妊活のためにできること|食べ物・睡眠・運動で気をつけることを紹介

説明を受けた後笑顔の患者さん
不妊治療と同じくらい大切なのが妊活です。ところが妊活と聞くと「通院と仕事の両立とセックスの義務化がつらかった」「自分で体調管理も頑張らないと」といった体験談を目にすると思います。実際にお医者さんとも相談しながら普段の生活習慣を変えていくのは大変な作業です。では、実際にどんなことをするのか?何に注意したらいいのかを始める前に知っておくと想像しやすくありませんか?今回はご夫婦で妊活をイメージしやすくするためにどんなことをするのかを中心に公開しています。最後までご覧になって妊活をするかどうかの判断にお役立てください。

平均的な着床率

受精卵は子宮内膜と接着し妊娠がスタートしますが、この現象を着床といいます。年齢を重ねるごとに着床率は低くなり妊娠しにくくなります。2007年に日本生殖医学会が調査した結果によると初めて単一胚移植(一つの受精卵を子宮内に戻す処置)165周期の平均年齢は37.7歳、妊娠率は24.2%、着床率は19.4%でした。年齢別だと35歳未満の妊娠率が35.6%、着床率は28.9%に対して35歳以上だと妊娠率20.0%、着床率15.8%という結果です。

データを踏まえて見ると年齢の若い方が妊娠率も着床率も高いという傾向です。ところが、若くても『排卵しにくい卵巣』『癒着して動きの悪い卵管』『内膜が薄くて着床しにくい子宮』だと妊娠しにくい体質です。原因のほとんどが成長過程にあり、例えば、中学高校時代に短期間で無理なダイエットを繰り返し行うと排卵がしにくくなって妊娠しにくい体質になります。

また、クラミジアや淋菌といった性行為感染症にかかったり、月経痛のひどく子宮内膜症になったりすると卵管が癒着してしまいます。そのため若くても妊娠しにくい体質になるのです。他にも妊娠中絶を繰り返し行ってしまうと術後の感染などで子宮の内膜が癒着して妊娠しにくくなります。

妊活のためにできること

医師と女性
妊娠しやすい体質にするためには食事や睡眠などの生活習慣の改善が必須です。下にできることを箇条書きにしていますのでご確認ください。

  • ・食生活の改善
  • 葉酸サプリの摂取
  • ・睡眠時間の確保
  • ・ブルーライト対策
  • ・適度な運動
  • ・ストレス軽減
  • ・基礎体温の記録
  • ・月経異常のチェック

食生活の改善

着床率を上げるためには食生活が重要です。実は「糖質制限」をすると妊娠しやすい体質に変わっていきます。余計な糖質をとるとタンパク質と結合してたんぱく質が変性・劣化して、AGE(終末糖化産物)となります。AGEには強い毒性があるため、蓄積されると「糖化」といって、体のコゲができてしまいます。コゲができることで卵子の老化が進んでしまうのです。

そのためできるだけ血糖値を上げない食生活を送ることが大切です。しかし、糖質制限は体質によって向いていない人もいるので医師と相談をして進めてください。

後は、大豆、牛・豚肉の赤身、マグロ、カツオ、卵などの良質なタンパク質をとるようにしましょう。タンパク質を多めに取ることが、妊娠しやすい体を作ると考えられているからです。また、良質なコレステロールは卵子や精子などの細胞膜の形成に影響を与えます。エクストラバージンオリーブオイルをサラダやカルパッチョにかけたり、ココナッツオイルをサラダ油の代わりに加熱調理に使ったりしてみましょう。

他にも卵巣の機能を向上させて、妊娠力を高める効果が期待できるビタミンDは鮭やカツオ、キクラゲ、きのこ類に豊富に含まれています。子宮の環境を整える働きがあるビタミンAです。ほうれん草やかぼちゃ、人参、みかんに含まれているので妊活中はとるようにしましょう。

反対に、避けた方が良い食べ物は特にありません。これはエビデンスがないのですが、身体を冷やし過ぎないように冷たいもののとり過ぎに注意してください。もちろんアルコールは厳禁です。

food

葉酸サプリの摂取

葉酸は妊活・妊娠中に必要な水溶性のビタミンB群の一つで新しい赤血球を作ったり、妊娠初期の活発な細胞分裂時に遺伝情報に関わるDNAの合成をしたり、胎児の発育にとって必要な働きをする栄養素です。日本人女性の葉酸摂取推奨量は、1日あたり240μg(アボカド1.5個)です。妊活の場合はこれにプラス400㎍必要となります。食品からとるのは難しいためサプリメントで補ってください。

葉酸は、妊娠1ヶ月以上前からの摂取開始が推奨されていますので、早めに飲み始めるのがいいでしょう。葉酸の吸収と代謝を促すために亜鉛、ビタミンC、B6、B2、B12も一緒にとってください。

睡眠時間の確保

睡眠中には女性ホルモンの分泌を調整している成長ホルモンが多く分泌されています。ホルモン分泌は妊娠に促すために必要な働きなので快眠をすることで妊娠しやすくなります。

質の高い睡眠を取るためには、単に長時間眠るだけではいけません。眠る前から身体がおやすみモードになるようくつろぐ条件を整えてください。アイピローを目の上に乗せたり、おでこの上に乗せたりするとリラックスしやすくなります。また、カーテンは遮光よりも朝日が柔らかく差し込むくらいの方が体のリズムをサポートし、目覚めも良くなります。

ブルーライト対策

ブルーライトは眠ろうとする体の機能を阻害してしまいますので、できればパソコン、スマホはおやすみの30分前までにOFFにしてください。夜にブルーライトを浴びると、脳がまだ昼間だと勘違いして睡眠を促す『メラトニン』という物質が分泌されなくなってしまいます。メラトニンは『メラトニン』には抗酸化作用があり、卵子の質をよくする働きがあります。サプリメントでも摂取できる物質ですが、ブルーライトによって働きが抑制されてしまうと元も子もありません。

できれば、夜はパソコンやスマホの操作を控えてもらいたいのですが、難しい場合はメガネやフィルターなどで出来るだけカットして、就寝前には触らないようにしてください。

適度な運動

運動している女性
適度な運動することで、血行が良くなり、卵巣機能の向上が期待できます。体温が上がったり筋肉が増えたりするので基礎代謝量が増加します。基礎代謝量が増えることで血流を促進する効果が期待できるため、理想的な状態を維持しやすくなるのです。

反対に筋肉量を増やそうとして激しい運動に切り替える人もいますが、実は細胞を老化させる活性酸素が発生してしまいます。活性酸素は卵子や精子も老化させてしまうのでストレッチやヨガ、ウオーキングといった有酸素運動を中心に行ってください。運動が苦手な方は階段の上り下りや早歩き、ラジオ体操など、無理なく毎日続けられることで十分です。

ストレス軽減

ストレスは不妊に大きな影響を与えているのがわかっています。それは脳の下垂体と呼ばれる部分から分泌される「プロラクチン」というホルモンの影響です。プロラクチンは、出産後、乳腺を刺激し母乳の分泌を促すホルモンで、しかも排卵を抑える働きがあります。ストレスが強くなると出産前であっても分泌量が増えてしまい、不妊の原因になってしまうのです。だからこそたまには赤ちゃんのことを考えるのをやめて自分が好きなことに夢中のなるのも大切です。

他にも自分の趣味に没頭する時間を作ったり、外で買い物をしたりしてストレス解消をしてください。足のマッサージを受けるのもいいでしょう。足の裏にはツボがたくさんあるのでマッサージを受けると気持ちよくなりイヤなことを忘れてしまうかもしれません。

基礎体温の記録

妊活をする上で欠かせないのが基礎体温のチェックです。基礎体温を測ることで女性ホルモンの分泌状態を知ることができるからです。基礎体温は安定しているものですが、女性の場合は女性ホルモンの影響で、微妙に変化します。基礎体温を毎日測っていると体温が低い時期と高い時期に分かれます。体温が低い時期を低温相(低温期)、高い時期を高温相(高温期)といい、排卵が起こるのは、低温相から高温相に移るときです。高温相になるのは、排卵後に盛んに分泌されるようになる黄体ホルモンの影響によるものです。

黄体ホルモンには体温を上昇させる働きがあり、もし低温相と高温相の二相に分かれない場合は、ホルモン異常などが考えられます。医師に相談をして詳しく診てもらってください。基礎体温の測り方は以下の通りです。

  • 1.目覚めたら、すぐ測る
  • 起き上がると体温が上昇してしまうので、枕元に体温計を用意しておき、目覚めたら動かずにすぐ測る。

  • 2.ぐっすり眠ったあとに測る
  • 睡眠不足だと、正しい基礎体温が測れない。最低でも4時間は熟睡したあとに測ることを意識しましょう。

  • 3.口の中で測る
  • 舌の下に体温計の先端を入れ、口を閉じて測ります。

  • 4.毎日決まった時間に測る
  • 測る時間がバラバラだと体温が安定しません。
    寝坊などで、いつもと違う時間に測ったときは、基礎体温表の備考欄に記入をしましょう。

    月経異常のチェック

    生理不順が来ると妊娠しにくくなるのはご存じの方も多いと思います。では、どうして生理不順になるかと言いますと脳が大きく関係しているのです。脳には「生理の周期を調節する神経細胞」が存在しています。この神経細胞は、自らの身体に何の異常事態も起きていなければ、生理をほぼ28日周期で来るようにコントロールしています。ところが、身体に何か異常事態が起きると、生理の周期をわざと狂わせるのです。

    例えば、ダイエットをすると生理不順が起きる経験をした女性がいると思います。それは痩せたことにより「今の飢餓状態で妊娠することは、我が身に生命の危機が及ぶ可能性がある」と判断し、「生理の周期を調節する神経細胞」と働くからです。赤ちゃんを産み、育てている最中に次の妊娠が成立してしまうと、自分の身体が持たないので、わざと妊娠しないようにするのも同じ働きです。

    つまり、生理不順とは脳が「妊娠したらいけない」と判断することなので正常に生理がきているのかチェックするのが妊活を進めていく上で重要なのです。

    男性が妊活のためにできること

    夫婦
    妊活と聞くとどうしても女性だけが頑張らないといけないイメージが強いですが、実は男性の協力が不可欠です。意外と知られていませんが、不妊の原因は男性にある場合も多くあります。男性の場合、約9割が精子をうまくつくれない造精機能障害です。ストレスや飲酒、喫煙、肥満、病気や薬が影響して起こることがあります。また、女性と比べてゆっくりではありますが、歳を取るほど精子の質は落ちてきて生殖能力は低下していきます。

    そのため早い段階から夫婦そろって検診を受けるのが重要です。その際、精子の検査も受けるといいでしょう。男性の妊活は、禁煙とお酒の飲み過ぎに注意することです。喫煙は精子の働きを弱くし、アルコールの取り過ぎは精子を作る働きを弱くします。同時に、長時間、下半身を温めると精子が減ってしまいますし、下半身を圧迫すると精巣機能に影響を与える恐れがあります。運動は男性ホルモンの生成と関係があるといわれているので普段から運動をするように心がけましょう。男性ホルモンの分泌を増やす筋トレもおすすめです。

    まとめ

    妊活でできることを詳しく紹介してきました。普段の生活習慣に、ほんの少し新しいことをプラスするだけで妊娠しやすい体質へと少しずつ変わっていくのがおわかりいただけたかと思います。妊活に限らず規則正しい生活とバランスのとれた食事を取るのは健康を守る基本です。これから授かるかもしれないお子さんのためにできることからはじめてみてください。きっといつか大きなプラスとなってあなたに戻ってきます。

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