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つわりの辛い症状はいつまで続く?しんどい時期を乗り切る種類別対処法

妊娠初期の代表的な症状である「つわり」。

つわりは、プレママが最初に乗り越えなくてはいけないハードルです。早い方だと妊娠4週目頃から、遅くても妊娠15週目頃までに、約8割の妊婦さんが経験するといわれています。

一般的なつわりのイメージは吐き気や嘔吐ですが、実はその症状は人によってさまざまで、つらさもそれぞれ違うようです。つわりの症状が重い妊婦さんの中には、出産することよりも辛いという妊婦さんも。

この記事では、つわりのつらい症状の種類とその対処法についてご紹介します。つわりについての正しい情報を知っていれば、妊娠初期の不安やストレスも軽減できる可能性があるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

つわりとは

つわりで臭いがつらい女性

つわり(悪阻)とは、妊娠5週目頃から起こる吐き気や嘔吐、食欲不振などの消化器系の異常のことです。妊婦さんの約5割から約8割にみられるとされている生理的変化で、ホルモンバランスが関係しているといわれています。

以下は、一般的なつわりの時期と主な症状です。

つわりの時期

  • はじまる時期:妊娠5週目から妊娠6週目頃
  • もっとも症状が重い時期:妊娠8週目から妊娠10週目頃
  • おさまる時期:妊娠12週目から妊娠16週目頃

つわりの主な症状

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 胃や胸のムカつき
  • においに敏感になる
  • 眠気
  • 頭痛
  • イライラ
  • よだれが止まらない
  • 倦怠感
  • 体重減少

つわりの時期や症状の重さについては、個人差が非常に大きいという特徴があります。早い時期におさまることもありますが、妊娠後期にまで長引いたり出産までつわりの症状が出たりすることも。

中には、つわりが重症化して「妊娠悪阻」になってしまう方もいます。ひどくなると内臓機能に支障が出て入院を余儀なくされることもあるため、症状を我慢しすぎないようにしましょう。

つわりのつらい症状にはどんな種類があるの?

つわりの吐き気でトイレにこもっている女性

つわりの症状には、吐き気や眠気など多種多様なものがあり、人によってさまざまです。それぞれの症状について、一般的には「吐きづわり」や「眠りづわり」などと呼ばれています。

つわりの症状は、時間や場所に関係なく起きてしまいます。とくに、朝目が覚めたときやお腹が空いているときに症状が重くなりやすいようです。

ここでは、つわりのつらい症状の種類についてご紹介します。

吐きづわり

つわりの中でも、代表格といっても過言ではない「はきづわり」は、つわりを経験した妊婦さんの約7割が経験する症状です。胎盤が出来上がる妊娠12週目から妊娠16週目頃には症状が落ち着いてくるという特徴があります。

吐きづわりは、食事をしたかどうかに関係なく吐き気を感じる症状で、一日中吐き気が治らない方もいれば、空腹時のみ吐き気を感じる方もいます。

ただし、嘔吐したからといって症状が軽くなるわけではありません。無理に嘔吐してしまうと、食道の粘膜を傷つけてしまう恐れもあるため危険です。

食べづわり

食べづわりは、空腹になると気持ち悪くなってしまうという特徴があります。

特定のものが食べたくなる方や、同じ食べ物でも冷たくないと食べられない方、妊娠前は食べられなかったものが無性に食べたくなる方など、嗜好の変化が起こることも少なくありません。

体重が増えすぎてしまうケースもあるため、病院の妊婦健診で指摘された妊婦さんもいるのではないでしょうか。食べている最中のみ気持ち悪さが緩和される方も多く、食べ終わると気持ち悪さがぶり返してしまう方もいます。

眠りづわり

眠りづわりの症状がある方は、強い眠気に襲われて起きていられないこともあります。

時間や仕事中にも強い眠気に襲われるため、日常生活に支障が出てしまう方もいます。仕事中に集中できなくなることで、周りの人に怒られてしまった経験のある方も。

また、長時間眠りすぎてしまうために、起きたあとで頭痛が起こったり、さらに体がだるくなったりするケースもあります。眠りづわりの場合は、出産するまで症状が続く方も多くいます。そのため、自分に合った対処法を見つけることが重要です。

よだれづわり

よだれづわりとは、外出時や仕事中など時間や場所を選ばずに唾液に関する不快な症状が現れるつわりです。

一般的に、よだれが止めどなく出てきたり、口の中が常にネバついている感覚があったりします。自分のよだれで吐き気を催す方や、夜寝る時によだれが込み上げてきて寝るのが辛かったという方もいるようです。

よだれづわりは、妊娠15週目頃まで続いた方がもっとも多いですが、臨月まで続いた方もいました。

においづわり

においづわりは、妊娠する前は気にならなかったにおいに敏感になったり、不快に感じたりするつわりです。

  • ご飯が炊けるにおい
  • 冷蔵庫のにおい
  • 料理中のにおい
  • 香水のにおい
  • スーパーマーケットのにおい
  • 電車のにおい
  • 体臭

上記は、においづわりを経験した妊婦さんが辛いと感じたにおいの例です。他のつわりと同様、症状の程度には個人差があるため、においだけで吐いてしまう方もいます。

においづわりの妊婦さんが気持ち悪くなってしまうにおいの原因は、ズバリ「アンモニア」です。通常は感じない程度でも、妊婦さんにとってはわずかなアンモニア臭も耐え難いにおいに感じてしまうのです。

つわりのつらい症状を乗り切る対処法

つわりのため横になっている女性

つわりの症状は、長くても妊娠期間が終われば必ず治ります。とはいえ、症状が重いと本当に辛いものです。

つわりのつらい症状には、さまざまな乗り切り方があります。自分の症状に当てはまる対処法を参考にしてみてください。

吐きづわり

まず、吐き気や嘔吐があるときはリラックスすることが非常に大切です。妊娠初期は、仕事を通常通りにこなしている方も多くいます。症状が辛いときは、無理せず時短勤務などを申し出るのもひとつの方法です。

吐き気があるときや食べても吐いてしまうときは、無理せず水分補給だけしっかり行うように心がけてください。水分補給もままならない場合は、病院で点滴してもらうことも考えたほうがよいでしょう。

吐きづわりを経験した妊婦さんが水分補給によく飲んでいたのは、炭酸飲料や野菜スープなどです。何が飲みやすいかは人によって感じ方が違います。そのため、なんでもよいのでとにかく水分を摂れるものを見つけておくことが大切です。

食べ物を受けつけないときには、サプリメントなどを活用するのもよいでしょう。

食べづわり

食べづわりは、1回の食事量を減らし、1日分の食事を5〜6回に分けて食べると症状を抑えることができます。

また、朝起きたときに吐き気を感じるのも食べづわりの特徴です。起きたときにすぐ食べられるものを準備しておくとよいでしょう。

以下は、食べづわりの妊婦さんにおすすめの食材です。

  • こんにゃくゼリー
  • トマト
  • きゅうり
  • みかん
  • りんご

食べづわりは、常に食べ物を口にしていないと気持ち悪くなってしまいますが、体重増加を避けるためにも上記のような食材を活用することをおすすめします。

また、仕事のときなどは、簡単に口に入れられるような小分けのクラッカーなどをポケットに忍ばせておくのもひとつの方法です。

眠りづわり

眠りづわりの対処は、いかに眠気を抑えるかがポイントです。しかし、眠たい時はやはり眠ってしまうことがもっとも効果的でしょう。

ただ、眠れない状況もありますので、そういうときは以下のような方法を試してみることをおすすめします。

  • 冷たい水で顔を洗う
  • 冷たい水を飲む
  • 口を動かす
  • 軽い運動をする
  • 声を出す

眠りづわりは眠気で仕事に集中できなかったり、周りに理解されなかったりすることもありますが、迷惑をかけていると自分を追い込む必要はありません。

家族にも眠りづわりであることを伝え、家事などを積極的に手伝ってもらうようにしましょう。

よだれづわり

よだれづわりは時と場所を選ばず起こるため、できれば症状を軽減したいものです。しかし、これをすれば必ず治るという対処法もないため、自分にとって少しでも楽になる方法を見つけるようにしましょう。

  • よだれをこまめに吐き出す
  • 食事を小分けに摂る
  • 歯磨きをする
  • 少量の水をこまめに飲む
  • マウスウォッシュでグチュグチュうがいをする
  • 外出するときはよだれ用ハンドタオルを持ち歩く
  • 飴やガムを口に入れる

上記は、よだれづわりを経験した妊婦さんが実際に行っていた対処法です。気分転換できることを見つけるのも、唾液の不快感から気を逸らすために役立つでしょう。

においづわり

においづわりの症状を軽減するためには、マスクをして少しでもにおいが鼻に入ってこないようにする方法が有効です。

しかし、食べ物のアンモニア臭は普通のマスクでは軽減できない場合もあります。そのようなときは、クエン酸マスクで不快なにおいを防ぎましょう。

薬局などで売っているクエン酸を1%に希釈して作った溶液をガーゼに吹きかけて、そのガーゼをマスクに挟んでみてください。実際にこのマスクで不快なにおいを感じなくなったという妊婦さんの声もあるので、一度試してみることをおすすめします。

まとめ

つわりのつらい症状の種類とその対処法についてご紹介しました。

「お腹の赤ちゃんのためにも我慢しなければ…」と、じっと我慢して乗り越えようとしている妊婦さんもいるかもしれませんが、実際のところつわりの症状はいつになったら治ると決まっているわけではありません。そのため、自分に合った対処法を見つけなければ、いつ終わるかもわからない辛い時期を過ごすことになってしまいます。

ただし、つらい症状は妊娠悪阻と呼ばれる深刻な状態になっている可能性もあります。自分なりに対処しても改善しない場合や、症状がひどい場合には医師の診断を受けるようにしましょう。

妊娠初期でつわりの症状が気になる方やつわりのつらい症状にお悩みの方は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。

東京の「ミネルバクリニック」は臨床遺伝専門医が在籍するNIPT実施施設であり、たくさんの妊婦さんの悩みや不安と真摯に向き合い、笑顔になれる出産に導いてきました。ミネルバクリニックでは、妊娠9週から受けられる赤ちゃんの健康診断である「NIPT」を業界最新の技術と業界随一の対象疾患の広さで行っております。遺伝のエキスパートである臨床遺伝専門医が出生前診断を提供しておりますので、是非、お気軽にご相談ください。妊娠初期からの出生前診断を受ける医療機関にお悩みの方は、知識・経験・実績とも「第三者から認証されている」臨床遺伝専門医が診療している「ミネルバクリニック」まで是非、ご相談ください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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