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NIPTが救ったママのこころ

こんにちは。
今日は、「NIPTが救ったママのこころ」というテーマで、あるご家族の経験をお話しします。

妊娠は、多くの女性にとって喜びと期待に満ちた旅です。でも、それは同時に、時には不安や心配も伴うものです。あるお母さんにとって、その旅は予想以上に厳しいものでした。そんな中で、NIPT(新型出生前診断)が彼女を支え、大きな力となったのです。

最初の妊娠での試練

最初の妊娠中、彼女はNIPTを受けました。その結果、赤ちゃんが「18トリソミーの可能性が高い」と診断されました。その後の超音波検査で、無頭蓋症という更に辛い事実が明らかになりました。

彼女は、「私のせいなの?」という思いに苛まれました。過去の妊娠では葉酸をきちんと摂取していたのに、今回は怠っていたことを思い出し、自分を責めてしまいました。「葉酸を飲まなかったからこうなったのかもしれない」と、悔やむ気持ちが大きくなったのです。

NIPTがくれた安心感

しかし、NIPTの結果は、彼女にとって単なる悪い知らせではありませんでした。18トリソミーという染色体異常が原因であることがわかり、これは彼女自身の行動だけが原因ではないことがはっきりしたのです。この事実は、彼女が自分を責める気持ちを少し軽くしてくれました。

もちろん悲しみが消えるわけではありませんが、この診断のおかげで、彼女は自分を責めすぎず、現実を少しずつ受け止める力を持つことができました。

新しい命との出会い

数ヶ月後、彼女は再び妊娠しました。前回の経験から不安は大きなものでしたが、再度NIPTを受けることを決意しました。結果は、赤ちゃんが健康であることを示していました。

彼女は慎重に妊娠生活を送り、元気な赤ちゃんを無事に出産しました。そのとき彼女の心に溢れたのは、安堵と感謝の涙でした。

NIPTがもたらすもの

振り返れば、NIPTは彼女にとって単なる検査以上のものでした。
「最初の妊娠でNIPTを受けていなかったら、自分を責め続けていたかもしれません。次の妊娠に踏み切る勇気も持てなかったでしょう。」

NIPTは、赤ちゃんの遺伝情報を知るためだけではなく、親としての心を守り、未来への希望を支える力を持っています。このお母さんの物語は、NIPTが与える安心感と希望の象徴と言えるでしょう。

すべてのママへ

妊娠中の不安を抱えるすべてのママへ。このお話は、あなたが一人ではないこと、そして「知ること」がどれほど大きな力になるかを伝えています。NIPTは疾患を調べるためだけのものではなく、安心と心の平穏をもたらす大切な手段です。

このお母さんの勇気に心から敬意を表し、同じような道を歩む方々にエールを送ります。

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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

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