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「体調の変化を感じる」「もしかして妊娠したのでは?」と思ったとき、妊娠検査薬を使って検査する方は多いです。
妊娠検査薬には早期妊娠検査薬があり、その名の通り一般的な妊娠検査薬よりも早く検査ができます。
今回は早期妊娠検査薬について、一般的な検査薬との違いや使い方、注意点などを紹介します。
「今すぐ妊娠しているか確かめたい」という方は、早期妊娠検査薬の使用を検討してみましょう。
早期妊娠検査薬とは?
早期妊娠検査薬は、一般的な妊娠検査薬よりも早い生理開始予定日頃から使用できる妊娠検査薬です。
早期妊娠検査薬を含めて、妊娠検査薬はhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)に反応するように作られています。
このhCGは受精した卵子が着床すると分泌されるホルモンです。
検査薬はhCGが基準値よりも多いかどうかで、妊娠しているかどうかを検査します。
ただし、分泌されるhCG量には個人差があるため、早期妊娠検査薬でも一般的な妊娠検査薬でも制度は100%ではありません。
早期妊娠検査薬はどこで購入できる?
早期妊娠検査薬は一般的な検査薬同様、ドラッグストアで購入できます。
ただし、一般的な妊娠検査薬のように種類が多くなく、扱っているドラッグストアも限定的です。
パッケージに早期妊娠検査薬もしくは、妊娠診断補助試薬と記載されていますので、よくパッケージを見てみましょう。
早期妊娠検査薬と一般的な検査薬の違い
早期妊娠検査薬と一般的な検査薬の仕組みはほとんど同じですが、いくつか違いもあります。
使用する前に違いを理解しておきましょう。
使用できるタイミング
一般的な妊娠検査薬は、生理予定日から約1週間頃に使用できるようになります。
もし妊娠していた場合は妊娠4週目に当たるタイミングです。
一般的な妊娠検査薬は分泌されるhCGが50mlU/mLを超えた場合に陽性になるものが多く、個人差はありますが妊娠している場合、妊娠4週目頃には基準値を超えるhCGが分泌されます。
一方、早期妊娠検査薬は生理予定日頃から使用できる検査薬です。早いものであれば、生理予定日の3〜4日前には使用できます。
これは早期妊娠検査薬が、ホルモン分泌量が25mlU/mLになった時点で反応するように作られているからです。
薬剤師からの説明・指導義務
一般的な検査薬は第二類医薬品、早期妊娠検査薬は薬局医薬品の扱いです。
第二類医薬品はドラッグストアで販売されており、薬剤師からの説明や指導を受けなくても購入できます。
そのため、オンラインショップでも取り扱いが多いです。
しかし薬局医薬品に分類されている早期妊娠検査薬は、薬剤師からの説明・指導を受けなければ購入することができません。
深夜まで開いているドラッグストアに早期妊娠検査薬があったとしても、薬剤師が不在のときには購入することは不可能です。
インターネットで調べると、オンラインで購入できる早期妊娠検査薬が見つかるかもしれません。
ただし、これらは海外製のものになるため、購入には注意が必要です。
欠陥品や偽物が紛れていることもあり、正しい検査ができない可能性もあります。
価格
一般的な検査薬は種類も多く、アナログタイプやデジタルタイプと種類があり、製品によっても値段は異なります。
ただし、早期妊娠検査薬と比較すると比較的安価なものが多いです。
一概には言えませんが、コスパ重視で妊娠検査がしたいのであれば、一般的な検査薬の方がコストを抑えられます。
早期妊娠検査薬の使い方
早期妊娠検査薬にはいくつか種類がありますが、基本的な使用方法は同じです。
ただ、ここで紹介する使い方はあくまで基本的な使用方法ですから、実際に検査するときは説明をしっかり読んで指示された方法で検査するようにしましょう。
1. 早期妊娠検査薬に尿をかける
早期妊娠検査薬の指示された部分に尿をかけます。
先端部分にかけるよう指示されているものが多いです。
2. 早期妊娠検査薬を水平にして待つ
尿をかけたら早期妊娠検査薬を水平にして検査結果を待ちましょう。
水平にしないで時間を待つと、正しい検査結果が得られないことがあります。
尿をかけたらすぐに水平の場所に置いて、反応が出るまで検査薬を触らないようにしてください。
3. 検査結果を確認する
早期妊娠検査薬の検査結果が表示される判定窓に反応が出たら、結果を確認しましょう。
検査結果が出るまでの時間は早期妊娠検査薬の種類によって異なりますので、説明書の指示通りの時間待ってください。
どのように表示されたら陽性なのか説明に記載されていますから、表示方法も確認しておきましょう。
早期妊娠検査薬の注意点
早期妊娠検査薬を使用する際、いくつか注意しておきたいことがあります。
検査を行う際は注意点を把握しておきましょう。
1. 検査可能日を確認する
早期妊娠検査薬は一般的な検査薬よりも早いタイミングで検査が可能なことはお話ししました。
検査が可能なのは生理予定日頃ですが、製品によって違いがあります。
日本製で市販されているものは、生理予定日以降に検査が可能です。
海外製のものには生理予定日数日前から検査できるものもあります。
早期妊娠検査薬でも検査が可能なタイミングより早く検査を行うと、フライング検査となってしまい正しい結果は得られません。
2. 陰性でも生理が来ない場合は再検査をする
生理予定日に早期妊娠検査薬で検査して陰性だったにもかかわらず、その後生理が来ない場合は再検査するようにしましょう。
何らかの理由で生理が遅れている可能性もありますが、検査したときに正しい方法で検査できていない可能性もあります。
再検査は一般的な検査薬を使っても構いませんが、正確な結果が知りたい場合は病院を受診するのがおすすめです。
3. 検査は起床直後にするのがおすすめ
基本的にはいつ検査をしても構いませんが、できるだけ精度が高い検査をしたいのであれば、朝起床直後に検査するのがおすすめです。
水分を摂取し過ぎてしまうと、尿が薄くなって正しい検査結果が得られないことがあります。
4. 尿をかけすぎない
早期妊娠検査薬は尿をかけて検査しますが、尿をかけ過ぎてしまうと妊娠していないのに陽性になることがあります。
説明書をしっかり読んで、適量をかけるようにしましょう。
逆に少なすぎる場合は、妊娠していても陰性になってしまうことがあります。
5. 別の理由で陽性になることがある
hCGに反応するように作られている早期妊娠検査薬ですが、重度の糖尿の方やタンパク尿が出る方、血尿が出る方は妊娠していなくても陽性になってしまうことがあります。
膀胱炎になっているときなども注意してください。
6. 化学流産を知ってしまう可能性がある
化学流産とは、比較的早い段階に起こる流産で、検査薬で陽性になったものの、病院での検査では胎嚢が確認できないことをいいます。
化学流産は生理と区別することが難しいため、気付かない方も多いです。
しかし、早期妊娠検査薬を使って検査すると、本来知ることがなかった化学流産を知ってしまう可能性があります。
7. 正しい方法で保管する
早期妊娠検査薬を購入してすぐに使用しない場合は、保管場所にも気を付けましょう。
高温すぎる場所や低温すぎる場所を避け、湿度の多い場所も控えてください。
また、早期妊娠検査薬にも使用期限があります。
期限を過ぎたものは正しい結果が得られないことがあるので注意しましょう。
早期妊娠検査薬の精度は?
早期妊娠検査薬は、生理予定日頃の正しいタイミングに正しい方法で使用すれば、99%の精度があると言われています。
精度の高い検査をするために、タイミングを守り、しっかり説明書を読んで検査を行いましょう。
また、早期妊娠検査薬で陽性になったからといって、正常妊娠しているとは限りません。
その他の病気などで陽性になることもありますし、以下の理由で陽性になってしまうこともあります。
- ・子宮外妊娠(異所性妊娠)
- ・胞状奇胎
- ・不妊治療で排卵誘発剤を使用
- ・閉経期
- ・hCG産生腫瘍がある
早期妊娠検査薬の検査結果表示が薄いときは?
「陽性にも見えるけど陰性にも見える」という検査結果が出たときは、水分を摂取し過ぎて尿が薄い可能性や、フライング検査をしている可能性、受精卵が完全着床しなかった可能性など、さまざまな可能性が考えられます。
また、不妊治療をしている方や、最近流産したことがある方も、結果が判断しづらい表示になってしまうかもしれません。
数日置いて、再度検査をしてみてください。
陽性になった場合は速やかに病院へ
早期妊娠検査薬は正しい方法で検査すれば、精度の高い検査です。
ただし、陽性になったからといって、必ずしも正常妊娠をしているとは言えません。
検査をして陽性になったら、できるだけ早く病院を受診して検査してもらいましょう。
また、早期妊娠検査薬で陰性だったにもかかわらず、生理が来ない場合や体調が優れない場合なども、不安があれば病院を受診して検査してもらうことをおすすめします。
【まとめ】早期妊娠検査薬を使うときは正しい方法で使用しよう
検査の精度が高い早期妊娠検査薬ですが、間違った使用法をしてしまうと正しい結果が得られません。
検査をするときは必ず検査薬の説明を確認し、正しい方法で検査しましょう。
早期妊娠検査薬は薬剤師からの説明・指導を受けなければ購入できません。
「インターネットで買う方が楽」とオンライン購入しようと考えている方もいるかもしれませんが、海外製の早期妊娠検査薬は正しい検査ができない可能性もあります。
早期妊娠検査薬の使用を検討している場合は、必ずドラッグストアなどで薬剤師の説明・指導を受けて購入するようにしましょう。