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妊娠していると分かったら、赤ちゃんがいつ生まれるのか真っ先に知りたくなるものです。
出産予定日を把握しておくと、出産前後の予定が立てやすいだけでなく、流早産や予定日超過の判断材料にもなります。
とはいえ「出産予定日って病院に行かないとわからないのでは?」「出産予定日ってどうやって計算するかわからない」など、計算方法が曖昧な方は多いかと思います。
そこで本記事では、出産予定日の計算方法や予定日からずれる可能性について解説していきます。
事前の出産準備をスムーズに進めるためにも、出産予定日の目安が把握しておきましょう。
出産予定日はどう計算する?
出産予定日を計算するためには、妊娠した日にちを知っておく必要があります。
妊娠が成立した日にちは、受精卵が子宮に着床したときを指しますが、着床の日を特定することは困難なため、基本的に最終月経が開始した日を妊娠が成立した日としています。
最終月経が開始した日を0週0日として、そこから40週0日(280日目)が、出産予定日となります。
とはいえ、人によっては出産予定日が大きくずれることも十分にあり得ます。
妊娠9〜10週目になると、産婦人科で正確な予定日を判定してくれるので、併せて確認しておくと良いでしょう。
「自分で計算して早く出産予定日をしりたい」という方は、ネーゲレの概算法を用いて出産予定日を計算することをおすすめします。
ネーゲレ概算法は、下記の手順で計算します。
- ・最終月経が開始した月-3=出産予定月
- ・※マイナスになる場合は9を足す
- ・最終月経が開始した日にち+7=出産予定日
たとえば、最終月経の開始日が12月15日だった場合、出産予定月と出産予定日は下記のようになります。
- ・出産予定月:12-3=9
- ・出産予定日:15+7=22
上記の計算結果から、出産予定日は9月22日と分かります。
妊娠◯ヵ月はどう計算する?
妊娠期間を週ではなく月単位で聞かれることも少なくありません。
出産予定日は、最終月経が開始が開始した日を0週0日としていますが、0週0日は妊娠0ヶ月ではなく妊娠1ヶ月目と計算します。
以下は、妊娠週数と妊娠月数の表になります。
妊娠月数 | 妊娠数週 | |
---|---|---|
妊娠1ヶ月 | 妊娠0週目〜3週目 | 妊娠初期 |
妊娠2ヶ月 | 妊娠4週目〜7週目 | |
妊娠3ヶ月 | 妊娠8週目〜11週目 | |
妊娠4ヶ月 | 妊娠12週目〜15週目 | |
妊娠5ヶ月 | 妊娠16週目〜19週目 | 妊娠中期 |
妊娠6ヶ月 | 妊娠20週目〜23週目 | |
妊娠7ヶ月 | 妊娠24週目〜27週目 | |
妊娠8ヶ月 | 妊娠28週目〜31週目 | 妊娠後期 |
妊娠9ヶ月 | 妊娠32週目〜35週目 | |
妊娠10ヶ月 | 妊娠36週目〜39週目 |
妊娠1ヶ月から4ヶ月目を「妊娠初期」、妊娠5ヶ月から7ヶ月を「妊娠中期」、妊娠8ヶ月から10ヶ月を「妊娠後期」と呼ぶことが多いです。
妊娠初期である妊娠5〜6週目から「つわり」が始まることが多く、悪心や嘔吐、食欲不振といった症状が現れます。
また、妊娠後期では赤ちゃんの成長によりお腹が大きくなり始める時期です。
事前に出産予定日を把握することで、上記のような症状に備えて対策や準備をしておくことが大切です。
出産予定日からずれる可能性はある?
「出産予定日からずれる可能性はある?」と、疑問に思う方もいるでしょう。
結論から述べると、出産予定日がずれる可能性は大いにあり得ます。
前述したとおり、出産予定日は最終月経が開始した日にちを基準に計算します。
しかし、排卵が遅れていたり、生理不順であったりすると、出産予定日がずれる可能性があります。
厚生労働省の「母性保護専門家会合報告書」では、妊娠40週に出産した人よりも、38週〜39週で出産している人のほうが多い傾向にあるという結果になりました。さらに、40週を過ぎてから出産している人も少なからずいることが分かります。[注1]
より正確な出産予定日を把握するためには、自分の排卵日や月経周期、生理不順の有無などを確認しておくことが大切になるでしょう。
[注1]母性保護専門家会合報告書(原案)(妊娠週数別分娩状況)|厚生労働省
www.mhlw.go.jp/shingi/2005/06/s0617-9a02.html
出産予定日より遅れた・早くなったら?
「出産予定日がずれることはある」と説明しましたが、実際に出産予定日を過ぎたり早まったりすると不安になるお母さんも多いかと思います。
しかし、妊婦健診で異常が見つからない限りは、出産予定日よりある程度遅れたり早くなったりするのは問題はありません。
とはいえ、あまりにも遅かったり早すぎたりする場合は、入院が必要になったり陣痛促進剤を使って出産を促したりすることもあります。
出産は、どの期間で出産に至ったかが分かるように下記3つの段階に分けられることが多いです。
- ・正期産:妊娠37週0日から41週6日までの期間に出産した場合
- ・早産:妊娠22週0日から36週6日までの期間に出産した場合
- ・過期産:妊娠42週0日以降に出産した場合
正期産の期間内の出産であれば、いつ出産しても問題はありません。
しかし、早産や過期産の期間での出産となると、赤ちゃんに何かしらの影響がある可能性があります。不安なときは、主治医によく相談しておきましょう。
出産予定日を事前に知るメリット
「そもそも出産予定日を事前に知って何か良いことあるの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
出産予定日を事前に知ることで、出産までに下記の事前準備がしやすくなります。
- ・出産に向けた環境作りができる
- ・産休の申請がしやすくなる
- ・出産の入院準備ができる
出産に向けた環境作りができる
出産予定日を把握することで、出産に向けた環境作りがしやすくなります。
具体的には下記の通りです。
- ・喫煙・飲酒をやめる
- ・食生活を整える
- ・適度な運動を始める
出産予定日に向けて、パートナーと共に上記を心がけることで、出産に向けた環境を整えやすくなります。
産休の申請がしやすくなる
産休とは、出産のために仕事を休める制度を指します。
産休は「産前休業」と「産後休業」を合わせて「産休」と呼び、出産するすべての人が対象となる制度です。
産前休業は、出産予定日の6週間前(多胎の場合は14週間前)から開始できるため、出産予定日を事前に把握しておくことで申請の準備がしやすくなります。
出産の入院準備ができる
妊娠後期になると、いつ出産しても良いように入院の準備をしておく必要があります。
多くの病院では、入院時に必要なものをリストアップしてくれているので、確認しながら荷造りをしておくと良いでしょう。
また、どんな状況であっても陣痛・出産に対応できるように、パートナーだけでなくタクシー会社や病院の夜間受付の連絡先を把握しておくことも大切です。
【まとめ】大まかな出産予定日を把握しつつ、不安なときは主治医に指示を仰ごう
出産予定日は最終月経が開始した日から40週0日を目安に計算します。
出産予定日を簡単に算出する方法として、「ネーゲレの概算法」が役立ちます。
ネーゲレ概算法の計算方法は、下記の通りです。
- ・最終月経が開始した月-3=出産予定月
- ・最終月経が開始した日にち+7=出産予定日
上記の方法で、計算をすれば大体の出産予定日の把握ができるでしょう。
とはいえ、出産予定日がずれる可能性は大いにあり得ます。
妊婦健診で異常が見つからない限りは、出産予定日よりある程度遅れたり早くなったりするのは問題ありません。
しかし、早産や過期産の期間での出産となると、赤ちゃんに何かしらの影響がでる可能性もあります。
不安点があれば、主治医に相談し指示を仰ぎ、安心して赤ちゃんが出産できる事前準備をしておくことが大切です。