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「産休に入る前、おかしを配った方がいいのかな?」「どんなものを渡せばいいのかわからないし、必要ないかな」
結論から申し上げると、産休に入る前は職場の方にお菓子などのプチギフトを贈るべきです。必ず贈らなければいけないかというとそうではありませんが、長期の休暇をいただく上で、職場の方々にきちんとご挨拶をしておくのは、社会人としてのマナーなのではないでしょうか。
産休や育休は、多くても人生で数回限りのことです。長期休暇を取らせていただくことの感謝を伝えるためにも、お菓子を持参して気持ちよく産休に入りましょう。
そこでこの記事では、産休前にお菓子を渡すタイミングや範囲、選び方、配る際の注意点についてご紹介します。
産休前にお菓子を渡すべき?
一般的に、産休に入る前はお世話になった職場の方にご挨拶します。先輩や同僚が産休に入る際、お菓子を配りながら挨拶しているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
「自分もお菓子を準備しなきゃダメ?」と思われる方もいるかもしれませんが、ちょっとした心遣いをしておくことで、休暇に入りやすくその後の復帰もスムーズになるでしょう。
ここでは、産休前にお菓子を渡す意味や最適なタイミング、配る範囲と予算相場についてご紹介します。
そもそも産休前にお菓子を渡す意味はある?
そもそも、なぜ産休前にお菓子を渡す必要があるのかご存知ですか?産休を取るためには職場の上司や先輩、同僚、後輩などさまざまな方のフォローが必要です。
産休や育休は、女性労働者の権利ではありますが、取得にあたって上司はあいた穴を埋めるために仕事を割り振ったり、スケジュール調整をしたりしなければいけません。他の方たちも、自分が休む分の業務を請け負ってくれるわけですから、少なからず負担を増やしてしまうことになるでしょう。
また、妊娠中はつわりなどで普段通りに仕事がこなせなかったり、検診で遅刻や早退をしたりする場合もあります。
産休前にお菓子を配るとともに挨拶をしておくことで、妊娠中にご迷惑をお掛けしたお詫びと、休暇を取らせていただくことへの感謝の気持ちを伝えられるのです。
最適なタイミングは?
お菓子を配る最適なタイミングは、一般的に出勤最終日だといわれています。業務時間外のお昼休みに配るのがおすすめですが、その際は外に食べに行く方の邪魔にならないように注意しましょう。
また、3時の休憩時間もおすすめです。ただし、社内の雰囲気によっては業務時間内に配るのが難しいかもしれません。その場合は、事前に上司に確認しておくことをおすすめします。産休に入るのが繁忙期と重なっている場合は、多少前倒しにするなどの配慮も大切です。
どこまで配ればいいの?
会社の規模や部署の大きさによっては、「どこまで配ればいいの?」とお悩みになってしまうこともあるかもしれません。
その場合はまず、直属の上司や直接仕事で関わりのある先輩や同僚、後輩など、同じ部署の方はマストです。他には、仕事で関わりのある他部署の方に渡してもよいでしょう。職場内の慣例がある場合は、それに従います。
また、全員の名前を知っているような規模の小さい会社であれば、1人1つずつ用意してもよいかもしれません。
お菓子の予算相場
産休前に配るお菓子の予算に、はっきりとした相場はありません。なぜなら、会社の規模や配る人数によって、かかる費用が大きく異なるからです。
大企業の場合は、配る範囲も広くなりがちなので1人あたり100円程度、人数が少ない場合は200円程度のものでもよいでしょう。ただし、直属の上司や自分の後任を務めてくれる方など特別お世話になる方には、全体に配るお菓子の他に、もう少し予算をかけて別のものを用意することをおすすめします。
産休前に職場で配るお菓子の選び方
年齢層や性別の異なるさまざまな人が集まる職場へのギフトは、形に残らないお菓子が最適です。しかし、ただお菓子を渡せばよいというわけではありません。美味しいだけでなく、みんなに喜ばれることを考慮して選ぶ必要があります。
ここでは、産休前に職場で配るお菓子の選び方についてご紹介します。
有名なスイーツブランドのもの
産休前のギフトは、退職する場合と違って感謝を伝えるだけでなく、自分が復職しやすいようにすることが重要です。そのため、少々値段が張ったとしても、ケチらないようにしましょう。
とくに女性が多い職場では、デパ地下などで販売している有名スイーツブランドのお菓子は、センスがよく気の利いているものも多くおすすめです。中には好みが分かれそうなフレーバーのものもあるので、そのようなものは避けてみんなが美味しく食べられるものを選びましょう。
また、里帰り出産をする場合は地元のメーカーのものや、限定品などにすると渡す際に会話も弾みます。自信をもって配れるような、少し高級なお菓子を選んでもよいでしょう。
ただし、高価すぎる必要はありませんので、無理のない範囲で選んでください。
パッケージにも気を配る
どんなプレゼントでも、やはりパッケージは大切です。味が美味しいのはもちろんのこと、見た目が可愛いものやおしゃれなものは、もらった側も嬉しいものです。もしも自分が受け取ったら嬉しいなと思えるようなものを選ぶようにしましょう。
また、大人数に配る場合は、配りやすさと衛生面を考えて個包装になっているものを選ぶことも大切です。お菓子をすぐに食べない方がいることなども考慮する必要がありますので、好きなタイミングで食べられて持ち帰りやすいものがよいでしょう。
味の好みには個人差がありますので、数種類の味のバリエーションがあるようなものを選んでおくと、受け取る側も選びやすいかもしれません。
賞味期限の長いもの
すぐに食べなければならない生菓子を選ぶと、もらった側も困ってしまいます。
部署によってはお菓子を配るときに外回りや出張に行っている方もいます。配りたい全員が必ず当日に受け取れるわけではありませんので、賞味期限が長く常温で置いておけるようなものを選ぶようにしましょう。
以下は、賞味期限が長めのお菓子の例です。
- クッキー
- マドレーヌ
- ラスク
- お煎餅
- 羊羹
- どら焼き など
上記のものは賞味期限がひと月以上である場合も多いので、もらった相手が都合のよいタイミングで食べてもらえるでしょう。
お菓子を配るときの注意点
お菓子を入念に選び、いよいよ産休が近づいてきたら、お菓子を配りながら挨拶をしていきます。挨拶についてはそれぞれの職場でタイミングはまちまちなので一概にはいえませんが、一般的には最終出社日にすることが多いようです。
上司や同じ部署の方、直接業務でかかわりのある方には、産休に入ること自体をひと月前くらいまでに伝えておき、最終出勤日にお菓子を渡しながらあらためて挨拶をしましょう。
ここでは、お菓子を配るときの注意点についてご紹介します。
謙虚な態度を心がける
産休前にお菓子を配るときは、謙虚な態度を心がけることが大切です。産休は、仕事をもつ女性が安心して出産するための当然の権利ですが、「当たり前のことだ」という態度が表に出てしまうのはよくありません。
妊娠中に仕事を続けてこられたのは、職場の方々の協力あってこそです。産休中は自分の仕事を誰かに引き継いでもらう必要もあります。
復職したときに快く迎えてもらうためにも、それらをきちんと自覚して、謙虚な態度で挨拶をしていきましょう。
配る順番に気をつける
まずは直属の上司、それから直接仕事でかかわりのある先輩や同僚、後輩の順に配っていきます。その際は、役職者の方に配り終わったら、その後はデスクの順に回っていくのがおすすめです。
退職時もそうですが、このような場合の挨拶回りでは勤続年数順がよいという意見もあります。しかし、移動するのに時間がかかってしまう上、渡したかどうか分からなくなってしまうことも。そのような事態を避けるためにも、勤続年数順よりデスク順に渡していくことをおすすめします。
その後は、他部署で普段業務上お世話になっている方々に配りましょう。
直接手渡せない場合はメッセージカードも置いておく
産休前にお菓子を配る際は、一人ひとりに手渡しすることも多いです。直接渡せる場合は不要ですが、外回りや出張などで不在の場合には、デスクに置いておくこともあります。
そのような場合は、「ありがとうございます」「ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします」など、一言メッセージを書いたカードや付箋などを添えておくとよいでしょう。
また、給湯室などにお菓子を箱ごとおく場合にも、感謝のメッセージと名前を書いたカードを置いておくと、それがなんのお菓子なのかわかるのでおすすめです。
まとめ
産休前にお菓子を渡すタイミングや範囲、選び方、配る際の注意点についてご紹介しました。
産休前のご挨拶にお菓子を配るのは決してマストではないですが、産休は職場復帰を前提としていることも多いため、気持ちよく休暇に入り印象よく復帰できるよう、配っておいて損はありません。
普段業務以外であまり話したことのない方でも、お菓子があれば挨拶もしやすいものです。
配るのは基本的に最終出社日となりますが、職場ごとの慣例もありますので、迷ったときは上司に相談してみるとよいでしょう。
産休前にお菓子を贈るべきか迷っている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。