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胎動カウントってなに?はじめる時期とやり方を紹介

胎動はママがお腹の赤ちゃんの存在を感じられる嬉しい瞬間です。赤ちゃんも徐々に大きくなり、会えるのがますます楽しみになってくることでしょう。

胎動は赤ちゃんが元気に成長しているかを知るための目安となるため、胎動の有無は非常に重要な判断材料です。

ただ、胎動の強弱や感じる回数はママによって違いがあるため、周りの妊婦さんと比べて胎動の回数が少ないのではと心配になってしまうことも。

そこで実践したいのが、胎動カウントです。

通常、胎児が順調に育っているかを知るためには、妊婦健診で行う超音波検査や胎児心拍モニターなどを用いて調べる必要があります。

しかし、毎日のように健診があるわけではないので、ママ自身が赤ちゃんの健康状態を確認できるように胎動カウントを行うとよいでしょう。

胎動カウントは、ママが感じる胎動の回数を数えることで、赤ちゃんが元気に動いているかを知る方法です。

この記事では、胎動カウントについての詳しい情報とやり方、受診のタイミングなどをご紹介します。

胎動カウントとは

ベッドで横りおなかに手を当てている婦さん
赤ちゃんがママの子宮壁にぶつかることで感じられる胎動は、早いと妊娠18週頃から、遅いと妊娠22週目以降で感じるようになるため非常に個人差が大きい部分でもあります。

胎動カウントは、胎動の回数をママ自身が数えることで、赤ちゃんが健康であるかを確認できる方法です。ママの不安な気持ちを軽くする効果もあるので、胎動が少ないかもとお悩みのママはやってみることをおすすめします。

ここでは胎動カウントでわかることとはじめる時期についてご紹介します。

胎動カウントでわかること

胎動は、病院で行う検査以外にお腹の赤ちゃんが順調に育っているかを知るためにとても重要なものです。

胎動カウントをすると、お腹で赤ちゃんが活発に動いていると実感できるだけでなく、お腹に意識を集中して胎動を感じることで赤ちゃんの存在をより身近に感じられるでしょう。

家族も一緒に胎動カウントをすると、これから赤ちゃんを迎え入れることが感じられ、家族の絆もより深まるかもしれません。

また、普段から胎動カウントを行うことで、赤ちゃんの異常に気がつける可能性があります。

胎動を感じる時期に入ると死産することはほぼありませんが、ごく稀に子宮内で胎児が亡くなってしまうこともあります。

ママが胎動をしばらく感じていないと思いながらも、次の健診まで病院へ行かなかったために手遅れになってしまうという悲しいケースも。

そのため、普段から胎動カウントで赤ちゃんが元気に動いているかをしっかりと確認しておくことは非常に大切なのです。

胎動カウントをはじめる時期

一般的に、胎動カウントは妊娠20週前後からはじめます。しかし胎動をはじめて感じる時期には個人差があるため、胎動を感じはじめてからでオッケーです。

通院している病院によっては、胎動カウントを行う時期の指導をされることもありますので、その場合は医師の指示に従いましょう。

とくに病院からの指示がない場合でも、胎動を感じはじめたら行ってみることをおすすめします。

胎動を感じはじめて間もない頃は、胎動も弱くなかなかわかりにくいかも知れませんが、妊娠30週目頃からは、赤ちゃんの睡眠サイクルが整ってくるためカウントしやすくなります。

胎動カウントのやり方と受診のタイミング

ベッドに横たわる妊婦さん
胎動カウントは、ママがリラックスできる時間に行うことが大切です。家事などを済ませ、胎動だけを感じるための時間を確保しましょう。

毎日続けると、赤ちゃんが力強く成長していく様子もわかるようになり、幸せを感じられる時間になります。

ここでは、ママが行いやすい10カウント法のやり方と受診のタイミングについてご紹介します。

10カウント法のやり方

10カウント法は、胎動カウントの一般的な方法です。赤ちゃんの胎動を10回感じるまでにかかる時間を計り、記録します。

1:体の左側を下にして横になる(左側臥位)

2:赤ちゃんが10回動くのにかかった時間を計る

カウントを開始するのは、ママが横になってからではありません。胎動を感じたらそれを1回目として数えましょう。

体勢は必ずしも左側臥位でなくても構いません。胎動は、赤ちゃんの向きや胎盤の位置などでも感じやすさが変わってきます。

なかなか胎動を感じないときは、ママが感じやすい姿勢に途中で変えてもよいでしょう。

ただし、仰向けになるのは母体低血圧やお腹が張る原因になる可能性があるのでやめましょう。

どんな胎動をカウントすればよいのか

胎動にはさまざまな種類があります。胎動カウントを行っているときは、赤ちゃんの動きにとても敏感になるので、どんな胎動を1回としてカウントするのかわからないママもいるでしょう。

胎動カウントでは、はっきりとわかる胎動のみを数えるようにします。以下は、胎動カウントで数える動きとそうでない動きです。

カウントすべき胎動

  • ・キック
  • ・パンチ
  • ・ぐるりと体を動かした

カウントしない胎動

  • ・しゃっくり
  • ・胎動かはっきりとわからない動き

ポコポコっと連続する動きや、ウニョーっという長い胎動は1回として数えます。

たとえば、「ポコポコポコ」と連続して3回蹴ったときは1回、「ポコ‥ポコ‥ポコ‥」と間があいたときは3回とカウントします。

小さな胎動でも、ママが赤ちゃんの動きをはっきりと感じれば1回としてカウントしてください。

胎動カウントをはじめてすぐは、どの動きを数えればよいのかわからないかも知れませんが、徐々に慣れてわかるようになるので毎日続けてみましょう。

受診のタイミング

胎動は赤ちゃんの個性やママの感じ方によっても違いがあります。

胎動カウントの時間以外で胎動に気がつかない場合や、赤ちゃんが眠っていて動かないこともありますので、あまり神経質になりすぎる必要はありません。

ただし、胎動カウントを行った際、次のような状態であればかかりつけの病院へ連絡し、指示を仰ぎましょう。

  • ・10カウント法で10回胎動を感じるのに1時間以上かかったとき
  • ・時間をあけて2回10カウント法を行い、両方とも35分以上かかったとき

通常、胎動カウントにかかる平均時間は妊娠後期で20分程度です。平均より長い場合でも90%の妊婦さんが35分程度で10回胎動をカウントし終えます。

上記でもご紹介したように、胎動の感じ方には個人差があるので数字だけにとらわれる必要もありません。

しかし、ママが違和感を覚えたときや普段よりも明らかに胎動が少ないとき、胎動を感じないときなどはかかりつけの医師に相談しましょう。

受診の際には、胎動カウントを記録した胎動記録表を持っていくとスムーズです。

胎動記録表を病院から渡されている場合もありますが、そうでないときはインターネット上にも胎動カウントを記録できる表がありますので、印刷して使用するとよいでしょう。

胎動についての疑問

笑顔で考え事をしている妊婦さん
お腹の赤ちゃんの存在を身近に感じさせてくれる胎動。感じる時期や感じ方が人それぞれのため、不安になってしまうママもいます。

ここでは胎動についての疑問をご紹介します。

Q:予定日が近づくにつれ胎動が減ってきたけれど大丈夫でしょうか?

A:胎動をいつまで感じるかは、赤ちゃんの姿勢によります。

一般的に赤ちゃんの頭は臨月頃になると骨盤のある下に下がっていき、徐々に固定されます。

中には陣痛が来ている最中も胎動を感じたママもいますが、赤ちゃんは動きにくくなることで胎動を感じにくくなるママがほとんどです。

Q:胎動の強さが日によって違います。普通ですか?

A:妊娠中期頃から妊娠後期のはじめ頃までは、子宮の広さにまだ余裕があるため、赤ちゃんはぐるりと回転したり体の向きを変えたりしています。

そのため、赤ちゃんの手や足が当たる部分も変わり、胎動の感じ方に違いが出ます。

胎動はまったく感じない時間が長くならないかぎり、弱くても大丈夫です。ただし、ママが明らかにおかしいと感じるときは早めに受診しましょう。

Q:胎動が激しくて夜眠れません。横になっているから赤ちゃんが苦しいのでしょうか?

A:一般的に、胎動はママがリラックスして横になっているときがもっとも感じやすいといわれています。

ママはしばらくの間寝不足で大変ですが、胎動は赤ちゃんが元気な証拠です。お昼寝の時間をとるなどして対応しましょう。

まとめ

胎動カウントについての詳しい情報とやり方、受診のタイミングなどをご紹介しました。

胎動カウントは、妊娠中の限られた期間のみできる楽しい時間であり、ママとしての自覚をもつための時間でもあります。

昔は赤ちゃんの服を縫うなどをして、これから生まれてくる我が子のことを思いながら出産準備をしたものです。しかし現代は、お店で簡単に手に入るので、なかなかゆっくり赤ちゃんのことだけ考える時間をもつのは難しいかもしれません。

胎動カウントの時間は、お腹の赤ちゃんのことだけを考える貴重な時間です。毎日同じ時間に胎動カウントを行うことで、生活リズム作りにも一役かってくれるでしょう。

赤ちゃんの動きを感じることで、ママの不安も和らぎます。本記事を参考に胎動カウントを実践してみてくださいね。

また、ミネルバクリニックでは、妊娠9週から受けられる赤ちゃんの健康診断である「NIPT」を業界最新の技術業界随一の対象疾患の広さで行っております。遺伝のエキスパートである臨床遺伝専門医が出生前診断を提供しておりますので、是非、お気軽にご相談ください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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