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NIPT20代の偽陽性の可能性は?NIPT検査に年齢の影響はあるのか

NIPTは検査精度が非常に高い出生前診断ですが、20代で受検すると40代の受検よりも偽陽性の可能性が高いことはご存知でしょうか。これは、40代のほうが20代よりも陽性的中率が高いことが影響します。

今回は、NIPTの年齢によって検査結果のどのような部分が影響を受けるのか、20代の偽陽性の可能性はどのくらいあるのかについて詳しく解説していきます。

偽陽性とは?

精度の高いNIPT検査であっても正確性は100%ではありません。さまざまな要因や状況によって診断にエラーが生じ、偽陽性という結果になる場合があります。
ではなぜ判定結果が偽陽性となるのでしょうか。

NIPTの判定結果は基本的に「陽性」「陰性」のどちらかで通知されます。この結果で陽性と診断された場合は、胎児に遺伝子異常があるのか最終確認をするために次の検査段階である確定的検査に進みます。

NIPTでは陽性判定であったのに確定的検査で陰性判定が出た場合、NIPTの結果は間違いであったことがわかり、実際のところ胎児は健康で遺伝子異常はなかったということになります。

このように、NIPTで陽性と診断され確定診断に進んだ結果、実は陰性であったという事象のことを「偽陽性」と呼びます。

2019年3月までにNIPTを受けた方の陽性例から偽陽性の数を出した調査*1では、21トリソミーが陽性であった782人のうち、確定的検査を受けた696人の中で偽陽性と発覚したのは23人でした。およそ3.3%の割合で偽陽性の結果が出ていることがわかります。

参照*1:「第1回 母体血を用いた出生前遺伝学的検査 (NIPT)の調査等に関するワーキンググループ」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000559098.pdf)

なぜ偽陽性が起きるのか

では、なぜ偽陽性が起きるのでしょうか。ここではその原因を解説していきます。

限局性胎盤モザイクの影響

限局性胎盤モザイクとは、本来であれば混在することのない正常と異常の遺伝子が胎盤に発生している状態のことをいいます。そのため、胎児は正常遺伝子であるのに胎盤のモザイク現象(正常と異常の遺伝子両方が存在していること)が影響し、陽性の判定が出てしまうことがあります。

Vanising twinの影響

バニシングツインとは、双子を妊娠していたものの妊娠過程のなかで片方の胎児が子宮内で自然吸収されていなくなってしまう事象のことをいいます。
突然エコー上から姿を消してしまうことから、バニシング(失う)ツイン(双子)と呼ばれています。

バニシングツインが起こる原因は、遺伝子異常や発育不全の可能性が指摘されており、残されたもう一方の胎児に直接的な身体への影響はないものの、先天的な発育異常が発見されるケースが多く存在しています。
この事象によって、子宮内で自然吸収されたはずの胎児の遺伝子が母体の血中に存在することにより、判定結果にエラーが生じることがあります。

20代の偽陽性の確率はどのくらい?

双子を妊娠していたことなどが影響し、偽陽性が発生することがわかりました。では、年齢が検査結果に影響を与えることはあるのでしょうか。

ここからはNIPTを受ける20代と38歳を比べ、精度への影響はどう違ってくるのか、その確率のちがいを解説していきます。

陽性的中率に差がある

陽性的中率とはNIPTの結果で陽性と診断され確定検査に進んだ結果、実際に胎児が遺伝子異常を持っていた確率のことをいいます。
妊婦さんの年齢が38歳と20代後半の検査精度を比べた表(*1)を参考に、陽性的中率を確認すると、20代後半は49.8%であるのに対し38歳は87.0%です。
このことから、年齢が上がるほど陽性的中率は高くなり、年齢が下がるほど陽性的中率も低下することがわかります。

引用元:「第1回 母体血を用いた出生前遺伝学的検査 (NIPT)の調査等に関するワーキンググループ」(厚生労働省)

偽陽性の可能性は20代の方が高い

ここではNIPTで陽性とされた人の陽性的中率を示した表(*2)をもとに、偽陽性と考えられる確率を出します。

年齢・トリソミー種別とNIPTの陽性的中率(%)

年齢 ダウン症
(21トリソミー)
18トリソミー 13トリソミー
25 79.32 48.14 16.70
26 80.13 49.40 17.41
27 81.12 51.00 18.35
28 82.33 53.01 19.58
29 83.72 55.49 21.19
30 85.28 58.40 23.26
31 86.98 61.80 25.88
32 88.74 65.59 29.15
33 90.45 69.65 33.12
34 92.11 73.82 37.83
35 93.58 77.92 43.23
36 94.89 81.78 49.17
37 95.99 85.24 55.47
38 96.91 88.28 61.85
39 97.62 90.80 68.04
40 98.20 92.88 73.76
41 98.64 94.54 78.89
42 98.99 95.86 83.89
43 99.25 96.87 86.96
44 99.43 97.67 89.96

参照*2:「お腹の赤ちゃんの検査の種類」(出生前検査認証制度等運営委員会)(https://jams-prenatal.jp/testing/nipt/)

まずは表に記載されている20代の最小と最大のダウン症(21トリソミー)における偽陽性率から見ていきましょう。25歳では陽性的中率が179.32%の結果であったため、残りの20.68%は偽陽性の可能性があると判断できます。29歳の場合は陽性的中率が83.72%、偽陽性の可能性は16.28%です。25歳よりも29歳のほうが偽陽性の可能性は低くなりました。

ここでも38歳の結果と比べてみましょう。38歳の陽性的中率が96.91%であるため、偽陽性の可能性は3.09%となります。
この結果から38歳よりも20代のほうが偽陽性となる確率は非常に高いことがわかります。また、20代の中でも若いほうが偽陽性の可能性が高くなります。
スーパーNIPTは20代でも偽陽性報告ゼロNIPTは精度が高い検査であるものの、年齢によって正確性に差が生じることに不安を憶えた方もいるのではないでしょうか。

当院ではスーパーNIPTという、NIPTの中でもより高精度の検査を実施しています。通常のNIPTとの違いや、詳しい検査内容をご紹介します。

スーパーNIPTとは

検査方法は従来のNIPTと同じで母体の採血をもとに判定を行います。

スーパーNIPTは検査項目が幅広く、100種類に及ぶ遺伝子異常から2000にも及ぶ病的変異の検出まで対応が可能となっています。そのため見落とされがちな遺伝子異常や、非常に稀なケースの遺伝子疾患も、世界特許の高い技術レベルによって発見することができます。

精度の高いNIPTの中でより高精度

通常のNIPTと同様に13、18、21トリソミーの基本的検査はもちろんのこと、エラー結果が出やすく検査の対象外になりやすい微小欠失症候群といった稀なケースの遺伝子異常まで検査の実施が可能です。

検査実施の対象範囲が広いだけではなく、検査結果においても偽陽性や偽陰性の報告はゼロであり、高確率で高精度を誇る遺伝子検査です。

エラー結果に対する不安から受検に踏み出せない方や対象外とされてきた検査項目について幅広く知りたいという方は、より精度の高いスーパーNIPTがおすすめです。

9週0日から検査可能

通常のNIPT検査の実施可能な妊娠週数は10週目からとなっています。その一方でスーパーNIPTは9週0日からと早期の段階から実施が可能となっています。ミネルバクリニックでは、ご希望の方は最短で妊娠6週目からも対応可能です。

検査結果を早い段階から把握することは、結果をしっかりと受容する期間を得ることができ、今後の生活における心積りや、余裕を持って環境の準備を整えることができるというメリットがあります。   

スーパーNIPTが受けられるのは全国でミネルバクリニックだけ

検査を受けるならできる限りエラー結果が出ることなく、高確率で安心の検査を受けたいと思われている方は多いのではないでしょうか。

スーパーNIPT検査は、世界特許の企業である「Medicover genetics」と独占契約を結んでいるミネルバクリニックでのみ受検可能です。ここからはミネルバクリニックの強みをご紹介していきます。

オンラインでの診察に対応

NIPTを受けたいけれど地方に住んでいるため通うことが難しい、妊娠中は体調の変化によって移動が辛く、相談にいけないという理由で検査を諦めてしまう方もいらっしゃいます。
そのような選択を少しでも減らすために、当院ではオンライン診察にも対応しています。
具体的な流れについてご紹介します。

1.オンライン診察の予約をする。
当院の予約フォームよりご希望の日時を入力してください。
2.予約が確定したらオンラインにて事前決済を実施。
3.自宅に検査キットと連携医療機関への紹介状が届く。
4.到着したセットを指定医療機関に提出し採血を実施。検体を受け取る。
5.検体をミネルバクリニックへご自身で配送。結果は当院のマイページにて参照。
(結果が出るまでには約12〜14日間ほど要します。)

臨床遺伝専門医によるカウンセリングが受けられる

ミネルバクリニックの院長は日本では数少ない内科専門医・がん薬物療法専門医・臨床遺伝専門医という3つの資格を持った医師です。豊富な診療経験と知識を携えて、日々診療にあたっています。
また、院長自身も3児の母として妊娠、出産を経験しており、医師としてはもちろんのこと同じ経験をした女性としての立場からも皆さんの気持ちに寄り添いながらご相談に応じています。

当院のカウンセリングは検査結果が陽性であった場合も追加費用は一切かかりません。NIPTに関する疑問や不安がある際は、ご自身が納得のいくまで医師と相談し、検査に関する理解を得たうえで受検に臨みましょう。

まとめ

NIPTは年齢が高くなると陽性的中率が高くなります。偽陽性の可能性も変化し、20代のほうが偽陽性の可能性が高まります。
偽陽性という結果を避けたい方には、スーパーNIPTの受検がおすすめです。従来のNIPTよりも高精度で、これまで偽陽性の報告は一件もありません。
NIPTへの不安を減らすためには、高精度の検査を受けること以外にも遺伝カウンセリングを受けることがおすすめです。NIPTの疑問を少しでも減らした上で検査に臨むようにしましょう。

院長アイコン

ミネルバクリニックでは、以下のNIPT検査を提供しています。少子化の時代、より健康なお子さんを持ちたいという思いが高まるのは当然のことと考えています。そのため、当院では世界の先進的特許技術に支えられた高精度な検査を提供してくれる検査会社を遺伝専門医の目で選りすぐりご提供しています。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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