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妊娠中期の腹痛|受診の目安と危険症状を専門医が解説

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妊娠中期の腹痛|受診の目安と危険症状を
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この記事でわかること
📖 読了時間:約8分
🤰 妊娠中期・腹痛
臨床遺伝ほか3専門医資格を持つ医師が解説

Q. 妊娠中期に腹痛を感じたら、どう考えればいいですか?

A. 危険な腹痛の特徴を知り、自己判断せず受診を。
この記事では、妊娠中期に腹痛で不安な思いをしている妊婦さんのために、危険な腹痛の見分け方、妊娠中期に起こりやすい腹痛の原因とそれぞれの対策・予防法をご紹介します。

  • 危険な腹痛の見分け方 → 妊娠中期の危険な腹痛の特徴を確認できます
  • 原因と対策・予防法 → 妊娠中期に起こりやすい腹痛の原因とそれぞれの対策・予防法をご紹介します
  • 受診の考え方 → 自己判断は非常に危険です
  • 仕事との両立 → 無理をせず相談し、対処することをおすすめします
  • まとめ → 本記事を参考に健やかな妊娠生活を過ごしてくださいね

妊娠中期は胎動を感じたりお腹も目立ってきたりと、ママの体も変化して赤ちゃんを育んでいる実感が湧いてくる時期です。そんな変化を徐々に受け止め、楽しい妊娠生活を送っている方も多いのではないでしょうか。

しかし、安定期ともいわれる妊娠中期に腹痛を感じると、「お腹の赤ちゃんに何かあったのでは?」「まさか早産してしまうのでは‥」と不安になってしまうことでしょう。

妊娠中期はつわりが治まってきて精神的にも楽になる一方、お腹の赤ちゃんの成長とともに子宮も大きくなり、それに伴ってママの体にも少なからず負担がかかるため、さまざまな症状が出やすい時期でもあります。

この記事では、妊娠中期に腹痛で不安な思いをしている妊婦さんのために、危険な腹痛の見分け方、妊娠中期に起こりやすい腹痛の原因とそれぞれの対策・予防法をご紹介します。

妊娠中期の危険な腹痛の見分け方

妊娠中期とは、妊娠16週(妊娠5か月)〜妊娠27週(妊娠7か月)までのことです。妊娠初期につわりで辛い思いをした妊婦さんも多いですが、徐々に落ち着いて心身ともに楽になってきます。

しかしその一方で、妊娠中期に入ってから腹痛や腰痛などの体調不良が現れる方もいるようです。ほとんどの場合は安静にすると治りますが、中には危険な腹痛もあるため注意しなければいけません。

ここではまず、妊娠中期に起こりやすい症状と危険な腹痛の見分け方についてご紹介します。

妊娠中期に起こりやすい症状

子宮内の胎盤も完成し、安定した酸素と栄養素を赤ちゃんに届けられるようになる妊娠中期。子宮も大人の頭くらいの大きさになり、赤ちゃんの身体もできて安定してきます。

ただし、それに伴って以下のような症状も起こりやすくなるでしょう。

  • 鉄欠乏性貧血
  • おりものの増加
  • 便秘、痔
  • 皮膚の痒み
  • 腹痛
  • 頻尿
  • 動悸、息切れ
  • 腰痛 その他

徐々にお腹も大きくなり、それに伴って乳腺も発達してバストのサイズも大きくなるなど、見た目の変化が大きくなるのも妊娠中期の特徴です。お腹の赤ちゃんは安定していますが、体に異変を感じたら早めにかかりつけの産婦人科で相談するようにしましょう。

妊娠中期に起こりやすい体の変化や生活の注意点については、こちらで詳しくご紹介しているので参考になさってください。

→「妊娠中期(5〜7か月)に気をつけること|週数別のからだの変化と過ごし方

妊娠中期の危険な腹痛の特徴

妊娠中期に起こりやすいマイナートラブルの中には、腹痛もあります。少し安静にしてよくなるようであれば問題ありませんが、30分以上継続したり何度も痛みが起こったりする場合は、病院へ連絡することをおすすめします。

以下は、妊娠中期の危険な腹痛の特徴です。

  • 今までに感じたことのないような激痛や息苦しさ
  • 子宮が石のように固い
  • 腹痛とともに膣から出血している
  • 規則的な間隔で痛みが起こる

妊娠中期の腹痛は、切迫早産の兆候になることもあります。

切迫早産とは、妊娠22週以降に腹痛やお腹の張り、出血などの症状がみられ、赤ちゃんが予定より早く出てきてしまう可能性もある危険な状態です。安静にして適切な処置を受ければほとんどの場合妊娠は継続できます。

よく、「胎動を感じられていればお腹が痛くても大丈夫」という話を耳にしますが、自己判断は非常に危険です。腹痛の原因を知るためにも、腹痛を感じたら妊婦健診を待たずに受診するようにしましょう。

妊娠中期に起こりやすい腹痛の原因とそれぞれの対策・予防法

上記でご紹介したように、妊娠中期はお腹が痛い、腰痛が出やすい、貧血になりやすいなどさまざまな体調不良が起こりやすい時期です。とくに腹痛は、お腹の赤ちゃんに何かあったのかと不安になってしまいますが、すべての腹痛が危険なわけではなく、問題のないケースもたくさんあります。

ここでは、危険なケース以外で妊娠中期に起こりやすい腹痛の原因とそれぞれの対策・予防法についてご紹介します。

妊娠中期に起こる生理痛のようなお腹の痛み

もっとも多いのが、お腹がチクチクしたりズキズキしたりする痛みや鈍痛などで、生理痛のようだと感じる方もいるようです。このような痛みは、子宮が大きくなっていく過程で起こるものだと考えられます。

痛みは左右同時に感じることもあれば、片側のみ、もしくは左右交互に痛むこともあるようで、引っ張られる感じがするという方も。

妊娠中期は、赤ちゃんがぐんぐん成長し、それに伴って子宮も急激に大きくなります。そのため、骨盤内で子宮を支えている靭帯が引っ張られ、お腹が痛いと感じるのです。

このような痛みを感じた場合は、家事や仕事を中断して安静にします。ゆっくりと腰掛けて休んだり、横になったりするのが理想的ですが、難しいようなら深呼吸をするだけでも痛みがやわらぐこともあります。

また、予防のために腹帯などで温めてお腹を冷やさないようにするのもよいでしょう。

妊娠中期にお腹が苦しい・パンパンになる

妊娠中期は、なぜかおなかがパンパンになって苦しくなることがあります。以下は、お腹が苦しいときに考えられる原因です。

  • 胎児が成長し周辺の臓器を圧迫している
  • 胃腸内にガスがたまっている
  • 便秘
  • ブラクストン・ヒックス収縮(前駆陣痛)

妊娠中期のお腹の苦しさは赤ちゃんが急激に大きくなることや、胃腸内にガスがたまっていることが原因の可能性もあるので、水分と食物繊維を十分に摂取し、安静にします。

また、ブラクトン・ヒックス収縮は前駆陣痛のことです。陣痛と聞くと不安になってしまうかもしれませんが、妊娠中期でも感じることがあります。

運動などで体を動かした後に感じることも多いようですが、痛みがひどかったり規則的に痛んだりするようであれば、かかりつけの産婦人科に連絡するようにしましょう。

妊娠中期の胃痛・胃もたれ

妊娠中期に入って胃痛や胃もたれに悩まされる妊婦さんも多いようです。動けないほどの激痛であればすぐに病院を受診すべきですが、多くの場合安静にすると治ります。

以下は、妊娠中期に胃痛や胃もたれが起こる原因です。

  • プロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で腸の動きが悪くなっている
  • 出産が近づくことや体が動かしにくいことによるストレス
  • 胃が圧迫されることによる胃酸の逆流

キリキリとした胃の痛みやムカムカ感は非常に辛いものです。妊娠中期は胃が下から圧迫されることもあるため、胃酸が逆流して食道を焼き「逆流性食道炎」なども発症しやすくなります。

また、普段通り食べていても胃腸の動きが鈍っていることで胃痛が発症する可能性も。妊娠中期に胃痛や胃もたれを感じるときは、脂っぽい食事や酸の強い食事など刺激の強いものは避け、消化のよいものを食べると症状が和らぐでしょう。

胃痛を予防するためにも、食べ過ぎには要注意です。つわりが治まって食べ物が美味しい時期でもありますが、腹八分目に抑えておくと体重の増加も防げます。それでも胃痛が起こるときは、温かいものを飲んだりお風呂で温まったりするのもおすすめです。

ただし、動けないほどの激痛の場合は、急性胃炎などの可能性もあります。食事ができないときは早めに内科や消化器内科を受診して適切な治療を受けるようにしましょう。

妊娠中期の下腹部痛

妊娠中期は、下腹部痛も起こりやすい時期です。よくあるのは、子宮が大きくなって靭帯も伸びるために起こる腹痛や、ホルモンバランスの変化によって下痢や便秘などが繰り返されることで起こる腹痛です。

下腹部痛を感じたときは、基本的に横になって痛みがやわらぐまで安静にします。腹帯やお風呂で体を温めるのも痛みの緩和に有効です。

また、疲れやストレスでも下腹部痛が起こる可能性もあります。身体だけでなく精神的な面でも無理をしないようにしましょう。

出血がないのであれば妊娠に影響していることは少ないですが、痛みがどんどん強くなる、動けないほどの激痛を感じる場合は、早めに産婦人科を受診することをおすすめします。

まとめ

妊娠中期の危険な腹痛の見分け方、妊娠中期に起こりやすい腹痛の原因とそれぞれの対策・予防法をご紹介しました。

妊娠中期になると、赤ちゃんも徐々に大きくなり、その影響で子宮が大きく伸ばされていきます。それに伴い靭帯も伸びていくため、腹痛を感じることがあるようです。

また、その頃になると子宮で周辺の臓器が圧迫されることでおなかがパンパンになったり、下痢や便秘を繰り返すことで腹痛が起こったりする可能性もあります。

多くの場合、1日中継続して痛むことはなく、しばらく安静にしていれば治る程度の痛みです。痛みが長期間におよんだり、規則的に傷んだりする場合は、かかりつけの医師に相談し指示を受けるようにしましょう。

とくに妊娠中期も仕事を継続している方は、体を動かす機会も多く、動き過ぎて腹痛を感じやすくなります。痛みが頻繁にある場合は、無理をせず職場の方やパートナーとよく相談し、早めに産休に入るなどして対処することをおすすめします。

妊娠中期の腹痛に不安を感じている方は、本記事を参考に健やかな妊娠生活を過ごしてくださいね。

仲田洋美院長

🩺 院長メッセージ

妊娠中期に腹痛を感じると、「お腹の赤ちゃんに何かあったのでは?」「まさか早産してしまうのでは‥」と不安になってしまうことでしょう。

だからこそ、危険な腹痛の特徴を知り、自己判断は非常に危険だという前提で、必要なときは妊婦健診を待たずに受診するようにしましょう。

\ 迷ったときは、相談して決めるという選択もあります /

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※体調や検査の相談も可能です

よくある質問(FAQ)

Q1. 妊娠中期の腹痛で、受診の目安はありますか?

少し安静にしてよくなるようであれば問題ありませんが、30分以上継続したり何度も痛みが起こったりする場合は、病院へ連絡することをおすすめします。

Q2. 危険な腹痛の特徴は?

今までに感じたことのないような激痛や息苦しさ、子宮が石のように固い、腹痛とともに膣から出血している、規則的な間隔で痛みが起こる、などがあります。

Q3. 「胎動を感じられていれば大丈夫」は本当ですか?

よく、「胎動を感じられていればお腹が痛くても大丈夫」という話を耳にしますが、自己判断は非常に危険です。腹痛の原因を知るためにも、腹痛を感じたら妊婦健診を待たずに受診するようにしましょう。

🏥 不安を、ひとりで抱えないために

妊娠中期の腹痛に不安を感じている方は、本記事を参考に健やかな妊娠生活を過ごしてくださいね。
迷ったときは、ひとりで抱えずにご相談ください。

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参考文献

  • ACOG. Preterm Labor and Birth. [ACOG]
  • NHS. Abdominal pain in pregnancy. [NHS]
  • ACOG. Bleeding During Pregnancy. [ACOG]
  • RCOG. Preterm labour and birth. [RCOG]
  • WHO. Maternal health. [WHO]


プロフィール
仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の筆者:仲田 洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、臨床遺伝学・内科・腫瘍学を軸に、
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。
出生前診断・遺伝学的検査においては、検査結果そのものだけでなく
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。

2025年、国際誌『Global Woman Leader』および『Medical Care Review APAC』の2誌で立て続けに表紙(Cover Story)に抜擢。
「日本のヘルスケア女性リーダー10名」や「アジア太平洋地域のトップ出生前検査サービス」として、世界的な評価を確立しています。


▶ 仲田洋美の詳細プロフィールはこちら

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