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さまざまな身体の変化を乗り越え、やっと臨月を迎えたところで気になってくるのが「破水」についてです。
出産がはじまる知らせでもありますが、「ひとりのときに破水したらどうしよう」「破水だとわからないかも‥」と緊張や不安を抱えているママも多いのではないでしょうか。
破水は、尿漏れやおりものだと思ってしまうケースもあるため、特徴を知っておくことが重要です。先輩ママの中には、破水したとき独特のにおいで判別し、病院へ連絡した方も。
とはいえ、妊娠や出産に関することは個人差も大きいので、さまざまなケースについて知っておいた方が安心でしょう。
そこでこの記事では、破水のにおいの特徴と尿漏れやおりものとの違い、破水のにおいに関する先輩ママの声をご紹介します。最後ににおいの他に確認すべきポイントもご紹介しますので、出産を間近に控えた妊婦さんはぜひ最後まで読んでみてください。
破水のにおいの特徴と尿漏れやおりものとの違い
妊娠中は、女性ホルモン「エストロゲン」が増生されるため、水っぽいおりものが増える方も多いです。しかも、大きくなった子宮と恥骨の間に膀胱が囲い込まれてしまうことから、出産までに約半数の妊婦さんが尿漏れを経験するといわれています。
臨月に入ると、いつ破水してもおかしくない状態です。普段仕事をされているママも、産休に入って自宅で出産準備などをしておられるかもしれません。
「外で破水してしまうよりは自宅の方が安心」と外出をなるべく控えている方もいるようですが、破水の量などには個人差があるため、どう破水を見分ければよいのかわからない可能性もあります。
そこでここでは、破水のにおいの特徴と尿漏れやおりものとの違いについてご紹介します。
破水はどんなにおい?
以下は、破水の際に感じるにおいの特徴です。
- 生臭いにおい
- 甘酸っぱいにおい
- 無臭
においの感じ方は人によって異なりますが、破水でにおいを感じた方の多くは、「生臭いにおい」だと感じるようです。他には、甘酸っぱさを感じた方やまったくにおいを感じなかったという方も。
そもそも、羊水の主な成分は胎児から排出された尿や肺胞分泌液です。胎児は羊水を飲み込んで排尿や肺呼吸の練習を行っているため、これらの成分が羊水に含まれているのです。
さらに、妊娠中期以降になると胎児の皮膚や胎脂も混じってくることから、羊水にはさまざまな成分が含まれます。これらのことを考えると、羊水ににおいがあるのもうなずけるのではないでしょうか。
尿漏れやおりものとの違い
上述した通り、妊娠中はおりものが増えやすく水っぽくなったり、尿漏れが起こりやすかったりします。そのため、それらと勘違いしてしまうことで、破水に気づくのが遅れてしまうケースもあるようです。
また、破水が疑われる場合でも「もしも尿漏れと間違えていたら恥ずかしいから」と、なかなか病院へ連絡できないケースも。そこで以下に破水と尿漏れ、おりもののにおいの特徴をまとめたのでぜひ参考になさってください。
破水 | ・生臭いにおい ・甘酸っぱいにおい ・無臭 |
尿漏れ | ・尿独特のアンモニア臭 |
おりもの | ・酸っぱいにおい ・無臭 |
においの感じ方は人それぞれ違いますし、陣痛がはじまってから破水した場合は、においなど気にしていられなくなるため、無臭と思われる方もいます。
陣痛がはじまっていない場合でも、流れ出る羊水の量が少ないと破水していることに気づきにくく、尿漏れやおりものと間違えやすいです。しかし、においでわかることもあるので、臨月に入って破水が疑われる症状が出た場合は、上記の特徴を確認してみましょう。
破水のにおいに関する先輩ママの声
破水は、卵膜が破れた位置や破れ方によって流れ出る羊水の量に違いが出ます。ドバッと大量に流れ出ればすぐに破水と気づけますが、少しずつしか出ない場合もあるため、少しでも破水の可能性があるときは早急にかかりつけの産婦人科へ連絡して指示を仰ぎましょう。
ここでは、破水でにおいを感じたという先輩ママの声をご紹介しますので、いざというとき落ち着いて対処できるようにシミュレーションしておくとよいかもしれません。
はじめは無臭でした
3人の子どものママです。私は3人とも自宅で破水してから病院へ行き出産していますが、みんなそれぞれ破水の仕方が違いました。
一番上の子のときは、水っぽいおりものとの区別が難しいような少しずつ出るタイプの破水でした。事前に破水するとにおいがすることは知っていたので、すぐさまにおいを嗅ぎましたがにおいはなく、主人も無臭と感じたそうです。
しかし、病院へ連絡し車で到着する頃には生臭いにおいを感じるようになり、その間ずっとチョロチョロと羊水が流れ出ていました。
2番目の子のときは、お腹の中で風船がブンっと割れるような感覚があり、すぐに破水だと気づきました。流れた量が多かったせいか、すぐにあの独特の生臭いにおいが‥。
人によってにおいは違うのかもしれませんが、私の場合はわかりやすかったです。破水かどうかわからないのであれば、一度病院に相談してみた方がいいと思います。
精液のようなにおいでした
よく、破水したときのにおいは「生臭い」といわれていますが、個人的には「精液のようなにおい」という表現がぴったりな気がします。
私の場合は、数時間少しずつチョロチョロと出ていたので、「尿かな?」くらいの感覚で様子をみてしまいました。とくに赤ちゃんに何か問題が出たなどトラブルはありませんでしたが、今考えると怖くなります。
尿漏れか破水かわからない場合も、よほど対応の悪い病院でなければ間違えても迷惑がられないと思うので、とにかく何か疑問に思ったら病院へ行った方がいいですよ。
ハイターのようなにおいですぐ病院へ
妊娠してからずっとおりものが多く、とくに妊娠中期以降は水っぽいおりものが増えていたため、常におりものシートや尿漏れパッドを使っていました。
いつものようにシートを変えようとトイレへ行くと「おりものにしては量が多いな」と感じたので、においを嗅いでみるとハイターのようなにおいが‥。おかしいと思い、すぐに病院へ電話して受診したところ破水しており、入院して6時間後に無事出産しました。
入院の荷物はすでに用意してあったのでスムーズでした。臨月に入る頃までには、いろいろと準備しておいた方がいいですよ!
私の場合は、臨月に入る前に大きめのバッグに入院に必要なものを詰め、自宅で破水した時のためにバスタオルとナプキンも用意しておきました。タクシーや車を汚してしまうのを心配されるのであれば、ビニールシートなども用意しておくとよいかもしれません。
においの他に確認すべきポイントは?
ここまで、においを中心に破水についてご紹介してきましたが、それ以外にも破水かどうか確認するためのポイントがあります。
以下は、においの他に確認すべきポイントです。
- 自分の意志で止められるか
- 破水した場合の色は「透明」もしくは「淡く黄みがかった透明」
破水している場合、勢いよく出続けることもあれば、チョロチョロと出続けることもあります。
少しずつ出続ける場合は、子宮口から遠い位置で破水する「高位破水」の可能性が高いです。長時間放置すると、感染症が起こりママと赤ちゃんが危険な状態になることもあるので注意しなければいけません。
破水は、尿漏れのように肛門あたりに力を入れれば止まるわけではなく、自分の意志とは関係なく出続けるので、それをひとつの目安としてもよいでしょう。
また、尿漏れの場合は尿特有の黄色、おりものの場合はクリーム色や白色の場合が多いので、色の違いもチェックしてみるとよいかもしれません。
おりものと血が混ざってピンクや茶色になったものがみられる場合は、「おしるし」である可能性も。おしるしも破水と同じようになんの前触れもなく起こりますが、破水は色がないことも多いので、出血があればおしるしだと思ってよいでしょう。
まとめ
破水のにおいの特徴と尿漏れやおりものとの違い、破水のにおいに関する先輩ママの声をご紹介しました。
破水は、赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れて、中の羊水が体外へ流れ出ることです。
一般的にはおしるし、陣痛がきてから破水という順番になることが多いですが、破水が先に起こってしまう方も少なくありません。これを「前期破水」といいます。
自宅や外出先で前期破水が来てパニックになったり、尿漏れやおりものと勘違いしたりしないよう、破水したときの特徴を知っておくことが重要です。
今回は「におい」について詳しくご紹介しましたが、破水しても無臭の場合もあります。何か心配な症状がある場合は、勘違いを恐れず早急にかかりつけの産婦人科へ連絡するようにしましょう。