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「NIPTで陰性だったのに、子どもが知的障害や自閉症だった」という話を耳にしたことはありますか? 実際、Yahoo!知恵袋などでも、このような疑問を持つ方が多く見られます。
NIPT(新型出生前診断)は、特定の染色体異常を調べる検査ですが、すべての疾患や障害を判別できるわけではありません。
この記事では、NIPTの検査範囲と限界、そして知的障害や自閉症との関連性について詳しく解説します。
「NIPT陰性=すべて安心」とは言い切れない理由を理解し、正しい情報をもとに検査を受けることが大切です。
これからNIPTを受けようと考えている方、すでに検査を受けた方にとって、役立つ情報をお届けします。
NIPTで陰性だったのに、障害があることはある?
NIPTでわかることと、検査の限界
NIPT(新型出生前診断)は、胎児の染色体異常を検査する方法です。主に以下の疾患を対象としています。
- 13トリソミー(パトウ症候群)
- 18トリソミー(エドワーズ症候群)
- 21トリソミー(ダウン症候群)
ただし、NIPTには限界があります。陰性的中率は高いものの、稀に偽陰性となるケースが報告されることがあります。
また、NIPTでは自閉症や知的障害、その他の発達障害は検出できません。
ミネルバクリニックのNIPTでカバーできる疾患
ミネルバクリニックでは、一般的なNIPTの検査範囲に加えて、赤ちゃんに多い以下の三大疾患も検査可能です。
- ダウン症候群(21トリソミー):1/700
- ヌーナン症候群:1/1000~2000
- 22q11.2欠失症候群(ディジョージ症候群):1/2000~4000
これらの疾患は出生後の健康や発達に影響を与える可能性があるため、出生前に知っておくことが重要です。
当院のNIPTでは、陽性的中率99.9%以上の高精度で検出することが可能です。
より詳しい検査内容について知りたい方は、ミネルバクリニックのNIPT検査ページをご覧ください。
知恵袋の質問から見える不安と誤解
出生前診断で陰性だったけど知的障害や自閉症でしたという方いらっしゃいますか?
出生前診断で分からないことは重々承知ですが、
実際に検査したけれども障害があったよという方はほとんど知りません。
調べてなくて障害があったパターンの人が多い気がします。
立石さんは有名ですが、
最近の方で(2013年以降誕生ぐらいで)知ってるよと言う方、実際自分がそうだったよと言う方いらっしゃいましたら教えて下さい。
最新の技術をもってしても本当に分からないのか知りたいです。
上記のような質問が知恵袋で投稿され、多くの方が同様の不安を抱いていることがわかります。「NIPTで陰性だったのに、子どもが知的障害や自閉症だった」というケースは本当にあるのでしょうか?
実際には、NIPT(新型出生前診断)は染色体の数的異常(トリソミー)を検出するものであり、自閉症や知的障害を直接検出するものではありません。そのため、NIPTの陰性結果が「発達障害がない」ことを保証するわけではないのです。
染色体数的異常・微細欠失症候群・単一遺伝子疾患による発達への影響の違い
遺伝的な異常にはさまざまな種類があり、それぞれ発達への影響が異なります。以下の表で、一般的な傾向を整理しました。
分類 | 主な特徴 | 発達への影響 | 代表的な疾患 |
---|---|---|---|
染色体数的異常(トリソミー) | 染色体が1本多い、または少ない。 筋緊張低下(低緊張)が目立つ。 |
知的障害が強く、発達障害は目立ちにくい。 運動発達の遅れが顕著。 |
ダウン症候群(21トリソミー)、エドワーズ症候群(18トリソミー) |
微細欠失症候群 | 染色体の一部が欠失している。 見た目の特徴が少ないこともある。 |
発達障害(自閉症スペクトラムなど)が目立つ。 知的障害の程度は疾患による。 |
22q11.2欠失症候群(ディジョージ症候群)、ウィリアムズ症候群 |
単一遺伝子疾患 | 1つの遺伝子の変異が原因。 病気ごとに症状が異なる。 |
発達障害や学習障害が顕著。 軽度~中等度の知的障害を伴うことも。 |
ヌーナン症候群、マルファン症候群 |
一般的に、トリソミー(染色体数的異常)は知的障害が目立つ一方で、発達障害の特性はそれほど顕著ではありません。筋緊張の低下(低緊張)が見られ、運動発達の遅れが特徴的です。
一方で、微細欠失症候群や単一遺伝子疾患になると、知的障害の程度は疾患によって異なるものの、自閉症スペクトラム障害(ASD)やADHDなどの発達障害の特徴が目立つ傾向があります。
ミネルバクリニックのNIPTでカバーできる範囲
しかし、ミネルバクリニックのNIPTでは、12か所13疾患の微細欠失症候群と56の単一遺伝子疾患の検査が可能です。これにより、一般的なNIPTではカバーできない発達障害や知的障害のリスクをより広く検出できるようになっています。
- ダウン症候群(21トリソミー):1/700
- ヌーナン症候群(単一遺伝子疾患):1/1000~2000
- 22q11.2欠失症候群(ディジョージ症候群):1/2000~4000
一般的なNIPTでは確認できない疾患まで検査できるため、より広い範囲のリスクを知ることが可能です。
出生前診断でわかることと、わからないことを正しく理解し、結果をどう受け止めるべきかを知ることが重要です。
より詳しく知りたい方は、ミネルバクリニックのNIPT検査ページをご覧ください。
NIPT陰性でも知的障害・自閉症はあるのか?
発達障害・知的障害の原因と診断
「NIPTで陰性だったから安心だと思っていたのに、子どもが発達障害や知的障害と診断された」という話を耳にすることがあります。まず知っておきたいのは、NIPTはあくまで染色体異常(数的異常)を調べる検査であり、発達障害や知的障害そのものを直接診断するものではないということです。
発達障害や知的障害の原因は非常に多岐にわたります。大きく分けると、以下のような要因が関与していると考えられています。
1. 遺伝的要因(染色体異常以外の遺伝子変異)
一部の発達障害や知的障害は、特定の遺伝子の変異によって引き起こされることがわかっています。たとえば、微細欠失症候群や単一遺伝子疾患の中には、知的障害や自閉症スペクトラム(ASD)を引き起こすものがあります。
一般的なNIPTは染色体の数的異常を調べる検査のため、こうした微細な欠失や単一遺伝子の異常までは検出できないことが多いのです。
しかし、ミネルバクリニックでは12種類13疾患の微細欠失症候群と56種類の単一遺伝子疾患を検査するNIPTを提供しています。この中には発達障害や知的障害に関連する疾患が多数含まれており、通常のNIPTよりも広くお子さんの異常を検出できるのが特徴です。
2. 妊娠中の環境要因
妊娠中の環境も、胎児の脳の発達に影響を与える重要な要因です。代表的なものには以下があります。
- 妊娠中の感染症(風疹、サイトメガロウイルスなど)
- 重度の栄養不足や栄養バランスの乱れ
- 母体の喫煙や大量飲酒
- 薬剤の影響
こうした要因が複雑に絡み合い、胎児の神経発達に影響を及ぼす可能性があります。
3. 出産時の影響
出生時に起こるトラブルも、知的障害や発達障害のリスクを高める要因のひとつです。具体的には以下のようなケースが該当します。
- 極端な早産
- 低出生体重
- 出生時の仮死状態(酸素不足)
- 新生児けいれんなどの神経系トラブル
こうした出来事が胎児・新生児の脳に負担をかけ、結果として発達に影響を及ぼすことがあります。
4. 生まれてからの環境や育ち方も関係
生後の育てられ方や、周囲の環境も、発達に何らかの影響を与えることがあります。これは「発達障害の原因になる」というわけではなく、もともと持っている発達特性が環境によって強調されたり、逆にうまくサポートされることで表に出にくくなる、という考え方です。
NIPTでは発達障害の診断はできない
このように、発達障害や知的障害は染色体数的異常だけが原因ではありません。さまざまな遺伝的・環境的な要因が複合的に絡み合って生じるものです。そのため、NIPTの陰性結果は「発達障害がない」という保証にはなりません。
発達障害や知的障害の確定診断は、出生後の発達の様子を見ながら、医師や心理士が総合的に判断するものです。早い場合は1歳前後から特徴が現れることもありますが、多くは3歳以降の集団生活の中で気づかれるケースが目立ちます。
出生前にできるだけ多くのリスクを把握したい場合は、染色体数的異常に加え、微細欠失症候群や単一遺伝子疾患もカバーできるNIPTを選ぶという選択肢もあります。
ミネルバクリニックでは、12か所13疾患の微細欠失症候群と56の単一遺伝子疾患を検査できるNIPTを提供しています。発達障害や知的障害の原因になりうる遺伝的要因をより広くカバーしたい方は、ぜひ検討してみてください。
出生前診断でわかること・わからないこと
NIPTは、母体の血液中に含まれる胎児由来のDNAを解析し、特定の染色体異常を調べる検査です。一般的なNIPTで検出できるのは以下の3つの疾患です。
- 21トリソミー(ダウン症候群)
- 18トリソミー(エドワーズ症候群)
- 13トリソミー(パトウ症候群)
これらは「染色体の数的異常」に分類される疾患で、NIPTでは比較的高い精度で検出できます。しかし、NIPTでは以下のような疾患は検出対象外です。
- 自閉症スペクトラム(ASD)
- ADHD(注意欠陥・多動性障害)
- 軽度の知的障害
- 細かい遺伝子変異による疾患(微細欠失症候群・単一遺伝子疾患など)
特に、自閉症スペクトラムやADHD、軽度の知的障害は出生前に診断することが極めて難しい疾患です。こうした発達障害の多くは、出生後の行動や発達の様子をもとに診断されるものです。
より詳しく遺伝的リスクを知るためには
出生前にできるだけ多くの情報を知りたい場合は、NIPTに加えて羊水検査や全エクソーム解析(WES)といった追加の遺伝子検査を検討することも選択肢になります。
また、ミネルバクリニックでは、一般的なNIPTに加えて12種類13疾患の微細欠失症候群と、56種類の単一遺伝子疾患を検査できるNIPTを提供しています。
この中には、発達障害や知的障害の原因になることがある遺伝的異常も多数含まれており、通常のNIPTよりも、発達障害や知的障害のリスクをより広くカバーすることが可能です。
「NIPTで陰性だから安心」という誤解を避けるためにも、幅広い疾患を検査できるNIPTを選ぶことをぜひご検討ください。
NIPTを受ける際に知っておくべきこと
NIPTの適切な活用法
NIPTは、胎児の染色体異常を調べるための優れた検査ですが、その結果の意味を正しく理解することがとても大切です。以下のポイントを押さえておきましょう。
- NIPTで陰性だったからといって、すべての疾患が否定されたわけではありません
- NIPTで陽性だった場合も、確定診断には羊水検査などの追加検査が必要です
- 自閉症スペクトラム(ASD)やADHDなどの発達障害は、出生後の成長を見ながら診断するものです
特に、「NIPTで陰性=健康」と誤解してしまうケースがよくありますが、NIPTはあくまで限られた疾患を対象としたスクリーニング検査です。陰性でも発達障害や知的障害のリスクは完全になくなるわけではないことを理解しておきましょう。
遺伝カウンセリングを受ける重要性
NIPTを受ける前後には、必ず医師や遺伝カウンセラーから詳しい説明を受けることをおすすめします。検査で何がわかるのか、逆に何がわからないのかをきちんと理解した上で、検査を受けることが重要です。
ミネルバクリニックでは、検査前の説明から検査後の結果説明まで、専門の医師による遺伝カウンセリングを実施しています。結果に不安を感じた際も、納得いくまで相談できるので、安心して検査を受けることができます。
発達障害や知的障害を考慮したNIPTの選び方
出生前にできるだけ多くの情報を知りたいと考える方には、染色体数的異常だけでなく、微細欠失症候群や単一遺伝子疾患までカバーできるNIPTを選ぶという選択肢もあります。
ミネルバクリニックでは、12種類13疾患の微細欠失症候群と56種類の単一遺伝子疾患まで検査可能なNIPTを提供しています。発達障害や知的障害と関連の深い遺伝的疾患も幅広く検査対象に含まれているため、「陰性だったけど発達障害だった」といった不安を減らすための一助になります。
検査の正しい理解と、適切な検査選びをサポートするために、ミネルバクリニックでは事前のカウンセリングにも力を入れています。NIPTを検討される際は、ぜひ一度ご相談ください。
ミネルバクリニックのNIPTの特徴
ミネルバクリニックでは、NIPTを受ける方に対して臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを実施し、適切な情報提供を行っています。また、より詳しい検査を希望される方には、追加の遺伝子検査もご案内可能です。
当院のNIPTに関する詳細は、以下のリンクからご覧いただけます。
まとめ|NIPTを正しく理解して受けるために
NIPTは非常に精度の高い検査ですが、すべての疾患をカバーしているわけではありません。特に、知的障害や発達障害は出生前診断ではわからないことが多いため、検査結果をどのように受け止めるかが重要です。
正しい知識を持ち、適切な検査を選択することが、お子さまの未来にとって大切なステップとなります。
詳細な情報や相談をご希望の方は、以下のリンクをご参照ください。

ミネルバクリニックでは、「健やかなお子さまを迎えてほしい」という想いを持つ臨床遺伝専門医の院長のもと、東京都港区青山にてNIPT検査を提供しています。少子化が進む現代において、より健康なお子さまを望むのは自然なことです。そのため、当院では世界最先端の特許技術を活用し、高精度かつ多様な疾患の検査を提供できる信頼性の高い検査会社を、遺伝専門医が厳選しています。さらに、全国どこからでもオンライン診療に対応し、採血はお近くの提携医療機関で受けることも可能です。
ミネルバクリニックでは、NIPTに関する無料カウンセリングを提供しています。まずはお気軽にご相談ください。
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