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NIPTの胎児DNA率はどのくらい必要?

NIPTは母親の採血から胎児由来のDNAを分析して検査します。そのため、胎児のDNA率は検査において重要です。
どのくらいのDNA率が必要であり、どの時期の検査が理想的なのでしょうか。今回は、NIPTにおける胎児のDNA率について、また早期受検がメリットであるスーパーNIPTについてご紹介します。

NIPTとは

NIPT(新型出生前診断)とは、妊娠9週〜10週以降(ミネルバクリニックでは6週から)の妊婦さんの血液を採取し、赤ちゃんに染色体異常があるかどうかスクリーニングする検査です。あくまでもスクリーニング検査であるため、検査で陽性だった場合は、羊水検査などの確定的検査を受けることが推奨されています。

NIPTは非確定的検査ではあるものの、これまでの出生前診断(母体血清マーカー検査、コンバインド検査)に比べて精度が非常に高いのも特徴です。

しかし、他の非確定的検査に比べると費用が高いため、検査内容や検査時期を踏まえて検討するとよいでしょう。

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NIPTの検査方法と仕組み

NIPTの検査方法と、胎児の染色体異常をどのように判定するのか分析方法の仕組みを見ていきましょう。検査方法の流れがわかっていると安心です。気になることは遺伝カウンセリングなどで専門医に相談するようにしてください。

母体の血液を採取する

NIPTでは、お母さんの腕から10mlの血液を採取します。母胎ともに安全な検査方法であるため、流産のリスクはありません。

確定的検査で用いる羊水検査や絨毛検査は、侵襲的(皮膚を切ったり、穿刺したりして体内に侵入する医療処置のこと)であるため、羊水検査では約0.2〜0.3%、絨毛検査では約1%と流産リスクがあります。

血液から胎児由来成分を分析する

母体から採血した血液は、遠心分離機で分離して血漿の中(血液から血球を取り除いた血液成分)に含まれている胎児由来のcell-free fetal DNAを分析します。しかし、母体の血漿中に存在するDNA断片には胎児由来だけでなく、母体由来のものもあり、しっかりと区別することはできません。

そのため、すべてのDNA断片の塩基配列(*1)を解読し、常染色体の1〜22番、性染色体に分類します。常染色体の各番号の量の割合をみることで、特定の染色体の数的変化を検出することができます。
*1 塩基配列:DNA(GACT、グアニンアデニンシトシンチミンを使用)またはRNA(GACU、グアニンアデニンシトシンウラシル)分子内の対立遺伝子を形成するヌクレオチドの順序を示す5つの異なる文字のセットで示される塩基の連続のこと

NIPTにおける胎児のDNA率とは

NIPTの仕組みを調べていると、胎児分画(Fetal Fraction)(胎児ゲノム率)という用語を目にすることがあるでしょう。胎児分画とは、胎盤組織に由来するセルフリーDNAのことをいい、母体血全体のセルフリーDNAに占める割合を百分率(%)で表しています。

セルフリーDNAは、母体血液中に循環する前は胎盤の中で母体組織の脱落膜と胎児組織の絨毛膜、羊膜からできている絨毛間腔に存在します。この絨毛間腔にある絨毛の細胞が、アポトーシス(細胞の自然死)を起こして脱落した胎児由来の成分がセルフリーDNAです。

NIPTの胎児DNAの平均は?どのくらい必要?

セルフリーDNAは、早ければ妊娠5週、ほとんど妊娠9週までに母体血中に検出されるようになります。胎児セルフリーDNAの相対濃度は、妊娠10週から約20週までは妊娠月齢とともに緩やかに増加し(1週間あたり0.1%)、その後、正期産までは1週間あたり1%と急速に増加していきます。

一般的には最低必要な胎児分画(胎児ゲノム率)は4%と推定されています。ちなみに妊娠10週〜14週の間に採取されたサンプルの平均胎児分画(胎児ゲノム率)は約10%ほどです。

スーパーNIPTなら胎児のDNA率が低くても早期受検可能

NIPTは胎児のDNA率が安定する妊娠9週頃から検査を受けることが一般的です。
しかし、9週に至るまでにお母さんの赤ちゃんに対する染色体異常のリスクや、疾患の不安ごとは大きくなっていき、ストレスを抱えてしまう方が多いです。

ミネルバクリニックでは、第三世代のスーパーNIPTを提供しており、妊娠6週で検査を受けていただくことが可能です。

ここからはスーパーNIPTの特徴を解説していきます。

スーパーNIPTでは胎児由来のDNAを正確に区別

スーパーNIPTは、高精度のNIPTを可能にしたMedicover genetics社(NIPD Genetics)の特許技術によって、母体由来のDNAなのか、胎児由来のDNAなのかを正確に区別して測定することができます。
これは第1世代、第2世代では行えない、スーパーNIPT独自の検査方法です。 DNAが母体由来か胎児由来かを区別できるようになった結果、胎児分画とよばれる胎児DNAの比率を上げることができ、早期により高い精度での検査が可能となりました。

胎児のDNAが足りない場合の再受検が無料

スーパーNIPTは妊娠6週からと早期受検が可能ですが、早期である分、個人差によって血中に含まれる胎児のDNAの比率(胎児分画)が足りない場合もあります。胎児のDNAの比率が足りないと、検査を実施しても正確な判定を出すことは難しいです。

このような場合は再検査が必要となりますが、当院ミネルバクリニックではDNAの比率不足で再検査となった場合、次回の再受検にかかる費用は無料です。
早期だからといって精度が落ちるわけではありませんので、安心してお受けください。

ミネルバクリニックの遺伝カウンセリングで不安を解消

ミネルバクリニックでは、遺伝子疾患に特化した知識を持つ認定臨床遺伝専門医である院長が日々診療にあたっています。遺伝子専門医だからこそ提供できる、遺伝子に関する詳しい情報や見解をお伝えすることが可能です。

早期受検を考えている方は特にNIPTに対する期待と不安のお持ちの方が多いのではないでしょうか。今回、記事を通して説明したNIPTの仕組みやDNAの比率(胎児分画)についての解説は専門性が高いため、難しくて理解できない部分があることは当然です。

こうした場合に遺伝カウンセリングを受けていただき、ご質問いただければ、NIPTへの不安を少しでも減らすことができると思います。

また、院長自身も3児の母であり子育ての経験を通して、同じ母親という視点から、気持ちに寄り添って一人一人のお母さん、ご家族と向き合いながら答えを出すサポートをさせていただきます。

当院へカウンセリングを受けに通うことが難しい場合は、オンラインでのカウンセリングにも対応しています。遠方にお住まいの方もリラックスした環境の中で、遺伝に関するお悩みをご相談ください。

まとめ

NIPTでは、お母さんの腕から10mlの血液を採取し、血液を分離して胎児由来のセルフリーDNAを分析します。セルフリーDNAは、妊娠5週からほとんどは妊娠9週までに母体血中に検出されるようになります。一般的には最低必要な胎児分画(胎児ゲノム率)は4%ほどですが、ミネルバクリニックで提供している最新のスーパーNIPTでは、この最低必要な胎児分画の割合で高精度に染色体異常のリスクを判定することが可能になりました。

再受検の場合は無料でお受けいただくことが可能なため、ご興味がある方はぜひミネルバクリニックへご相談ください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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