目次
出生前診断はいつからいつまで?
検査時期と選び方を臨床遺伝専門医が解説
Q. 出生前診断はいつから受けられますか?
A. 一般的には妊娠10週からです。
ただし、当院(ミネルバクリニック)では臨床研究として妊娠6週〜9週の早期NIPTに対応しています。確定的検査である羊水検査は15週以降が目安です。それぞれの検査には「受けられる期間(リミット)」があるため、早めのスケジュール確認が重要です。
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NIPT(新型出生前診断) → 一般的には妊娠10週〜(当院は6週から対応) -
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超音波検査(NT測定) → 妊娠11週〜13週6日まで -
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羊水検査(確定診断) → 妊娠15週〜18週頃まで -
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中絶可能期限 → 妊娠21週6日まで(法律上の期限) -
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最新技術COATE法 → 従来NIPTの弱点を克服した第3世代NIPT
1. 【一覧表】出生前診断の種類と検査可能な時期
【結論】 出生前診断は、赤ちゃんの状態を確定させる「確定的検査」と、リスクを判定する「非確定的検査(スクリーニング)」に分かれます。それぞれの検査には「いつから」「いつまで」という期間があり、この期間を逃すと検査を受けられなくなります。
「出生前診断っていつから受けられるの?」「どの検査を選べばいい?」そんな疑問を持つ方は多いでしょう。まずは全体のスケジュールを確認しましょう。
| 検査の種類 | 検査名 | いつから?(開始) | いつまで?(目安) | 結果までの日数 |
|---|---|---|---|---|
| 非確定的検査 (リスク判定) |
NIPT (新型出生前診断) |
一般:妊娠10週〜 ※当院は6週〜可能 |
15〜16週頃推奨 | 約1〜2週間 |
| 超音波検査 (NT測定) |
妊娠11週〜 | 13週6日まで | 当日 | |
| 母体血清マーカー (クアトロテスト) |
妊娠15週〜 | 18週頃まで | 約2週間 | |
| 確定的検査 (診断確定) |
絨毛検査 | 妊娠11週〜 | 13週頃まで | 約2〜3週間 |
| 羊水検査 | 妊娠15週〜 | 18週頃まで | 約2〜3週間 |
非確定的検査と確定的検査の違い
非確定的検査(スクリーニング)
- •
染色体異常の「可能性」を判定
- •
流産リスクがない(採血のみ)
- •
陽性の場合は確定検査が必要
- •
NIPT、NT測定、クアトロテストなど
確定的検査(診断)
- •
染色体異常を「確定」できる
- •
わずかな流産リスクあり(約0.1〜0.3%)
- •
羊水や絨毛を採取して検査
- •
羊水検査、絨毛検査など
2. なぜ「早期の検査」が重要なのか?
【結論】 出生前診断は「時間との勝負」です。検査結果が出るまでの日数と、中絶可能期限(妊娠21週6日)を考慮すると、早期に検査を受けることで「考える時間」と「選択肢」を確保できます。
「まだ早いかな」「もう少し様子を見よう」そう思っているうちに、検査のリミットが迫ってしまうケースは少なくありません。特に、NIPTで陽性だった場合、そこから羊水検査を受け、結果を待つとなると、あっという間に22週が近づいてしまいます。
🩺 院長コラム【時間の壁に苦しまないために】
ミネルバクリニックには、他の病院で「様子を見ましょう」と言われているうちに週数が進み、慌てて来院される方が少なくありません。
NIPTの結果が出るまでには1週間前後かかります。もし陽性だった場合、そこから羊水検査の予約を取り、さらに結果を待つ…となると、あっという間に妊娠22週(中絶手術が可能な期限)が迫ってしまいます。
この「時間の壁」による精神的な圧迫感は、妊婦さんにとって計り知れないストレスです。だからこそ、私は「選択肢と考える時間を十分に確保できる早期検査」にこだわっています。
当院では世界中の論文を精査し、エビデンスに基づき、ご希望の方には妊娠6週・9週からのNIPTを臨床研究として実施しています。
NIPTはなぜ10週から?医学的根拠
NIPTは母体血液中に含まれる胎児由来のcell-free DNA(cfDNA)を分析する検査です。このcfDNAの量(胎児分画)は妊娠週数とともに増加し、一般的には妊娠10週頃から検査に十分な量になります。
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胎児分画とは:母体血液中のcfDNA全体に占める胎児由来DNAの割合
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検査に必要な胎児分画:一般的に4%以上が必要
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10週での平均胎児分画:約10〜15%
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早期NIPT(6〜9週):COATE法などの高感度技術により検査可能
3. 【重要】22週の期限から逆算した検査スケジュール
【結論】 日本の法律では、人工妊娠中絶は妊娠21週6日までと定められています。この期限から逆算すると、NIPTは遅くとも14〜15週まで、羊水検査は16〜17週までに受けることが重要です。
「いつまでに検査を受ければいいの?」という質問をよくいただきます。答えは「できるだけ早く」ですが、具体的なスケジュールを見てみましょう。
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①
妊娠10週:NIPTを受ける
検査結果まで約1〜2週間 -
②
妊娠12週頃:NIPT結果判明
陰性なら安心、陽性なら確定検査へ -
③
妊娠15〜16週:羊水検査を受ける
検査結果まで約2〜3週間 -
④
妊娠18〜19週:確定診断の結果判明
ここから判断・決断の時間 -
⑤
妊娠21週6日:中絶可能期限
この日を過ぎると選択肢がなくなる
⚠️ 注意:上記は理想的なスケジュールです。実際には予約の混雑、再検査の必要性、医療機関の休診日などにより、スケジュールがずれることがあります。余裕を持って早めに行動することが重要です。
検査のタイミングで悩んでいませんか?
「いつ受ければいい?」「どの検査を選べばいい?」
臨床遺伝専門医と直接お話しすることで、最適なスケジュールがわかります。
※オンライン診療も対応可能です
4. NIPT(新型出生前診断)の詳細と最新技術
【結論】 NIPTは、妊婦さんの血液から胎児のDNA断片を調べ、染色体異常の可能性を判定する検査です。流産リスクがなく、高精度(検出率99%以上)であることから、現在最も選ばれている出生前診断です。
NIPTは「新型出生前診断」とも呼ばれ、従来の検査に比べて早期に、高精度で、安全に検査できることが特徴です。特にダウン症候群(21トリソミー)の検出率は99%以上と非常に高い精度を誇ります。
NIPTの検査対象
| 検査項目 | 内容 | 検出率 |
|---|---|---|
| 21トリソミー | ダウン症候群 | 99%以上 |
| 18トリソミー | エドワーズ症候群 | 97〜99% |
| 13トリソミー | パトウ症候群 | 92〜99% |
| 性染色体異常 | ターナー症候群、クラインフェルター症候群など | 検査会社により異なる |
| 微小欠失 | 22q11.2欠失(ディジョージ症候群)など | COATE法で高精度 |
進化するNIPT:第3世代とCOATE法
NIPTの技術は日々進化しています。特に最新の「COATE法」は、従来の検査の弱点を克服した画期的な技術です。
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①
母体と胎児のDNAを区別:
従来法はこれらを混ぜて測定していましたが、COATE法は明確に区別して分析します。 -
②
判定保留の減少:
DNA量が少なくても正確に解析できるため、再検査のリスクが減ります。 -
③
微小欠失も検出:
従来のNIPTでは見逃されがちだった微細な染色体異常も高い精度で検出可能です。
🩺 院長コラム【なぜ当院はCOATE法を採用するのか】
従来のNIPTには「判定保留」という問題がありました。胎児分画が低いと正確な結果が出せず、再検査になってしまうのです。これは妊婦さんにとって大きなストレスです。
COATE法は、母体由来のDNAと胎児由来のDNAを別々に解析することで、この問題を解決しました。これにより、早期の検査でも高い精度を維持でき、当院では妊娠6週からの検査が可能になっています。
私が世界中の論文を精査して選んだ技術です。患者さんに最高の検査を提供したい—その思いで採用を決めました。
5. 確定的検査にも限界がある?モザイクという稀なケース
【結論】 羊水検査は確定的検査としてほぼ100%の診断精度がありますが、極めて稀に「胎盤性モザイク」や「低頻度モザイク」により、赤ちゃん自身と異なる結果が出ることがあります。このような例外を理解するためにも、臨床遺伝専門医によるカウンセリングが重要です。
インターネットで検索すると「羊水検査で陰性だったのに染色体異常があった」という体験談を目にして不安になる方もいらっしゃいます。これは医学的にどう説明されるのでしょうか?
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胎盤性モザイク(CPM):胎盤と胎児で染色体構成が異なるケース。羊水検査は羊水中の胎児由来細胞を調べるため、ほとんど影響しませんが、絨毛検査では注意が必要です。
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低頻度モザイク:体の細胞のごく一部だけが染色体異常を持つケース。通常の検査では検出されにくいことがあります。
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発生頻度:非常に稀(1%未満)ですが、知識として知っておくことは大切です。
このような稀なケースがあるからこそ、機械的に検査結果を渡すだけでなく、レアケースも含めて説明できる臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングが重要なのです。
💡 詳しく知りたい方へ
羊水検査と染色体異常の関係についてより詳しく知りたい方は、「羊水検査したのにダウン症」と言われるケースの真相【専門医解説】をご覧ください。
6. 認証施設と非認証施設:どちらを選ぶべき?
【結論】 クリニック選びで迷うのが「認証施設」と「非認証施設」の違いです。認証施設は検査項目や対象者に制限がありますが、非認証施設は年齢制限なし・検査項目も多いのが特徴。ただし、非認証施設を選ぶ際は臨床遺伝専門医がいるかどうかが重要な判断基準です。
「認証施設のほうが安心?」「非認証施設は大丈夫?」そんな疑問を持つ方は多いでしょう。それぞれの特徴を正しく理解して、自分に合った施設を選びましょう。
| 比較項目 | 一般的な認証施設 | ミネルバクリニック(非認証) |
|---|---|---|
| 年齢制限 | 35歳以上が基本 | 年齢制限なし |
| 検査項目 | 3つのトリソミーのみ (13, 18, 21番) |
全染色体、微小欠失など多数 |
| 検査開始時期 | 妊娠10週〜 | 妊娠6週〜(臨床研究) |
| 担当医師 | 産婦人科医 (遺伝専門とは限らない) |
臨床遺伝専門医(院長)が直接対応 |
| 確定検査 | 他院紹介が多い | 院内で羊水検査まで対応 |
| 夫婦同伴 | 必須の場合が多い | 妊婦さんお一人でもOK |
🩺 院長コラム【私が「非認証」でも専門医としてやる理由】
認証施設のルールでは、検査できる項目が限られています。しかし、患者さんが本当に知りたいのは「3つの染色体」だけでしょうか?もっと稀な疾患や、より詳しい情報を知りたいと願うのは親として当然のことです。
多くの非認証施設は「採血して検査会社に投げるだけ」で、医師が遺伝の知識を持っていないことが問題視されています。ミネルバクリニックは違います。「大学病院レベルの遺伝診療を、町のクリニックの手軽さで」提供する。それが、臨床遺伝専門医である私が、あえて非認証という立場で、自由かつ高度な検査を提供し続ける理由です。
ミネルバクリニックのサポート体制
🏥 院内で確定検査まで対応
2025年6月より産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査も院内で実施可能に。転院の必要がなく、心理的負担を軽減できます。
💰 互助会で費用面も安心
互助会(8,000円)に加入いただくと、陽性時の確定検査(羊水検査)費用を全額カバー。上限なしで安心です。
よくある質問(FAQ)
🏥 後悔のない選択をするために
出生前診断を受ける時期は限られています。「もっと早く動けばよかった」と後悔しないためにも、妊娠がわかったら早めに情報を集め、パートナーと話し合ってください。
ミネルバクリニックでは、オンライン診療で全国どこからでも、臨床遺伝専門医である私、仲田洋美と直接お話しいただけます。
参考文献
- [1] American College of Obstetricians and Gynecologists. Screening for Fetal Chromosomal Abnormalities: ACOG Practice Bulletin, Number 226. Obstet Gynecol. 2020;136(4):e48-e69. [PubMed]
- [2] Gil MM, et al. Analysis of cell-free DNA in maternal blood in screening for fetal aneuploidies: updated meta-analysis. Ultrasound Obstet Gynecol. 2017;50(3):302-314. [PubMed]
- [3] Bianchi DW, et al. DNA sequencing versus standard prenatal aneuploidy screening. N Engl J Med. 2014;370(9):799-808. [PubMed]
- [4] Norton ME, et al. Cell-free DNA analysis for noninvasive examination of trisomy. N Engl J Med. 2015;372(17):1589-1597. [PubMed]
- [5] International Society for Prenatal Diagnosis. Position Statement on Genome-Wide Sequencing for Fetal Diagnosis. Prenat Diagn. 2018;38(6):406-410. [PubMed]
- [6] Society for Maternal-Fetal Medicine. The use of chromosomal microarray analysis in prenatal diagnosis. Am J Obstet Gynecol. 2016;215(4):B2-B9. [PubMed]
- [7] 日本産科婦人科学会. 出生前に行われる遺伝学的検査および診断に関する見解. [日本産科婦人科学会]
- [8] 日本医学会. NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針. [日本医学会]
- [9] 厚生労働省. 出生前検査に関する情報提供. [厚生労働省]
- [10] Gregg AR, et al. Noninvasive prenatal screening for fetal aneuploidy, 2016 update: a position statement of the American College of Medical Genetics and Genomics. Genet Med. 2016;18(10):1056-1065. [PubMed]


