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19-3.染色体異常の検出率の比較

19-3.染色体異常の検出率の比較

2013年と2016年でなにが変わったか?

 

この二つの臨床試験の結果を比べてみましょう。

Variable Tanejaet al.1(n=86,658) Futchet al.2(n=6123)
報告に至った件数 n(%) 85298 5974
異数性なし 83,156(97.5) 5564(93.1) p <0.0001
異数性検出 1858(2.2) 240(4.0)
 21番染色体 1255(1.5) 155(2.6)
 18番染色体 412(0.5)  66(1.1)
 13番染色体 191(0.2) 19(0.3)
異数性疑い 284(0.3) 170(2.8) p <0.0001
 21番染色体 102(0.1) 60(1.0)
 18番染色体 136(0.2) 50(0.8)
 13番染色体 46(0.05) 60(1.0)

この比較表から見て取れること

2013年と比較して、2016年では染色体の数の異常(異数性)が検出される割合が
4%から2.2%に減少しています。

また、異数性が疑われるという症例の割合も2013年が2.8%であるのに対し
2016年では0.3%と有意差をもって減少しています。
このように、検査会社では検査精度を上げるための努力を日々積み重ね、改良に改良を重ねています。

1.Futch T, Spinosa J, Bhatt S, de Feo E, Rava RP, Sehnert AJ. Initial clinical laboratory experience in noninvasive prenatal testing for fetal aneuploidy from maternal plasma DNA samples. Prenat Diagn. 2013;33(6):569-574.
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23592485
2.Taneja PA, Snyder HL, de Feo E, et al. Noninvasive prenatal testing in the general obstetric population: clinical performance and counseling consideration s in over 85,000 cases. Prenat Diagn. 2016; 36(3):237-243.
www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26715197

19-3.染色体異常の検出率の比較

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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