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卵巣茎捻転(らんそうけいねんてん)の痛みは、多くの場合、片側の下腹部に強い痛みが起こり、吐き気や嘔吐を伴います。ただし、突然始まる人ばかりではなく、痛みの強さや性質にも個人差があります。痛みが一度おさまっても、ねじれが治ったとは限りません。この記事では、卵巣茎捻転の痛みの特徴、痛む場所、前兆やきっかけ、なりやすい人、似た病気との見分け方、病院での診断と治療の考え方を、医学文献にもとづいて解説します。
Q. 卵巣茎捻転はどんな痛みですか?
A. ねじれた側の下腹部に起こる強い痛みで、鋭い・刺すような痛みと表現されることが多く、吐き気や嘔吐を伴うのが典型です。ただし突然始まるのは約6割で、数日前から痛んだりおさまったりを繰り返す人もいます。痛みがおさまっても自己判断で様子を見ず、医療機関を受診してください。
- ➤どんな病気 → 卵巣(ときに卵管も)が根元でねじれ、血流が途絶える病気
- ➤痛みの特徴 → 片側の下腹部の強い痛み+吐き気・嘔吐。性器出血は伴わないことが多い
- ➤原因 → 多くは腫れた卵巣(卵巣嚢腫など)。妊娠初期や排卵誘発中にも起こりやすい
- ➤治療 → 腹腔鏡手術でねじれを戻し、できるだけ卵巣を残すのが現在の基本
1. 卵巣茎捻転とは
卵巣茎捻転とは、卵巣が、ときに卵管も一緒に、根元の部分でねじれてしまい、卵巣へ向かう血流が途絶える病気です。読み方は「らんそうけいねんてん」です。医学的には、卵巣と卵管をまとめて「付属器」と呼ぶことから「付属器捻転」ともいい、ねじれによって動脈からの血液が届かなくなり、組織が酸素不足(虚血)に陥る状態と説明されています[1]。
「茎捻転」の「茎」は、臓器や腫瘍をぶら下げている根元の部分を指し、「捻転」はねじれることを意味します。卵巣は子宮の左右に1つずつあり、骨盤の壁とつながる靱帯と、子宮とつながる靱帯によって吊り下げられるように支えられています。卵巣に向かう動脈と静脈は、この靱帯の中を通っています。そのため、卵巣がくるりと回転して根元がねじれると、血管も一緒に締め付けられてしまいます。
卵巣茎捻転は、婦人科の緊急手術の原因としても知られています。女性専門病院での検討では、婦人科の外科的緊急疾患の2.7%を占め、5番目に多かったと報告されています[2]。また、左よりも右の卵巣で起こりやすいとされています[2]。ただし、どちら側でも起こりうる病気です。
💡 用語解説:付属器(ふぞくき)
付属器とは、子宮の左右にある卵巣と卵管をまとめて呼ぶ言葉です。卵巣は卵子を育てて排卵し、女性ホルモンをつくる臓器で、卵管は排卵された卵子を子宮へ運ぶ管です。卵巣だけがねじれることもあれば、卵管も一緒にねじれることもあるため、医学的には「付属器捻転」という言葉が使われます。卵巣のはたらきそのものについては、卵巣の役割の解説で詳しく紹介しています。
卵巣と卵管が根元からねじれて血流が止まる病気
卵巣の根元がねじれると、血管は一度に全部つまるわけではありません。一般に、壁が薄く圧力の低い静脈やリンパ管が先に押しつぶされます。血液は卵巣に流れ込むのに出ていけなくなるため、卵巣はむくんで大きく腫れていきます。腫れが強くなり、ねじれがさらにきつくなると、壁の厚い動脈も締め付けられ、卵巣に新しい血液が届かなくなります。この段階が続くと、細胞が死んでしまう壊死(えし)へ進みます。
この流れからわかるように、卵巣茎捻転は「ねじれている時間」が長いほど卵巣へのダメージが大きくなる病気です。一方で、ねじれが軽い段階や、ねじれたりほどけたりを繰り返している段階では、血流がある程度保たれていることもあります。これが、後で説明する「痛みの波」や「検査で血流が見えても否定できない」という特徴につながっています。
なお、卵巣は正常でも、卵管だけがねじれる「卵管捻転」という状態もあります。頻度は低いものの、症状は卵巣茎捻転とよく似ているため、同じように急な下腹部痛の原因として扱われます。
なぜ急いで対応する必要があるのか
卵巣茎捻転で急ぐ必要があるのは、ねじれた状態が続くほど卵巣の組織が傷み、卵巣を残せる可能性が下がっていくためです。ねじれを戻すまでの時間が短いほど、卵巣を救える可能性が高まると考えられています[2]。
ただし、「何時間以内なら必ず卵巣を残せる」という明確な境界はわかっていません。ねじれの強さ、回転数、腫れの程度には個人差があり、同じ時間がたっていても卵巣の状態は人によって異なります。卵巣は妊娠に関わる臓器でもあるため、年齢にかかわらず、できるだけ早く専門的な評価を受けることが大切だと考えられています。
2. 卵巣茎捻転はどんな痛み?
卵巣茎捻転の痛みは、ねじれた側の下腹部に起こる強い痛みで、鋭い・刺すような痛みと表現されることが多く、吐き気や嘔吐を伴うのが典型です。ただし、痛み方には幅があり、「典型的な症状がそろわない」ことが診断を難しくしています。
手術で卵巣茎捻転と確認された87人を15年間にわたって調べた米国の研究では、次のような特徴が報告されています[3]。
📊 卵巣茎捻転と確定した87人の症状(米国・15年間の検討)
| 症状・所見 | 割合 | 読み取れること |
|---|---|---|
| 痛みが突然始まった | 59% | 約4割は突然ではなかった |
| 鋭い・刺すような痛み | 70% | 鈍い痛みの人もいる |
| 吐き気・嘔吐 | 70% | 胃腸の病気と間違われやすい |
| 脇腹・背中・足の付け根へ広がる痛み | 51% | 腰痛や尿路の病気に似ることがある |
| 発熱 | 87人中2人 | 熱が出ないことのほうが多い |
| 入院時に茎捻転が疑われていた | 47% | 半数以上は最初は別の病気を疑われた |
※Houry D, Abbott JT. Ann Emerg Med 2001[3]より作成。単一施設の集計で、割合は対象集団によって変わります。
痛みの特徴:多くは急に、片側に、強く
典型的なのは、それまで普通に過ごしていた人が、急に片側の下腹部に強い痛みを感じるパターンです。ねじれた瞬間に血流が急に悪くなるため、「さっきまで何ともなかったのに」という始まり方をしやすいのが特徴です。痛みは「キリキリする」「刺すよう」「えぐられるよう」と表現されることがあり、体を丸めてじっとしていないと耐えられない人もいます。
一方で、上の表のとおり、突然始まったのは約6割でした[3]。残りの人は、はっきりした始まりがなかったり、じわじわ強くなったりしています。痛みの性質も、鋭い痛み、鈍い痛み、ずっと続く痛み、波のある痛みとさまざまだとされています[2]。つまり「突然の激痛でなければ茎捻転ではない」とは言えません。
また、卵巣茎捻転では性器出血を伴わないことが多く、生理痛や胃腸の不調と区別しにくいことがあります。「生理でもないのに片側の下腹部だけが強く痛む」「吐き気もある」という組み合わせは、婦人科の病気も含めて考える必要があるサインです。
どこが痛い?右と左の違い
痛みは、ねじれた卵巣がある側の下腹部、つまり足の付け根の少し上あたりに出ることが多いです。右の卵巣でやや起こりやすいとされているため[2]、右下腹部の痛みとして現れることも少なくありません。
ただし、痛みは1か所にとどまるとは限りません。先ほどの研究では、約半数で痛みが脇腹、背中、足の付け根へ広がっていました[3]。痛みが下腹部全体に広がったり、お腹の真ん中あたりに感じたりすることもあります。右下腹部の痛みは虫垂炎(いわゆる盲腸)、背中や脇腹への痛みは尿路結石など、ほかの病気とも重なるため、痛む場所だけで原因を決めることはできません。
押すと痛む場所があることもありますが、押さえても強い痛みがない人もいます。お腹を押したときの痛みの有無だけでは、茎捻転かどうかは判断できません。
痛み以外の症状:吐き気・嘔吐・微熱
卵巣茎捻転では、痛みと一緒に吐き気や嘔吐がよくみられます。先ほどの研究では約7割に吐き気・嘔吐がありました[3]。強い痛みによる反応に加え、お腹の中の臓器の異変が自律神経を通じて胃腸の症状を起こすためと考えられています。嘔吐が目立つと胃腸炎と思われやすいため、注意が必要です。
発熱は、最初の段階ではあまりみられません。87人中2人だけだったという報告があり[3]、熱が出るのは卵巣の壊死が進んだ後の遅い所見とされています[2]。そのため「熱がないから大丈夫」とは言えません。ほかに、脈が速くなる、冷や汗が出る、顔色が悪くなるといった変化がみられることもあります。
痛みはどれくらい強く、どれくらい続く?
痛みの強さや続く時間には個人差が大きく、「何時間続けば茎捻転」という目安はありません。救急車を呼ぶほどの激痛になる人もいれば、我慢できる程度の痛みが続く人もいます。痛みの強さは、ねじれの強さや腫れの大きさ、痛みの感じ方によって変わります。
経過にもいくつかのパターンがあります。急に始まって数時間のうちに強くなっていく人もいれば、急な強い痛みが起こる前に、数日から数週間にわたって、痛んだりおさまったりを繰り返す人もいると報告されています[1]。痛みの強さだけでは、卵巣の中で何が起きているかを判断できない点が、この病気の難しさです。
🩺 院長コラム【「典型的でない」ことが多い病気】
卵巣茎捻転というと「突然の激痛」という説明がよく使われます。ただ、文献を読むと、突然始まった人は約6割で、熱が出る人はごく一部です。入院時点で茎捻転が疑われていたのも半数弱でした。典型像がそろわない人のほうが決して少なくない病気だと考えています。
痛みの強さや熱の有無で自分なりに線を引くより、「片側の下腹部の痛みに吐き気が重なっている」「卵巣の腫れを以前指摘されている」といった組み合わせで考えるほうが、見落としを減らせると考えています。
3. 痛みがおさまったら大丈夫?
痛みがおさまっても、卵巣茎捻転が治ったとは言えません。痛みが軽くなる理由には、ねじれが自然にほどけた場合もあれば、卵巣の状態が悪化した場合もあり、痛みの変化だけではどちらなのか区別できないためです。痛みが引いたあとでも、医療機関で卵巣の状態を確認することが勧められます。
ねじれが自然に戻った場合
卵巣のねじれは、体の動きなどをきっかけに自然にほどけることがあります。ねじれがほどければ血流が戻り、痛みも急に軽くなります。この場合、卵巣は助かっていることが多いと考えられます。
ただし、ねじれがほどけても、ねじれの原因になった卵巣の腫れ(卵巣嚢腫など)はそのまま残っています。腫れた卵巣は重く、根元を軸に回転しやすい状態が続くため、再びねじれる可能性があります。痛みが引いたからといって安心せず、超音波検査などで原因となる腫れがないかを確認しておくことが大切です。
ねじれとゆるみを繰り返す場合
卵巣茎捻転では、ねじれが強くなったりゆるんだりを繰り返すことがあります。この場合、痛みも「強くなっては引く」という波を描きます。急な強い痛みが起こる前に、数日から数週間にわたって、差し込むような痛みが繰り返されていた例が報告されています[1]。
波のある痛みは、「治ってきた」「生理痛かもしれない」と受け止められやすく、受診が遅れる原因になります。数日のうちに同じ側の下腹部痛が何度も起こる場合や、痛みが引いてもまたぶり返す場合は、ねじれかけている可能性も含めて考える必要があります。
卵巣の状態が悪化して痛みを感じにくくなる場合
注意したいのは、卵巣の状態が悪化した後にも、痛みが軽くなることがある点です。ねじれが続いて組織の壊死が進むと、痛みの感じ方が変わり、発症直後ほどの激しい痛みではなくなることがあります。一方で、その頃には熱が出てくることがあります[2]。
つまり、「痛みが軽くなった」という変化は、よい方向にも悪い方向にも起こりうるということです。痛みの程度から卵巣の状態を判断することはできません。強い痛みがいったんおさまった場合も、医療機関に連絡し、受診の必要性を確認してください。
4. 前兆はある?なりかけのサイン
卵巣茎捻転には、はっきりした前兆がある人とない人がいます。前兆としてよく挙げられるのは、同じ側の下腹部に短い痛みが何度か起こることです。急な強い痛みの前に、数日から数週間にわたり、差し込むような痛みが出たり引いたりしていた例があると報告されています[1]。これは、ねじれかけては戻ることを繰り返している状態と考えられます。
一方で、何の前触れもなく突然強い痛みが起こる人も多くいます。卵巣が腫れていても、ねじれるまでは自覚症状がないことが多いため、「前兆がなかったから茎捻転ではない」とは言えません。
次のような状況がある人は、下腹部の痛みに気づいたときに、卵巣茎捻転の可能性も念頭に置いておくとよいでしょう。
- 健診などで卵巣の腫れ(卵巣嚢腫・卵巣嚢胞)を指摘されている
- 不妊治療で排卵誘発剤を使っている、または採卵後である
- 妊娠初期である
- 同じ側の下腹部痛が、数日のうちに何度も起きている
片側の下腹部がときどき痛むといった軽い症状は、排卵に伴う痛みなど、茎捻転以外の原因で起こることのほうが多くあります。軽い痛みを押したときの原因については、卵巣を押すと痛い原因の解説もあわせて参考にしてください。
5. 卵巣茎捻転の原因ときっかけ
卵巣茎捻転の根本の原因は、多くの場合「卵巣が腫れて大きく、重くなっていること」です。運動や体の動きは、ねじれが起こる「きっかけ」になることはあっても、それだけで正常な卵巣がねじれることは、大人ではあまり多くありません。
根本の原因は腫れた卵巣(嚢腫・腫瘍)
卵巣茎捻転の主な危険因子は、直径5cm以上の卵巣の腫れ(腫瘤)とされています[2]。4cmを超える卵巣の腫れを危険因子として挙げる資料もあります[1]。先ほどの米国の研究でも、茎捻転を起こした人の89%で卵巣が5cmを超えていました[3]。腫れた卵巣は重く、振り子のように根元を軸に回転しやすくなると考えられています。ただし、これより小さい腫れや、正常な大きさの卵巣でもねじれることはあります。
原因となる腫れの中身は、腫瘍(できもの)と、液体がたまった嚢胞(のうほう)がほぼ半数ずつで、全体の89%は良性だったとされています[2]。卵巣嚢胞の種類や、自然に消えるものと治療が必要なものの違いは、卵巣嚢胞の解説で詳しく説明しています。
原因になる良性の腫瘍として、よく知られているのが成熟嚢胞性奇形腫です。中に脂肪や髪の毛などを含む腫瘍で、若い女性にもみられます。周囲の臓器と癒着しにくく、卵巣が動きやすい状態が保たれることが、ねじれやすさと関係すると考えられています。
一方、チョコレート嚢胞(子宮内膜症による卵巣の嚢胞)は、周囲の臓器と癒着していることが多く、卵巣が動きにくいため、茎捻転は比較的起こりにくいと考えられています。ただし、まったく起こらないわけではありません。
💡 用語解説:成熟嚢胞性奇形腫(せいじゅくのうほうせいきけいしゅ)
成熟嚢胞性奇形腫は、卵巣にできる良性の腫瘍のひとつで、「皮様嚢腫(ひようのうしゅ)」とも呼ばれます。袋状の腫瘍の中に、脂肪、髪の毛、皮膚、ときには歯や骨など、体のさまざまな組織が含まれるのが特徴です。多くは良性ですが、大きくなると茎捻転の原因になることがあります。なお「奇形種」と書かれることがありますが、正しくは「奇形腫」です。
妊娠初期・排卵誘発中に起こりやすい理由
妊娠中や、不妊治療で排卵を促す薬を使っているときは、卵巣が大きくなりやすいため、茎捻転が起こりやすくなります。卵巣茎捻転を起こした人のうち8〜15%が妊娠中だったとされています[2]。
妊娠中の茎捻転82人を調べた中国の研究では、64.6%が妊娠初期に起きていました[4]。原因として多かったのは、黄体嚢胞(排卵後にできる黄体に液体がたまったもの)、漿液性嚢胞腺腫、良性の奇形腫などでした[4]。妊娠初期は、妊娠を維持するホルモンの影響で黄体が大きくなることがあり、これがねじれの原因になると考えられています。妊娠が進んで子宮が大きくなると、卵巣は子宮に押し上げられ、位置が変わります。妊娠初期の腹痛全般については、妊娠初期の腹痛の解説で受診の目安をまとめています。
不妊治療で排卵誘発を行うと、複数の卵胞が同時に育つため、卵巣が大きく腫れることがあります。排卵誘発は卵巣茎捻転の危険因子とされています[1]。特に、卵巣が強く反応して腫れる卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の状態では、腫れた卵巣がねじれることがあります。治療中は、激しい運動や腰を強くひねる動きについて、治療を受けている医療機関の指示に従ってください。
きっかけになりやすい動作:運動・性行為・急な体の動き
卵巣茎捻転は、運動中、性行為の最中やその後、寝返りや急に立ち上がったときなど、体の向きが大きく変わる場面で起こることがあると言われています。腫れて重くなった卵巣が、体の動きによって勢いよく回転するためと考えられています。
ただし、これらの動作は「きっかけ」にすぎず、根本の原因は卵巣の腫れにあることがほとんどです。性行為や運動そのものが病気の原因というわけではありません。卵巣の腫れを指摘されていない人が、日常の運動や性生活を過度に心配する必要はないと考えられます。一方、大きな卵巣嚢腫があると言われている人は、運動や生活上の注意について主治医に確認しておくとよいでしょう。
ストレスで起こる?
ストレスが卵巣茎捻転の直接の原因になるという医学的な根拠は、現時点では確認されていません。卵巣茎捻転は、卵巣の大きさや重さ、周囲の組織の動きやすさといった「物理的な条件」で起こる病気です。
「ストレスで卵巣が腫れる」といった情報を目にすることがありますが、卵巣の腫れにはさまざまな原因があり、ストレスとの関係ははっきりしていません。卵巣の腫れを指摘されている場合は、その種類と大きさを主治医に確認しておくことが、茎捻転への備えとして役立ちます。
成熟嚢胞性奇形腫はなぜできる?(遺伝の視点)
茎捻転の原因になりやすい成熟嚢胞性奇形腫は、受精していない卵子のもとになる細胞から生じる腫瘍だと考えられています。1975年の研究で、良性の卵巣奇形腫は、精子と受精せずに卵子側の細胞だけから発生する「単為発生(たんいはっせい)」によって生じることが示されました[5]。
その後、102例の良性奇形腫を染色体レベルで調べた研究では、95例が46,XX(女性型の染色体構成)でした[6]。卵子のもとになる細胞は、減数分裂という特別な細胞分裂を2回行って染色体を半分にします。調べた奇形腫の65%は、1回目の減数分裂の後、2回目がうまくいかなかったことなどで生じ、35%は1回目の減数分裂がうまくいかなかったことなどで生じたと推定されています[6]。
奇形腫の中に髪の毛や皮膚、歯などの組織ができるのは、もとになった細胞がさまざまな組織に分かれる力を持っているためです。一方で、精子由来の遺伝情報を持たず、母親由来の遺伝情報だけでできているため、胎児のような形には育ちません。この仕組みについては、胞状奇胎と卵巣奇形腫の解説で、父親由来の遺伝情報だけでできる胞状奇胎と対比しながら紹介しています。なお、成熟嚢胞性奇形腫そのものは、親から子へ遺伝する病気ではありません。
🩺 院長コラム【卵子だけからできる腫瘍】
成熟嚢胞性奇形腫は、臨床遺伝専門医の立場から見ると、とても興味深い腫瘍です。受精を経ずに卵子の側の細胞だけから生じ、髪や歯まで作るのに、胎児にはならない。そこには、母親由来と父親由来の遺伝情報がそろって初めて正常な発生が進むという、ゲノムインプリンティングの考え方が関わっています。
茎捻転という「物理的な」病気の背景に、減数分裂という細胞レベルの出来事がある。病気の成り立ちを一段深く知っておくと、「なぜこの腫瘍がここにあるのか」を落ち着いて理解する助けになると考えています。
6. 卵巣茎捻転になりやすい人・年齢
卵巣茎捻転は、生殖年齢(おおむね思春期から閉経まで)の女性に多い病気ですが、子どもや閉経後の女性にも起こります。20歳未満の女性は卵巣茎捻転全体の約30%を占めるとされ、多くは生殖年齢の女性です[7]。
生殖年齢に多いのは、原因となる卵巣嚢腫や黄体嚢胞が、この年代にできやすいためです。これまでに述べたように、卵巣の腫れを指摘されている人、妊娠初期の人、不妊治療で排卵誘発中の人は、特に起こりやすい状態にあります。
子どもや思春期の女性では、大人と違い、腫れのない正常な卵巣でもねじれることが比較的多いとされています[1]。子どもは痛みの場所をうまく伝えられないことも多く、腹痛と嘔吐が続く場合は、小児科や救急外来で相談してください。米国産婦人科学会(ACOG)も、思春期の女性の卵巣茎捻転について、診断と卵巣の温存に関する見解をまとめています[7]。
閉経後の女性でも、卵巣腫瘍があれば茎捻転は起こりえます。閉経後は、卵巣の腫れが悪性である可能性も含めて評価されるため、治療の考え方が若い世代と一部異なります。
7. よく似た病気との見分け方
急な下腹部痛を起こす病気は多く、症状だけで卵巣茎捻転と見分けることは、医師にとっても簡単ではありません。先ほどの研究でも、入院時に茎捻転が疑われていたのは47%にとどまりました[3]。以下の表は、似た症状を起こす代表的な病気の特徴を整理したものです。自己判断のためではなく、「どうして検査が必要なのか」を理解するための目安としてご覧ください。
🔍 急な下腹部痛を起こす主な病気の特徴
| 病気 | 痛みの特徴 | 見分けるための手がかり |
|---|---|---|
| 卵巣茎捻転 | 片側の下腹部の強い痛み。波があることも | 吐き気・嘔吐を伴いやすい。超音波で腫れた卵巣が見えることが多い |
| 子宮外妊娠 | 片側の下腹部痛。破裂すると急に強くなる | 妊娠反応が陽性。少量の不正出血を伴うことがある |
| 卵巣出血 | 急な下腹部痛。排卵期〜生理前や性行為後に多い | お腹の中の出血が超音波で見える。出血量が多いと貧血症状 |
| 卵巣嚢腫の破裂 | 急な下腹部痛。お腹全体に広がることも | もともと嚢腫がある。お腹の中に液体がたまる |
| 虫垂炎 | みぞおち付近から右下腹部へ移ることが多い | 発熱、血液検査の炎症反応。CTで腫れた虫垂が見える |
| 尿路結石 | 脇腹から下腹部・足の付け根へ走る痛み | 尿に血が混じる。CTで結石が見える |
※一般的な特徴の目安です。実際には症状が重なり合うため、診察と検査で判断されます。
特に重要なのが、妊娠の可能性がある人の下腹部痛です。子宮外妊娠は、破裂すると大量出血につながるため、妊娠反応の確認が欠かせません。病院で妊娠の可能性を尋ねられるのはこのためです。
排卵期や性行為の後に急に起こる下腹部痛では、卵巣出血も候補になります。卵巣の腫れがある人では、卵巣破裂との区別も必要です。いずれも卵巣茎捻転と同じように急な痛みで始まることがあり、超音波検査などを組み合わせて見分けます。
8. すぐに受診・救急車を考えるサイン
片側の下腹部の強い痛みがあり、吐き気や嘔吐を伴う場合は、夜間や休日でも、救急外来や婦人科(産婦人科)の受診を考えてください。卵巣茎捻転は時間とともに卵巣の状態が悪くなる病気で、早く評価を受けるほど卵巣を残せる可能性が高いと考えられています[2]。
🚨 早めの受診を考えたいサイン
・片側の下腹部に急に強い痛みが出て、動くのがつらい
・下腹部の痛みに、吐き気や嘔吐が重なっている
・卵巣の腫れ(嚢腫)を指摘されている人に、急な下腹部痛が起きた
・妊娠の可能性がある、または妊娠初期に下腹部痛がある
・排卵誘発中や採卵後に、下腹部の痛みやお腹の張りが強くなった
・同じ側の下腹部痛が、数日のうちに何度も繰り返している
・強い痛みが一度おさまったが、原因がわかっていない
痛みで動けない、冷や汗が出て顔色が悪い、意識がぼんやりする、ふらついて立っていられないといった場合は、ためらわずに救急車を呼んでください。判断に迷うときは、地域の救急相談窓口に電話で相談する方法もあります。
受診の際には、「いつ、どのように痛みが始まったか」「痛む場所」「吐き気や嘔吐の有無」「最終月経の日と妊娠の可能性」「卵巣の腫れを指摘されたことがあるか」「不妊治療中かどうか」を伝えると、診断の助けになります。痛み止めを使った場合は、薬の名前と時間も伝えてください。
9. 病院ではどうやって診断する?
卵巣茎捻転は、問診と診察に加え、経腟超音波検査を中心に、必要に応じてCTやMRI、血液検査を組み合わせて診断します。ただし、どの検査も完全ではなく、最終的な確定は手術でねじれを直接確認することで行われます[1]。
内診と経腟超音波検査(ドプラ検査の限界)
婦人科では、内診でお腹や骨盤の中の痛む場所、腫れの有無を確認します。そのうえで中心となるのが経腟超音波検査です。腟から細い器具を入れて、卵巣の大きさ、腫れや嚢腫の有無、卵巣のむくみ、お腹の中の液体の有無などを調べます。
超音波検査の精度をまとめたメタ解析(複数の研究を統合した分析)では、通常の超音波検査で感度0.79、特異度0.76、血流を調べるドプラ検査を加えた場合で感度0.80、特異度0.88と報告されています[8]。感度0.8とは、茎捻転がある人のおよそ5人に1人は、この検査だけでは見落とされる可能性があるということです。
ドプラ検査で卵巣の血流が確認できても、卵巣茎捻転は否定できません。ねじれが軽い段階や、ねじれたりほどけたりを繰り返している段階では、血流が残っていることがあるためです。手術で確認された茎捻転でも、ドプラ検査で血流が見えていた例が少なくないことが報告されており[9]、血流があっても茎捻転は除外できないとされています[2]。
💡 用語解説:ドプラ検査
ドプラ検査とは、超音波を使って血液の流れを色や波形で表示する検査です。救急車のサイレンが近づくと高く、遠ざかると低く聞こえる「ドップラー効果」を利用して、血液が流れている方向と速さを調べます。卵巣茎捻転では卵巣への血流が弱くなったり消えたりすることがあるため診断の参考にされますが、血流が見えていても茎捻転を否定する根拠にはなりません。
CT・MRI・血液検査・妊娠反応
超音波で判断がつかない場合や、ほかの病気との区別が必要な場合には、CTやMRIが使われます。同じメタ解析では、MRIの感度は0.81、特異度は0.91でした。CTは研究数が少なく統合はされていませんが、感度0.74〜0.95、特異度0.80〜0.90の範囲で報告されています[8]。CTは虫垂炎や尿路結石など、ほかの病気を調べるうえでも役立ちます。
血液検査では、炎症の程度や貧血の有無などを確認しますが、卵巣茎捻転に特有の値はありません。また、妊娠の可能性がある人では、子宮外妊娠との区別や、検査・治療の方法を決めるために、妊娠反応の確認が欠かせません。
確定診断は手術で
画像検査で茎捻転が強く疑われる場合や、検査で決め手がなくても症状から茎捻転の可能性が高いと判断される場合には、手術(多くは腹腔鏡)でお腹の中を直接確認します。卵巣茎捻転の確定診断は、手術で実際にねじれを確認することで行われます[1]。
そのため、手術をしてみたら茎捻転ではなかった、ということもありえます。米国産婦人科学会は、卵巣を守ることの重要性を踏まえ、腹腔鏡でお腹の中を確認して茎捻転がなかったという結果も、受け入れられる臨床的な結果だとしています[7]。検査で白黒がつかないまま手術を勧められるのは、見逃したときに卵巣を失う不利益が大きいためです。
10. 治療:腹腔鏡でねじれを戻し、卵巣を残す
卵巣茎捻転の治療は手術で、現在は腹腔鏡手術でねじれを戻し、できるだけ卵巣を残すことが基本とされています。すぐに腹腔鏡を行い、ねじれを戻して卵巣を救うことを試み、開腹手術はまれとされています[1]。ねじれを自然に戻す薬はなく、痛み止めで痛みを和らげても、ねじれそのものは解消されません。
💡 用語解説:腹腔鏡手術(ふくくうきょうしゅじゅつ)
腹腔鏡手術とは、お腹に数か所、小さな穴を開け、そこから細いカメラと手術器具を入れて、モニターを見ながら行う手術です。お腹を大きく切る開腹手術と比べて傷が小さく、術後の痛みや回復の面で体への負担が少ないとされています。妊娠中の卵巣茎捻転でも、腹腔鏡手術が行われています。
卵巣をできるだけ残す考え方
以前は、ねじれて黒っぽく変色した卵巣は、壊死していると考えて摘出されることがありました。しかし現在は、見た目が黒く変色していても、まずねじれを戻して卵巣を残すことが基本とされています。
この考え方を支える研究のひとつでは、黒っぽく変色した卵巣を摘出せずにねじれを戻した40人を追跡したところ、経過を確認できた37人のうち35人で、正常な大きさの卵巣と卵胞の発育が超音波で確認されました[10]。ねじれを戻した後に卵巣の機能が保たれる割合は90%を超えると報告されています[2]。見た目だけでは、卵巣が回復できるかどうかは判断できないということです。
米国産婦人科学会も、見た目にかかわらずねじれを戻すこと、取り返しのつかない虚血に至る「最大の時間」はわかっていないことを示しています。また、悪性の腫瘍が残るかもしれないという心配だけを理由に卵巣を摘出すべきではないとしています[7]。卵巣や卵管の摘出は、組織が明らかに壊死している場合や、閉経後の人などに限られます[2]。
ねじれの原因になった卵巣嚢腫がある場合は、ねじれを戻したうえで、正常な卵巣部分を残して嚢腫だけを取り除く手術が行われることがあります[1]。ただし、ねじれで卵巣が強くむくんでいると嚢腫をきれいに取り除きにくいため、ねじれを戻すだけにとどめ、後日あらためて嚢腫の治療を検討することもあります。
手術方法・費用・入院期間について
具体的な手術の方法(ねじれを戻す手術、嚢腫を取り除く手術、卵巣・卵管を摘出する手術)、入院期間、費用、術後の過ごし方は、施設や手術内容、ご本人の状態によって異なります。これらについては、卵巣茎捻転の手術方法と費用相場の解説で詳しく紹介しています。
手術後は、傷の痛み、発熱、お腹の張りなどに注意しながら回復を待ちます。退院後に強い腹痛、発熱、吐き気が出てきた場合や、傷が赤く腫れてきた場合は、手術を受けた医療機関に早めに連絡してください。
11. 放置するとどうなる?
卵巣茎捻転をそのままにしておくと、卵巣への血流が戻らないまま組織の壊死が進み、卵巣を失う可能性が高くなります。卵巣を失うことは、この病気の主な合併症とされています[2]。
壊死が進むと、卵巣を残すことが難しくなり、卵巣や卵管の摘出が必要になることがあります。また、ねじれを戻せても、時間がたっていると卵巣が小さくなる(萎縮する)ことや、周囲との癒着が起こることがあり、将来の妊娠に影響する可能性も指摘されています[2]。
「どのくらいの時間で壊死するのか」は、多くの人が気にする点です。しかし、ねじれの強さや回転数、血流がどの程度残っているかによって大きく異なり、決まった時間はありません。米国産婦人科学会も、取り返しのつかない虚血に至る最大の時間はわかっていないとしています[7]。逆に言えば、痛みが始まってから時間がたっていても、ねじれを戻すことで卵巣が回復する可能性は残っているということです。
卵巣茎捻転そのもので命に関わる事態になることはまれと考えられていますが、壊死した組織をそのままにしておくことは避けるべき状態です。痛みが強い場合も、痛みが引いた場合も、原因を確かめておくことが卵巣を守ることにつながります。
12. 手術後の妊娠と再発
卵巣茎捻転の手術を受けた後も、妊娠することは可能です。ねじれを戻して卵巣を残せた場合は、その卵巣が再び排卵することが期待できます。黒っぽく変色した卵巣のねじれを戻した研究では、体外受精で、ねじれを戻した卵巣から卵子を採取して受精できた例も報告されています[10]。
片方の卵巣を摘出した場合でも、もう片方の卵巣が正常であれば、排卵は続きます。ただし、残った卵巣の状態や年齢によって、その後の妊娠のしやすさは人それぞれです。個人の妊娠の見込みを、手術を受けたという事実だけで決めることはできません。
妊娠中に卵巣茎捻転が起きた場合も、手術で対応されます。先ほどの妊娠中の茎捻転82人の研究では、76.8%が腹腔鏡手術を受け、開腹手術への切り替えはなく、90.2%が出産に至ったと報告されています[4]。妊娠中の手術は、妊娠週数や母体の状態を踏まえて、産婦人科で慎重に判断されます。
再発については、米国産婦人科学会の思春期女性に関する見解で、再発はまれであり、データも限られることから、再発予防を目的とした卵巣の固定手術(卵巣固定術)は勧められないとされています[7]。ただし、原因となった嚢腫を残している場合は、再びねじれる可能性があるため、術後も定期的に卵巣の状態を確認していくことが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 痛み止めを飲んで様子を見てもいいですか?
痛み止めで痛みが和らいでも、ねじれそのものは治りません。卵巣茎捻転の可能性がある強い下腹部痛の場合は、痛み止めで様子を見るのではなく、医療機関を受診してください。痛み止めを使った場合は、受診時に薬の名前と飲んだ時間を伝えてください。
Q2. 子どもや10代でも起こりますか?
起こります。20歳未満の女性は卵巣茎捻転全体の約30%を占めるとされ、子どもや思春期では、腫れのない正常な卵巣でもねじれることが比較的多いとされています。腹痛と嘔吐が続く場合は、小児科や救急外来に相談してください。
Q3. 妊娠中に起こったら赤ちゃんへの影響はありますか?
妊娠中の卵巣茎捻転は妊娠初期に多く、手術で対応されます。妊娠中の82人を調べた研究では、多くが腹腔鏡手術を受け、90.2%が出産に至ったと報告されています。ただし個々の見通しは、妊娠週数や母体の状態によって異なるため、担当の産婦人科医に確認してください。
Q4. 何科を受診すればいいですか?
卵巣茎捻転を扱うのは婦人科(産婦人科)です。ただし、急な強い痛みで夜間や休日の場合は、救急外来を受診してください。痛みで動けない、冷や汗が出る、意識がぼんやりするといった場合は、救急車を呼んでください。
Q5. 一度なったらまた起こりますか?
米国産婦人科学会の思春期女性に関する見解では、再発はまれとされ、再発予防のための卵巣固定術は勧められていません。ただし、原因となった卵巣嚢腫が残っている場合は、再びねじれる可能性があるため、術後も定期的に卵巣の状態を確認することが大切です。
Q6. 卵巣嚢腫があると言われたら、運動は控えるべきですか?
卵巣の腫れが大きい場合、体を大きくひねる動きなどがねじれのきっかけになることがあると言われています。ただし、運動を一律に禁止すべきかどうかは、嚢腫の大きさや種類、治療の予定によって異なります。運動や生活上の注意については、主治医に確認してください。
Q7. ミネルバクリニックで卵巣茎捻転の検査や治療はできますか?
いいえ、当院では卵巣茎捻転の検査・診断・治療は行っておりません。この件についてのご予約・お問い合わせもお受けしていません。急な下腹部痛がある場合は、救急外来または婦人科(産婦人科)を受診してください。
まとめ
卵巣茎捻転は、卵巣が根元でねじれて血流が途絶える病気です。痛みは多くの場合、片側の下腹部に強く現れ、吐き気や嘔吐を伴いますが、突然始まるのは約6割で、熱が出ないことも多く、典型的な症状がそろわない人も少なくありません[3]。痛みがおさまっても、ねじれが自然にほどけた場合と、卵巣の状態が悪化した場合の両方がありえるため、痛みの変化だけで判断することはできません。
原因の多くは腫れた卵巣で、妊娠初期や排卵誘発中にも起こりやすくなります。診断は経腟超音波検査を中心に行われますが、血流が見えても茎捻転は否定できず、確定は手術で行われます。治療は腹腔鏡でねじれを戻し、黒く変色していても、できるだけ卵巣を残すのが現在の基本です[2][7]。
ねじれてから手術までの時間が短いほど、卵巣を残せる可能性は高まると考えられています。ただし、「何時間以内なら必ず卵巣を残せる」という目安を決めることはできません。卵巣の腫れを指摘されている人は、定期的に状態を確認し、片側の下腹部に強い痛みが出たときは早めに受診してください。手術の詳しい内容は卵巣茎捻転の手術と費用の解説をご覧ください。
🏥 卵巣茎捻転の検査・治療をお考えの方へ
当院では、卵巣茎捻転の検査・診断・治療を行っておりません。
この件についてのご予約・お問い合わせはお受けしておりません。
急な下腹部痛があり卵巣茎捻転が疑われる場合は、救急外来または婦人科(産婦人科)を受診してください。
この記事は病気を正しく知っていただくための解説であり、当院での診療をご案内するものではありません。なお、他の診療の過程で具体的な遺伝学的評価が必要と判断された場合に限り、遺伝カウンセリングが関係することがあります。
参考文献
- [1] Adnexal Torsion. MSD Manual Professional Edition. [MSD Manual]
- [2] Ovarian Torsion. StatPearls. NCBI Bookshelf. Updated 2023 Jul 17. [NBK560675]
- [3] Ovarian torsion: a fifteen-year review. Ann Emerg Med. 2001;38(2):156-159. [PubMed 11468611]
- [4] Clinical characteristics, treatment and outcomes of adnexal torsion in pregnant women: a retrospective study. BMC Pregnancy Childbirth. 2020;20:483. [PubMed 32831043]
- [5] Parthenogenic origin of benign ovarian teratomas. N Engl J Med. 1975;292(2):63-66. [PubMed 162806]
- [6] Genetics and biology of human ovarian teratomas. I. Cytogenetic analysis and mechanism of origin. Am J Hum Genet. 1990;47(4):635-643. [PMC1683780]
- [7] Adnexal Torsion in Adolescents: ACOG Committee Opinion No. 783. Obstet Gynecol. 2019;134(2):e56-e63. [PubMed 31348225]
- [8] Accuracy of imaging modalities for adnexal torsion: a systematic review and meta-analysis. BJOG. 2021;128(1):37-44. [DOI 10.1111/1471-0528.16371]
- [9] Usefulness of Doppler sonography in the diagnosis of ovarian torsion. Fertil Steril. 2000;73(5):1047-1050. [PubMed 10785237]
- [10] Long-term follow-up of the twisted ischemic adnexa managed by detorsion. Fertil Steril. 1993;60(6):976-979. [PubMed 8243702]





