欧州研究機構のアドバンスグラントで行われるNIPTの臨床試験に日本から共同参加する栄誉を頂きました。 ミネルバクリニックでは、世界中の国際認証を受けた遺伝子検査機関を厳選して業界オンリーワンの検査体制を整えています。

NIPT(新型出生前診断)が陰性だったのにダウン症が起きる理由

妊婦さん

出生前診断とは、お腹の中にいる赤ちゃんが染色体異常によってダウン症を筆頭に先天性疾患を持っていないかどうかを調べる検査です。非確定診断と確定診断の2種類があります。

近年注目されているNIPT新型出生前診断)は、非確定診断の1つです。しかしながら高い感度と的中率があるため判定結果を最終診断と勘違いしてしまいがちです。陰性と判定されたのに生まれてきたらダウン症の赤ちゃんだったというケースもあります。

今回の記事ではNIPT(新型出生前診断)の結果が「陰性とだったのに実は…」という事例が起きる原因や検査の精度について解説をします。

NIPT(新型出生前診断)は先天性疾患をスクリーニングする検査

NIPT(新型出生前診断)は、お母さんの血液中にある赤ちゃんの染色体を分析して異常による先天性疾患がないかどうかを調べる検査です。ダウン症(21トリソミー)、エドワード症候群18トリソミー)、パトウ症候群13トリソミー)の3つの疾患を判定できます。検査する医院によっては他の染色体異常による先天性疾患をスクリーニングすることが可能です。

コンバインド検査, 母体血清マーカー、超音波エコー検査によりも検査精度・陽性的中率が高いのが特徴です。どれくらい高いのかは下の表にまとめていますのでご確認ください。

以下は、一般的なNIPTの35歳の妊婦さんの陽性的中率と陰性的中率になります。

疾患 陽性的中率 陰性的中率
21トリソミー
ダウン症候群(21トリソミー))
80.0% 99.9%
18トリソミー
エドワーズ症候群(18トリソミー))
22.9% 99.9%
13トリソミー
(パトウ症候群)
10.5% 99.9%

※21トリソミーは妊娠12週の場合、18・13トリソミーは妊娠16週の場合

NIPT(新型出生前診断)で検査できる3つの疾患を対象とした場合の感度・特異度は以下の数字になります。

疾患 感度 特異度
21トリソミー
(ダウン症候群(21トリソミー))
99.1% 99.9%
18トリソミー
(エドワーズ症候群(18トリソミー))
99.9% 99.6%
13トリソミー
(パトウ症候群)
91.7% 99.7%

NIPT(新型出生前診断)の検査精度と言葉の意味

お医者さん

検査精度を表すときに「偽陰性」「偽陽性」「感度」「特異度」「陽性的中率」「陰性的中率」という言葉をよく使います。どういった意味になるのかご説明しますのでご覧ください。

偽陰性とは

偽陰性とは陰性と結果が出たにも関わらず実際は陽性だったケースです。過去にもNIPTで陰性だったけど確定診断である羊水検査を受けたら実はダウン症だったという事例はあります。

偽陽性とは

偽陽性は偽陰性の反対です。つまり、陽性だったのに関わらず陰性と判定されてしまうことです。陽性的中率が引くい検査で起きてしまいます。検査精度が高いNIPTでも起きる可能性はわずかながらあります。

感度とは

病気を持っている方が検査で「陽性」となる確率のことを「感度」といいます。感度の数字が高ければ高いほど染色体異常による先天性疾患を見逃す確率が低くなります。他の非確定診断であるコンバインド検査の感度が80%、母体血清マーカー検査が83%です。上の表である通り約99%(パトウ症候群が91.3%)になるためかなりの高確率といえます。

ただし、100%ではないため検査結果がそのまま最終的な診断となるわけではありません。

特異度とは

病気でない方の中で検査で陽性となる確率を特異度といいます。特異度の高い検査では偽陽性が出る確率はほとんど起こりません。そのため「陽性」の場合は病気であると診断する材料になります。

陽性的中率とは

陽性的中率とは、検査で陽性となった方の中で、実際にも病気である確率です。NIPTを受ける方にとっては陽性的中率はとても重要な数値です。

陰性的中率とは

陰性的中率とは、検査で陰性となった方の中で、実際にも病気でなかった確率です。この数値が高ければ高いほど偽陰性の確率が低くなります。

NIPT(新型出生前診断)の結果はひと目でわかりますか?

検査の結果は「陽性」「陰性」「結果保留」の3つでお伝えします。

陰性の場合、「異常がない」または、「異常である可能性は非常に低い」という表現で返ってきます。先述したようにミネルバクリニックの陰性的中率は100%ですので的中率は表示されません。

陽性の判定が出たら異常がある可能性のある項目が赤字で表示されます。基本検査である13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーの場合、陽性的中率が記載されています。他の項目では表示されません。

結果保留は1%弱の頻度で表示される可能性があります。原因は採血したお母さんの血液の中に赤ちゃんのDNAが少なかったり、お母さんの血液中の赤血球が壊れる「溶血」が起こったりして起きてしまいます。他にも検査機器測定要件に適合できなくてエラーが出る場合もあります。もし「結果保留」だったら、原因の可能性をご説明した上で再検査するかどうかを患者さんに判断してもらうかもしれません。

偽陰性が起きる原因

悩める女性

検査にはわずかながら染色体異常症を持っているのに陰性が出る「偽陰性」があります。どういった可能性が考えられるのか詳しく解説をしますのでご覧ください。

胎児分画の割合が低い

NIPT(新型出生前診断)は、赤ちゃんの染色体異常を調べるために母体を流れる血液に混ざっているセルフリーDNA(cfDNA)という断片化されたDNAを使用して検査をします。胎児分画とはDNA断片の胎児由来の割合を示すものです。

最低でも4%必要とされており、妊娠10週目になると胎児分画は10%前後あるため精度の高い分析が可能となります。しかしながら極稀に胎児分画の割合が低すぎるケースがあり、偽陰性と表示される可能性もあるのです。

胎盤性モザイク

赤ちゃんに染色体異常がなく、胎盤にのみ染色体異常を認めることを胎盤性モザイクといいます。胎児と胎盤を構成する染色体に矛盾が起こる現象です。

胎盤性モザイクだと診断される多くのパターンは、確定的検査である絨毛検査で染色体異常が認められ、その後の羊水検査で胎児が正常と診断されてた場合です。珍しいケースのため現在も研究が続いています。

depthの回数

depthはゲノム(DNAのすべての遺伝情報)を何回読んだのかという指標です。一般的には数字が高い方が良いとされており、少ないと偽陰性が起きると言われています。

ただし、次世代シークエンサーによって、高い精度を保てる適切なdepth回数が明らかになってきました。そのため将来的にdepthが原因による偽陰性の減少が期待されています。

まとめ

NIPTは高い感度と特異度で染色体の先天性疾患を調べられます。ダウン症(21トリソミー)の場合、感度99.1%・特異度99.9%という限りなく100%に近い確率です。

しかしながらNIPTはあくまでも非確定診断ですので陰性判定が出ても実はダウン症だったという可能性が僅かながらあります。大切なのはNIPTを受ける前に遺伝カウンセリングを受けることです。事前に専門的な知識を持つ医師からの話を聞いた上で検査を受けるかどうかも含めて判断するのが後悔せずに済む方法の1つです。

東京の「ミネルバクリニック」は臨床遺伝専門医が在籍するNIPT実施施設であり、たくさんの妊婦さんの悩みや不安と真摯に向き合い、笑顔になれる出産に導いてきました。ミネルバクリニックでは、妊娠9週から受けられる赤ちゃんの健康診断である「NIPT」を業界最新の技術と業界随一の対象疾患の広さで行っております。遺伝のエキスパートである臨床遺伝専門医が出生前診断を提供しておりますので、是非、お気軽にご相談ください。妊娠初期からの出生前診断を受ける医療機関にお悩みの方は、知識・経験・実績とも「第三者から認証されている」臨床遺伝専門医が診療している「ミネルバクリニック」まで是非、ご相談ください。

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マルチNIPTカリオセブン|全部の染色体を7Mbでスキャン+微小欠失9疾患。胎児のDNA2.5%から可能なので9週から検査できます。
マルチNIPTデノボ|父親の加齢と相関する25遺伝子44疾患
ペアレントコンプリート:通常のNIPT(母親の側に原因がある疾患をチェック)+デノボ(父親側に原因がある疾患をチェック)
コンプリートNIPT:ペアレントコンプリート+カリオセブンの全部が入っています
イルミナVeriseq2(全染色体を7Mbで欠失・重複のスキャンが可能。但し、胎児のDNAが8%ないと正確性を担保できないため、妊娠11週からとなります)
オンラインNIPT:全国どこにお住まいでもミネルバクリニックのNIPTが受けられます


 

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

プロフィール

1995年医師免許取得。血液・呼吸器・感染症内科を経て、臓器別・疾患別の縦割りの医療の在り方に疑問を感じ、人を人として”全人的”に診療したいという思いを強くし、臓器を網羅した横断的専門医となり、2010年にがん薬物療法専門医取得(2019年現在全国1200人程度)。臓器を網羅すると遺伝性がんへの対策が必要と気づき、2011年に臨床遺伝専門医取得(2019年現在全国1000人程度)。遺伝相談はセンシティブな分野にもかかわらず、昼間の短い時間しか対応できない大病院のありかたに疑問を感じて、もっと必要な人がハードルを感じずに診療を受けられるようにしたいと2014年12月に開業。以来、全国から大学病院でも難しい内容の対応を求める人々を受け入れ、よろづお悩み相談所として多くの人々の様々な”家族(計画)の問題”を改善に導く。

著書に”女性のがんの本当の話”(ワニブックス)、”遺伝するがん・しないがん”(法研)がある。
少ない専門家で、正直で嘘のない言葉選びから週刊誌等の取材も多く、医療系の特集に時折コメントが掲載。(週刊現代、週刊ポスト、週刊新潮など)。
テレビ出演も時々あり、小林真央さんの病状を市川海老蔵さんが初めて記者会見した日、フジテレビの午後4時台のニュース番組に生出演して解説。その他TBS, AbemaTVなど出演。

一人一人の事情に合わせた個別対応をするべく、しっかり時間を取って本当のニーズは何かを聞き取りすることを大切にしている。短い時間でもお互いが出会ったことが相手の人生に大きな意味があるような医師患者関係の構築を理想として日々精進。

患者さんが抱えている問題を解決するにはどうしたらよいのかを考えて医師歴8年目に法学部に学士入学した程度に”凝り性”。女医が少なかった時代に3人の母親として難関専門医を3つ取得して社会進出を続けた経験から、女性のライフスタイルを医学以外の部分でも支援したいと願っている。いろんな人生経験から心に響く言葉を投げかけるため、”会うと元気になる”ということで有名。飼いネコ4匹。

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