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産まれたら珍しい遺伝性疾患

東京でNIPTを提供するミネルバクリニックです。NIPTで陰性だったのに、生まれてみたら赤ちゃんに障害があった、という連絡を受けました。提供していたメニューには含まれていない異常なので、誰が悪いというわけでもないのですが、患者さんがNIPTを受けて1年後の現在、ミネルバクリニックのメニューに加わっているんです。
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ミネルバクリニックで受けていただいたNIPTで異常はありませんでした。

産まれたお子さんにはいろいろな症状があり
ある珍しい遺伝子の変異による疾患ではないかという疑いが濃厚です。

この疾患は、2020年7月(先月)から始めたデノボには含まれているのですが。。。。

先月から始めたばかりなんですよね。

で。

患者さんにはメールしました。

遺伝子の変異が起こる場合、女性側ではなく男性側の精子であることが殆どです、と。
そのあと電話もしました。

旦那様は40歳くらいと高齢になります。

精子の突然変異によるリスクは年々あがり、デノボで測定できる疾患群の積算リスクは妊婦さんの年齢によらず1/600とダウン症(21トリソミー)より高くなっています。

やはりこの検査を頑張って扱えるようにしてよかったなという思いと
もっとはやく扱ってたらどうだったのかなという思いがあります。

わたしはやっぱり、日本で一番多くの症例を一例一例まっすぐ向き合ってNIPTを提供している臨床遺伝専門医として
遺伝の知識がないと扱えないこういう世界の最先端の検査をちゃんと扱っていきたいと思います。

うちの患者さんたちは、ちゃんと説明を受けているので、生まれたお子さんに障害があったり
死産だったりしてもわたしが怒られたりしたことはありません。

でも。
だからこそちゃんとしなきゃって思います。

あかちゃんは哺乳力に問題があるので
鼻から胃に管がとおっていて、そこからミルクなどを与えています。

そうすると、保育園は預かってくれないので、育休からの仕事復帰は無理かなー とか言ってましたね。

お子さんが生れるとどのようなお子さんでも親御さんの人生は変わるのですが
障害があるお子さんだとなおさら変わってしまいますよね。

やっぱ大事な検査を扱っているので
気を引き締めてしっかりお勉強して
世界の最先端を提供できる体制を維持出来るよう頑張ろう、と思いました。

あと。
こうやってちゃんと患者さんが連絡してきてくれることはとてもいいことだと思ってて。

障害のあるお子さんを産むと女性が一方的に自分が悪いように思ってしまうのですが
こうして男性側に原因の大部分があるものもある
と知ることができると
やっぱ心が軽くなるんですよね。

こうして患者さんたちがちゃんと連絡をくれるよう
わたしはハードルの低い医者でいたいと思います。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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