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2人目妊娠初期に注意すべき5つのポイント

2人目妊娠初期は上の子の育児もあり、余裕がなくなることが多いです。そんなときは家族に協力を頼んで、体と心を休めましょう。
本記事では2人目妊娠初期に必要な初診のポイントや、注意したい点について解説します。

2人目妊娠の初診時期と準備

2人目妊娠の初診時期は、基本的には初産のときと同じくらいで問題ありません。上の子と同じ病院なら慣れていて安心ですが、2人目妊娠ならではの気を付けたい点もあります。

生理開始予定日から10日~14日後くらいがベスト

2人目妊娠の初診は、生理が始まる予定日の10日~14日後くらいを目安にしておきましょう。早すぎると胎のうがまだ見えず、遅すぎると異常妊娠の場合に赤ちゃんの命に関わるからです。
2人目妊娠の初診時期は、上の子のお世話や幼稚園・学校の用事などの都合で、遅くなってしまうことがあります。とくに上の子が幼いと、なかなか外出する時間もとれないかもしれません。

そんなときは家族の力も借りて、できるだけ期間内に初診を受けるようにしましょう。くれぐれも無理はしないことが大切です。
また、2人目妊娠の初診時に、上の子を病院に連れて行くことは問題ありません。キッズルームがある産婦人科も多くあり、処置中はスタッフがみてくれることもあるでしょう。

2人目妊娠の初診で準備しておくこと

上の子がいる状態での初診は、できるだけ短時間で終わらせたいものです。スムーズに受診できるように、以下の準備をしておきましょう。

  • ・着脱しやすい服装でいく(ストッキングやタイツは避ける)
  • ・必要なものを準備しておく(保険証、お金、ナプキンなど)
  • ・最後の生理日をすぐに答えられるようにしておく
  • ・妊娠と分娩の回数と時期を正確に把握しておく

初診に行く当日に、さっと家から出られて、内診時の着替えがスムーズにできる準備をしておくことがポイントです。
予約をしていても待ち時間が発生することもあります。上の子を病院に連れて行く場合は、おやつやおもちゃを準備するなど、飽きさせない工夫も大切です。

2人目妊娠初期に注意すべき5つのポイント

2人目妊娠初期に注意すべき5つのポイント

2人目妊娠初期でとくに注意したいのは、上の子の育児もあるという点です。1人目のときよりも不安は少ないかもしれませんが、初産とは違う部分も多いことを知っておきましょう。

1. 体や心が疲れやすくなる

上の子の育児をしながら、自分の体とお腹の赤ちゃんのことも管理しないといけない2人目妊娠初期は、とても疲れやすくなります。
つわりや体調不良を感じていても、育児で休めないときも多いです。とくに上の子が幼稚園や保育園に入る前だと、ほとんど休む時間がないという人もいるでしょう。
そのため、2人目妊娠初期は体に加えて心も疲れてしまい、バランスを崩すことがあります。

元気に過ごすことがなによりも大切ですので、育児の分担をしっかりと夫婦で話し合っておき、辛いと感じたら伝えるようにしましょう。

2. 体重管理が難しくなる

2人目の妊娠時は、初産のときはできていた体重管理が難しくなることがあります。
夫婦だけで過ごしていた1人目妊娠中は、食事のカロリー計算や間食の制限などがしやすかったかもしれません。しかし、上の子がいる状態では朝昼晩の三食に加えておやつも準備するため、子どもと一緒に過ごしながら、食べ残しを食べる機会なども増えてしまいます。

加えて、前述したように心も疲れやすく、ストレスによる食べ過ぎも発生しやすいです。
こうした理由で体重が増えることが多いので、十分に注意しましょう。

3. 上の子との接し方に工夫が必要になる

2人目妊娠初期は、疲れやすいこともあって体調不良になりやすく、今までと同じ生活を送れなくなる人もいます。その結果、上の子とコミュニケーションを取る時間が減り、赤ちゃん返りに悩まされることもあるでしょう。

反対に、上の子に構いすぎて体力を奪われてしまったり、遊ぶ中でお腹に乗られて危険なことになったりするケースもあります。
上の子の年齢にもよりますが、赤ちゃんがいることを伝え、理解を促した上で接し方を工夫しましょう。

4. つわりが1人目と同じとは限らない

個人差はあるものの、1人目の妊娠経験がある分、2人目の妊娠中は心のゆとりを持ちやすいという人もいます。しかし、つわりは必ずしも1人目と同じとは限りません。1人目は軽かったつわりが2人目では重くなることもあります。

つわりに関しては「来るもの」として構えておいた方が安心です。夫にも正しく理解してもらい、つわりが重くなったら無理しないようにしてください。

5. 年齢による変化にも注意する

2人目妊娠では、初産よりも年齢が上がっていることを意識しましょう。体力の低下や体質の変化に加えて、年齢にともなう出産リスクの上昇も考慮してください。

  • 妊娠高血圧症候群
  • 妊娠糖尿病
  • ・軟産道強靭(難産)
  • ・早産
  • ・赤ちゃんの染色体異常

2人目の出産が30歳を超える場合は、これらのリスクが少しずつ高まるため、第一子のときよりも健康維持に注意が必要です。高血圧症と糖尿病は、生活習慣を整えればリスクを下げられます。

2人目妊娠は初産とは異なる?

2人目妊娠と初産では、上の子がいること以外にも違う部分があります。体や心の変化もあることを知っておきましょう。

体が変化している

第一子の出産を経験したことで、会陰部が一度伸びています。そのため、2人目妊娠では会陰部が伸縮しやすく、会陰切開の必要性や、自然裂傷のリスクも少なくなります。この変化によって、産後の痛みが少なく、回復も早いと感じる人がいます。

反対に、出産後の子宮収縮は初産よりも強くなりやすく、後陣痛も強く出ることが多いです。後陣痛の重さで、2人目の方が辛かったと感じる人もいます。

初産のときよりも緊張しにくい

一度出産を経験しているため「1人目のときもこうだった」や「痛みがそろそろくるかな」など、構えていられます。そのため、2人目の妊娠・出産では緊張しにくいという人が多いです。

リラックスした状態で妊娠期間を過ごし、出産に臨むことは赤ちゃんにもとてもよいことです。上の子と同じ病院にお世話になる場合は、さらに安心できるかもしれません。

体調の変化には個人差がある

つわりを始めとした妊娠による体調の変化は、個人差がとても大きいです。1人目の方が重くて辛かった人もいれば、2人目で初めてつわりの辛さを知ったという人もいます。

慣れはあるものの、妊娠中の体調はどのように変化するかわかりません。体調が悪くなった際、すぐに病院に行ける準備をしておきましょう。
我慢しすぎると、取り返しのつかないことになる可能性もあります。上の子の育児を理由に先延ばしにするのはおすすめしません。

2人目妊娠初期は体と心のケアをしっかり行おう

2人目妊娠初期は、上の子の育児と自分の体のことで、パンクしそうになってしまうことも多いです。体と心のバランスを崩してしまう恐れもありますので、できるだけ無理はせず、夫にも協力してもらうようにしましょう。

2回目の出産で体や心が慣れている部分もあります。しっかりとケアをしていれば、リラックスして過ごすことも可能です。大変さを1人で抱え込まず、ときには甘えて穏やかな日々を過ごしてください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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