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NIPTで陽性と言われたあなたへ伝えたいこと

NIPTの結果の種類

NIPT または非侵襲的出生前検査のための血液サンプル、妊娠中の女性の胎児ダウン症候群の診断

NIPT(新型出生前診断)は、各染色体のDNAの数を測定した値が基準値の範囲内か範囲外で、陽性と陰性を判断しています。
検査結果の値が基準値の範囲内であれば、結果が「陰性」と判定され、染色体異常による先天性疾患の可能性は低くなります。反対に基準値を超えた場合は「陽性」と判定され、染色体異常による先天性疾患の確率が高いといえます。

もう一つは「再検査」という表示が出る場合があります。それは血液中にある赤ちゃんの染色体の量が足りないか、服薬中のお薬のせいで検査できなかった場合です。他にも様々な理由で再検査になる場合もあるので、検査した医療機関に確認をしてください。

NIPTと他の非確定検査との精度の違い

診察をする女性医師

非確定的検査は、NIPT以外にも多くの種類があります。NIPTは非確定的検査の中でも特に精度が高い検査です。
確定検査とほぼ変わらない99%の確率です。

感度については他の非確定的検査との違いを表にまとめました。

出生前診断 検査時期 21トリソミーの感度
中期母体血清マーカー(トリプルテスト、クアドラプルテストなど) 15〜20週 69%(トリプルテスト)
81%(クアドラプルテスト)
NIPT(新型出生前診断) 10週以降 99%
ソフトマーカーを用いた超音波検査 11〜13週 64〜70%
初期血清マーカーとソフトマーカーの組み合わせ(妊娠初期) 11〜13週 82〜87%
絨毛検査 11週目〜14週目 11週目〜14週目

※参考:産婦人科診療ガイドラインー産科編2020

感度は染色体異常の種類によっても異なるため、皆さんがご存知の21トリソミーで比較をしてみました。感度の高い検査で結果が陰性の場合、実際に胎児が染色体異常をもたない確率が高いことを示します。

表の通り、NIPTは他の非確定検査と比べて精度が高くなっています。

もしNIPTの検査結果が陽性だったら

NIPTは非確定検査のため陽性だったとしても、赤ちゃんが先天性疾患と決まったわけではありません。
確定検査である羊水検査や絨毛検査の結果が違ってくる場合もあります。

NIPTを行っている医療機関では羊水検査と絨毛検査を受けるように勧められるでしょう。検査費用を負担してくれるところも多くあります。

NIPT陽性だった先輩ママの体験談

部屋で頭痛・ホルモンバランスの乱れやストレスで悩む日本人女性

この章ではNIPTの検査を受けて陽性だった方の体験談をご紹介します。

結果は残念でしたが、先に知っておく事で心の準備もできましたし、検査して頂いて良かったと思います。
他では日程など難しかったので、ミネルバさんの存在はありがたかったです。次もお願いしたいと思っています。

minerva-clinic.or.jp/nipt/voice2/より引用)

開封してすぐに「羊水検査を受ける方へ」の案内文書が同封されていたため、少し嫌な予感はしていた。でも、みんなに一律入っているのかな、とも思った。
ちがう、陽性判定だから、案内が入っていたのだ。何度も見直しても結果は同じ。
動揺しつつ、英文を読んでみる。「異常が疑われる」と英語で書かれている。どうしたら、どうしたらいいんだろう…

ameblo.jp/a201901262024/entry-12443121065.htmlより引用)

結果ですが…と1枚の紙を机に置かれました。そこには、目を疑う言葉が。「13、18、21番染色体についての検査結果Positive 陽性 13トリソミー」この結果を見ると今でも涙が出ます。

ameblo.jp/lajuj/entry-12759358590.htmlより引用)

やはり皆さん大きなショックを受けているようです。検査を受ける以上、陽性が出る場合もあります。NIPTの受検をお考えの場合、陽性だったらどうすればいいのかをご家族で事前に話し合いをしておくといいかもしれません。

NIPT陽性時にミネルバクリニックでご案内していること

当院では、陽性の結果が出た後のアフターフォローが大切だと考えています。そのため万が一の際にも患者様にとっての最善の選択を選べるようサポートしています。当院のアフターフォローは以下の3つです。

  • ・羊水検査と絨毛検査を受ける費用のサポート
  • ・検査を受ける病院の紹介
  • ・24時間電話でつながるホットラインの開設

羊水検査よ絨毛検査の費用は高額ですので検査結果で動揺している患者様にとって大きな負担です。せめて金銭面だけでもサポートしたいと思って始めました。
次の病院の紹介も負担軽減が理由です。精神的ショックを受けている患者様にとっては重荷となってしまいます。当方でお手伝いできればという気持ちで行っています。
そして最後のホットラインの開設は、遺伝専門医といつでも電話で相談ができるサービスになります。始めた理由は、患者様にとって最良の答えを出すサポートをするためです。

詳細は「NIPTのアフターフォローについて」の記事に掲載していますのでご参照していただけると幸いです。

NIPTで陽性の結果が出た患者様にお伝えしたいこと

産科医と女性

ここまでNIPT(新型出生前診断)で陽性の結果が出た場合について解説をしてきました。陽性が出たら羊水検査か絨毛検査を受けるというのが、他院では大きな流れになっています。

しかし当院では必ずしも羊水検査と絨毛検査を受けるだけが最良の答えだとは思っていません。もし羊水検査や絨毛検査を受け、NIPTと同じ結果が出てしまい中絶を選んだ場合、処置は初期中絶と違って肉体的な負担が大きくなります。しかも法的に死亡手続きをしないといけませんし、赤ちゃんを荼毘に付すのも行う必要があります。

そうなりますとお母さんは罪の意識にさいなまれてしまうかもしれません。そして胎児異常による中絶は心理的な負担が大きいと発表されています。そのため精神的なケアが必要なため、当院ではアフターフォローに力を入れているのです。

もし当院で検査を受けて陽性が出たら臨床認定遺伝専門医が相談を受け付けます。一人で悩まず一緒に患者様にとって最良の答えを一緒に見つけましょう。

※参考記事:妊娠中絶の精神的な影響|胎児異常による中絶は心理的負担が大きいので特にケアが必要

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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