NIPT陰性でも臨月で死産する原因とは?不育症の不安はいつまで続くのか
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「NIPTが陰性なら無事に生まれてくる」と信じて臨月を迎えたのに、赤ちゃんの心拍が止まっていた。こうした深い悲しみに直面するご家族がいます。NIPTはすべての異常を予測する魔法ではありません。後期流産や死産の背景に潜む「不育症」の真実について、臨床遺伝専門医が解説します。
Q. NIPTが陰性だったのに、なぜ流産や死産になるのですか?
A. NIPTは「特定の染色体異常」を調べるものであり、それ以外の原因(へその緒の異常や不育症など)によるトラブルを予測できないからです。
初期だけでなく、妊娠後期や臨月においても、胎盤に血栓が詰まる「不育症」などが原因で赤ちゃんの心拍が止まってしまう悲しいケースが存在します。
- ➤NIPTの限界 → 陰性は「すべての異常の否定」ではない
- ➤不育症の真実 → 初期流産だけでなく「全妊娠期間」でリスクになる
- ➤治療と希望 → 適切な血液検査と抗凝固療法によるアプローチ
- ➤専門医のサポート → 1回でも悲しい思いを避けるための検査の意義
1. NIPTが陰性で順調だったのに…臨月や妊娠後期で死産になる原因とは
初めてのお子さんを妊娠したAさん(仮名)。高齢妊娠ということもあり、精度の高い検査と遺伝専門医のカウンセリングを求めてミネルバクリニックでNIPTを受けられました。結果は「陰性」。早い時期にNIPTで安心を得て、お腹の赤ちゃんは臨月(正期産)まですくすくと育ちました。
しかし、出産のために都内の大学病院に入院したその日。超音波(エコー)検査で、赤ちゃんの心臓は動いていませんでした。
NIPTが陰性だったのになぜ、という疑問と絶望。わけもわからないまま、Aさんは亡くなっている我が子を分娩することになりました。どれほど健康に育っていても、NIPTの陰性は「すべてのトラブルの否定」ではありません。
NIPTや羊水検査は、ダウン症などの「染色体異常」や「遺伝子の異常」を調べるものです。しかし、臨月の死産の原因には、絨毛膜羊膜炎(感染症)、常位胎盤早期剥離、へその緒(臍帯)の結び目や巻き付きといった「構造・環境のトラブル」もあり、これらはNIPTでは予測できません。
原因不明と言われても、自分を責めないでください
結局、大学病院では「どういう原因かわからない」と言われたそうです。胎児死亡の原因は明確に特定できないことも多々あります。ですが、お母さんの行動のせいで起こるわけではありません。「私のせいかもしれない」とご自身を責め続ける必要は決してないのです。
2. 妊娠初期だけではない「不育症」の真実(不安はいつまで続くのか)
Aさんはその後、次のお子さんを授かるために、不育症で有名なクリニックを受診しました。ここで多くの方が抱いている、ある「誤解」に直面します。
【真実】不育症=「妊娠初期に流産を繰り返す病気」というイメージが強いですが、実は妊娠中期や後期、さらには臨月(正期産)での死産や、新生児死亡の重大な原因にもなります。
血栓が赤ちゃんの命を絶つ
不育症の代表的な原因の一つに「抗リン脂質抗体症候群」などの血液凝固異常があります。これは母体の血管内で血栓(血の塊)ができやすくなる状態です。胎盤の微細な血管に血栓が詰まると、赤ちゃんへの酸素と栄養の供給が突然ストップしてしまいます。
「〇週の壁」という幻想
この血栓形成のリスクは、妊娠の初期に限らず妊娠期間中ずっと(いつまでも)リスクとしてつきまといます。「安定期に入ったから絶対安心」という医学的根拠はなく、生まれるまで何が起こるか分からないのが妊娠の真実です。
3. 【患者様の実体験】突然の死産から不育症治療を経て、無事に出産へ
Aさんは不育症の専門クリニックで検査を受けた結果、少し引っかかる項目が見つかりました。そこから不育症の治療をしつつ、次の妊娠への準備を始めました。
それから数年がたち、Aさんは2回目の妊娠を果たします。そして今回もまた、ミネルバクリニックでNIPTを受けることを選んでくださいました。
結果は今回も陰性でした。しかし、Aさんは「陰性でも生まれるまで安心はできない」ことを痛感していました。それでも前回と明確に違っていたのは、適切な不育症の治療を受けながら、私たちがしっかりとサポートに伴走していたことです。
NIPTによる染色体異常のスクリーニングと、母体側の環境を整える不育症治療の両輪。この医学的アプローチが実を結び、Aさんはその後、無事に出産されました。
4. 辛い経験を繰り返さないために。次にむけて受けるべき検査と治療
不育症は、産婦人科でも専門的に詳しくない医師が未だに多い領域です。
「流産や死産は3回繰り返すまでは原因を調べなくても大丈夫」と平気で言ってしまう医師もいます。しかし、患者様ご本人にしてみたら、1回でもあんなに辛い目に合うのは絶対に嫌なはずです。
血液検査から始まる予防策
不育症の原因のすべてが分かるわけではありませんが、近年は医学の進歩でだいぶ解明されてきました。血液検査によって、自己免疫系の異常や血液の固まりやすさを事前に調べることができます。
アスピリン等の抗凝固療法
血栓リスクが判明した場合、低用量アスピリンの内服やヘパリンの自己注射などの具体的な予防治療を開始することで、無事に出産できる確率を飛躍的に高めることができます。
5. 専門医からのメッセージ:一人で抱え込まず、まずはご相談ください
少子化の時代、より健康なお子さんを持ちたいという思いが高まるのは当然のことです。流産や死産を経験したご家族の不安は計り知れません。
ミネルバクリニックでは、世界の先進的技術に支えられた高精度な検査を、臨床遺伝専門医の目で選りすぐってご提供しています。
💡 ミネルバクリニックのNIPT検査体制
- ➤COATE法による圧倒的な精度:当院のプレミアム・ダイヤモンドプランでは、従来の弱点だった微小欠失症候群の陽性的中率「>99.9%」を実現するCOATE法を採用しています。
- ➤ダイヤモンドプランの広範なカバー:基本のトリソミー(13, 18, 21番等)に加え、微小欠失12領域、さらに父親の加齢によって精子の新生突然変異が起こる56疾患(単一遺伝子)まで幅広く検査可能です。
- ➤安心の互助会制度:受検者全員に適用される互助会(8,000円)により、万が一陽性となった場合の確定診断(羊水検査等)の費用が全額補助されます。
- ➤一貫した院内サポート:遺伝カウンセリングから検査、そして2025年6月からは院内での羊水・絨毛検査も可能になり、たらい回しにされる不安時間を最小化します。
(父親由来の遺伝子変異が子へ伝わるイメージ)
ネットの心無い情報に疲れ、不安で押し潰されそうになったら、どうか一人で抱え込まずに一度ご相談にいらしてください。のべ10万人以上のご家族と向き合ってきた専門医として、あなたの決断を全力でサポートいたします。
よくある質問(FAQ)
🏥 不安を、ひとりで抱えないために
どんな悲しみや不安も、ご家族だけで抱え込む必要はありません。
私たちは正確な診断と心の安全を最優先に、あなたの決断に寄り添います。
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参考文献
- [1] 厚生労働省 不育症研究班(FUIIKU)「不育症管理に関する提言」 [FUIIKU公式サイト]
- [2] 日本産科婦人科学会 不育症について [JSOG]
- [3] ACOG Practice Bulletin No. 200: Early Pregnancy Loss. [ACOG]
- [4] ISPD. cfDNA Screening Position Statement. [ISPD]

