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高温期に入るときの体温の上がり方がゆっくりでも、妊娠の可能性は十分にあります。基礎体温が1日でぱっと上がる人もいれば、数日かけて段階的に上がる人もいて、上がり方には個人差があるからです。一方で、高温期が短い、高温期がはっきりしない、といった状態が続く場合は、排卵や黄体ホルモンの働きに原因が隠れていることもあります。この記事では、排卵後に体温が上がるのが遅い原因、基礎体温と女性ホルモンの関係、正しい測り方、妊娠検査薬と産婦人科受診のタイミングを解説します。
Q. 高温期の体温がゆっくり上昇しても、妊娠している可能性はありますか?
A. あります。体温の上がり方には個人差があり、ゆっくり上がることだけで妊娠していない、あるいは異常があると決めることはできません。妊娠の手がかりとして大切なのは、上がり方よりも「高温期が次の生理予定日を過ぎても続いているか」です。ただし、高温期が10日以下と短い周期が続く、高温期と低温期の差がはっきりしない場合は、産婦人科で相談しましょう。
- ➤ゆっくり上昇の原因 → 個人差、測り方のぶれ、黄体ホルモンの不足など
- ➤黄体機能不全 → 基礎体温のグラフだけでは決められず、血液検査なども含めて医師が判断
- ➤正しい測り方 → 目が覚めたら起き上がる前に、毎朝同じ条件で舌の下で測る
- ➤確かめ方 → 市販の妊娠検査薬は生理予定日の約1週間後から、妊娠の確認は産婦人科の超音波検査で
1. 妊娠の可能性?高温期に体温上昇がゆっくりである原因
高温期への体温の上がり方がゆっくりになる理由は、ひとつではありません。もともとの体質による個人差、測り方や生活リズムによる数値のぶれ、そして黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が少ないことなどが考えられます。
排卵後に体温が上がるのが遅いのはなぜ?
基礎体温が上がるのは、排卵のあとに卵巣にできる黄体から黄体ホルモンが分泌され、脳の体温調節の中枢に働きかけるためです。体温の上昇は排卵のすぐ後に起こり、上がり幅はおおむね0.3〜0.5℃前後とされています[1]。
ただ、黄体ホルモンが増えていくペースや、それに体温が反応するペースには個人差があります。1日で一気に高温期の体温になる人もいれば、2〜3日かけて段階的に上がる人もいます。上がり方がゆっくりであること自体は、珍しいことではありません。基礎体温は排卵を「あとから確かめる」目安にはなりますが、排卵の日を正確に言い当てるものではない、という限界も知られています[2]。
黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が少ない場合
黄体ホルモンは、基礎体温を上げるほか、受精卵が着床しやすいように子宮内膜を整え、妊娠を続けるための準備をするホルモンです。この黄体ホルモンの分泌が少ない、あるいは分泌される期間が短いと、体温の上がり方が鈍くなったり、高温期が短くなったりすることがあります。
黄体ホルモンの働きに影響する背景として、次のような状態が知られています[3]。
- 排卵障害(排卵がうまく起こらない、不規則になる)
- 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
- 高プロラクチン血症
- 甲状腺の病気(甲状腺機能の低下など)
- 強いストレス、急な体重の変化、過度な運動、加齢
こうした病気が背景にある場合は、その病気を調べて治療することが基本になります[3]。
測り方・生活リズムによる見かけの変化
基礎体温はわずか0.1℃単位の変化を見るため、測る条件がぶれると、実際にはきれいに上がっていても「ゆっくり」に見えることがあります。起きてから体を動かしたあとに測った、測る時刻が日によってずれた、寝不足や夜ふかし、飲酒、発熱、部屋の寒さなどは、数値を上下させる代表的な要因です。正しい測り方は第5章で解説します。
🌡️ 高温期の体温がゆっくり上がるときに考えられること
| 考えられること | 特徴 | 目安となる対応 |
|---|---|---|
| 体質による個人差 | 数日かけて上がるが、その後は高温期が十分な長さ続く | 毎周期同じパターンなら、経過をみてよいことが多い |
| 測り方・生活リズムのぶれ | 日によって数値が上下し、グラフがガタガタに見える | 測る条件をそろえて記録し直す |
| 黄体ホルモンの不足・黄体機能不全 | 高温期が短い(10日以下)、低温期との差が小さい | 産婦人科で相談し、血液検査などを受ける |
| 排卵が起きていない | 高温期がなく、低温期のまま次の生理が来る | 数周期続くなら産婦人科で相談する |
※表は一般的な目安です。生理不順や不正出血がある場合は、周期の数にかかわらず受診してください。
💡 用語解説:黄体機能不全(黄体期不全)
黄体機能不全とは、排卵後に黄体から分泌される黄体ホルモンが少ない、または分泌される期間が短い状態のことです。米国生殖医学会(ASRM)は、黄体期(高温期にあたる時期)が10日以下の場合を目安とする臨床的な診断としています[3]。
黄体機能不全かどうかは、基礎体温のグラフだけでは決められず、血液で黄体ホルモンを測るなどして医療機関で判断します。ただし黄体ホルモンは波のように上下しながら分泌されるため、1回の採血の値だけで決めることも難しく、どの検査で診断するのがよいかは専門家の間でも議論が続いています[3]。気になるときは、自己判断せず産婦人科で相談しましょう。
2. 基礎体温がゆっくり上がる時の妊娠の可能性は?
基礎体温がゆっくり上がる場合でも、妊娠の可能性は十分にあります。排卵が起きていれば妊娠は成立しうるので、上がり方の速さだけで「今回はだめだった」と考える必要はありません。高温期の体温が他の人より低めでも、排卵があれば妊娠の可能性はあります。ただし、あくまで可能性であり、基礎体温だけで妊娠を確かめることはできません。
見るべきは「上がり方」より「高温期の長さ」
妊娠の手がかりとしてより大切なのは、上がり方よりも高温期がどれくらい続くかです。妊娠していない周期では、高温期はおおむね2週間ほどで終わり、体温が下がって生理が来ます。排卵後に予想される時期を過ぎても体温が下がらず高温期が続く場合は、妊娠の早い段階のサインである可能性があります[1]。基礎体温の平均的な値や、生理前の体温の変化については、基礎体温の平均は何度?や生理前の基礎体温はいつ頃から変化するの?で解説しています。
産婦人科で相談したいサイン
次のような状態が何周期も続く場合は、無排卵や黄体機能不全などが隠れていないか、一度産婦人科で相談しましょう。
- 高温期が10日以下と短い周期が続く
- 低温期と高温期の差がはっきりせず、二相に分かれない
- 生理の周期がばらばらで、次の生理がいつ来るか読めない
- 妊娠を希望して1年(35歳以上では半年)たっても妊娠しない
3. 基礎体温とは?女性ホルモンの関係
基礎体温は、妊娠を考えるうえで自分の体のリズムを知るための身近な記録です。ここでは、基礎体温とは何か、グラフの形と女性ホルモンの関係を整理します。
基礎体温とは?
基礎体温とは、十分に休んだ安静な状態で測る、1日のうちでもっとも低い体温のことです[1]。眠っているあいだの体温に近い値を知るため、朝、目が覚めてすぐ、体を動かす前に測ります。
基礎体温を毎日記録すると、排卵のあった周期ではグラフが「低温期」と「高温期」の2つに分かれます。高温期は、排卵が済んで黄体ホルモンが出ている時期です。つまり、高温期があることは排卵が起きたことの目安になり、その高温期が長く続けば妊娠の可能性を考える手がかりにもなります。
基礎体温のグラフと関係するホルモン
基礎体温の基本的なグラフは、次の図のようになります。

※引用画像:ヘルスケアラボ(厚生労働省研究班監修)
生理が終わるころから、卵巣では卵胞が育ち、卵胞ホルモン(エストロゲン)が増えていきます。エストロゲンが十分に増えると、脳から黄体形成ホルモン(LH)が一気に分泌され(LHサージ)、それをきっかけに排卵が起こります。排卵したあとの卵胞は黄体に変わり、黄体ホルモンを分泌します。この黄体ホルモンが体温を上げるため、高温期に入ります[2]。
ここで大切なのは、黄体ホルモンは受精したかどうかにかかわらず、排卵すれば分泌されるという点です。高温期に入ったことは「排卵した」ことの目安であり、「受精した」ことの目安ではありません。妊娠が成立しなければ黄体は約2週間で役目を終え、黄体ホルモンが減って体温が下がり、生理が始まります。妊娠が成立すると、受精卵からの信号で黄体が働き続け、高温期も続きます。
4. 基礎体温と体の変化の関係性
月経周期は、卵胞期(増殖期)・排卵期・黄体期(分泌期)・月経期の4つの時期に分けられ、それぞれで体に特徴的な変化が起こります。感じ方には個人差が大きく、同じ人でも周期ごとに違うことがあります。
卵胞期(増殖期)
卵胞期は、排卵に向けた準備の期間です。脳の下垂体から卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されて卵巣の中の卵胞が育ち、育った卵胞からエストロゲンが分泌されます。エストロゲンは子宮内膜を厚くしていくため、子宮の側から見ると「増殖期」と呼ばれます。
この時期は黄体ホルモンがほとんど出ていないため、基礎体温は低温期で経過します。心身ともに比較的安定しやすい時期と感じる人が多いとされます。
排卵期
排卵期は、育った卵胞から卵子が卵巣の外に飛び出し(排卵)、卵管に取り込まれる時期です。排卵の前には、透明でよく伸びるおりものが増えることが多く、排卵のころに下腹部の片側に痛み(排卵痛)や少量の出血(排卵期出血)を感じる人もいます。
排卵のあとに黄体ホルモンが増え始め、基礎体温が上がり始めます。この時期の体温の上昇や体のだるさは、排卵に伴う変化であり、妊娠初期症状ではありません。
黄体期(分泌期)
黄体期は、排卵後に黄体から黄体ホルモンが盛んに分泌され、高温期が続く時期です。黄体ホルモンは厚くなった子宮内膜を着床に適した状態に整えるため、子宮の側から見ると「分泌期」と呼ばれます。
この時期の後半には、胸の張り、むくみ、便秘、眠気、イライラや気分の落ち込みなど、いわゆる月経前症状が出る人もいます。おりものは量が減り、白っぽく粘りのある状態になることが多くなります。こうした症状は妊娠初期の症状と似ているため、症状だけで妊娠かどうかを見分けるのは難しい時期です。
月経期
月経期は、妊娠が成立しなかった周期に、不要になった子宮内膜がはがれて出血として排出される時期です。妊娠が成立しないと黄体は役目を終えて小さくなり、黄体ホルモンとエストロゲンが減るため、基礎体温は下がって低温期に戻ります。
月経期には、下腹部痛や腰痛、頭痛、だるさなどを感じる人がいます。生理が終わるころには再び卵胞が育ち始め、次の周期が始まります。
5. 基礎体温を正しく測る方法やポイント
基礎体温は、毎日同じ条件で測り続けてはじめて、周期のパターンが読み取れるようになります。体温の上がり方がゆっくりに見えるときは、まず測り方を見直してみましょう。
基礎体温計を使った正しい測り方
基礎体温は、0.01℃単位まで表示できる婦人体温計(基礎体温計)を使い、口の中で測ります。わきの下で測る一般的な体温計とは測り方が異なるので注意しましょう。
- 体温計の先端(感温部)を、舌の裏側の付け根付近に当てる
- 舌で体温計を押さえるようにして、口を閉じたまま測る
- 測り終えたら、忘れないうちに基礎体温表やアプリに記録する
アプリと連動する基礎体温計を使うと、記録の手間を減らせます。選び方は基礎体温アプリおすすめ6選で紹介しています。
基礎体温を測る際のポイント
基礎体温を正確に記録するためのポイントは、「同じ条件で測る」ことに尽きます。
- 目が覚めたら、起き上がる前に横になったまま測る
- 毎日できるだけ同じ時刻に測る
- 口の中の同じ位置で測る
- 寝る前に体温計を枕元に置き、体を動かさずに手が届くようにしておく
- 寝不足、夜ふかし、飲酒、発熱など、いつもと違うことがあった日はメモしておく
起き上がったりトイレに行ったりすると、体を動かしたことで体温が上がり、正確な値になりません。二度寝してしまった日の扱いについては、二度寝したときの基礎体温の測り方で解説しています。
6. 妊娠したかも?と感じたら確認すべきこと

妊娠したかもしれないと感じたときに確認したいのは、基礎体温、妊娠初期症状、そして妊娠検査薬や産婦人科での検査の3つです。基礎体温と症状は手がかりにすぎず、妊娠を確かめるのは検査です。
基礎体温
ふだんから基礎体温をつけている人にとって、基礎体温はもっとも身近な手がかりです。いつもなら体温が下がって生理が来るころを過ぎても、高温期が続いている場合は、妊娠の可能性があります[1]。反対に、高温期の途中で体温が一時的に下がることもあり、1日の数値だけで判断しないことも大切です。
妊娠初期症状
妊娠初期症状とは、妊娠の早い時期に現れやすい体の変化のことです。胸の張り、眠気、だるさ、微熱っぽさ、吐き気(つわり)、においへの敏感さなどが知られています。
ただし、これらの多くは生理前の症状とよく似ていて、症状の強さにも個人差があり、ほとんど症状を感じない人もいます。症状があるから妊娠している、ないから妊娠していない、とは言えません。生理の遅れと妊娠の可能性、検査の目安は、生理3日・4日遅れは妊娠?で詳しく解説しています。
妊娠判定
妊娠を確かめるには、次の2つの段階を踏みます。
- 市販の妊娠検査薬で、尿中のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)を調べる
- 産婦人科で、尿や血液の検査と経腟超音波検査を受ける
hCGは、受精卵が着床したあと、将来胎盤になる細胞(絨毛)から分泌されるホルモンです。市販の妊娠検査薬は尿中のhCGを検出するもので、正しい時期に正しく使えば精度の高い検査です。
ただし、妊娠検査薬が陽性でも、それだけでは「子宮の中に正常な妊娠がある」ことまではわかりません。子宮外妊娠(異所性妊娠)でも陽性になり、ごく早い時期に妊娠が止まってしまう化学流産でも一時的に陽性になります。妊娠が子宮の中で順調に育っているかは、産婦人科の超音波検査で確かめます。
🩺 院長コラム【グラフの形に振り回されないために】
基礎体温は、自分の体のリズムを知るためのとてもよい記録です。けれども、上がり方がゆっくりだった、1日だけ下がった、という1周期の細かな形から、妊娠や病気の有無まで読み取ろうとすると、かえって不安が大きくなりがちだと考えています。
基礎体温は「数周期ぶんを並べて、全体のパターンを見る」ものです。高温期の長さがいつも短い、二相に分かれない、といったはっきりした傾向があれば産婦人科で相談し、それ以外は妊娠検査薬や超音波検査という確かな方法で確かめる。グラフはその判断の材料のひとつとして付き合うのがよいと考えています。
7. 妊娠検査薬の使用や産婦人科を受診するタイミング
妊娠検査薬も産婦人科での検査も、早すぎるタイミングでは正しい結果が出ないことがあります。それぞれの目安を知っておきましょう。
妊娠検査薬を使用するタイミング
一般的な市販の妊娠検査薬は、生理予定日の約1週間後から使えるように作られています。生理予定日の1週間後は、最終月経の開始日から数えた妊娠週数でいうと妊娠5週ごろにあたり、尿中のhCGが検査薬で検出できる量まで増えてくる時期です。これより早く使うと、妊娠していても陰性になることがあります。生理予定日ごろから使える早期妊娠検査薬もありますが、陰性だった場合は日をおいて再検査が必要になることがあります。
使うときは、尿をかける時間や判定までの時間など、説明書どおりに使いましょう。決められた時間を過ぎてから判定窓を見ると、蒸発線などで誤って読み取ることがあります。
また、まれに妊娠以外の理由で陽性になることがあります。
- 不妊治療でhCG注射を受けてから日が浅い
- hCGを作る病気(胞状奇胎などの絨毛性疾患、一部の腫瘍)がある
- 閉経前後で、下垂体からわずかにhCGが分泌されている
妊娠以外の原因による陽性は頻度の低いものですが[4]、結果に心当たりがない場合も含め、陽性が出たら産婦人科で確かめましょう。
産婦人科を受診するタイミング
妊娠検査薬で陽性が出たら、生理予定日から1〜2週間後(妊娠5〜6週ごろ)を目安に産婦人科を受診しましょう。経腟超音波検査では、妊娠5週ごろから子宮の中に赤ちゃんが入った袋(胎嚢)が見え始め、妊娠6〜7週ごろになると赤ちゃんの心拍が確認できるようになります。
子宮の中に胎嚢が確認できれば、子宮外妊娠ではないことがわかります。受診が早すぎると胎嚢や心拍がまだ見えず、1〜2週間後にもう一度受診するよう言われることもありますが、これは珍しいことではありません。
産婦人科では、主に次の検査が行われます。
- 尿検査(hCGの確認)
- 必要に応じて血液検査
- 経腟超音波(エコー)検査
⚠️ すぐに受診してほしい症状
妊娠検査薬が陽性で、強い下腹部痛、多めの出血、肩の痛み、めまいやふらつきがある場合は、子宮外妊娠などの可能性があります。予定の受診日を待たずに、すぐに産婦人科を受診してください。夜間や休日で連絡がつかない場合は、救急の受診も考えてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 高温期の体温がゆっくり上昇しても妊娠していることはありますか?
あります。体温の上がり方には個人差があり、数日かけて段階的に上がる人もいます。妊娠の手がかりとしては、上がり方よりも、次の生理予定日を過ぎても高温期が続いているかが大切です。
Q2. 排卵後に体温が上がるのが遅いのは黄体機能不全ですか?
上がるのが遅いだけで黄体機能不全とは決められません。黄体機能不全かどうかは、基礎体温のグラフだけでは判断できず、血液で黄体ホルモンを測るなどして医療機関で判断します。高温期が10日以下と短い周期が続く場合は、産婦人科で相談しましょう。
Q3. 高温期が何日続いたら妊娠の可能性がありますか?
妊娠していない周期では、高温期はおおむね2週間ほどで終わり、生理が来ます。いつもの高温期の長さを過ぎ、次の生理予定日を過ぎても体温が下がらない場合は、妊娠の可能性があります。生理予定日の約1週間後になったら、妊娠検査薬で確かめましょう。
Q4. 基礎体温が低めでも妊娠できますか?
基礎体温の値には個人差があり、全体的に低めでも、低温期と高温期の二相に分かれて排卵が起きていれば妊娠の可能性はあります。高温期がはっきりしない周期が続く場合は、排卵が起きているかを産婦人科で相談しましょう。
Q5. 妊娠検査薬が陽性になったら、いつ産婦人科に行けばよいですか?
生理予定日から1〜2週間後(妊娠5〜6週ごろ)が目安です。超音波検査で子宮の中の胎嚢が見えるのは妊娠5週ごろから、赤ちゃんの心拍が確認できるのは妊娠6〜7週ごろからです。強い腹痛や多めの出血がある場合は、時期を待たずにすぐ受診してください。
8. まとめ:体温の上昇が穏やかな高温期なら、全体のパターンを見て必要なら産婦人科へ

高温期に入るときの体温の上がり方には個人差があり、ゆっくり上がっても妊娠している可能性は十分にあります。基礎体温は排卵のあとに分泌される黄体ホルモンによって上がるもので[1][2]、上がり方がゆっくりに見える背景には、体質、測り方のぶれ、黄体ホルモンの不足などがあります。
高温期が10日以下と短い、二相に分かれないといった状態が続く場合は、産婦人科で相談しましょう。黄体機能不全かどうかは、基礎体温のグラフだけでは決められず、血液検査なども含めて医療機関で判断します[3]。
また、まずは測り方を見直すことも大切です。目が覚めたら起き上がる前に、毎日同じ条件で測りましょう。妊娠の可能性があるときは、生理予定日の約1週間後に妊娠検査薬を使い、陽性なら産婦人科で超音波検査を受けて確かめてください。
🧬 妊娠前後の「遺伝」の不安は、臨床遺伝専門医へ
ミネルバクリニックは、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行う遺伝医療の専門クリニックです。これから妊娠を考えるご夫婦の保因者検査(遺伝子ブライダルチェック)や、妊娠がわかったあとの新型出生前診断(NIPT)など、妊娠前後の遺伝に関するご相談をお受けしています。
参考文献
- [1] Physiology, Ovulation And Basal Body Temperature. StatPearls. NCBI Bookshelf. [NCBI Bookshelf NBK546686]
- [2] Su HW, Yi YC, Wei TY, Chang TC, Cheng CM. Detection of ovulation, a review of currently available methods. Bioeng Transl Med. 2017;2(3):238-246. [PMC5689497]
- [3] Practice Committees of the American Society for Reproductive Medicine and the Society for Reproductive Endocrinology and Infertility. Diagnosis and treatment of luteal phase deficiency: a committee opinion. Fertil Steril. 2021;115(6):1416-1423. [Fertil Steril]
- [4] Braunstein GD. False-positive serum human chorionic gonadotropin results: causes, characteristics, and recognition. Am J Obstet Gynecol. 2002;187(1):217-224. [PubMed 12114913]





