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排卵日から1週間が経過して体調が優れない方で性行為の事実があれば、まず妊娠を疑うのは自然の流れです。実際、妊娠初期症状は、早い方だと妊娠が成立して間も無く始まります。
そして初めて妊娠した可能性のある方だと、妊娠しているか分からず不安な時期を過ごすことになります。
そこでこの記事では、以下の内容についてお伝えします。
- ・排卵1週間後から現れる妊娠初期症状
- ・妊娠が分かるタイミングと妊娠後の注意点
排卵日から1週間後の体調不良の原因として妊娠の可能性は十分あります。この記事を最後まで読み、現在あなたが妊娠しているか判断できるようになりましょう。
また、妊婦が注意すべき点についても解説しますので、ぜひご活用ください。
排卵1週間後から現れる妊娠初期症状とは?
排卵1週間後、無事に妊娠していると徐々に妊娠初期症状が現れ始めます。特に初産婦だといつから、どんな症状が出るか分からないことも多く不安が大きいのではないでしょうか?
そこでこの章では、以下の3つについて解説します。
出現時期や症状の程度は人それぞれ違いますが、およその目安を理解しておくと妊娠初期症状に対して心構えができます。
いつから現れる?
妊娠初期症状が現れる時期は、一般的に妊娠0〜5週程度です。ただし個人差があり、中には妊娠初期症状自体がない方もいるため、絶対ではありません。
妊娠0〜5週目は受精卵が子宮内膜に着床して、妊娠継続のためのプロゲステロン(黄体ホルモン)という女性ホルモンの分泌が増加します。ホルモンバランスが崩れやすく体の変化が著しい結果、妊娠初期症状が現れるのです。
つわりや食欲不振などこれまでに経験したことのない症状が長期的に続くため、心身が披露することが考えられます。時には周囲に助けを求め、無理なく過ごせるように心がけましょう。
妊娠初期症状と生理の見分け方
妊娠初期症状と生理の最も分かりやすい違いは、症状が続く期間です。
妊娠初期症状は妊娠成立0〜5週間、つまり生理予定日あたりから着床出血や着床痛(腹痛のような症状)などが数週間に渡り持続します。
一方の生理は生理不順の場合を除き、前回の生理最終日から1ヶ月後に起こる子宮内膜の剥がれが起因の周期的な出血や下腹部痛です。そして、多くの場合はおよそ5日程度で症状は消失します。
妊娠初期症状と生理は両方とも出血やその他体調不良など似た症状をともないます。そのため、妊娠の有無に迷ったら市販の妊娠検査薬で妊娠判定をしましょう。
具体的な症状15選
妊娠初期症状の程度や種類は人それぞれ異なります。特に初産婦の方は風邪との見分けが難しく、本当に妊娠しているかも分からず悩む方も多いのではないでしょうか。
よくある妊娠初期症状の具体例は、以下の通りです。
- ・基礎体温が高い(微熱が続く)
- ・おりものの色が変わった
- ・おりものの量が増えた
- ・少量出血があった(着床出血)
- ・めまいや立ちくらみがある(貧血症状)
- ・食欲にムラが出た
- ・胃がムカムカしたり、いつもよりゲップが出たりする
- ・チクチクと下腹部痛があった(着床痛)
- ・胸が張る
- ・日中眠たい
- ・体が重だるい
- ・トイレが近い
- ・むくみが出やすい
- ・情緒不安定になった
- ・生理が予定日の1週間オーバー
ただし、妊娠初期症状の有無や程度は個人差があります。そのため、これら症状が複数あり、尚且つ長期的に持続するなら妊娠を疑っても良いでしょう。
また、妊娠初期症状はあくまで妊娠の可能性を示す症状に留まります。確定診断を受けるなら、産婦人科に受診し妊娠検査を受ける必要があります。
妊娠が分かる4つのタイミング
「妊娠かな?」と感じても確証できないと不安な時期が続きます。
そこでこの章では、妊娠していると分かる以下の4つのタイミングについて解説します。
これらのタイミングで確定診断までのステップを歩んでいきましょう。
タイミング①:基礎体温で高温期が続く
妊娠を探る上で最も一般的な方法は基礎体温を計測することです。具体的には、妊娠成立後に高温期が持続しているか基礎体温で経過を見ます。
受精卵が子宮内膜に着床して妊娠が無事成立すると、プロゲステロンの分泌量が増えます。プロゲステロンの分泌量が増えると基礎体温は高く保たれ、微熱や風邪に似た症状が現れます。
つまり高温期が持続するということは、妊娠継続に向けてお母さんの体が徐々に変化している証拠なのです。
基礎体温について詳しく知りたい方は、「妊娠した?高温期に体温ゆっくり上昇する原因や妊娠初期に観察すべきこと」の記事が参考になります。
タイミング②:妊娠初期症状が出現する
妊娠初期症状が出現することで妊娠していると気づく方もいます。
妊娠初期症状とは前章でも触れたように、妊娠0〜5週間で出現する妊婦特有の症状のことです。つわりや長期的に続く風邪に似た症状、おりものの変化など様々な症状が現れます。生理時に似た症状もあり、見分けにくいと感じる人もいます。
そこで基礎体温の測定をしておくと、妊娠初期症状と生理の区別がしやすいでしょう。妊娠初期症状と高温期の持続は、妊娠の可能性があるため妊娠検査薬の使用も検討できます。
タイミング③:妊娠検査薬で妊娠検査を行う
妊娠5週以上経過しているなら市販の妊娠検査薬で妊娠判定もできます。
理由は、妊娠検査薬は妊娠後に尿中に分泌されるhCGホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)に反応して、妊娠判定を行うからです。そして、妊娠検査薬で検知できる分泌量に達するのが妊娠5週目以降になります。
ただし、糖尿病により尿糖が多い方や検査キッドに排尿をかけすぎるなどで偽陽性が出る場合もあるため、使用上の注意点をしっかりと守り検査する必要があります。また妊娠検査薬は確定診断ではないため、あくまで妊娠サインの目安として考えておきましょう。
タイミング④:【確定診断】産婦人科を受診し妊娠判定を受ける
最も確実な方法は産婦人科で妊娠検査を行い、確定診断を受けることです。
産婦人科では血液・尿検査に加えて、胎児心拍を確認できる経膣超音波(エコー)検査を行います。胎児心拍(赤ちゃんの心臓が動く音)を確認するため、確定診断として絶対的な信頼があります。
胎児心拍が確認できる時期は妊娠6〜8週間あたり、つまり生理予定日の10〜14日後を目安になります。妊娠初期症状や妊娠検査薬で陽性反応が出たタイミングで産婦人科を受診しましょう。
妊娠初期のお母さんが注意すべき6つのこと
妊娠初期のお母さんは胎児と一心同体です。そのため、胎児を守るために妊婦として自覚ある行動が求められます。
お母さんの行動によっては流産や胎児に障害が残る危険性があります。
そこでこの章では、妊娠初期にお母さんが注意すべき6つのことをお伝えします。
- ・早めに歯科治療を済ませておく
- ・小まめに葉酸の摂る
- ・風疹の抗体検査を受ける
- ・かかりつけ医へ内服の相談をする
- ・禁酒・禁煙は必須
- ・カフェインは摂取しない
無事出産を迎えるために今すぐ始められることばかりなので、ご活用していただけると幸いです。
1. 早めに歯科治療を済ませておく
歯科治療は妊娠前もしくは妊娠初期に済ませておきましょう。
理由は、下記の2つです。
- ・胎児へ麻酔や処方の内服薬が悪影響を及ぼす危険性がある
- ・妊娠後期でお腹が張った状況での治療は母体に負担が大きい
歯科治療の麻酔は特定の部位だけに効果を発揮する局所麻酔です。局所麻酔は血液に乗って胎児へ直接届くことはありませんが、薬剤を使う以上、胎児へ100%健康被害がないとは言い切れません。
また治療後の痛みに対して鎮痛薬(カロナール・ロキソニンなど)も種類によっては妊娠中の内服が禁止されているものもあります。内服が必要な場合は、歯科医師もしくは産婦人科の医師に相談してからにしましょう。
妊娠後期はお母さんのお腹も張り、仰向けになるのも難しいことが予測されます。仰向けになると胎児の重みで下大静脈が圧迫され低血圧の原因になります。
これらの状況を踏まえ、歯科治療は妊娠前もしくは妊娠初期に済ませておく方が良いでしょう。
2. 小まめに葉酸の摂る
妊娠初期の妊婦にとって小まめに葉酸の摂取をしておくことも大切です。
理由は以下の2つです。
- ・貧血予防
- ・先天性疾患の予防
ビタミンの一種である葉酸は細胞分裂を促す働きがあります。そして、赤血球の産生を促し貧血予防になることも分かっています。妊娠中は大量の酸素や栄養素を血流に乗せて胎児へ届けなけないので、貧血予防は重要でしょう。
また葉酸はDNA合成にも関わっており、神経管閉鎖障害の予防ができます。神経管閉鎖障害とは、不十分なDNA合成が原因で脳や脊髄の神経の発達が阻害される先天性疾患のことです。
これら先天性疾患の中には、二分脊椎や無脳症(脳の形成異常)など症状が重症化するものも含まれます。これら障害を予防するためにも葉酸の摂取は欠かせません。
葉酸サプリメントはドラッグストアで簡単に手に入るため、今日からすぐに始めましょう。
3. 風疹の抗体検査を受ける
妊娠中に風疹にかかると、胎児が先天性風疹症候群にかかる危険性があります。そのため、妊娠前に風疹ワクチンを摂取しておくことが望ましいでしょう。
先天性風疹症候群で胎児に現れる具体的な障害は、以下の通りです。
- ・視覚障害
- ・聴覚障害
- ・先天性心疾患
- ・発達障害
風疹ワクチンの接種をすることで、妊娠前から胎児を守りましょう。
※参考資料:厚生労働省/風しんの予防接種で未来の赤ちゃんを守れます。
4. かかりつけ医へ内服の相談をする
妊娠中は内服や注射などあらゆる薬剤の使用は、胎児へ健康被害を及ぼす可能性があり、薬剤によっては厳しく制限されています。
例えば血液をサラサラにする内服薬は、胎児の軟骨形成不全や中枢神経系の異常を招くと言われています。しかし持病で継続内服が必要だったり、誤って内服したりしてしまうこともあります。
また、てんかんや脳卒中後の内服は継続しないと命の危険に晒されることもあるため、自己判断で休薬してはいけません。止むを得ず妊娠中も継続的に薬剤を使用しなければいけないなら、胎児への影響が少ない薬に変更してもらう必要があります。
内服や薬剤投与に関しては、一人で悩まず、必ずかかりつけ医に相談して判断してもらうようにしましょう。
5. 禁酒・禁煙は必須
アルコール摂取や喫煙は習慣化しやすく依存性も高いため、簡単に止めることができません。しかし、妊娠中は胎児への健康被害を考慮して、極力禁酒・禁煙しておくようにしましょう。
アルコールとタバコの具体的な危険性は、以下でお伝えします。
【補足情報】
アルコールが体内に取り込まれ代謝されるとアルデヒドと呼ばれる代謝産物ができます。アルデヒドは臍帯を通じて胎児循環を経由し排泄されるため、脳の発育形成不良や知的・発達障害の原因となる胎児アルコール症候群になる危険性があります。
一方のタバコに含まれるニコチンは血管収縮を引き起こし、胎児への血液循環不全を誘発します。その結果、胎児発育遅延や胎児アルコール症候群の重症化を招くと言われています。
日本産科婦人科学会によると、週間的な飲酒・喫煙は以下のような先天性疾患になることが分かります。
- ・子宮内胎児発育遅延・成長障害
- ・中枢神経障害(精神遅滞や多動症など)
- ・頭蓋顔面奇形(特異顔貌、小頭症など)
- ・その他の様々の奇形(心奇形、関節異常など)
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以上より、妊娠中のアルコール摂取や喫煙は胎児の発達を阻害する危険な行為であることを理解しておきましょう。
※引用:日本産婦人科医会/飲酒、喫煙と先天異常
6. カフェインは摂取しない
胎児発育不全や流産・早産のリスクを高めるため、妊娠中はカフェインの摂取は控えましょう。
特にカフェインの含有量が多いコーヒー・紅茶・エナジードリンクは、必要最低限の摂取にしておくことが望ましいです。カフェインは体内に取り込まれると滞在時間が長いことから、胎児へ健康被害を及ぼす時間が長いです。
また中枢・末梢神経を刺激し、血圧上昇や不眠を誘発します。妊娠中は胎児発達を促すためにも、健康的かつ規則正しい生活を送る必要があるため、カフェインの摂取を控えるのが理想的でしょう。
※参考資料
厚生労働省/食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
食品安全委員会/食品中のカフェイン P2
【体験談】妊娠初期によくある3つの質問
妊娠初期は分からないことも多く、不安だらけです。ネットで調べれば様々な情報が得られますが、実際に体験した方の意見に勝るものはありません。
そこでこの章では、妊娠初期に関するよくある質問に対して、体験談を踏まえながらお答えします。
体験談を踏まえているのでリアルな声を聞けるので、参考にしていただけると幸いです。
質問①:フライングして妊娠検査薬を使っても正しく判定できますか?
妊娠検査薬は妊娠超初期(妊娠0〜4週間未満)で使用しても正しい妊娠判定が出る保証はありません。
なぜなら妊娠検査薬が妊娠反応として検知するのは、妊娠後から分泌されるhCGホルモン(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)だからです。
hCGホルモンは妊娠後から徐々に分泌量が上がり、妊娠検査薬で検知できる量に達するのは妊娠5〜6週間と言われています。妊娠5〜6週間が分かりにくい方は、生理予定日の1〜2週間後と考えると良いでしょう。
質問②:妊娠検査薬で誤判定はありますか?
市販の検査薬は精度が高く、誤判定の可能性は少ないと言われています。
ただし、あくまでも簡易検査なので、産婦人科で行われる確定診断のように確実性はないと理解した上で使いましょう。
誤判定の原因として、以下のことが考えられます。
確定診断をもらうには、産婦人科で経膣超音波検査を受けて胎児心拍を確認してもらう必要があります。妊娠検査薬で陽性反応が出たら、産婦人科に受診しましょう。
質問③:予期せぬ妊娠だった場合、どうすればいいですか?
予期せぬ妊娠だった場合、選択肢として以下の2つがあります。
- ・出産して子育てをする
- ・人工妊娠中絶にて妊娠を諦める
厚生労働省のデータによると令和元年の時点で日本における人工妊娠中絶の件数は、156,430 件です。
人工妊娠中絶は、女性に苦痛や侵襲が伴います。精神的な負担も大きく、中絶することで自責の念に苛まれる方もいます。パートナーの同意が必須であることに加えて、治療費用も高額であり経済的な負担も大きいでしょう。
出産・中絶のどちらを選ぶにしても覚悟が必要なことに変わりはありません。一人で悩まず、パートナーや周囲の人へ相談しながら、最善の答えが出せるようにしましょう。
※参考資料:厚生労働省/ 人工妊娠中絶件数及び実施率の年次推移
まとめ: 妊娠の可能性があれば検査で妊娠判定を
以上、排卵から1週間後の妊娠初期症状や妊娠を確信するタイミング、妊娠後の注意点について解説しました。
妊娠初期症状は生理と似ているものもあり、特に初産婦は見分けがつかず、不安な時期を過ごされている方も多いのではないでしょうか?
妊娠と生理の違いは、月経の有無や基礎体温の変化から見分けられます。また、妊娠を疑っており、排卵日から5週間以上すぎているなら妊娠検査薬の使用が有効であることも分かりましたね。
妊娠検査薬で陽性判定が出たら、次は産婦人科で確定診断を受けましょう。
また妊娠中はお母さんと胎児は一心同体です。お母さんの口にする物、感じる疲労など様々なことが健康被害のリスクになることも理解しておくことが重要です。特にこの記事で紹介した6つの注意点について日頃から意識できると良いですね。
この記事があなたの不安解消に少しでも役立てば幸いです。