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NIPTで微細欠失(微小欠失)症候群検査が検査できます!
更新日11/15/2019
イルミナのNIPTで検出可能な微細(微小)欠失症候群とは?
微細欠失症候群は、染色体の一部がかけてしまうことによりおこる疾患群です。
ダウン症(21トリソミー)などの染色体の数が異常になる疾患では、流産死産が多く、また、母体の年齢と相関するのですが
微細欠失症候群では男性女性、年齢にまったく相関性はありません。みなさんに同じ確率でおこります。
症候群 | 染色体座 | 検出される大きさ | 頻度 |
---|---|---|---|
22q11.2欠失症候群 | 22q11.2 | 1.5-3Mb | 1/4,000 |
1p36欠失症候群 | 1p36 | 100Kb-100Mb | 1/4,000~10,000 |
Prader-Willi症候群 (15q11.2) | 15q11.2-q13 | 5-6Mb | 1/10,000~25,000 |
Angelman症候群 (15q11.2) | 15q11.2-q13 | 5-6Mb | 1/12,000 |
Cri-du-chat症候群 (5p) | 5p15.2 | 3.2-30Mb | 1/20,000~50,000 |
Wolf-Hirschhorn症候群 (4p) | 4p16.3 | 1.9-30Mb | 1/15,000 |
染色体の異数性による疾患の頻度(3つのトリソミ-及び性染色体検査で分かる疾患の確率)
•ダウン症候群(21トリソミー)(トリソミー21)—1/740
•パトウ症候群(13トリソミー)—1/12000
•エドワーズ症候群(18トリソミー)—1/6000
•MonosomyX— 1/5000
※上記はベリナタ社のNIPTで検査できる項目(5種類6疾患)です。
※カリオセブンkaryo7では現在国内では最多となる『8種類9疾患』の検査が可能です。
NIPTによる微細欠失症候群の陽性的中率
まとめ
感度は93.8%、特異度は99.90%であった。
微細欠失症候群の偽陽性は0.04%、偽陰性は0.004%と低い。
*偽陽性:疾患でないのに疾患があると検査で出る人
*偽陰性:疾患があるのに検査で疾患がないと出た人
陽性的中率は36.7%
まだまだチャレンジングで、臨床実装できる段階にない。
*(仲田私見) とはいっても、NIPTの一番いい点は、陰性は陰性とスキッとする点です。
今まで何人か、上のお子さんが微細欠失で、とおっしゃった妊婦さんたちがいましたが
別に今いるわが子がかわいくないわけではないけど、たとえば心臓に穴が開いているのをふさぐ手術を
2歳になるまでの間に8回も受けてそれでもまだ終わらない、とかという場合には
次もそうだったらどうしよう?と途方に暮れるのはわかりますよね。
学会が推奨していないことと、検査しないほうがいいとか、してはならないとかというのは
違う次元かなと私は感じています。
いろんな妊婦さんたちと一緒に、日々悩んで過ごしています。