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精液量を増やす方法とは?精液が少ない原因・平均と基準値・受診の目安を解説

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医として遺伝医療に携わっています。

精液量(1回の射精で出る精液の量)の下限の目安は1.4mL、中央値は3.0mLです。これは世界保健機関(WHO)が2021年に示した参考値です[1]。精液量が少なくなる原因は、禁欲期間が短い・採取時にこぼれたといった一時的なものから、薬の影響、逆行性射精(精液が膀胱へ逆流する状態)、精液の通り道の閉塞や先天的な欠損、ホルモンの低下まで幅があります。すぐに量を増やせるのは禁欲日数くらいで、亜鉛や葉酸のサプリメントは大規模な臨床試験で精液量を増やす効果が示されていません。この記事では、精液量の平均と基準値、「量」と「精子の数」の違い、少なくなる原因、生活で変えられること・変えられないこと、受診の目安を、臨床遺伝専門医が解説します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約14分
🔬 精液量・精液過少症・精液検査
★ 臨床遺伝専門医監修

Q. 精液量を増やす方法はありますか?

A. 数日のあいだ射精をしないと精液量は増えますが、長く溜めても精子の質は上がりません。精子がつくられるには2か月あまりかかるため、禁煙・節酒・体重管理・精巣を温めないといった生活の見直しは、結果が出るまで数か月単位で考えます。「ほとんど出ない」「射精後の尿が白く濁る」「血が混じる」といった場合は、生活習慣ではなく病気や薬が原因のことがあるため、泌尿器科で精液検査を受けてください。

  • ➤平均と基準値 → 下限の目安1.4mL、中央値3.0mL(WHO 2021)
  • ➤量と数は別 → 量が少ない=精液過少症、精子の数が少ない=乏精子症
  • ➤主な原因 → 禁欲期間・薬(5α還元酵素阻害薬など)・逆行性射精・閉塞や先天的な欠損・ホルモン低下・加齢
  • ➤増やす方法 → すぐ効くのは禁欲日数。サプリの効果は大規模試験で示されていない
  • ➤受診の目安 → 1年妊娠しない(女性が35歳を超えていれば6か月)、または気になる症状があるとき

1. 精液量はどのくらいが普通?平均と基準値(WHO 2021)

1回の射精で出る精液量の目安は、下限が1.4mL、真ん中の値(中央値)が3.0mLです。小さじ1杯がおよそ5mLなので、中央値の3mLは小さじの半分強にあたります。この数値は、WHOが2021年に公表した精液検査マニュアル第6版に載っている参考値です[1]。

精液量の下限は1.4mL、中央値は3.0mL

WHOの下限1.4mLは、「パートナーが1年以内に自然妊娠した男性」の精液量を小さい順に並べたとき、下から5%目にあたる値です。この基準値のもとになったデータは、5大陸・12か国の3,500人を超える男性から集められ、2021年に論文として報告されています[2]。

つまり1.4mLは、「妊娠できた男性の95%はこれ以上の量だった」という位置を示しています。中央値の3.0mLは、同じ集団のちょうど真ん中の値です。インターネット上では「2〜6mLが正常」「1.5mL以上」といった数字も見かけますが、これは以前の版の基準値や、研究ごとの目安が混ざったものです。現在の国際的な基準としては、WHO第6版の数値を使うのが適切です。

なお、精液量は同じ人でも日によって変わります。前回の射精からの日数、採取のしかた、体調によって1mL以上変わることも珍しくありません。1回の結果だけで「自分は少ない」と決めつけないことが大切です。

WHO 2021の下限基準値一覧

精液検査では、量のほかに精子の濃度・総数・運動率・形態などを調べ、それぞれに下限の目安があります。WHO第6版で示された下限値(5パーセンタイル)と中央値は次のとおりです[1]。

📊 精液検査の参考値(WHO 第6版・2021年)

項目 下限(5パーセンタイル) 中央値
精液量 1.4mL 3.0mL
精子濃度 1mLあたり1,600万 1mLあたり6,600万
総精子数 1回あたり3,900万 1回あたり2億1,000万
総運動率 42% 64%
前進運動率 30% 55%
生存率 54% 78%
正常形態率 4% 14%

※WHO laboratory manual for the examination and processing of human semen, 6th ed.(2021)[1]、基準データはCampbellら(2021)[2]による。

かつてインターネット上で「正常値は1ccあたり6,000〜8,000万、運動率70〜80%」といった数字が紹介されていたことがありますが、WHOの基準値とは一致しません。また「WHOの正常値は2,000万以上」という説明も、1999年の古い版の数値です。2021年の第6版では、精子濃度の下限は1mLあたり1,600万になっています。運動率の見方や妊娠率との関係は、精子の運動率と妊娠率で詳しく解説しています。

基準値を下回っても「不妊」と決まるわけではない

WHOの下限値は「妊娠できるかどうか」の境界線ではありません。下限は妊娠できた男性の分布の位置を示したもので、これを下回った人でも自然に妊娠に至ることはありますし、上回っていても妊娠しないことはあります。WHO第6版も、この値を正常と異常を分ける線としてではなく、参考として使うよう位置づけています[1]。

精液の所見は日による変動が大きいため、1回の検査で結論を出さないことも重要です。米国泌尿器科学会(AUA)と米国生殖医学会(ASRM)の男性不妊ガイドラインは、少なくとも2回の精液検査を、できれば1か月ほどあけて行うよう推奨しています[3]。1回目の量が少なかった場合も、条件をそろえてもう一度測ると基準内に入ることがあります。

💡 用語解説:パーセンタイル

パーセンタイルとは、たくさんの人の値を小さい順に並べたとき、下から何%目にあたるかを示す数字です。5パーセンタイルは下から5%目、50パーセンタイル(中央値)はちょうど真ん中の値を指します。精液量1.4mLは、妊娠できた男性の中で下から5%目の量という意味で、「1.4mLより少ないと妊娠しない」という意味ではありません。

2. 精液過少症と乏精子症の違い:「量」と「数」は別のもの

精液の「量」が少ない状態を精液過少症、精液の中の「精子の数」が少ない状態を乏精子症(ぼうせいししょう)といい、この2つは別のものです。「精液が少ない」と「精子が少ない」は日常会話では同じ意味で使われがちですが、原因も調べ方も異なります。

精液過少症(精液の量が少ない)

精液過少症(せいえきかしょうしょう)は、射精された精液の量が基準より少ない状態で、WHOの参考値では1.4mL未満がめやすになります[1]。精液のほとんどは、精子そのものではなく、精嚢(せいのう)と前立腺という2つの付属腺でつくられる液体です。精子は精巣でつくられますが、精液の体積にはほとんど寄与していません。

精嚢でつくられる液はアルカリ性で、精子の動くエネルギー源になる果糖(フルクトース)を含みます。前立腺でつくられる液は弱酸性で、亜鉛やクエン酸を含みます。欧州泌尿器科学会(EAU)のガイドラインも、pHや果糖、亜鉛などを付属腺の働きを見る指標として挙げています[4]。

このしくみから、精液量が少ないときには「付属腺でつくられる液が減っているのか」「つくられた液が外に出てこないのか」を考えることになります。精嚢の液が出てこないと、量が減るだけでなく精液が酸性に傾き、果糖も少なくなります。この組み合わせが、後で説明する閉塞や先天的な欠損を見分ける手がかりになります。

💡 用語解説:精嚢(せいのう)と前立腺

精嚢は膀胱の裏側にある袋状の器官で、精液の大部分を占める液をつくります。前立腺は膀胱の出口を取り囲む器官で、精液の一部となる液をつくります。精巣でつくられた精子は精管を通って運ばれ、射精のときにこれらの液と混ざって精液になります。

乏精子症・無精子症(精子の数が少ない)

乏精子症は精液中の精子の濃度または総数が基準より少ない状態で、WHOの参考値では濃度が1mLあたり1,600万未満、または総数が3,900万未満がめやすです[1]。精液中に精子がまったく見つからない状態は無精子症と呼ばれます。

乏精子症や無精子症は、精液の量とは関係なく起こります。精液量が3mLあっても精子の濃度が低いこともあれば、量が少なくても精子の濃度は十分なこともあります。精子の数が少ない原因は精巣で精子をつくる力(造精機能)の問題であることが多く、精液量の問題とは別に評価します。精巣で精子がつくられないタイプの無精子症については、非閉塞性無精子症で解説しています。

この記事のURLには「sperm count(精子の数)」という言葉が入っていますが、主なテーマは精液の量です。量と数を区別しておくと、検査結果を見たときに「何が問題なのか」を正しく理解しやすくなります。

量が妊娠に関係する理由:総運動精子数と精液の役割

精液量が妊娠に関係するのは、動いている精子の総数(総運動精子数)が「精液量×精子濃度×運動率」で決まるからです。たとえば精子濃度と運動率が同じなら、精液量が2倍になれば、卵子に向かって進める精子の数も2倍になります。反対に、濃度が十分でも量が極端に少なければ、総運動精子数は減ります。

精液そのものにも役割があります。精嚢由来の果糖は精子が泳ぐためのエネルギー源になり、アルカリ性の精液は酸性の腟の中で精子を守ります。精液が少なすぎると、こうした保護の働きも十分に得られません。

ただし、量だけを見て妊娠のしやすさを判断することはできません。量が多くても精子の濃度や運動率が低ければ総運動精子数は増えませんし、量が基準より少し少なくても濃度が高ければ十分な精子が届きます。妊娠との関係は、量・濃度・運動率を合わせた総運動精子数で考えるのが基本です。

💡 用語解説:総運動精子数

総運動精子数とは、1回の射精に含まれる「動いている精子」の総数のことです。精液量(mL)×精子濃度(1mLあたりの数)×運動率(%)で計算します。人工授精などの治療法を選ぶときの目安としても使われます。

3. 精液量が少ない原因

精液量が少ない原因は、①禁欲期間や採取のしかたによる一時的なもの、②薬の影響、③射精の障害(逆行性射精など)、④通り道の閉塞や先天的な欠損、⑤ホルモンの低下、⑥加齢に大きく分けられます。日本で男性不妊の診療を受けた7,253人を対象にした厚生労働省の調査研究では、原因の内訳は造精機能障害82.4%、性機能障害(勃起や射精の障害)13.5%、精路通過障害(精子の通り道の障害)3.9%でした[5]。精液量の低下は、このうち射精の障害や通り道の障害と特に関係が深い症状です。

一時的な原因:採取時のこぼれ・禁欲期間が短い・体調

精液量が少なかったときに最初に確認するのは、禁欲期間と採取のしかたです。28本の研究をまとめたシステマティックレビューでは、禁欲期間が長いほど精液量と精子数が増える関係が示されています[6]。前日にも射精していれば、量が少なく出るのは自然なことです。

採取時のこぼれも見落とされやすい原因です。射精の最初に出る部分には精子が多く含まれるため、ここを取りこぼすと量も精子数も少なく測定されます。WHOのマニュアルは、精液検査の前の禁欲期間を2〜7日とし、全量を容器に採取するよう求めています[1]。

発熱や強い疲労、睡眠不足などの体調も、一時的に精液所見に影響することがあります。こうした一時的な原因による変化は、条件をそろえて測り直すと戻ることが多いため、1回の結果で判断しないようにします。

薬の影響:5α還元酵素阻害薬・α遮断薬

前立腺肥大症や薄毛の治療に使われる5α還元酵素阻害薬は、精液量を減らすことがわかっています。健康な男性に1年間投与した臨床試験では、デュタステリド0.5mgで精液量が29.7%、フィナステリド5mgで14.5%減少し、精子数もそれぞれ24.9%、16.2%減っていました。中止後には回復する傾向がみられています[7]。

一方、薄毛治療に使われる少量のフィナステリド(1mg)については、健康な若い男性で精子形成や精液の産生に明らかな影響がなかったという研究があります[8]。ただし、もともと精液所見がよくない男性がフィナステリドを使っていたケースで、中止後に精液所見が改善したという報告もあります[9]。影響の出方には個人差があると考えておくのが妥当です。

薄毛治療に使われるミノキシジルについては、精液量を減らすという根拠は現時点で明確には示されていません。ミノキシジルは5α還元酵素阻害薬とは作用のしくみが異なる薬です。前立腺肥大症の治療に使われるα遮断薬は、射精時の精液量が減ったり、次に説明する逆行性射精を起こしたりすることがあります。

💡 用語解説:5α還元酵素阻害薬

男性ホルモンのテストステロンを、より作用の強いジヒドロテストステロン(DHT)に変える酵素(5α還元酵素)の働きを抑える薬です。前立腺肥大症や男性型脱毛症(AGA)の治療に使われ、フィナステリドやデュタステリドがあります。前立腺や精嚢はDHTの影響を受けて液をつくるため、この薬で精液量が減ることがあります。

逆行性射精:糖尿病・手術・薬が原因になる

逆行性射精は、射精のときに膀胱の出口が十分に閉じず、精液が外ではなく膀胱の中へ逆流してしまう状態です。オーガズムはあるのに精液がほとんど、あるいはまったく出ない場合に疑われます。射精後の尿を調べて精子が見つかれば、逆行性射精と診断されます[10]。

原因には、α遮断薬や一部の抗精神病薬などの薬、前立腺の手術(経尿道的前立腺切除術)、後腹膜リンパ節郭清などの骨盤・腹部の手術、脊髄損傷、糖尿病による神経障害などがあります[10]。射精後の尿が白く濁るのは、膀胱に入った精液が尿に混ざるためです。

逆行性射精は、原因となっている薬を見直したり、膀胱の出口を締める働きのある薬を使ったりすることで改善することがあります。妊娠を希望する場合は、尿から精子を回収して人工授精や体外受精に使う方法もあります[10]。生活習慣を変えても治らないタイプの「精液が少ない」なので、心当たりがあれば泌尿器科で相談してください。

通り道の閉塞や先天的な欠損:射精管閉塞・CBAVDとCFTR遺伝子

精液量が少なく、しかも精液が酸性で精子が見つからない場合は、精液の通り道が詰まっている(射精管閉塞)か、生まれつき精管がない可能性を考えます。AUA/ASRMのガイドラインは、精液が酸性で精子がなく、量が1.5mL未満、テストステロンが正常で精管を触れるといった所見がそろう場合に、射精管閉塞を疑って経直腸超音波検査を行うよう推奨しています[3]。

EAUのガイドラインは、精液量が1.0mL未満で酸性(pH7.0未満)の場合には、先天性両側精管欠損症(CBAVD)を検討するよう示しています[4]。先天性両側精管欠損症(CBAVD)は、精子を運ぶ精管が左右とも生まれつきない状態で、不妊男性の約1%、閉塞性無精子症の男性の最大6%にみられます[4]。精管と一緒に精嚢も十分に発達していないことが多く、アルカリ性の精嚢液が出ないため、精液は少なく酸性になり、果糖も検出されにくくなります。

CBAVDの背景には、CFTR遺伝子のバリアント(遺伝子の配列の違い)があることが知られています。AUA/ASRMのガイドラインは、精管の欠損がある男性にはCFTR遺伝子の検査(5Tと呼ばれる型の確認を含む)を推奨し、病的バリアントが見つかった場合はパートナーの検査も推奨しています[3]。CFTR遺伝子は、両親から1つずつ受け継ぐ2つのコピーの両方に病的バリアントがあると嚢胞性線維症という病気に関わるため、子どもへの影響を考えるうえでパートナー側の情報が必要になるからです。

💡 用語解説:CFTR遺伝子(シーエフティーアール)

CFTRは、細胞の表面で塩化物イオンの通り道をつくるタンパク質の設計図となる遺伝子です。この遺伝子のバリアントは、肺や膵臓に症状が出る嚢胞性線維症や、男性の精管が生まれつきないCBAVDに関わります。CBAVDの男性では、2つのコピーのうち少なくとも片方に病的バリアントが見つかることが多いとされています。

ホルモンの低下:性腺機能低下症・クラインフェルター症候群

精嚢や前立腺は男性ホルモンの働きで液をつくるため、男性ホルモンが低下すると精液量も減ります。男性ホルモンが十分につくられない状態を性腺機能低下症といい、性欲の低下、勃起の障害、ひげや体毛が薄くなる、精巣が小さいといった変化を伴うことがあります。AUA/ASRMのガイドラインは、性欲低下・勃起障害・乏精子症や無精子症・精巣萎縮などがある男性に、FSHとテストステロンの測定を推奨しています[3]。

性腺機能低下症には、脳からの指令(ゴナドトロピン)が出ないタイプと、精巣そのものの働きが弱いタイプがあります。脳からの指令が出ないタイプは低ゴナドトロピン性性腺機能低下症と呼ばれ、遺伝子の変化が関わることがあります。精巣の働きが弱いタイプの代表は、X染色体が1本多い(47,XXY)クラインフェルター症候群で、多くは無精子症を伴います。

子どものころに停留精巣(精巣が陰嚢まで下りてこない状態)があった場合も、精巣の働きに影響が残ることがあります。こうした背景がある場合は、精液量だけでなく、ホルモンの値や精巣の大きさも含めて評価します。

年齢とともに減る

精液量は年齢とともに少しずつ減ります。90本の研究・9万3,000人を超えるデータをまとめたメタ解析では、年齢が上がるにつれて精液量、運動率、前進運動率、正常形態率が有意に低下していました[11]。

加齢による変化はゆるやかで、ある年齢を境に急に精液が出なくなるわけではありません。前立腺や精嚢の働きの変化、男性ホルモンの低下、持病や飲んでいる薬の増加などが重なって、量が減ったと感じるようになります。「最近急に減った」と感じる場合は、年齢だけのせいにせず、薬や病気が関わっていないかを確認するほうが安全です。年齢と精子の質の関係は、男性不妊と年齢の関係で詳しく解説しています。

4. 精液量が少ない人の特徴と受診したほうがよいサイン

精液量が少ない人に共通する見た目の特徴はなく、量だけで原因を見分けることはできません。ただし、量が少ないことに加えて次のような変化がある場合は、生活習慣ではなく病気や薬が関わっている可能性があるため、泌尿器科で相談してください。

🩺 精液量の低下とあわせて気をつけたい変化

気になる変化 考えられること
オーガズムはあるのに精液がほとんど出ない 逆行性射精、射精管の閉塞、先天的な欠損
射精後の尿が白く濁る 逆行性射精
精液に血が混じる 多くは良性だが、繰り返す場合や中高年では前立腺などの評価が必要
陰嚢が腫れる・デコボコする・重い感じがする 精索静脈瘤
性欲の低下、勃起しにくい、ひげが薄くなった 男性ホルモンの低下(性腺機能低下症)
薬を飲み始めてから量が減った 5α還元酵素阻害薬・α遮断薬などの影響

※表の内容は目安です。原因の確定には精液検査や診察が必要です。

精液に血が混じる状態(血精液症)は、多くの場合一時的で、良性の原因によるものです。量が減って不妊になる、と直結させる必要はありません。ただし、何度も繰り返す場合や、中高年で初めて起きた場合は、前立腺などの病気がないかを確認するため受診してください。

陰嚢の腫れやデコボコ、重い感じは、精巣から戻る静脈がこぶのように広がる精索静脈瘤でみられる症状です。EAUのガイドラインによると、精索静脈瘤は一般男性の約15%、精液所見に異常がある男性の25%、はじめての子を望んで妊娠しない男性の35〜44%にみられます[4]。日本の調査でも、造精機能障害の原因のうち30.2%を精索静脈瘤が占めていました[5]。精索静脈瘤は主に精子の数や運動率に影響する病気で、精液量との関係は精子数ほど明確ではありません。

精液の色が透明で水っぽいことを心配する方もいますが、見た目だけで精子の数を判断することはできません。精液の色と精子の関係は、精液の色でわかる精子の数で解説しています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「量が少ない」の裏にある原因を分けて考える】

「精液が少ない」という訴えは、禁欲日数のような一時的なものから、精管が生まれつきないといった遺伝の関わる状態まで、まったく性質の違う原因をひとまとめにした言葉です。生活習慣で変えられるものと変えられないものを最初に分けないと、効果のない努力を続けることになりかねません。

とくに量が極端に少なく、精液が酸性で精子が見つからない場合には、CFTR遺伝子のように次の世代にも関わる情報が隠れていることがあります。原因を特定したうえで、ご本人だけでなくパートナーやお子さんへの影響まで見通して判断することが大切だと考えています。

5. 精液量を増やす方法:変えられること・変えられないこと

精液量を短期間で増やせるのは禁欲日数くらいで、生活習慣の見直しは数か月単位で精液所見全体を整えるためのものです。また、薬や病気が原因の場合は、生活習慣を変えても量は戻りません。ここでは、根拠のある方法と、その限界を分けて説明します。男性の妊活全般については、妊活で男性がやるべきこともあわせてご覧ください。

即効性があるのは禁欲日数だけ

射精の間隔をあけると精液量は増えますが、長く溜めれば溜めるほど精子の質がよくなるわけではありません。システマティックレビューでは、禁欲期間が長いほど精液量と精子数は増える一方で、運動率や精子のDNAの状態は、むしろ短い禁欲のほうがよい傾向がみられました[6]。

9,489検体を分析したイスラエルの研究では、精子の数が少ない男性では禁欲1日後に運動率が最も高く、精子の数が正常な男性でも11〜14日の禁欲で運動率と正常形態率が低下していました。著者らは、精子の数が正常な男性でも禁欲は10日を超えないよう勧めています[12]。

妊娠を目指す場合、ASRMの見解では、妊娠しやすい時期に1〜2日ごとに性交をもつと妊娠率が最も高く、5日を超える禁欲は精子数に悪影響を及ぼす可能性があるとされています。毎日射精しても、もともと精液所見が正常な男性では精子の濃度や運動率は保たれていました[13]。「量を増やすために何日も溜める」よりも、妊娠しやすい時期に1〜2日ごとに性交をもつほうが理にかなっています。

禁煙・節酒

精液量を直接下げる生活習慣として根拠があるのは、毎日の飲酒です。1万6,395人を対象にした15本の研究をまとめたメタ解析では、飲酒は精液量と正常形態率の低下と関連しており、その影響は主に毎日飲む人でみられました。ときどき飲む程度では、はっきりした悪影響は認められていません[14]。

喫煙については、20本の研究・5,865人をまとめたメタ解析で、喫煙者は精子濃度が1mLあたり平均約970万少なく、運動率や正常形態率も低いことが示されています。影響は不妊男性や、1日の本数が多い人でより大きくなっていました[15]。一方で、この解析では精液量への有意な影響は認められていません。つまり、禁煙は「量を増やす」ためというより、精子の数と質を守るために勧められるものです。喫煙は体の中で活性酸素を増やし、精子を傷つける酸化ストレスの原因になると考えられています。

体重・運動・睡眠

肥満や低体重は、精子の数が少ない状態と関連しています。21本の研究・1万3,077人をまとめたメタ解析では、標準体重の男性と比べて、乏精子症または無精子症になるオッズ(なりやすさを表す指標)は、低体重で1.15倍、過体重で1.11倍、肥満で1.28倍、高度肥満で2.04倍でした[16]。

ただし、これは「体重と精子の数に関連がある」ことを示したもので、減量すれば精子が増えると証明されたわけではありません。英国の国民保健サービス(NHS)は、精子の状態を保つための生活習慣として、過体重であれば減量すること、飲酒を減らすこと、禁煙することなどを挙げています[17]。適度な運動と十分な睡眠は、体重管理と全身の健康のために勧められる習慣ですが、それだけで精液量が増えるという明確なデータは現時点では示されていません。

精巣を温めない

精巣は体の中心より数℃低い温度で精子をつくるため、温めすぎると精子をつくる働きが落ちます。健康な男性が3か月にわたってサウナを繰り返し利用した研究では、精子の数と運動率が低下し、サウナをやめると回復しました[18]。

長風呂やサウナを頻繁に利用する、膝の上でノートパソコンを長時間使う、体にぴったりした下着を着けるといった習慣は、精巣の温度を上げる方向に働きます。NHSも、ゆったりした下着を勧めています[17]。温度の影響は主に精子の数と運動率に表れるもので、精液量そのものへの影響は限られます。ただ、妊活中に精液所見全体を整えるという意味では意識しておく価値があります。

飲んでいる薬を確認する

精液量が減ったと感じたら、飲んでいる薬を確認してください。前述のとおり、デュタステリドやフィナステリド(5mg)では精液量の減少が確認されており、中止後には回復する傾向があります[7]。α遮断薬も、射精量の減少や逆行性射精を起こすことがあります。

ただし、自己判断で薬をやめるのは避けてください。前立腺肥大症の薬をやめると排尿の症状が悪化することがありますし、薄毛の薬も中止すると効果が失われます。妊活のタイミングと治療の必要性をてんびんにかけて、薬を処方している医師と相談しながら、中止や変更を検討します。

食べ物とサプリ(亜鉛・葉酸)の根拠

亜鉛や葉酸のサプリメントで精液量や精子の質がよくなるという効果は、大規模な臨床試験で示されていません。不妊治療中のカップル2,370組を対象にした米国のランダム化比較試験(FAZST試験)では、男性に葉酸5mgと亜鉛30mgを6か月間飲んでもらいましたが、偽薬(プラセボ)と比べて生児を得た割合(34%と35%)に差はなく、精液量・精子濃度・運動率・形態にも差はありませんでした[19]。

この試験では、サプリメントを飲んだ群で精子のDNAの断片化の割合がわずかに高く(29.7%と27.2%)、腹部の不快感や吐き気などの消化器症状も多くみられました[19]。EAUのガイドラインも、抗酸化作用のあるサプリメントの効果はランダム化比較試験で裏づけられていないとしています[4]。

食事については、特定の食品で精液量を増やすという根拠はありません。野菜や果物、魚、豆類を含むバランスのよい食事で適正体重を保つことが、精子の状態を保つための基本になります。また、精子がつくられるには、精子のもとになる細胞から完成まで2か月あまり(64〜74日程度と推定)かかります[20]。生活習慣を見直した効果を判断するには、少なくとも3か月ほど続けてから精液検査で確かめるのが現実的です。精子がつくられるしくみは、精子がつくられる過程(配偶子形成)で解説しています。

⚠️ サプリメントを選ぶ前に

「精液が増える」とうたうサプリメントは多く販売されていますが、精液量を増やす効果が臨床試験で確かめられたものは見当たりません。サプリメントに頼る前に、禁欲日数、飲酒、薬の確認など、根拠のある見直しを優先してください。

生活習慣では変えられない原因

逆行性射精、射精管の閉塞、精管の先天的な欠損、ホルモンの低下が原因の場合、生活習慣を変えても精液量は戻りません。こうした原因では、薬の調整、ホルモンの治療、手術、精子の回収と生殖補助医療など、原因に応じた医学的な対応が必要になります。

⚖️ 精液量に関わる要因:変えられるもの・変えられないもの

区分 要因 対応
すぐ変えられる 禁欲日数、採取のしかた 2〜7日の禁欲で全量を採取して測り直す
数か月で見直す 毎日の飲酒、喫煙、体重、精巣の温め 節酒・禁煙・体重管理を3か月ほど続けて再検査
医師と相談して見直す 5α還元酵素阻害薬、α遮断薬 処方医と中止や変更を検討
医学的な評価が必要 逆行性射精、射精管閉塞、CBAVD、性腺機能低下症 泌尿器科で原因を調べ、治療や生殖補助医療を検討

6. 精液検査を受ける目安と、量が少なくても妊娠をめざせる方法

精液量が気になるときに、原因を知る出発点になるのは精液検査です。精液検査は泌尿器科(男性不妊を扱う外来)や不妊治療を行う医療機関で受けられます。量のほか、精子の濃度・運動率・形態、pHなどを調べ、必要に応じてホルモンや画像の検査を追加します。

精液検査禁欲2〜7日・全量採取
▶
再検査約1か月あけて2回以上
▶
量が少なければ追加評価射精後の尿・pH・ホルモン
▶
原因に応じた対応薬の調整・治療・遺伝学的検査

受診の目安

避妊をせずに1年たっても妊娠しない場合、女性が35歳を超えていれば6か月たっても妊娠しない場合は、男性も精液検査を受けるのが目安です。AUA/ASRMのガイドラインもこの期間を評価の目安としています[3]。

この期間を待たずに受診を考えたほうがよいのは、精液がほとんど出ない、射精後の尿が白く濁る、精液に血が繰り返し混じる、陰嚢の腫れや痛みがある、性欲の低下や勃起の障害がある、といった場合です。子どものころの停留精巣や鼠径ヘルニアの手術、前立腺の手術、糖尿病など、原因につながる背景がある場合も早めの評価が役立ちます。

精液検査でわかること・2回以上測る理由

精液検査では、精液量、精子の濃度・総数・運動率・形態、pHなどを調べ、WHOの参考値と比べて評価します[1]。量が少ない場合は、射精後の尿に精子が含まれていないかを調べて逆行性射精を確認したり、pHや果糖から閉塞や欠損の手がかりを探したりします。

精液の所見は同じ人でも検査のたびに変わるため、AUA/ASRMのガイドラインは少なくとも2回、できれば1か月ほどあけて検査するよう推奨しています[3]。1回目が基準を下回っても、それだけで治療方針を決めることはありません。家庭用の精子チェックキットは精子の有無や動きのめやすを見るものが中心で、精液量やpHまで評価できる医療機関の検査とは役割が異なります。

人工授精・体外受精・顕微授精(ICSI)

精液量が少なくても、精子が得られれば妊娠をめざす方法はあります。人工授精は、採取した精液から動いている精子を集めて子宮の中に直接入れる方法です。精子の数や運動率がさらに少ない場合には、体外で卵子と精子を受精させる体外受精や、1個の精子を卵子に直接入れる顕微授精(ICSI)が検討されます。

逆行性射精では、射精後の尿から精子を回収して治療に使うことができます[10]。精管の閉塞や欠損がある場合も、精巣や精巣上体から直接精子を採取して顕微授精に用いる方法があります。どの方法が適しているかは、精液検査の結果、原因、パートナーの年齢や状況を合わせて、生殖医療を行う医師と相談して決めます。

遺伝学的検査が役立つケース(CFTR・AZF・染色体)

精液量や精子の数の異常の中には、遺伝子や染色体の変化が原因になっているものがあり、遺伝学的検査が診断と次の世代への影響を考えるうえで役立ちます。AUA/ASRMの2024年改訂ガイドラインでは、原発性不妊で無精子症または精子濃度が1mLあたり500万未満で、FSH高値・精巣萎縮・造精機能障害がある男性には染色体検査を推奨しています。Y染色体微小欠失検査は、原発性不妊で無精子症または精子濃度が1mLあたり100万以下で、FSH高値・精巣萎縮・造精機能障害がある男性に推奨されています[3]。精管の欠損がある男性にはCFTR遺伝子の検査が推奨されます[3]。

Y染色体微小欠失は、精子をつくるのに必要な遺伝子が並ぶY染色体の一部(AZF領域)が欠けている状態で、欠けた場所によって精子がつくられる見込みが変わります。詳しくはY染色体AZF微小欠失で解説しています。顕微授精で男の子が生まれた場合、この欠失は父親から息子に受け継がれます。CFTR遺伝子の病的バリアントも、パートナーも同じ遺伝子に病的バリアントを持っている場合には、子どもが嚢胞性線維症になる可能性があります。EAUのガイドラインも、CBAVDの背景にCFTR遺伝子の変化があることを示しています[4]。

このように、男性不妊の遺伝学的検査は、ご本人の診断だけでなく、治療を選ぶときやお子さんへの影響を考えるときの材料になります。複数の遺伝子をまとめて調べる検査については、男性不妊症遺伝子検査(NGSパネル)で説明しています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【サプリより先に確かめたいこと】

精液量を増やしたいと考えたとき、手軽なサプリメントに目が向くのは自然なことです。けれども、2,370組を対象にした大規模な臨床試験で、亜鉛と葉酸は精液量も妊娠の結果も変えませんでした。根拠のない方法に時間と費用をかけるより、禁欲日数や飲酒、飲んでいる薬といった、確かめられる要因から見直すほうが合理的だと考えています。

そして量が極端に少ない場合には、生活習慣では変わらない原因が隠れていることがあります。精液検査で原因を絞り込み、必要な場合には遺伝学的検査で背景を確かめることが、治療法を選ぶうえでも、次の世代への影響を考えるうえでも確かな材料になると考えています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 精液量を増やす即効性のある方法はありますか?

数日のあいだ射精をしないと精液量は増えますが、長く溜めても精子の運動率などの質はよくなりません。精液検査の前の禁欲期間はWHOでは2〜7日とされ、妊活では妊娠しやすい時期に1〜2日ごとの性交が勧められています。禁欲日数以外に、短期間で精液量を増やす方法は確かめられていません。

Q2. 精液は何日で元の量に戻りますか?

「何日で満タンになる」という明確なデータはありません。禁欲期間が長いほど精液量は増える傾向があり、2日程度の間隔でも精子の濃度は保たれることが示されています。ただし、10日を超えるような長い禁欲では運動率や形態が低下することがあります。

Q3. 亜鉛のサプリメントで精液は増えますか?

増えるという根拠はありません。不妊治療中のカップル2,370組を対象にしたランダム化比較試験で、男性が葉酸5mgと亜鉛30mgを6か月飲んでも、精液量・精子の質・生児を得た割合はいずれも偽薬と差がありませんでした。

Q4. 薄毛治療薬で精液量は減りますか?

デュタステリド0.5mgとフィナステリド5mgでは、健康な男性で精液量の減少が確認されており、中止後は回復する傾向があります。薄毛治療用のフィナステリド1mgでは、健康な若い男性で明らかな影響はみられなかったという研究があります。ミノキシジルについては、精液量を減らすという明確な根拠は示されていません。服薬の中止や変更は、処方している医師と相談してください。

Q5. 精液量が少なくても自然妊娠できますか?

できることはあります。妊娠との関係は量だけでなく、精子の濃度と運動率を合わせた総運動精子数で考えます。WHOの下限値(1.4mL)は妊娠できるかどうかの境界線ではなく、下回っていても自然に妊娠に至ることがあります。避妊をせずに1年(女性が35歳を超えていれば6か月)妊娠しない場合は、精液検査を受けるのが目安です。

Q6. 精液量が多い人の特徴は?多いほど妊娠しやすいですか?

精液量は禁欲期間が長いときや若い年代で多くなる傾向がありますが、量が多いこと自体が妊娠に有利だという根拠はありません。妊娠のしやすさは、量・精子の濃度・運動率を合わせて評価します。

Q7. ミネルバクリニックで精液検査や男性不妊の治療は受けられますか?

いいえ、当院では精液検査や男性不妊の治療は行っておらず、この件についてのご予約・お問い合わせもお受けしていません。泌尿器科(男性不妊を扱う外来)や生殖医療を行う医療機関へご相談ください。

まとめ

精液量の下限の目安は1.4mL、中央値は3.0mLで、これはWHOが2021年に示した参考値です[1]。下限は妊娠できるかどうかの境界線ではなく、量が少ない状態(精液過少症)と精子の数が少ない状態(乏精子症)は別のものです。精液量が少なくなる原因には、禁欲期間などの一時的なもの、5α還元酵素阻害薬などの薬、逆行性射精、射精管の閉塞や精管の先天的な欠損、ホルモンの低下、加齢があります。

すぐに量を増やせるのは禁欲日数くらいで、長く溜めても精子の質はよくなりません。節酒・禁煙・体重管理・精巣を温めないといった見直しは数か月単位で考え、亜鉛や葉酸のサプリメントには精液量を増やす効果が示されていません[19]。精液がほとんど出ない、尿が白く濁る、血が混じるといった場合や、避妊せずに1年(女性が35歳を超えていれば6か月)妊娠しない場合は、泌尿器科で精液検査を受けてください。

🏥 精液検査・男性不妊の治療をお考えの方へ

当院では、精液検査および男性不妊の検査・診断・治療を行っておりません。この件についてのご予約・お問い合わせはお受けしておりません。精液量や精子の状態が気になる場合は、泌尿器科(男性不妊を扱う外来)や生殖医療を専門とする医療機関へご相談ください。

この記事は精液量について正しく知っていただくための解説であり、当院での診療をご案内するものではありません。なお、他の診療の過程で具体的な遺伝学的評価が必要と判断された場合に限り、遺伝カウンセリングが関係することがあります。

参考文献

  • [1] World Health Organization. WHO laboratory manual for the examination and processing of human semen, 6th ed. 2021. [WHO]
  • [2] Distribution of semen examination results 2020 – A follow up of data collated for the WHO semen analysis manual 2010. Andrology. 2021. doi:10.1111/andr.12983 [PubMed 33528873]
  • [3] American Urological Association / American Society for Reproductive Medicine. Diagnosis and Treatment of Infertility in Men: AUA/ASRM Guideline (2020; Amended 2024). [AUA/ASRM]
  • [4] European Association of Urology. EAU Guidelines on Sexual and Reproductive Health: Male Infertility. [Uroweb]
  • [5] 我が国における男性不妊に対する検査・治療に関する調査研究(平成27年度 厚生労働省 子ども・子育て支援推進調査研究事業). [日本泌尿器科学会]
  • [6] The impact of ejaculatory abstinence on semen analysis parameters: a systematic review. J Assist Reprod Genet. 2018;35:213-220. doi:10.1007/s10815-017-1086-0 [Springer]
  • [7] The effect of 5α-reductase inhibition with dutasteride and finasteride on semen parameters and serum hormones in healthy men. J Clin Endocrinol Metab. 2007;92(5):1659-1665. [Oxford Academic]
  • [8] Chronic treatment with finasteride daily does not affect spermatogenesis or semen production in young men. J Urol. 1999. [Journal of Urology]
  • [9] Finasteride use in the male infertility population: effects on semen and hormone parameters. Fertil Steril. [Fertility and Sterility]
  • [10] Contemporary management of ejaculatory dysfunction. Transl Androl Urol. [Translational Andrology and Urology]
  • [11] Consistent age-dependent declines in human semen quality: a systematic review and meta-analysis. Ageing Res Rev. 2015;19:22-33. doi:10.1016/j.arr.2014.10.007 [PubMed 25462195]
  • [12] Relationship between the duration of sexual abstinence and semen quality: analysis of 9,489 semen samples. Fertil Steril. 2005. [PubMed 15950636]
  • [13] Practice Committee of the American Society for Reproductive Medicine. Optimizing natural fertility: a committee opinion. Fertil Steril. 2022;117:53-63. [ASRM]
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  • [15] Cigarette smoking and semen quality: a new meta-analysis examining the effect of the 2010 World Health Organization laboratory methods for the examination of human semen. Eur Urol. 2016;70:635-645. doi:10.1016/j.eururo.2016.04.010 [PubMed 27113031]
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  • [19] Effect of folic acid and zinc supplementation in men on semen quality and live birth among couples undergoing infertility treatment: a randomized clinical trial. JAMA. 2020;323(1):35-48. doi:10.1001/jama.2019.18714 [PubMed 31910279]
  • [20] Spermatogenesis in man: an estimate of its duration. Science. 1963;140:184-186. [PubMed 13953583]

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

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