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頻尿が妊娠超初期症状?|いつからなぜトイレが近くなるのか理由を解説!

妊娠3週目以降、いつもよりお手洗いに行く回数が増える頻尿になることがあります。水分補給の量や回数はいつもとさほど変わらないのに頻尿になった場合、妊娠を望んでいる女性であれば「妊娠の症状では?」と期待してしまうかもしれません。頻尿は他人に相談しにくいからだの症状ですので、人知れず悩みを抱えているママたちもいるかもしれません。今回は、妊娠症状で見られる頻尿の原因といつから頻尿になるのか、妊娠の可能性があるときの注意点について解説します。

妊娠超初期っていつのこと?

妊娠超初期で検査薬陽性のイメージ画像

妊娠超初期は妊娠0~3週頃を指します。妊娠超初期は医学的な用語ではなく、明確な定義はありません。厚生労働省では、産科婦人科用語解説集にもとづいて13週6日までを妊娠初期、14週0日から27週6日を妊娠中期、28週以降を妊娠後期と定めています。そのため、医学的には、妊娠超初期は妊娠初期に分類されます。

妊娠週は、最終月経が始まった日を0週目0日としてカウントします。妊娠3週目というと、排卵・受精着床は完了していますが、妊娠検査薬ではまだ判断できない時期です。

出典:厚生労働省『妊娠期の区分』

妊娠超初期の体はどんな状態?

妊娠超初期の体はどのような状態なのでしょうか。ママたちの身体の変化を0週から4週までを時系列に見ていきましょう。

  • □ 0週〜:生理が始まる週。
  • □ 1週〜:生理が終わり、次の妊娠に向けて体が排卵の準備を始める状態。
  • □ 2週〜:生理開始日から約2週間経った排卵の時期。このとき精子と出会うと受精し受精卵ができる。
  • □ 3週〜:受精卵が成長しながら卵管を通り、子宮内膜で着床(妊娠が成立)する。
  • □ 4週〜:着床した受精卵が成長し、胎児を覆う胎のうを超音波検査で確認できる段階。

 

妊娠は妊娠前の最後の月経の開始日からカウントが始まるため、0~1週の段階ではまだ赤ちゃんはお腹の中にはいません。

生理開始の2週0日〜3週0日頃になると、排卵・受精・着床が起こります。妊娠していなければ、4週0日頃に生理が始まります。妊娠していれば、4週2日(高温期16日)を過ぎても生理は来ません。妊娠検査薬で反応が出るのは、妊娠5週以降です。

妊娠超初期のママの体の変化

0週~1週6日は通常の生理周期と同じで変化はありません。排卵・受精・着床と、すべてがうまくいって妊娠すると、本来であれば12~14日目に下がるはずの体温が下がらず、高温期を維持したままとなります。そして、生理開始によって減るはずのプロゲステロンが分泌し続けます。妊娠している場合、ママの身体の中ではこのホルモンが出産の直前まで増加し続けます。

また、妊娠すると、hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)が分泌され始めます。このホルモンは、妊娠時のみ分泌されるため、妊娠検査薬ではこのホルモンの検知によって妊娠を判断します。hCGが妊娠検査薬で検知できるようになる時期は、5週目以降の生理予定日から1週間後です。

妊娠超初期のママにみられる症状

ママたちの妊娠超初期には頻尿以外にも、以下のような症状が現れることがあります。

【妊娠超初期にママにみられる主な症状】

  • □ 不眠
  • □ 頭痛
  • □ 胃痛
  • □ 胸が張る
  • □ 吐き気
  • □ めまい
  • □ 熱っぽい
  • □ 鼻水
  • □ イライラ・落ち込む
  • □ 肌荒れ
  • □ 便秘・下痢
  • □ おりものの変化

 

これらの症状は、生理予定日の1週間前から始まることもあります。ただし、月経前症候群(PMS)でもプロゲステロンの分泌量が増えることで上記のような症状が起こります。そのため、上記のような症状が出たからといって確実に妊娠しているとは判断することはできません。

なかには、これらの症状にいち早く気づく人もいます。妊娠していれば妊娠3週以降に体の中で出産に向けての準備が始まっています。不調が続くようであれば妊娠検査薬を使って、陽性なら産婦人科を受診しましょう。

妊娠と頻尿の関係

トイレ

頻尿とは、トイレが近い、トイレに行く回数が多い症状を指します。また、トイレに行きたい気がするのに行っても出ない、残尿感がある、夜間にトイレに行きたくなって頻繁に目が覚めるなども頻尿の兆候として現れることがあります。

妊娠した場合、ママたちのなかには妊娠超初期から妊娠初期にかけて頻尿になる人もいるようです。ここからは、妊娠と頻尿の関係について掘り下げていきます。

なぜ妊娠すると頻尿になるの?

ママたちが妊娠超初期に頻尿になる理由として、以下のような原因が考えられます。

【妊娠するとママが頻尿になる理由】

  • □ 体内の水分量が増加する
  • □ 膀胱周りの筋肉が緩む
  • □ 子宮が膀胱を刺激する
  • □ 姿勢が腎臓機能に影響する

 

体内の水分量が増加する

妊娠すると、エストロゲンとプロゲステロンという2つの女性ホルモンが増加します。これらのホルモンのうち、特にプロゲステロンは体内に水分を溜め込もうとする働きがあります。そのため、妊娠して分泌量が増えると、血液の水分量を増やして赤ちゃんに酸素や栄養を多く届けようとします。尿は体の水分から作られているため、体の水分量が増えると尿量が増え頻尿になるという仕組みです。

出典:『体液調節と女性ホルモン』

ママになる準備のために膀胱周りの筋肉が緩む

妊娠によって増加するプロゲステロンは、膀胱まわりの筋肉を弛緩させる働きがあります。これは、妊娠により骨盤が広がったり、子宮が大きくなったりするのをサポートして出産に備えるためです。

膀胱周囲の筋肉が緩むと、尿をたくさん蓄えることができなくなり、ママたちは頻繁にトイレに行くようになります。こうしたことも、妊娠により頻尿になる原因の一つです。

出典:MSDマニュアル『妊娠の生理学』

ママの大きくなる子宮が膀胱を刺激

子宮は通常、鶏卵くらいの大きさをしています。しかし、妊娠が成立した4週目頃になると、レモンぐらいの大きさになり、ママたちの子宮は急成長していきます。膀胱は子宮のすぐ隣にある臓器であるため、子宮の多少の変化でも圧を受けやすいという特徴があります。刺激されたり、圧迫されたりして容量が少なくなることで、頻尿になる可能性があります。

姿勢が腎臓機能に影響する

妊娠後、夜間に目が覚めてトイレに行きたくなるのも妊娠初期のママたちにおこりやすい症状です。寝ているときの仰向けや横向きの姿勢は、立っている姿勢よりも尿管が圧迫されにくくなります。夜間には腎臓の血流も増えて、尿がたくさん作られます。つまり、腎機能が活発になり、尿が生成されやすくなるのです。そのため、夜間のトイレの回数が妊娠初期のママたちでも増えてしまうこともあるようです。

出典:MSDマニュアル『妊娠の生理学』

妊娠後の頻尿はいつから?

妊娠が成立すると、ママたちの体は急激に出産に向け準備をはじめます。早いママであれば、2週目後半から3週目頃に頻尿になる人もいます。妊娠後期にかけて頻尿の傾向は増していくため、胎児の成長に伴い、頻尿になりやすいことを覚えておきましょう。

頻尿になり妊娠の可能性がある時はどうしたらいい?

どうしたらいい

「頻尿になった気がする」「もしかして妊娠かな?」と思っている人は、以下を参考にしてみてください。

  • □ 妊娠以外の原因がないか確認
  • □ 膀胱炎に気をつける
  • □ 検査薬は生理予定日を過ぎてから

 

それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

まずは妊娠以外の原因がないか確認

頻尿は、必ずしも妊娠の兆候を示す症状ではありません。妊娠超初期の時期は、検査薬で正確な判断ができないため、PMSの症状である可能性もあります。また、他の病気が原因で頻尿が起こっている可能性もあります。

頻尿が起こる病気には、過活動膀胱、腎盂腎炎、心因性頻尿、膀胱炎、糖尿病、子宮筋腫などがあります。特に、女性が注意しておきたいのが腎盂腎炎、子宮筋腫、糖尿病、膀胱炎です。腎盂腎炎や糖女房は、母体にも赤ちゃんにも大きな影響を与えるため、発熱や尿が泡立つなどの症状があれば早めに受診しましょう。

その際、妊娠の可能性があることを伝えることが重要です。

また、妊娠の可能性がある場合は婦人科でも診察を受けられます。仮に妊娠していれば、スムーズに次の処置に進めるため、産婦人科の受診も検討してみましょう。

膀胱炎に気をつける

トイレを我慢したり、水分の摂取を我慢したりすると、膀胱炎のリスクが高くなります。

尿意があればすぐにトイレに行き、我慢しないようにしましょう。

また、体を冷やしたり、冷たい飲み物を飲み過ぎたりしないようにするといった対策を行うことも大切です。

検査薬は次の生理予定日が過ぎてから

妊娠超初期の段階では、妊娠検査薬によって妊娠を正しく判定することができません。これは、hCGが急増するのは妊娠4週以降であり、3週以前では分泌量が十分ではないためです。

基礎体温や頻尿、その他の症状から妊娠の可能性が高いと判断される場合には、生理予定日の1週間後を目安に検査薬を使用するようにしましょう。

生理予定日1週間前は生活習慣に注意

運動食事などの生活習慣

妊娠の可能性がある場合は、生活習慣の見直しを行いましょう。不規則な生活や乱れた食習慣は、胎児に負担をかけてしまうこともあるため注意が必要です。

【生活習慣の見直しポイント】

  • □ 喫煙:流産や早産、低出生体重児のリスクを高めるため禁煙しましょう
  • □ アルコール:胎児性アルコール症候群のリスクが高まるため、ノンアルコールに切り替えましょう
  • vv

  • □ カフェイン:貧血や胎盤への影響などがあるため、カフェインレスのコーヒーや紅茶を選びましょう
  • □ 薬の服用:胎児に影響を及ぼす可能性があるため、使用前に医師に相談しましょう
  • □ 不規則な生活:抵抗力の低下、風邪や感染症のリスクを高めるため、規則正しい生活を心がけましょう
  • □ 食生活:食中毒や消化不良を防ぐために、刺身や生卵、生肉などは控えましょう

 

妊娠中の食生活では、赤ちゃんの成長や先天性疾患の予防のために欠かせない葉酸を積極的に摂りましょう。また、鉄分の摂取は妊婦の多くが経験する鉄欠乏性貧血の予防になるため、こちらも積極的に摂取したい栄養素です。

さらに、タンパク質やカルシウム、食物繊維などの栄養素も胎児の成長には欠かせません。サプリメントなどを使いながら、バランスよく摂取しましょう。

まとめ

さわやかな朝を迎えるベッドの上の女性

妊娠超初期、夜間に何度もトイレに行きたくなったり、日中にトイレの回数が増えたりすることがあります。これらの症状は、妊娠により子宮が大きくなっていたり、胎児の成長のために周辺の筋肉が弛緩していたりするために起こります。

ただし、頻尿は病気やPMSの症状として起こる可能性もあります。基礎体温の変化やその他の症状の有無から妊娠の可能性が高いと考えられる場合には、生理予定日から1週間経って妊娠検査薬を使用しましょう。妊娠の可能性を確実に判断するためには、病院で検査を受けることもおすすめします。

東京の「ミネルバクリニック」は臨床遺伝専門医が在籍するNIPT実施施設であり、たくさんの妊婦さんの悩みや不安と真摯に向き合い、笑顔になれる出産に導いてきました。ミネルバクリニックでは、妊娠9週から受けられる赤ちゃんの健康診断である「NIPT」を業界最新の技術と業界随一の対象疾患の広さで行っております。遺伝のエキスパートである臨床遺伝専門医が出生前診断を提供しておりますので、是非、お気軽にご相談ください。妊娠初期からの出生前診断を受ける医療機関にお悩みの方は、知識・経験・実績とも「第三者から認証されている」臨床遺伝専門医が診療している「ミネルバクリニック」まで是非、ご相談ください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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