InstagramInstagram

着床出血は性行為から何日後に起きるのか?いつ頃起きるかや特徴を解説

「いつもの生理と少し違う出血、これってもしかして妊娠?」妊娠初期にはこのような出血が起こることがあります。着床出血とは、受精卵が子宮内膜に着床する際に生じる出血のことを指します。

そもそも、この着床出血は妊娠した人全員に発生するものではなく、生理との区別が難しいという特徴があります。また、出血することに対し流産の心配をする方もいますが、着床出血は生理現象であるため、赤ちゃんに対して影響がないケースがほとんどです。

とはいえ、着床出血はいつごろ発生するのか?痛みはどれくらい続くのか?妊娠の状況は人それぞれであるため、着床出血について気になる方もいるはずです。

そこで本記事では、いつごろ着床出血が発生するのか、着床出血の特徴などを詳しく解説します。記事を最後まで読んでいただくことで、妊娠や着床出血の不安を解消できるはずです。

着床出血はいつ頃発生するのか?

着床出血はいつ発生するのか

着床出血の時期は、生理予定日またはその2〜3日前後に発生することが多い傾向にあります。生理日とほぼ同じ時期であることから、生理との区別がつきにくいという特徴があります。

では、なぜ着床出血は発生するのでしょうか?妊娠初期のタイミングでは、精子と卵子が受精を行い受精卵となります。その受精卵は根を張るようにして子宮内膜に着床するため、その際に子宮が傷ついて出血が発生するのです。ちょうどそのタイミングが生理開始の時期と重ることになります。

しかし、この着床出血は妊娠した人全員に起こるわけではなく、4人に1人ほどの割合でしか発生しないとされています。なお、着床出血が続く期間には個人差があり、最短1日〜最長で4日ほど出血が続きます。出血が生理よりも長い場合は早めに医師やクリニックへ相談してください。

性行為から何日後に始まるのか

着床出血は生理開始予定日の数日前から起きる可能性があり、妊娠3週目に発生するケースが多く見られます。排卵は一般的に生理から約2週間後に起きます。排卵時期に性行為をして卵子が精子を受精した後、1週間~10日程かけて子宮にたどりつき着床します。

卵子が受精できるのは排卵後約24時間、精子が受精できるのは約48時間から72時間(約2~3日)ですので、性行為から1週間~10日目に着床出血することになります。

因みに着床出血中の性行為は控えたほうがよいでしょう。なぜなら性行為で射精された精子の中には、子宮の筋肉を収縮させる作用があるため、子宮内にようやくたどり着いた受精卵の着床を防いでしまうからです。

着床出血の特徴

着床出血の特徴

着床出血の発生時期については理解できたでしょうか?続いて、着床出血をより理解するために色や量などの特徴を解説します。妊娠の可能性がある方は、自身の状況に当てはめて確認してみましょう。

着床出血の色

着床出血の色には個人差があり、人によってさまざまです。例えば、着床出血がおりものと混ざることでピンク色にみえる、着床出血がそのまま出て赤色となる、出血から時間が経っているため茶色にみえるなど、状況によって色の変化が起こります。そのため着床出血の色は一概には断定できません。

着床出血の量

着床出血の量は生理に比べ、ほとんどの場合で少量だとされます。「ティッシュに血がついた」などと表現する方も多いです。なお、生理と同じくらいの量が長い間続く場合は身体に異変が起こっている可能性があるため、クリニックの受診をおすすめします。

着床出血の痛み

着床出血には生理痛のような痛みはほとんどありません。痛みがあった場合でも下腹部がチクチクとする程度です。また、着床出血は腹痛のほかにも腰まわりが少し痛む場合があります。

しかし、着床出血で発生する着床痛は医学的に証明されておらず、勘違いという可能性も捨てきれません。このことから、着床出血の痛みはそこまで心配する必要がないといえます。

生理の経血の特徴

一見すると着床出血と似ているのが生理がきたときに起きる出血です。色、期間、合わせて起こる症状が違います。
生理の経血は特徴は以下の3つです。

  • ・色:赤または黒い赤で、時々塊のような血液が混じる
  • ・量:1日目から2日目にかけて多くなり、それ以降は減少するケースが多い
  • ・症状:激しい腹痛と重い腰痛、吐き気やだるさ、貧血症状などが出る

着床出血は先述したように量は少なく、:赤、ピンク、茶色に近い赤が特徴です。生理の経血みたいに塊は見られません。
着床出血の場合、痛みも起きないのが特徴です。こうした違いを見極めて判断してみてください。

妊娠の可能性が強まる妊娠初期の症状

妊娠の可能性が強まる妊娠初期の症状

ここまで、着床出血の特徴についてお話しました。「着床出血の特徴は理解できたけど妊娠かどうかわからない」という方もいるはずです。そのため本項では妊娠の可能性が強い妊娠初期の症状をご紹介します。これらの症状を理解することで、妊娠しているかどうかの判断材料になるはずです。

生理が中々こない

生理周期は妊娠の兆候としてわかりやすい要素の1つです。生理予定日になっても生理が中々来ない場合は妊娠の可能性が強くなり、基礎体温の高温期が16日以上続くケースではさらに妊娠の可能性が高まります。しかし、これらは生理周期が安定している方に限られるため、生理不順の方は注意しましょう。

生理以外の出血がある

妊娠のタイミングで着床出血が発生することがあります。とはいえ、着床出血は生理予定日の前後に起こりやすいことから、生理との区別がしづらいです。出血の量や期間、色などをみて判断しましょう。なお、妊娠した人全員に起こる症状ではないため注意が必要です。

眠気や倦怠感が増す

妊娠初期はホルモン分泌の影響により、身体にさまざまな不調を引き起こすことがあります。その身体的な不調によって眠気や倦怠感が増すと考えられます。具体的には以下のような症状があげられます。

  • 昼間でも眠くなる
  • 体がだるい
  • 朝ベッドから起き上がるのがつらい
  • やる気が湧いてこない
  • すぐに疲れやすい

妊娠していると、このような眠気や倦怠感が現れる場合があります。

おりものが増える

妊娠による卵胞ホルモンと黄体ホルモンの増加から、おりものが増えることもあります。おりものの変化には個人差があり、量が増える、水っぽくなる、色が変化するなどがあげられます。

「下着やシートが以前よりも汚れるようになった」などと感じる方もいます。なお、おりものから異臭がする際は病気の可能性があるため、病院やクリニックで受診しましょう。

イライラやストレス

妊娠初期のホルモンバランスの変化によって、イライラやストレスが生じやすくなります。また、感情のコントロールがうまくできないこともあるでしょう。人によっては何ともいえない不安感が襲ってくるケースも考えられます。

微熱が長い間続く

妊娠初期には微熱が長い間続きやすくなります。身体のほてりや熱っぽさを感じる方もいますが、妊娠中期に入れば次第に微熱は落ち着くため、そこまで心配する必要はありません。発熱がひどくなった場合は病院やクリニックを受診しましょう。

腹部に痛みや違和感がある

着床出血は人によって腹部に痛みや違和感を持つことがあります。また、妊娠で子宮が大きくなることから、膀胱や腸が圧迫されて違和感を覚えることも考えられます。

胸が張る・痛い

妊娠すると腹部に痛みが生じるとともに、胸の張りや痛みを感じる可能性があります。これは卵胞ホルモンと黄体ホルモンの増加によって起こる、乳腺や乳管の発達が原因だとされます。とはいえ、身体が落ち着くと次第に症状も軽減される傾向があります。

吐き気がする

妊娠初期には吐き気を催したり、実際に嘔吐することもあります。妊娠による「つわり」といわれる症状であり、ホルモンバランスの変化によって起こるとされています。また、妊娠による胃腸の活動低下から、胃のもたれやむかつきが起こりやすくなるため注意が必要です。

食欲が大幅に変化する

妊娠後に食欲が大幅に変化する方もいます。例えば、急激に食欲の増加が起こる、食欲がなくなるなどがあげられます。さらに、人によっては食べ物の好みが変わるケースもあります。また、いままで平気だった匂いに敏感になって気分が悪くなる方もいます。

めまいや立ちくらみがする

自律神経の乱れや貧血などによって、めまいや立ちくらみがする可能性もあります。次第に症状は緩和されるものの、悪化する場合は診断を受けることをおすすめします。

肌が荒れる・むくみを感じる

妊娠によるホルモンバランスの変化から、肌荒れが目立ちやすくなります。人によっては吹き出物やニキビ、シミなどが目立つこともあります。また、妊娠前よりむくみを感じる場面が増える傾向にあります。これにも個人差があるとされており、顔に出やすい方や下半身に症状が出る方などさまざまです。

妊娠初期と生理の共通点

妊娠初期と生理の共通点

前項では妊娠の可能性が高まる妊娠初期の症状を解説しました。最後に、妊娠初期と生理の共通点を解説します。意外と共通点が多いため、しっかり理解しておきましょう。共通点は以下のような症状があげられます。

  • 出血が発生する
  • 胸が張る
  • 眠気や倦怠感
  • 腹痛や腹部の違和感
  • イライラやストレス
  • 食欲の変化
  • 不安感

このように着床出血や倦怠感など、妊娠初期は生理と共通している点が多い傾向にあることから、自身で妊娠を判断することは難しいといえます。妊娠の有無が気になる場合は、妊娠検査薬を用いて調べ、陽性が出た場合は病院やクリニックで妊娠検査を受けるようにしましょう。

もし生理と区別ができなかったら

着床出血は生理と似ている点が多いため区別ができないこともあります。そのときに試してほしいのが妊娠検査薬です。

近年は精度が高い製品がドラッグストアでも購入できるのでぜひ使用してみてください。

ただ、注意してほしいのが使用する時期です。着床出血が起きるのが妊娠3週目辺りになりますが、妊娠検査薬を使用していい時期は妊娠4~5週目です。それよりも早く使うと正しい結果が出ません。出血後、10日前後で使うのがいいでしょう。

使用するときの注意点などは下にリンクを張った記事にまとめています。ぜひご覧になってください。

妊娠検査薬の正しいつかいかたとは?3つのステップを詳しく解説

まとめ

本記事では、着床出血が発生する時期や特徴、妊娠の可能性がある症状を解説しました。

着床出血は誰にでも起こるものではなく、4人に1人の割合で発生します。着床出血の時期は生理予定日、またはその2〜3日前後に発生する傾向にあります。また、発生しても1〜4日ほどで症状が治まるため、流産などの過度な心配は必要ありません。異常性が少しでもみられた場合は、すぐに病院やクリニックを受信することをおすすめします。

東京の「ミネルバクリニック」は臨床遺伝専門医が在籍するNIPT実施施設であり、たくさんの妊婦さんの悩みや不安と真摯に向き合い、笑顔になれる出産に導いてきました。妊娠初期からの出生前診断を受ける医療機関にお悩みの方は、知識・経験・実績とも「第三者から認証されている」臨床遺伝専門医が診療している「ミネルバクリニック」まで是非、ご相談ください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

関連記事