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胎児ドックとNIPTはどっちを受ける?エコーと血液検査の違い・両方受ける意味と順番を比較表で解説

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。出生前検査と遺伝カウンセリングを専門としています。

胎児ドックとNIPT、どっちを受ければいいのかと迷う方は少なくありません。先に答えをお伝えすると、この2つは優劣を比べる検査ではなく、調べているものが違う検査です。胎児ドックは超音波(エコー)で赤ちゃんの形と発育を、NIPTはお母さんの血液で赤ちゃんの染色体の数を調べます。片方がもう片方の代わりになることはありません。この記事では、違いを比較表で整理したうえで、どちらを受けるか迷うときの考え方、両方受ける意味、受ける順番までを説明します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約18分
🧬 胎児ドック・NIPT・出生前検査
★ 臨床遺伝専門医監修
  • ➤胎児ドックとNIPTが、それぞれ何を調べている検査なのか
  • ➤時期・精度・費用の違い(比較表)
  • ➤妊婦健診のエコー・胎児ドック・4Dエコーの違い
  • ➤NIPTを受けても超音波検査が必要な理由と、両方受ける意味
  • ➤受ける順番と、結果が出たあとの確定検査までの流れ
  • ➤ダウン症候群だけで大丈夫?NIPTで調べる範囲の考え方

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. 胎児ドックとNIPTは、どっちを受ければいい?

知りたいことで決まります。染色体の数の変化(ダウン症候群など)を知りたいならNIPT、心臓や手足などの形を知りたいなら胎児ドックです。どちらも結果だけで診断が確定する検査ではありません。

🔍 Q. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?

それで十分とは言い切れません。ご家族の子育ての負担を大きく左右するのは、知的障害の程度より、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった行動の問題だとわかっています。こうした問題を伴いやすい微小欠失症候群や単一遺伝子疾患は、超音波で手がかりが見えるとは限らず、三大トリソミーだけの検査では調べられません。当院のNIPTは、こうした病気まで調べられます。

👶 Q. 両方受けた方がいい?

両方受けなければならない決まりはありません。ただ、調べる対象が違うので、染色体と形の両方を知りたい場合は、両方を受けてはじめて両方を見たことになります。費用と、何を知りたいかで決めてください。

📅 Q. 受ける順番は?

NIPTは採血だけで受けられ、時期の幅が広い検査です。初期の超音波検査は妊娠11週0日〜13週6日と期間が決まっているため、NIPTを先に受け、この期間に超音波検査、さらに中期にもう一度超音波検査、という流れが組みやすくなります。

ダウン症候群だけで大丈夫ですか?

胎児ドックで形を、NIPTで染色体を見るとして、そのNIPTで「どこまで調べるか」も選べます。当院のNIPTは、子育ての負担につながりやすい微小欠失症候群や単一遺伝子疾患まで調べられ、どの範囲にするかは、90分の受診枠の中で臨床遺伝専門医と一緒に決められます。

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胎児ドックとNIPTはどっちを受ける?答えは「調べるものが違う」

胎児ドックは、超音波検査で赤ちゃんの体の形や発育を詳しく見る検査です。NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査。新型出生前診断とも呼ばれます)は、お母さんの血液に混ざっている胎盤由来のDNAの断片を分析して、赤ちゃんの染色体の数に変化がある可能性を調べる検査です。片方は「形」、もう片方は「染色体」を見ているので、どちらが優れているかという比べ方はできません。

国の専門委員会の報告書は、出生前検査を、結果で診断が確定する「確定的検査」(羊水検査・絨毛検査)と、確定できない「非確定的検査」に分けています。NIPTも胎児超音波検査も、母体血清マーカー検査やコンバインド検査とともに非確定的検査に入ります[1]。つまり、胎児ドックもNIPTも、結果だけで診断が決まる検査ではないという点は共通しています。

もう一つ知っておきたいのは、それぞれが見ている範囲です。同じ報告書によると、生まれつきの病気(先天性疾患)は赤ちゃんの約3〜5%にみられ、そのうち染色体の変化によるものは25%程度です。NIPTの基本の対象である13・18・21番のトリソミーは、その染色体疾患の70%程度を占めます[1]。NIPTの基本検査が対象にしているのは、数多くある先天性疾患の一部ということになります。

💡 用語解説:非確定検査と確定検査

非確定検査は「可能性が高いか低いか」を調べる検査で、スクリーニング検査とも呼ばれます。NIPT、胎児ドック(胎児超音波検査)、コンバインド検査、クアトロ検査がこれに当たります。確定検査は、羊水(ようすい)や絨毛(じゅうもう)を採って赤ちゃん由来の細胞を直接調べ、診断を確定させる検査です。

知りたいこと別の早見表

どちらを受けるか迷ったときは、検査の名前から考えるより、「自分は赤ちゃんの何を知りたいのか」から考えると整理しやすくなります。染色体のことなのか、体の形のことなのか、その両方なのかで、向いている検査が変わります。

🔎 知りたいことと、対応する検査

知りたいこと 対応する検査 知っておきたい点
ダウン症候群など染色体の数の変化 NIPT 陽性のときは確定検査が必要
心臓・脳・手足など体の形 胎児ドック(超音波検査) 時期によって見えるものが違う
染色体も形も両方 両方を組み合わせる それぞれ別の時期に受ける

※どの検査を受けても、すべての先天性疾患がわかるわけではありません。

たとえば「年齢が上がってきたので染色体のことが気になる」という場合に、超音波検査だけを受けても、知りたいことへの答えとしては十分ではありません。反対に「心臓の形に変わりがないかを知りたい」という場合に、NIPTを受けても答えは出ません。検査の名前ではなく、知りたい内容に検査を合わせるという順番で考えてください。

胎児ドックとNIPTの違いを比較表で確認

2つの検査の違いを、調べるもの・方法・時期・結果の出方・費用の順に並べました。表のあとで、とくに誤解されやすい「時期」と「精度」を説明します。

📊 胎児ドックとNIPTの違い

項目 胎児ドック(超音波検査) NIPT
調べるもの 体の形と発育 染色体の数の変化
方法 超音波(エコー) お母さんの採血
受ける時期 妊娠11週ごろ以降。初期は11週0日〜13週6日、中期は18〜24週 一般に妊娠9〜10週ごろ以降
結果の出方 所見の有無、染色体については確率 陽性・陰性・判定保留
位置づけ 非確定検査 非確定検査
費用の目安 おおむね3〜5万円 おおむね10〜20万円(調べる範囲で変わる)
検査による流産のリスク なし なし
わからないこと 染色体の変化を確定すること 体の形の変化

※費用は自由診療のため施設によって異なります。時期の区分は報告書と研究の対象週数によります[1]。

調べるものの違い:形と発育か、染色体か

染色体は、遺伝情報が収められている細胞の中の構造で、ヒトでは通常46本あります。NIPTは、このうち特定の染色体が1本多い状態(トリソミー)などがないかを、血液中のDNA断片の量の偏りから推定します。報告書は、NIPTについて染色体の数の変化を把握するものであり、体の形の異常や合併症の有無、症状の程度を判断するものではないとしています[1]。

一方、胎児ドックは超音波の画像で心臓・脳・顔・おなか・手足などを順番に観察します。染色体そのものは超音波では見えません。ただし、染色体に変化がある赤ちゃんに見られやすい所見を手がかりに、染色体の変化の確率を計算することはできます。ダウン症候群については、ダウン症候群(21トリソミー)の解説を、18番・13番については18トリソミー・13トリソミーのページをご覧ください。

受けられる時期の違い

NIPTは、一般に妊娠9〜10週ごろ以降の採血で行われます[1]。当院では、妊娠6〜8週は臨床研究として、9週以降は通常の検査としてお受けしています。採血だけで済むため、受けられる時期の幅は超音波検査より広くなります。詳しい週数はNIPTはいつからいつまで受けられるかで説明しています。

胎児ドックは妊娠11週ごろ以降に行われる検査です[1]。初期の検査は、首の後ろのむくみ(NT)などを測って染色体の変化の確率を計算するため、妊娠11週0日〜13週6日という決まった期間に行われます。この期間を過ぎると、NTを使った確率の計算は対象の週数から外れます。体の形については、臓器が育ってくる中期(妊娠18〜24週)の検査が中心になります。初期・中期・後期で何を見るのかは胎児ドックとはで詳しく説明しています。

精度の違い:同じものさしでは比べられない

「NIPTは99%、胎児ドックは80%」という比べ方を見かけますが、この数字は条件をそろえて読む必要があります。NIPTについては、多数の研究をまとめた解析で、赤ちゃんが1人の妊娠の場合、21トリソミーの検出率は99.7%、偽陽性率は0.04%と報告されています。18トリソミーの検出率は約98%、13トリソミーは99.0%ですが、13トリソミーは症例数が少なく、数字の幅が大きくなっています[2]。

超音波検査では、NTの増加を手がかりにした場合、21トリソミーの検出率は76.8%、そのときの偽陽性率は4.2%でした。これに血液検査(血清マーカー)を組み合わせると、偽陽性率5.0%で87.0%になります[3]。約10.9万人を対象にした検証では、超音波と血液検査を組み合わせた検査で、21・18・13トリソミーの検出率がそれぞれ90%・97%・92%(偽陽性率4%)でした[4]。

ここで大切な点が2つあります。1つめは、これらは染色体の変化を見つける力を比べた数字であり、体の形を見つける力の比較ではないことです。形についてはNIPTでは調べられないので、比べること自体ができません。2つめは、検出率は集団全体の数字で、一人ひとりの確率をそのまま表すものではないことです。NIPTの陽性が実際に当たっている割合(陽性的中率)は、年齢が若いほど低くなる傾向があります[1]。

そのため、NIPTで陽性になっても、それだけで決めてしまわず、確定検査で本当にそうかを確かめてから考えることが前提になります。当院では、その確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで院内で受けられます。陽性的中率の読み方は、次の記事で詳しく説明しています。

費用の違い(目安)

胎児ドックもNIPTも健康保険の対象ではなく、費用は施設が決めています。目安としては、胎児ドックがおおむね3〜5万円、NIPTがおおむね10〜20万円です。NIPTは、13・18・21番だけを調べるのか、ほかの染色体や微小な欠失まで調べるのかで金額が変わります。

費用を比べるときは、金額だけでなく、検査前後の説明や、陽性だったときの確定検査の費用が含まれているかも確かめてください。検査ごとの費用は出生前診断の費用一覧に、当院の料金はNIPTの費用・料金にまとめています。調べる範囲と費用の関係は、ダウン症候群だけで大丈夫?の章でプランごとに整理しています。

エコー(超音波検査)も出生前診断のひとつ

「出生前診断」と聞くとNIPTや羊水検査を思い浮かべる方が多いのですが、胎児の形態評価を目的として行う超音波検査も、おなかの赤ちゃんの状態を調べる出生前検査のひとつです[1]。なお、報告書は、非確定検査の結果が診断であるかのように受け取られないよう、「出生前検査」と「出生前診断」という言葉を使い分けています[1]。この記事でも、超音波検査やNIPTは、診断を確定する前の段階の検査として説明します。

妊婦健診のエコー・胎児ドック・4Dエコーの違い

同じ超音波でも、目的によって3つに分けて考えると理解しやすくなります。1つめは妊婦健診で行われる通常の超音波検査です。主な目的は赤ちゃんの発育や胎位、羊水量などを確認することで、系統的な胎児形態スクリーニングとは目的や観察項目が異なります。ただし、健診の途中で偶然、形の変化や気になる所見が見つかることはあります[1]。

2つめが胎児ドックです。報告書では「胎児超音波検査」と呼ばれ、形の異常などを確かめることを目的に、時間をかけて全身を観察する検査とされています。胎児精密超音波検査、胎児スクリーニングという名前で行っている施設もあります[1]。

3つめが4Dエコーです。赤ちゃんの顔や動きを立体的な動画で見るもので、形の異常を系統立てて調べる胎児ドックとは目的が違います。当院のNIPTには4Dエコーが料金に含まれていますが、これは胎児ドックではありません。形について詳しく調べたい場合は、胎児ドックを行っている施設で受けることになります。

エコーで見つけやすいもの・見つけにくいもの

超音波検査には、時期によって見つけやすいものと見つけにくいものがあります。約10万人の妊娠を調べた研究では、染色体の変化を除いた赤ちゃんの異常は1.7%に見つかり、そのうち初期(11〜13週)の超音波で見つかったのは27.6%、中期が53.8%、後期または生まれたあとが18.6%でした。この研究は、初期の段階でいつも見つかるものもあれば、初期には見つけられないものもあるため、検出率を1つの数字で表すのは適切でないと結んでいます[5]。

多くの研究をまとめたコクランレビューも、初期の超音波は命に関わる異常や一部の重い異常を早く見つける力は高い一方で、全体として見つけられる割合には限りがあるとしています。初期と中期(18〜24週)の2回を組み合わせると、ほとんどの形の異常を24週より前に高い割合で見つけられるという結果でした[6]。

見え方は、妊娠週数のほか、赤ちゃんの向きや検査をする人の技量にも左右されます。報告書も、超音波検査は手技に慣れるまで時間がかかり、検査をする人によって技量に差があることを指摘しています[1]。たとえば口蓋裂(こうがいれつ)は超音波で見つけにくい代表的なもので、口蓋裂はエコーでいつわかるかで週数ごとに説明しています。

また、超音波で所見がなくても、染色体の変化がないとは言えません。この点はエコーで異常なしでもダウン症候群の可能性は残るのかで詳しく扱っています。

💡 用語解説:形態異常(けいたいいじょう)

体の形やつくりが、通常と違って作られている状態のことです。心臓の壁に穴がある、指の数が多い、くちびるがつながっていない、といったものが含まれます。染色体の変化が原因のこともあれば、染色体は通常どおりのこともあります。

NIPTを受けても胎児ドック(超音波)が必要な理由

「NIPTが陰性だったので、もう調べることはない」と考える方がいますが、NIPTの陰性が示しているのは、調べた染色体については変化の可能性が低いということです。体の形については、NIPTは何も調べていません。NIPTでわかる範囲はNIPTでわかること・わからないことに整理しています。

NIPTではわからない「形の異常」

生まれつきの形の異常のなかで最も多いのは、心臓のつくりの異常(先天性心疾患)です。世界の研究をまとめた解析では、先天性心疾患は主要な先天異常のほぼ3分の1を占め、1995年以降の報告では生まれた赤ちゃん1,000人あたり9.1人にみられました[7]。

心臓のほかにも、脳や脊髄のつくりの異常、口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)、おなかの壁や消化管の異常、手足や指の異常などがあります。これらの多くは染色体の数が通常どおりでも起こるため、NIPTが陰性であっても見つかることがあります。形の異常の全体像は先天異常とはで、心臓については先天性心疾患のページで説明しています。

形の異常を生まれる前に知っておく意味は、生まれたあとの治療の準備にあります。報告書も、出生前に赤ちゃんの状態を知ることで、生まれてすぐの治療につなげたり、対応できる施設を選んだりできることを挙げています[1]。

エコーで多指症が見つかったら染色体異常の可能性は?

多指症(たししょう)は、手や足の指が通常より多い状態です。超音波で見つかると、染色体の変化を心配される方が多くいます。17,760人の超音波検査を調べた研究では、多指症は26人に見つかり、ほかに所見のなかった16人は全員、染色体が通常どおりでした[8]。ただし人数の少ない研究なので、ここから割合を言い切ることはできません。

一方、13トリソミーなどでは、多指症が脳や心臓の異常と一緒に見つかることがあります。つまり、多指症だけなのか、ほかの所見もあるのかで意味が変わります。多指症がある=ダウン症候群、ということではありません。

超音波で形の異常が見つかったときに、次にどの検査を選ぶかも大切です。国際的な超音波の学会(ISUOG)の合意声明は、超音波で異常が見つかったときや、首の後ろのむくみが大きく増えているときには、NIPTを勧めるべきではないとしています[9]。NIPTでは調べられない染色体の変化が残るため、羊水検査などの確定検査で調べることが検討されます。

💡 用語解説:ソフトマーカー

それ自体は赤ちゃんの異常ではないものの、見つかった場合に染色体の変化などがある確率が上がるとわかっている超音波の所見のことです。首の後ろのむくみ(NT)が代表です。ソフトマーカーがあっても、染色体が通常どおりのことは多くあります。詳しくはソフトマーカーのページをご覧ください。

NIPTが陰性でも首のむくみ(NT)を指摘されたら

NTは、妊娠初期の赤ちゃんの首の後ろに見える、液体がたまった部分の厚みのことです。NIPTが陰性だったあとの超音波でNTの増加を指摘されることがあります。この場合、13・18・21トリソミーの可能性は低いと考えられますが、それ以外の原因は残ります。

NTが増加していて(多くの研究では3.5mm以上)、通常の染色体検査では変化が見つからなかった赤ちゃんを集めた解析では、染色体のより細かい過不足を調べるマイクロアレイ検査を加えると、5.0%で新たに変化が見つかりました[10]。NTの増加は、染色体の数の変化だけでなく、細かい過不足や心臓の異常などとも関係するためです。

このため、NIPTが陰性でもNTの増加があるときは、確定検査や心臓の詳しい超音波検査が検討されます。NTの基準や経過は首のむくみ(NT)とはに、実際の質問への回答はNIPT陰性で、胎児ドックでNT肥厚と三尖弁逆流を指摘された場合にまとめています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「どっちが上か」ではなく「何を見ているか」】

胎児ドックとNIPTを比べるとき、99%と80%という数字だけが並べられることがあります。けれども、この2つの数字は染色体の変化を見つける力を比べたもので、心臓や手足の形については何も語っていません。

臨床遺伝専門医の立場から見ると、検査を選ぶ前に確かめておきたいのは「この検査は何を見ていて、何を見ていないのか」です。見ていない部分について結果が何も言っていないことを知っていれば、陰性や「所見なし」という結果を、実際より大きな意味に受け取らずに済みます。

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胎児ドックとNIPTは両方受けた方がいい?

両方受けなければならないという決まりはありません。ただ、ここまで見てきたとおり2つの検査は調べる対象が違うので、染色体と形の両方について知りたい場合は、両方を受けることに意味があります。どちらか一方だけで済ませる場合は、もう一方の対象については調べていない、ということを知ったうえで選んでください。

両方受ける意味:補い合う関係

ISUOGの合意声明は、NIPTを受けるつもりがあるかどうかにかかわらず、すべての妊婦さんに初期の超音波検査を提供すべきであり、NIPTは初期の超音波検査の代わりにはならないとしています[9]。染色体の数についてはNIPTのほうが検出率が高く、形については超音波でなければ調べられないからです。

2つを組み合わせると、NIPTで染色体の数の変化の可能性を調べ、超音波で形と発育を確かめることになります。そして、NIPTが陰性でも超音波で所見があれば確定検査を考える、NIPTが陽性であれば超音波で赤ちゃんの状態を確かめたうえで確定検査に進む、というように、片方の結果がもう片方の結果の読み方を助けます。

ただし、両方受けてもすべてがわかるわけではありません。報告書は、どの検査を受けるかについて医療者が特定の検査へ誘導するのは適当でなく、何を知りたいのかを確かめたうえで選ぶことを支援すべきだとしています[1]。

片方だけにするときの考え方(場面別)

費用や時期の都合で片方だけにする場合は、場面ごとに次のように考えられます。どれが正解ということではなく、何を優先するかで選び方が変わります。

🧭 場面ごとの考え方

場面 考え方
染色体の数の変化を知りたい NIPTが対応する。形については妊婦健診の超音波で確認を続ける
心臓や手足など形を知りたい 胎児ドックが対応する。中期の検査で見えるものが増える
費用を抑えたい 先に「何を知りたいか」を決め、それに対応する検査を1つ選ぶ
妊娠13週を過ぎている NIPTは受けられる。形は中期の超音波で調べる
超音波ですでに所見がある NIPTではなく確定検査が検討される

胎児ドックを受けるかどうか自体を迷っている方は、胎児ドックは受けるべき?で、受ける人の割合や決め方を説明しています。

超音波と採血を組み合わせるコンバインド検査

胎児ドックとNIPTのあいだに位置する検査として、コンバインド検査があります。妊娠11〜13週に、超音波検査と採血(血清マーカー)を組み合わせて、13・18・21トリソミーの確率を計算する検査です[1]。先ほどの検証研究では、21トリソミーの検出率は偽陽性率4%で90%でした[4]。

NIPTより費用を抑えられることが多い一方、染色体の変化を見つける力はNIPTのほうが高く、偽陽性も多くなります。検査のしくみと費用はコンバインド検査のページで説明しています。

受ける順番とスケジュール

両方受ける場合は、それぞれの検査に受けられる時期があるので、妊娠がわかった早い段階で予定を立てておくと進めやすくなります。全体の流れは次のとおりです。

① NIPT採血。一般に9〜10週ごろ以降
▶
② 初期の超音波11週0日〜13週6日
▶
③ 中期の超音波18〜24週。形を詳しく見る
▶
④ 確定検査陽性や所見があるとき

NIPT→初期の超音波→中期の超音波

NIPTは採血だけで受けられ、初期の超音波検査より早い週数から受けられます。そのため、先にNIPTを受け、妊娠11週0日〜13週6日のあいだに初期の超音波検査を受ける、という順番が組みやすくなります。初期の超音波検査を先に受け、その結果を見てからNIPTを受けるという順番でも差し支えありません。

大切なのは、初期の検査で所見がなくても、中期の超音波検査を受けることです。先ほどの研究のとおり、形の異常の半分以上は中期になってから見つかっています[5]。心臓や指などの細かいつくりは、赤ちゃんが育ってからのほうがよく見えるためです。

順番を考えるときにもう一つ気にかけたいのが、結果が出たあとの時間です。NIPTが陽性だった場合や超音波で所見があった場合は確定検査に進みますが、確定検査にも受けられる週数があります。NIPTの結果が出るまでの目安はプランによっては3〜4週間なので、予定に余裕をもたせる意味でも、早めに決めておくことをお勧めします。

初期の時期を過ぎてしまったら

妊娠13週6日を過ぎた場合、NTなどを使った初期の確率計算は対象の週数から外れますが、できることはあります。染色体についてはNIPTを受けることができますし、形については中期の超音波検査で調べられます。初期を逃したからといって、何も調べられなくなるわけではありません。

また、妊娠15〜20週には、採血だけで行うクアトロ検査(母体血清マーカー検査)という選択肢もあります[1]。21トリソミー・18トリソミーと、神経管閉鎖障害の確率を計算する検査です。検査の内容と結果の見方はクアトロ検査とはで説明しています。

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どちらも非確定検査:結果が出たあとの流れ

胎児ドックで所見があった場合も、NIPTが陽性だった場合も、それだけで診断が決まるわけではありません。診断を確定するには、赤ちゃん由来の細胞を直接調べる確定検査が必要です。

所見あり・陽性のあとは確定検査へ

確定検査には羊水検査と絨毛検査があります。報告書によると、羊水検査は妊娠15週以降に行い、検査による流産はおよそ300〜500人に1人とされています。絨毛検査は妊娠11〜14週に行い、流産はおよそ100人に1人とされていますが、おなかから針を刺す方法ではリスクは羊水検査と同じ程度と報告されています[1]。

海外の研究をまとめた解析では、検査によって上乗せされる流産のリスクは羊水検査で0.30%、絨毛検査で0.20%でした。もともとの流産のリスクが同じ程度の人どうしで比べると、検査による明らかな上乗せは認められませんでした[11]。数字に幅があるのは、研究の年代や対象が違うためです。

絨毛検査は早い週数で受けられますが、胎盤の細胞を調べるため、胎盤だけに染色体の変化がある場合(胎盤限局性モザイク)には、羊水検査での確認が必要になります[1]。当院では羊水検査・絨毛検査を院内で行っており、主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。詳しくは当院の羊水検査・絨毛検査をご覧ください。NIPTが陽性だったときの進み方はNIPT陽性だったらにまとめています。

受ける前に決めておきたいこと

検査を受ける前に、陽性や所見ありの結果が出たらどうするかを、パートナーと話しておくことが大切です。結果を受け取ってから考え始めると、確定検査の週数や気持ちの整理の時間が足りなくなることがあります。報告書も、検査を受ける前に、検査でわかることとわからないこと、結果が出たあとの選択肢について説明を受ける必要があるとしています[1]。

この説明と話し合いの場が遺伝カウンセリングです。検査の名前や精度の数字だけで決めるのではなく、結果が自分たちにとって何を意味するのかを確かめてから受けるようにしてください。

ダウン症候群だけで大丈夫? ― 「値段」ではなく「調べられる範囲」で選ぶ

胎児ドックかNIPTかを考えるとき、まず頭に浮かぶのはダウン症候群のことだという方は少なくありません。けれども、出生前検査で調べる病気は、ダウン症候群に限らず、どれも赤ちゃんとご家族のこれからの暮らしに深くかかわるものです。そのなかで、ご家族の子育ての負担を最も大きく左右しているのは、知的障害の程度そのものよりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった「行動の問題」であることがわかってきました[12]。行動の問題を伴いやすい病気には、ダウン症候群よりも、微小欠失症候群や単一遺伝子疾患が多く含まれます[12][13]。これらは超音波で必ず手がかりが見えるとは限らず、三大トリソミーだけを調べるNIPTでも調べられません。

子育ての負担を左右する「行動の問題」

知的障害を伴うまれな病気のお子さんを育てるご家族について、これまでの研究をまとめた報告があります。それによると、スミス・マゲニス症候群、ウィリアムズ症候群、プラダー・ウィリー症候群のご家族では、ダウン症候群のご家族に比べて子育てのストレスが高い傾向がみられました[12]。ストレスの大きさと最も強く結びついていたのは、知的障害の重さではなく、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題でした[12]。また、病気ごとに行動の特徴を調べた研究では、他人への攻撃的な行動はアンジェルマン症候群とスミス・マゲニス症候群に、自傷はコルネリア・デ・ランゲ症候群、スミス・マゲニス症候群、プラダー・ウィリー症候群に多くみられています[13]。

当院のNIPTでは、スミス・マゲニス症候群、プラダー・ウィリー症候群、アンジェルマン症候群をすべてのプラン(スタンダードからインペリアルまで)で、コルネリア・デ・ランゲ症候群をダイヤモンドプランとインペリアルプランで、ウィリアムズ症候群を双子マックスプランとインペリアルプランで調べられます。胎児ドックとNIPTのどちらで何を見るかを考えるのと同じように、NIPTの中で「ダウン症候群だけを調べればよいのか」も、検査を選ぶ前に考えておいていただきたい点です。

22q11.2欠失症候群を調べる意味

22q11.2欠失症候群は、おなかの赤ちゃんのおよそ1,000人に1人にみられ、微小欠失症候群のなかで最も多い病気です[14]。ほとんどは親から受け継いだものではなく新たに起こる変化なので、お母さんの年齢とは関係なく起こります[14]。心臓の病気、免疫の働きの低下、低カルシウム血症、口蓋裂、発達の遅れなどを伴うことがあり、自閉スペクトラム症を伴う割合も一般より高いと報告されています[14]。心臓の病気を伴う場合は胎児ドックで手がかりが見えることもありますが、心臓に変化がないこともあるため、超音波だけで見分けられるわけではありません。

米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)は、年齢にかかわらずすべての妊婦さんに、22q11.2欠失症候群のNIPTを提供することを提案しています[15]。一方で、米国母体胎児医学会(SMFM)は、22q11.2欠失を調べる場合は検査前に十分な説明を受けて選ぶことを求めており、学会によって考え方が分かれる項目です。だからこそ、検査前の遺伝カウンセリングが大切になります。微小欠失は数の異常に比べて陽性的中率が低めなので、陽性のときは確定検査で確かめます。生まれる前にわかっていれば、出産する施設を選んだり、生まれてすぐに心臓やカルシウム、免疫の検査を受けられるよう準備したりできます。当院では、スタンダードプランから22q11.2欠失症候群を調べられます。

1つの病気あたりで考えると

出生前検査は、生まれてくる赤ちゃんとご家族のその後を左右するかもしれない検査です。費用の安さだけを物差しにしてよいのか、一度立ち止まって考えてみてください。たとえば、三大トリソミーだけを調べる検査を仮に10万円とすると、調べる病気は3つなので、1つの病気あたりは約3万3千円です。

これに対して、当院のインペリアルプランが調べるのは、全常染色体と性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、202の単一遺伝子疾患です。性染色体の数の異常を含めて数えられる病気だけで320になり、1つの病気あたりにすると約1,700円です。そのうえ、5Mbを超える欠失・重複はすべての染色体が対象なので、実際には数えきれないほどの変化を見ていることになります。

プラン 主に調べる範囲 数えた病気の数 1つの病気あたり
三大トリソミーだけを調べる検査
(仮に10万円とした場合)
13・18・21トリソミー 3 約33,333円
スタンダード
(220,000円)
13・18・21トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失6種類7疾患 14 約15,714円
プレミアム
(264,000円)
13・18・21・15・16・22トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失12種類13疾患 23 約11,478円
ダイヤモンド
(407,000円)
プレミアムの範囲+単一遺伝子56 79 約5,152円
双子マックス
(440,000円)
全常染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常 114+α 約3,860円
インペリアル
(550,000円)
全常染色体の数の異常、性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常、単一遺伝子202疾患 320+α 約1,719円

※価格は事前学習動画を見て来院した場合の当日割引後の税込価格です。最新の料金は料金ページをご確認ください。※病気の数は、数の異常・微小欠失・重複・単一遺伝子疾患を1つずつ数えたものです。性染色体の数の異常は4種類(ターナー症候群・クラインフェルター症候群・トリプルX症候群・XYY症候群)として数えています(性染色体を調べるのはスタンダード・プレミアム・ダイヤモンド・インペリアル。双子マックスは調べません)。5Mbを超える構造異常は数に入れていないため、双子マックスとインペリアルは実際にはさらに多くの変化を調べています。※『三大トリソミーだけを調べる検査』は計算のための仮の例で、特定の施設の価格ではありません。

ただし、調べる病気の数が多いほど良い検査、というわけではありません。調べる範囲が広がれば、陽性になる可能性も、確定検査が必要になる場面も増えます。どこまで調べたいかはご家族によって違うので、当院では、90分の受診枠の中で常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、どのプランが合うかを一緒に考えます。料金の詳細はNIPTの費用・料金をご覧ください。

ミネルバクリニックのNIPTでできること

当院では、90分の受診枠の中で、常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。妊娠6〜8週は臨床研究として、9週以降は通常の検査としてNIPTをお受けしています。NIPTの料金には4Dエコーが含まれますが、形の異常を調べる胎児ドックは行っていません。

NIPTが陽性または判定保留だった場合は、院内で羊水検査・絨毛検査を受けることができ、主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。当院でNIPTを受ける方は全員、互助会(1回の検査につき8,000円)に加入していただきます。陽性または判定保留のあと、院長のカウンセリングを経て当院の指示で受けた羊水検査・絨毛検査の費用は、互助会が全額を負担します(上限なし)。入院費とマイクロアレイ検査、性染色体の数の変化が陽性だった場合などは対象外です。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【結果のあとを先に考えておく】

胎児ドックもNIPTも、受けること自体は難しくありません。難しいのは、陽性や「所見あり」という結果を受け取ったあとです。確定検査を受けるのか、いつ受けるのか、結果をどう受け止めるのかを、限られた週数のなかで決めることになります。

だからこそ、検査を選ぶ段階で「この結果が出たら次に何をするか」まで見通しておくことをお勧めします。どの検査を受けるかは、検査の性能だけでなく、結果が出たあとに確定検査まで進める体制があるかどうかも含めて決めるものだと考えています。

🏥 NIPTを検討している方へ

ミネルバクリニックでは、90分の受診枠の中で臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、どこまで調べるかを一緒に決めています。陽性のときの確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで院内で行っています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 胎児ドックとNIPTはいつから受けられますか?

胎児ドックは妊娠11週ごろ以降に行われ、初期の検査は妊娠11週0日〜13週6日、形を詳しく見る中期の検査は妊娠18〜24週が目安です。NIPTは一般に妊娠9〜10週ごろ以降の採血で行われます。当院では妊娠6〜8週は臨床研究として、9週以降は通常の検査としてNIPTをお受けしています。

Q2. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?

ダウン症候群だけを調べれば十分、とは言い切れません。知的障害を伴う病気のお子さんのご家族を比べた研究では、スミス・マゲニス症候群、ウィリアムズ症候群、プラダー・ウィリー症候群のご家族のほうが、ダウン症候群のご家族より子育てのストレスが高く、そのストレスを最も左右していたのは知的障害の程度ではなく行動の問題でした。こうした病気は三大トリソミーだけを調べる検査ではわからず、胎児ドックの超音波で必ず手がかりが見えるとも限りません。当院ではスタンダードプランから22q11.2欠失症候群やプラダー・ウィリー症候群、アンジェルマン症候群などの微小欠失を、ダイヤモンドプランとインペリアルプランでは単一遺伝子疾患まで調べられます。どこまで調べるかは、検査前の遺伝カウンセリングで一緒に考えます。

Q3. NIPTを受けたあとに胎児ドックを受ける意味はありますか?

あります。NIPTが調べているのは染色体の数の変化で、心臓や手足など体の形は調べていません。NIPTが陰性でも、形の異常は超音波検査でなければわかりません。形についても知りたい場合は、NIPTのあとに胎児ドックを受けることに意味があります。

Q4. 胎児ドックで異常なしなら、NIPTは受けなくてよいですか?

胎児ドックで所見がなくても、染色体の変化がないとは言えません。超音波では染色体そのものは見えず、染色体に変化があっても形に現れないことがあるためです。染色体について知りたい場合は、NIPTなど染色体を調べる検査が対応します。受けるかどうかは、何を知りたいかで決めてください。

Q5. 費用を抑えたいときは、どちらを優先すればよいですか?

先に「染色体のことを知りたいのか、体の形を知りたいのか」を決め、それに対応する検査を選ぶことをお勧めします。費用が低いからという理由だけで選ぶと、知りたかったことがわからないままになることがあります。超音波と採血を組み合わせるコンバインド検査という選択肢もあります。

Q6. 4Dエコーと胎児ドックは同じですか?

同じではありません。4Dエコーは赤ちゃんの顔や動きを立体的な動画で見るもので、形の異常を系統立てて調べる胎児ドックとは目的が違います。当院のNIPTには4Dエコーが料金に含まれていますが、胎児ドックは行っていません。

Q7. 胎児ドックで所見が見つかったらどうなりますか?

所見の内容によって次の検査が変わります。形の異常や首の後ろのむくみの大きな増加がある場合は、NIPTではなく、羊水検査や絨毛検査といった確定検査が検討されます。心臓に所見がある場合は、心臓を詳しく見る超音波検査が行われます。結果の意味と選択肢は、遺伝カウンセリングで確かめてください。

Q8. 遠方でもNIPTは受けられますか?

当院のNIPTはオンライン診療に対応しており、全国110か所の提携施設で採血を受けられます。採血の方法などはオンラインNIPTのページでご確認ください。胎児ドックは超音波検査のため、実施している医療機関で直接受ける必要があります。

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※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。検査を受けるかどうか、どの検査を選ぶかは、主治医・専門医の説明を受けたうえでご判断ください。

プロフィール
仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。

2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

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