目次
出生前診断・NIPTのデメリットと回避策
臨床遺伝専門医が教える後悔しない施設選び
Q. 出生前診断・NIPTのデメリットは回避できますか?
A. はい、施設選びによって多くのデメリットは回避可能です。
NIPT(新型出生前診断)には「偽陽性」「高額費用」「検査難民」などのデメリットがありますが、臨床遺伝専門医が常駐し、確定検査まで一貫対応できる施設を選ぶことで、これらのリスクを大幅に軽減できます。
-
➤
出生前診断のデメリット7選 → 偽陽性・費用・検査難民・精神的負担などを徹底解説 -
➤
デメリット回避の施設選び → 臨床遺伝専門医・確定検査・フォロー体制が重要 -
➤
トリプルリスクヘッジ → 金銭的・時間的・心理的リスクを同時に軽減 -
➤
COATE法 → 微細欠失の陽性的中率>99.9%の次世代NIPT技術 -
➤
互助会制度 → 羊水検査費用を全額補助(上限なし)
「NIPTを受けたいけれど、デメリットが気になって踏み出せない」「ネットで調べるほど不安になる」そんな思いを抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
妊娠中は心も体も敏感な時期。赤ちゃんのことを思えばこそ、検査について慎重に考えたいというお気持ちは、とても自然なことです。
この記事では、出生前診断・NIPTのデメリットを正直にお伝えしながら、それらを回避するための具体的な方法を臨床遺伝専門医の視点で解説します。正しい知識を持つことで、後悔のない選択ができるようお手伝いいたします。
💡 出生前診断の対象について:基本的に出生前診断は、自立して生活することに支障が出るレベルの重篤な疾患が対象となります。軽度の疾患や、治療可能な疾患は対象外となることが多いため、検査の意義と限界を理解した上で受けることが大切です。
1. 出生前診断・NIPTのデメリット7選
【結論】 出生前診断・NIPTには「偽陽性」「高額費用」「検査難民」「精神的負担」「確定検査が必要」「検査対象の限界」「結果解釈の難しさ」という7つの主なデメリットがあります。しかし、施設選びによってこれらの多くは回避可能です。
「デメリットばかり気になって決断できない」そんな方のために、まずは出生前診断・NIPTのデメリットを正直にお伝えします。敵を知ることが、対策の第一歩です。
-
①
偽陽性・偽陰性の可能性:陽性でも実際は異常なし、または見逃しのリスク
-
②
高額な費用負担:10〜20万円以上の自己負担(保険適用外)
-
③
検査難民になるリスク:陽性後の確定検査先が見つからない
-
④
精神的負担:結果待ちの不安、陽性時の心理的ダメージ
-
⑤
確定検査が必要:NIPTはスクリーニング検査、陽性時は羊水検査が必須
-
⑥
検査対象の限界:すべての異常を検出できるわけではない
-
⑦
結果解釈の難しさ:専門知識なしでは正しく理解できない
2. デメリット①:偽陽性・偽陰性の可能性
【結論】 NIPTは高精度な検査ですが、偽陽性(陽性だが実際は異常なし)や偽陰性(陰性だが実際は異常あり)の可能性がゼロではありません。ただし、検査技術の選択により精度は大きく異なります。
「陽性と言われたのに、羊水検査では異常なしだった」「陰性だったのに、生まれてから異常が見つかった」このような事例は、NIPTの限界を示しています。
🔬 偽陽性とは?
検査で「陽性(異常の可能性あり)」と判定されたにもかかわらず、実際には赤ちゃんに異常がないケースのことです。偽陽性が起こると、不必要な不安や、確定検査(羊水検査など)を受ける負担が生じます。
🔬 偽陰性とは?
検査で「陰性(異常の可能性なし)」と判定されたにもかかわらず、実際には赤ちゃんに異常があるケースのことです。これは「あってはならない見逃し」であり、検査への信頼を損なう深刻な問題です。
検査技術による精度の違い
NIPTの精度は、検査会社の技術レベルにより大きく異なります。すべてのNIPTが同じ精度ではないことを知っておくことが重要です。
| 検査技術 | 特徴 | 微細欠失の陽性的中率 |
|---|---|---|
| 従来のNIPT | 広く浅く読む方式 | 70%台 |
| COATE法 | SNP法+ターゲット法の融合 | >99.9% |
💡 偽陰性ゼロを目指すには
当院のスーパーNIPTは、偽陰性ゼロの実績を維持しています。検査会社の選定基準は「安さ」ではなく「正確性」であるべきです。生涯に関わる大切な検査だからこそ、最も重要なのは正確性なのです。
3. デメリット②:高額な費用負担
【結論】 NIPTは保険適用外のため、10〜20万円以上の自己負担が必要です。さらに陽性の場合は確定検査(羊水検査)の費用も追加でかかります。ただし、互助会制度などで費用負担を軽減できる施設もあります。
「検査を受けたいけれど、費用が高くて躊躇している」そんな声をよく耳にします。確かに、NIPTは決して安い検査ではありません。
-
•
NIPT検査費用:10〜25万円程度(検査項目により異なる)
-
•
羊水検査(陽性時):10〜20万円程度
-
•
遺伝カウンセリング:別途3〜5万円程度かかる施設も
-
•
合計:陽性の場合、最大40万円以上になることも
価格の違いは何を反映しているのか
「安いNIPT」と「高いNIPT」の違いは、単に利益率の差ではありません。検査会社ごとに使用している技術やシーケンサーが異なり、解析するバイオインフォマティクスの専門家の有無も価格に反映されています。
イルミナのシーケンサーを使って機械が判定するだけの「誰でもできる検査」と、遺伝子検査の世界で黎明期から検査をしてきた米国トップ4の一角を担う会社が行う検査では、同じはずがありません。
💡 当院の遺伝カウンセリング料金について
当院では遺伝カウンセリング料金33,000円が検査費用に内包されています。これは当日の説明だけでなく、陽性になった時に何度でもカウンセリングを受けられること、妊娠経過中にサイトメガロウイルス初感染など心配なことがあってもいつでも相談できることが含まれています。「お金がかかるから相談しにくい」という状況を避け、安心して日常生活を送れるよう配慮しています。
4. デメリット③:検査難民になるリスク
【結論】 NIPTで陽性となった後、確定検査(羊水検査)を受けられる施設が見つからない「検査難民」になるリスクがあります。特に非認証施設で検査を受けた場合、大学病院などで確定検査を断られるケースも少なくありません。
「NIPTで陽性が出たけど、どこで羊水検査を受ければいいの?」「病院に電話したら断られた」これは決して珍しい話ではありません。
🏥 検査難民とは?
NIPTで陽性となった後、確定検査(羊水検査・絨毛検査)を受けられる施設が見つからず、途方に暮れてしまう状態のことです。妊娠週数には限りがあるため、時間との戦いになり、精神的にも追い詰められてしまいます。
なぜ検査難民になるのか
認証施設との連携不足
- •
非認証施設でNIPTを受けた場合
- •
大学病院が「うちで検査していない」と断る
- •
「自己責任」と突き放される
予約の取りにくさ
- •
羊水検査ができる施設が限られる
- •
予約が数週間先まで埋まっている
- •
妊娠週数のタイムリミット
🩺 院長コラム【検査難民を生まない医療を】
私がこの仕事を続ける中で、最も心を痛めるのが「検査難民」になってしまった方からのご相談です。NIPTを受けて陽性が出たのに、その後のフォローがないという状況は、患者様にとって最悪のシナリオです。
だからこそ当院では、2025年6月から産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査も院内で実施できる体制を整えました。NIPTから確定検査まで一貫して対応できる「稀有な」体制を作ることで、患者様が検査難民になることを防ぎたいと考えています。
「検査を受けて終わり」ではなく、その後の人生まで見据えたサポートこそが、本当の意味での医療だと私は考えています。
5. デメリットを回避する施設選びのポイント
【結論】 出生前診断のデメリットの多くは、施設選びによって回避可能です。ポイントは「臨床遺伝専門医の常駐」「確定検査までの一貫対応」「陽性後のフォロー体制」の3つです。
ここまでデメリットをお伝えしてきましたが、「じゃあどうすればいいの?」と思われた方も多いでしょう。安心してください。適切な施設を選べば、これらのデメリットは大幅に軽減できます。
-
✓
臨床遺伝専門医が常駐しているか:アルバイト医師ではなく、専門医が最初から最後まで担当
-
✓
確定検査(羊水検査)まで対応できるか:院内で完結できれば検査難民のリスクなし
-
✓
陽性後のフォロー体制:遺伝カウンセリングが何度でも受けられるか
-
✓
検査精度の高さ:使用している検査技術と実績を確認
-
✓
費用負担軽減の制度:互助会など、陽性時の費用をカバーする仕組みがあるか
認証施設と非認証施設の違い
日本には「認証施設(大学病院中心)」と「非認証施設(民間主体)」が存在します。「非認証=質が低い」という誤解が一般的ですが、これは正しくありません。
| 項目 | 認証施設 | 非認証施設 |
|---|---|---|
| 主な施設 | 大学病院、総合病院 | クリニック、専門施設 |
| 検査対象 | 基本3疾患のみ(一部例外あり) | 施設により様々 |
| 予約の取りやすさ | 取りにくい場合が多い | 比較的取りやすい |
| 専門医の対応 | 施設により異なる | 施設により大きく異なる |
💡 ポイント:非認証施設であっても、臨床遺伝専門医が最初から最後まで担当し、確定検査まで一貫して行える施設は非常に稀有(rare)です。施設の「認証/非認証」よりも、実際の診療体制を確認することが重要です。
6. ミネルバクリニックの「トリプルリスクヘッジ」
【結論】 当院では「金銭的」「時間的」「心理的」の3つのリスクを同時にヘッジ(軽減)する「トリプルリスクヘッジ」体制を整えています。これにより、出生前診断のデメリットを最小限に抑えることができます。
「デメリットがあるのはわかったけど、具体的にどう回避すればいいの?」そんな方のために、当院が実践している「トリプルリスクヘッジ」をご紹介します。
💰 金銭的リスクヘッジ
互助会(8,000円)で羊水検査費用を全額カバー。上限なしなので、どんな検査が必要になっても安心です。
⏰ 時間的リスクヘッジ
2025年6月から羊水検査・絨毛検査も院内で実施可能に。多くの検査結果は3日以内にお返しできます。
💚 心理的リスクヘッジ
院内完結で転院の必要なし。患者様の不安時間を最小化し、トラウマを防ぐ医療的配慮を徹底しています。
互助会と安心結果保証制度
当院では互助会(8,000円)と安心結果保証制度(6,000円)への加入を必須としています。これは「海外旅行保険の義務化」と同じ理念で、万が一の時に困らないための備えです。
| 制度 | 費用 | 内容 |
|---|---|---|
| 互助会 | 8,000円 | 羊水検査費用を全額補助(上限なし) |
| 安心結果保証制度 | 6,000円 | 再検査が必要になったのに流産して検体提出できなかった時の保証 |
⚠️ なぜ強制加入なのか:以前は任意加入でしたが、非加入の方が陽性になって困るケースが続いたため、全員に加入いただく形に変更しました。「備えあれば憂いなし」の精神です。
7. COATE法とダイヤモンドプラン|精度を最大化する選択
【結論】 COATE法は、SNP法とターゲット法を融合した次世代NIPT技術です。微細欠失の陽性的中率は>99.9%を達成し、従来法の70%台から大幅に向上しています。
「偽陽性・偽陰性のデメリットを最小化したい」そんな方には、ダイヤモンドプランをおすすめします。米国4大遺伝子検査会社が担当する、現時点で最も高精度なNIPT技術です。
🔬 COATE法とは?
SNP法(母体DNAと胎児DNAの識別に優れる)とターゲット法(特定領域を深く読む)を融合した最新技術。父親由来の精子の新生突然変異も検出可能で、従来法では見つけられなかった異常も発見できます。
ダイヤモンドプランで検査できる項目
-
①
常染色体トリソミー(6種):13, 15, 16, 18, 21, 22
-
②
性染色体異数性(4種):45,X / 47,XXX / 47,XXY / 47,XYY
-
③
微細欠失(12領域):22q11.2欠失(ディジョージ症候群)など
-
④
単一遺伝子(56遺伝子):ヌーナン症候群など30以上の疾患に関連
🔴 なぜダイヤモンドプランが重要か
日本で生まれる赤ちゃんの染色体・遺伝子異常で最も多いのは①ダウン症候群 ②ヌーナン症候群 ③ディジョージ症候群です。ダイヤモンドプランはこのトップ3をすべて網羅できる唯一のプランです。56遺伝子には症候性(重度)自閉症の原因となる疾患も多数含まれており、積算リスクは1/600と決して低くありません。
🩺 院長コラム【「速さ」より「正確さ」を選ぶ理由】
「結果が2日で出ます」という宣伝を見て魅力的に感じる方も多いでしょう。しかし私は、「2日などの短期間で結果を出すこと」よりも「正確性」を重視しています。
なぜなら、NIPTは生涯に関わる大切な検査だからです。速さを優先して精度を犠牲にするのは本末転倒。偽陽性で不必要な不安を与えたり、偽陰性で見逃しが起きたりすることは、何としても避けなければなりません。
当院では「多くの結果を3日以内に返す」体制を整えつつも、正確性を最優先しています。マイクロアレイなど一部の検査は約2週間かかりますが、それは正確な結果を出すために必要な時間です。患者様には「待つ価値のある結果」をお届けしたいと考えています。
8. ミネルバクリニックの診療体制
ミネルバクリニックは、臨床遺伝専門医が遺伝子検査のために開業した日本初のクリニックです。専門性を活かした診療体制を整え、出生前診断のデメリットを最小化するための取り組みを続けています。
🏥 院内で確定検査まで対応
2025年6月より産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査も院内で実施可能に。転院の必要がなく、心理的負担を軽減できます。
👩⚕️ 臨床遺伝専門医が常駐
臨床遺伝専門医が検査前後の遺伝カウンセリングを担当。結果の説明から今後の選択肢まで、専門家が寄り添います。
💰 互助会で費用面も安心
互助会(8,000円)に加入いただくと、陽性時の確定検査(羊水検査)費用を全額カバー。上限なしで安心です。
よくある質問(FAQ)
🏥 一人で悩まないでください
出生前診断のデメリットが気になる方、施設選びで迷っている方、
どんなことでもお気軽にご相談ください。
臨床遺伝専門医があなたとご家族に寄り添います。
参考文献
- [1] American College of Obstetricians and Gynecologists. Screening for Fetal Chromosomal Abnormalities: ACOG Practice Bulletin, Number 226. Obstet Gynecol. 2020;136(4):e48-e69. [PubMed]
- [2] Gil MM, et al. Analysis of cell-free DNA in maternal blood in screening for fetal aneuploidies: updated meta-analysis. Ultrasound Obstet Gynecol. 2017;50(3):302-314. [PubMed]
- [3] Gregg AR, et al. Noninvasive prenatal screening for fetal aneuploidy, 2016 update: a position statement of the American College of Medical Genetics and Genomics. Genet Med. 2016;18(10):1056-1065. [PubMed]
- [4] International Society for Prenatal Diagnosis. Position Statement from the Chromosome Abnormality Screening Committee on Behalf of the Board of the International Society for Prenatal Diagnosis. Prenat Diagn. 2015;35(8):725-734. [PubMed]
- [5] Bianchi DW, et al. DNA sequencing versus standard prenatal aneuploidy screening. N Engl J Med. 2014;370(9):799-808. [PubMed]
- [6] Norton ME, et al. Cell-free DNA analysis for noninvasive examination of trisomy. N Engl J Med. 2015;372(17):1589-1597. [PubMed]
- [7] Wapner RJ, et al. Expanding the scope of noninvasive prenatal testing: detection of fetal microdeletion syndromes. Am J Obstet Gynecol. 2015;212(3):332.e1-9. [PubMed]
- [8] 日本産科婦人科学会. 出生前に行われる遺伝学的検査および診断に関する見解. [日本産科婦人科学会]
- [9] 厚生労働省. NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書. [厚生労働省]
- [10] National Institutes of Health. What is noninvasive prenatal testing (NIPT) and what disorders can it screen for? [NIH MedlinePlus]


