症状を緩和できるおすすめ対策5選をご紹介していきます。
食事やグッズなど多様な対策法があるので、みなさんも日常生活に取り入れてみてください。
口腔ケアグッズで歯を磨く
妊娠中の吐きづわりは歯磨きによって誘発されることがあります。
朝起きて歯磨きをしようと歯ブラシを口に入れたところ、耐えきれない不快感で吐き気を催すことも珍しくありません。
妊娠中は唾液が減少し、さらに歯の磨き残しによって歯周病菌が増える傾向にあるといわれています。
そのため、どうしても歯磨きができないという時は代わりに口腔ケアグッズを使うのがおすすめです。
ウェットシートタイプの口腔ケアグッズはシートで歯を磨けるため、歯ブラシを挿入した時の気持ち悪さを回避することができます。商品によっては匂いがするため、においづわり対策のためにも無香料のものを選びましょう。
また、シートだけでは十分に歯を磨けてはいないので、少しだけ我慢して歯磨きをした上で使用するのがおすすめです。
朝は特に吐きづわりが辛いので、ウェットシートタイプの口腔ケアグッズでも体が受け付けない場合は、デンタルリンスやうがいで対策を行いましょう。
つぼ押しで吐き気対策
つわりの症状を和らげるつぼがあることをみなさんはご存知でしたか?
急な吐き気に襲われた時は、内関という吐き気・嘔吐に効くつぼ押しが有効です。
内関は手首のしわから下に向けて指三本分離れた位置の中央(やや親指より)にあります。太い筋が通っている部分を5秒〜10秒間かけてぎゅっと押すと程よい気持ちよさが感じられ、吐き気が治まることがあります。
つわり対策グッズを買わなくてもつわり対策ができるつぼ押しを、日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
口にしやすいおすすめの食べ物・飲み物
吐きづわり・食べづわり対策では食事管理がとても重要になります。
つわりが始まった後は体が食べ物を受け付けなくなることが多く、食欲不振から栄養失調になってしまう妊婦さんもいます。
つわりを経験した妊婦さんがおすすめする食べ物・飲み物がこちらとなります。
- バナナ
- りんご
- ブルーベリー
- 炭酸水
- プチトマト
- トマトスープ
- 野菜ジュース
- 果汁100%ジュース
- ゼリー
- アイス
- 素麺
- 梅干し
よく挙げられるのが柑橘系のさっぱりしたフルーツ・ゼリー・アイスです。しかし、それだけを食べていては栄養が偏ってしまうため、野菜ジュースなどでビタミン類をしっかり摂るようにしましょう。
また、水分補給は吐きづわりによる脱水症状防止となるため、こまめな水分摂取を心掛けましょう。
「食べられる時」に「食べられる物」を「食べられる量」だけ食べる。これが大事になります。
マスク・タオルでにおいをシャットアウトする
妊娠前は何も気にならなかったにおいに対して、つわりが始まった後に急に体が拒絶反応を起こしてしまうのがにおいづわりです。
においづわり対策は嫌なにおいを遠ざけるという当たり前のことになりますが、物理的に遠ざけられないにおいの発生源もあります。
そこで活用したいのがマスクとタオルです。
家の中でもマスクをしておくことで、突然襲いかかる嫌なにおいと吐き気も回避することができます。
しかし、マスクをしていても気になる強烈なにおいもあります。そのような場合は、マスクに自分の好きなにおいを振りかける、または厚手のタオルを口に巻くという力技も有効です。
夫が知らずににおいの原因となるものを部屋に置いてしまう可能性があるため、嫌なにおいチェックリストを作って夫に見せておくのも良い対策となります。
低カロリー食品で食欲増進対策
食べづわりは食べ物を受け付けないという症状以外にも、空腹時になると気持ち悪くなるという症状もあります。
何かを口にしている間は気持ち悪さを抑えることができますが、間食が増えて体重が一気に増えてしまう可能性があります。
妊婦さんの急激な体重増加は、以下のようなリスクが伴います。
- 難産
- 破水
- 妊娠糖尿病
- 妊娠高血圧症候群
- 胎児心拍異常
- 胎児の肥満
これらのリスクを回避しながら食べづわり対策をする場合、低カロリー食品や咀嚼回数が多い食品を3食の間に取ることをおすすめします。
スティック野菜・こんにゃくゼリー・無塩ナッツ・ヨーグルトなどは常にストックしてあると重宝します。
間食が増えた分、朝昼晩の食事の量を減らすなど上手に摂取カロリー量の調整を行っていきましょう。
まとめ
つわりの症状に対して有効なおすすめ対策5選をご紹介しましたが参考になりましたか?
妊婦全体の6割〜7割に対してつわりが発生するといわれており、対策をしないととても耐えきれない症状もあります。
特に吐きづわり・食べづわり対策は必須となり、ライフスタイルを見直す必要があります。
歯磨きが辛い場合は口腔ケアグッズを用いる、突然の吐き気に襲われたら内関のツボ押しをする、食欲がない場合はフルーツ類やスープ類を何とか口にする、などの対策を日常生活にひとつでも多く取り入れてみましょう。
つわりは一般的に妊娠初期にあたる妊娠5週〜妊娠11週くらいまで続きますが、胎児の染色体検査を行っておくことも忘れてはいけません。
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