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卵巣出血の原因は?何日で治る?症状・治療・体験談も紹介

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医として遺伝医療に携わっています。

卵巣出血(らんそうしゅっけつ)とは、排卵のあとにできる黄体などが破れて、お腹の中(腹腔)に出血する状態です。急に始まる下腹部の痛みが主な症状で、右側に起こることが多いとされています。約8割は安静や点滴などの保存的治療で自然に止まる一方、出血が多いと貧血やショックになり手術が必要になることもあります。この記事では、卵巣出血の原因ときっかけ、症状、受診の目安、検査、治療、回復までの日数、繰り返す場合に考えたい「出血しやすい体質」までを、臨床遺伝専門医の視点で解説します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約14分
🩺 卵巣出血・黄体出血・受診の目安
★ 臨床遺伝専門医監修

Q. 卵巣出血は何日で治りますか?すぐ受診したほうがよいのはどんなときですか?

A. 出血が少なく全身状態が安定していれば、安静と経過観察で保存的に治療できることが多いです。保存的治療で入院した場合の入院日数は平均約3日という報告があります[1]。急に強い下腹部痛が起きた、冷や汗やふらつき、気が遠くなる感じがある、痛みがどんどん強くなるといった場合は、すぐに救急外来を受診してください。妊娠の可能性があるときは、子宮外妊娠との区別が必要です。

  • ➤卵巣出血とは → 黄体などから腹腔内に出血する状態。膣からの出血が主ではない
  • ➤典型的な症状 → 突然始まって続く下腹部痛。右側に多い(60〜80%)
  • ➤きっかけ → 性交や運動のあとが多いが、何もなくても起こる
  • ➤治療 → 約8割は手術なしで治る。出血が続けば腹腔鏡手術
  • ➤繰り返す場合 → 排卵を抑える治療や、出血しやすい体質の確認を検討

1. 卵巣出血とは|お腹の中で起こる出血

卵巣出血とは、卵巣のさまざまな病変の被膜や、卵巣表面の血管が破れて、腹腔内(お腹の中の空間)に出血する状態を指します[2]。出血の原因として最も多いのは、排卵のあとにできる黄体からの出血です[3]。排卵がある年代の女性であれば、誰にでも起こりうる病気です。

卵巣は子宮の左右に1つずつある親指の先ほどの臓器で、毎月の排卵と女性ホルモンの分泌を担っています。卵巣の表面や内部には細かい血管が多く、特に排卵の前後は組織が大きく変化するため、出血が起こりやすい時期があります。出血が少量であれば自然に止まり、お腹の中の血液も体に吸収されていきます。一方、出血量が多い場合は、お腹の中に血液がたまって強い痛みや貧血を起こし、急いで治療が必要になります。

婦人科の急な腹痛(急性腹症)の原因としては、子宮外妊娠や卵巣茎捻転(らんそうけいねんてん)と並んでよく知られている病気です。症状だけでは他の病気と見分けがつかないことが多いため、「卵巣出血かもしれない」と思ったら、自己判断せずに医療機関で診察を受けることが基本になります。

黄体出血・出血性黄体嚢胞との関係

卵巣出血の多くは、排卵後の黄体から起こる「黄体出血」です。黄体の中に血液がたまった状態を出血性黄体嚢胞(しゅっけつせいおうたいのうほう)と呼び、これが卵巣出血の原因として最も多いと報告されています[3]。

毎月の月経周期では、卵巣の中で卵胞(らんぽう:卵子を包む袋)が育ち、成熟した卵胞が破れて卵子が飛び出します。これが排卵です。卵子が出たあとの卵胞は黄体という組織に変わり、妊娠を支える黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌します。黄体ができる過程では、周囲から新しい血管が入り込むため、黄体は血管が豊富で出血しやすい組織です。

黄体の内部に出血して袋状にふくらんだものが出血性黄体嚢胞です。嚢胞の段階でも痛みの原因になりますが、嚢胞の壁が破れてお腹の中に血液が流れ出すと、痛みが強くなり、出血量によっては貧血も起こります。出血性黄体嚢胞をはじめとする卵巣の袋状の病変については、卵巣嚢胞(出血性黄体嚢胞)の記事で詳しく解説しています。

黄体出血は月経の約1週間前に最も多いとされます[3]。この時期は黄体が最も大きく、血管も発達しているためです。また、頻度は少ないものの、排卵のときに卵胞が破れた部分から出血する「卵胞出血」もあります。「黄体破裂」という言葉で調べる方もいますが、医学的には黄体からの出血が腹腔内に広がった状態を指し、この記事で扱う卵巣出血と同じものです。

💡 用語解説:黄体(おうたい)

黄体とは、排卵で卵子が出ていったあとの卵胞が変化してできる組織です。黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌して子宮内膜を妊娠に適した状態に整えます。妊娠しなければ約2週間で小さくなり、月経が始まります。血管が豊富なため、性交や運動などの刺激がきっかけで出血することがあります。

膣からの出血ではない|排卵出血との違い

「卵巣から出血」と聞くと、膣から血が出る様子を想像しがちですが、卵巣出血の出血は主にお腹の中に広がります。膣から少量の血が出る「排卵出血(中間期出血)」とは、出血する場所も症状もまったく別のものです。

日本女性心身医学会の一般向け解説では、排卵期に起こる症状として、排卵期出血、排卵痛、卵巣出血の3つが区別されています[4]。排卵期出血は、排卵の時期にホルモンが大きく変化することで子宮内膜の一部がはがれて起こる性器出血で、量は少なく、2〜3日、長くても1週間ほどで止まります。排卵痛は、排卵のときに卵巣の膜が破れることで感じる軽い腹痛です。これに対し卵巣出血は、卵胞が破れた部分や黄体から腹腔内へ出血するもので、強い腹痛や腰痛が出ると説明されています[4]。

📊 卵巣出血・排卵出血・排卵痛の違い

項目 卵巣出血 排卵出血(中間期出血) 排卵痛
出血する場所 お腹の中(腹腔内) 子宮内膜 → 膣から出る 出血はほぼない
起こる時期 黄体期(月経の約1週間前)に多い 排卵の頃 排卵の頃
痛み 急に始まり、続く強い下腹部痛 ないか、ごく軽い 軽い下腹部痛が多い
経過 多くは自然に止まるが、出血が多いと貧血・ショック 2〜3日、長くて1週間で止まる 多くは短時間で治まる
受診の必要性 強い痛みがあれば早めに受診 長引く・量が多いときは受診 痛みが強いときは受診

※排卵期出血・排卵痛・卵巣出血の区別は日本女性心身医学会[4]、卵巣出血の時期は[3]による。卵巣出血と同時に少量の性器出血がみられることもあります。

ただし、卵巣出血でも少量の性器出血が同時にみられることはあり、「膣から血が出ていないから卵巣出血ではない」とは言い切れません。膣からの出血が続く場合の考え方は、不正出血はどのくらい続いたら病院へ行くべきかで解説しています。

2. 卵巣出血の症状

卵巣出血の主な症状は、急に始まる下腹部痛です。吐き気や嘔吐、下痢を伴うこともあります[3]。症状の強さは、お腹の中にどれだけ血液がたまったかによって大きく変わります。

典型的な痛み|突然・右側・持続する

典型的なのは、それまで何ともなかったのに急に下腹部が痛み出し、その痛みが続くというパターンです。痛みは右側に出ることが多く、右の卵巣から出血する例は60〜80%と報告されています[3]。

右側に多い理由としては、左の卵巣のそばにはS状結腸(大腸の一部)があり、これがクッションの役割をして左の卵巣を刺激から守っているためと説明されています[5]。173例の手術症例を分析した研究でも、破裂は右の卵巣に多く、虫垂炎(いわゆる盲腸)と間違えられた例があったと報告されています[6]。

右下腹部の痛みは虫垂炎の症状とも重なるため、痛む場所だけで原因を決めることはできません。また、左側でも卵巣出血は起こりえます。「右側だから卵巣出血」「左側だから違う」と判断せず、痛みの始まり方や経過を含めて医師に伝えることが診断の手がかりになります。

出血量で変わる症状(貧血・吐き気・肩の痛み・ショック)

出血が少なければ下腹部の痛みや違和感だけで済むことが多い一方、出血が多くなると痛みがお腹全体に広がり、貧血やショックの症状が出てきます。吐き気、嘔吐、下痢は、お腹の中にたまった血液が腸や腹膜を刺激することで起こると考えられています[3]。

出血量が増えると、次のような症状が加わることがあります。立ち上がったときのふらつきや立ちくらみ、顔色が悪くなる、冷や汗、動悸(どうき)、息切れは、血液が失われて体を循環する血液量が減っているサインです。さらに出血が続くと血圧が下がり、意識がぼんやりするショック状態になることもあります。お腹の中の血液が横隔膜(おうかくまく)を刺激して、肩の痛みとして感じられることもあります。

💡 用語解説:腹腔内出血(ふくくうないしゅっけつ)

腹腔とは、胃や腸、子宮、卵巣などが収まっているお腹の中の空間です。腹腔内出血とは、この空間に血液が流れ出てたまる状態を指します。体の外には血が出ないため出血量に気づきにくく、痛みや貧血の症状、超音波検査やCTで見つかります。卵巣出血は、婦人科で腹腔内出血を起こす代表的な原因のひとつです。

どのくらい痛い?

卵巣出血の痛みの強さには大きな個人差があります。軽い鈍痛で済む人もいれば、立っていられないほどの激痛になる人もいます。痛みの強さは主に、出血の量と速さ、お腹の中に血液がどれだけ広がったかによって変わります。

注意したいのは、最初は軽い痛みでも、出血が続くと数時間のうちに強くなることがある点です。横になって休めば治ると考えて様子を見ているうちに、痛みが強まったり吐き気が出てきたりすることがあります。反対に、痛みが強くても出血は自然に止まっていることもあり、痛みの強さだけで重症度は判断できません。痛みの強さが「いつもの生理痛や排卵痛とは違う」と感じたら、早めに受診してください。

3. 卵巣出血の原因ときっかけ

卵巣出血の原因は、特発性(黄体や排卵によるもの)、外因性(外からの刺激や処置によるもの)、内因性(薬や体質によるもの)の3つに分けられます[3]。最も多いのは特発性、つまり排卵という体の自然な働きに伴って起こるものです。

黄体・排卵によるもの(特発性)|多くは黄体期に起こる

卵巣出血の多くは、排卵後の黄体期に黄体から出血するものです。黄体期とは、排卵から次の月経までの約2週間を指します。この時期の黄体は血管が豊富で大きくなっているため、わずかな刺激でも出血しやすくなっています[3]。

黄体期の中でも、月経の約1週間前が発症のピークとされています[3]。手術症例の分析でも、黄体からの出血は分泌期(黄体期)に起こりやすい傾向が示されています[6]。また、妊娠中の黄体(妊娠黄体)も破裂しやすいことが報告されており[6]、妊娠に気づいていない時期に卵巣出血が起こることもあります。

排卵のタイミングで卵胞が破れた部分から出血する例もありますが、大量の腹腔内出血につながるのは主に黄体期の出血です。月経周期のどの時期に痛みが出たかは、診断の手がかりになるため、受診時に最終月経の開始日を伝えられるようにしておくと役立ちます。

きっかけは性交や運動が多いが、何もなくても起こる

卵巣出血は、性交や運動のあとに起こることが多く、画像診断の総説では約6割の症例が性交または運動のあとに発症したとされています[5]。一方で、きっかけとなる出来事がないまま起こることもあります。

性交や激しい運動では、お腹の中の圧力が変化したり、卵巣が物理的に揺さぶられたりします。血管が豊富で壊れやすい黄体に刺激が加わることで、出血が起こりやすくなると考えられています。性交後の腹痛で受診し、卵巣出血と診断された症例は国内外で数多く報告されています[7]。

一方で、性交をしていない人や、特に何もしていないときにも卵巣出血は起こります。そのため「性行為をしていないから卵巣出血ではない」とは言えません。排卵がある年代であれば、きっかけの有無にかかわらず起こりうると考えてください。

採卵・手術・外傷(外因性)

外因性の卵巣出血とは、体の外からの刺激や医療処置がきっかけになるものです。代表的なのは、体外受精のために卵巣に針を刺して卵子を取り出す採卵、卵巣やその周囲の手術、腹部を強く打つなどの外傷です[3]。

採卵では、細い針で卵巣の中の複数の卵胞を穿刺するため、処置後に卵巣から出血することがあります。多くは少量で自然に止まりますが、採卵のあとに強い腹痛やふらつきが出た場合は、処置を受けた医療機関に連絡してください。また、子宮内膜症による卵巣の嚢胞(チョコレート嚢胞)や、卵巣腫瘍がある場合も、病変そのものから出血したり破裂したりすることがあります。

薬や体質によるもの(内因性)

内因性の卵巣出血とは、血液が固まりにくい状態が背景にあって起こるものです。血栓を防ぐための抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を服用している場合や、生まれつき、または後天的に血液凝固の異常がある場合がこれにあたります[3]。

健康な女性では、黄体へのわずかな出血が臨床的に問題になることはまれです。しかし、先天性または後天性の出血性疾患がある女性では、黄体からの出血が命に関わる大量出血になりうると指摘されています[8]。抗凝固療法中の女性でも、破裂した黄体嚢胞から重い腹腔内出血を起こすことはまれな合併症として報告されています[9]。この内因性の卵巣出血は、繰り返す卵巣出血を考えるうえで重要になるため、第8章で詳しく解説します。

ストレスは原因になる?

ストレスが卵巣出血の直接の原因になることは、医学的には確認されていません。卵巣出血は、排卵後の黄体の状態、性交や運動などの物理的な刺激、血液の固まりやすさといった要因で起こるもので、ストレスそのものが卵巣の血管を破るわけではありません。

ストレスは月経周期や排卵のリズムに影響することがあるため、間接的な関係を心配する方もいます。しかし、ストレスによって卵巣出血が起こりやすくなることを示す確かなデータは、現時点では示されていません。卵巣出血を起こしたことを、生活上のストレスや自分の行動のせいだと考えすぎる必要はありません。

なりやすい人・起こりやすい時期

卵巣出血は、排卵がある年代の女性、特に若い世代に多い病気です。起こりやすい時期は、排卵後の黄体期、とりわけ月経の約1週間前です[3]。

排卵がなければ黄体もできないため、閉経後の女性や、低用量ピルなどで排卵が抑えられている人では、黄体からの出血は起こりにくくなります。反対に、排卵が規則的にある年代では誰にでも起こりうるため、「体質が弱いから」「特別な病気があるから」起こるというものではありません。ただし、抗凝固薬を飲んでいる人や、もともと出血が止まりにくい体質の人では、起こったときに出血量が多くなりやすいことが知られています[8]。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「性行為のあとに痛くなった」を伝えることの意味】

卵巣出血は性交のあとに起こることが多いため、受診したときにそれを医師に伝えにくいと感じる方もいると思います。けれども、痛みが出る直前に何をしていたか、最終月経がいつだったか、妊娠の可能性があるかは、卵巣出血と子宮外妊娠、虫垂炎などを見分けるための大切な情報です。

医療者にとって、これらは診断のための事実のひとつにすぎません。恥ずかしさから情報を伏せるより、そのまま伝えていただくほうが、検査や治療の判断を早く正確に進められると考えています。

4. 受診の目安|救急・当日・様子見の分かれ目

卵巣出血かどうかは、自分では判断できません。特に、子宮外妊娠との区別は症状だけではつかないため[3]、急に強い下腹部痛が出たときは医療機関を受診することが基本です。下の表は、症状ごとの受診の急ぎ具合の一般的な目安です。

🚑 症状別・受診の目安

急ぎ具合 主な症状 対応
すぐに救急 急な激しい下腹部痛、冷や汗、顔面蒼白、ふらつき・失神しそうな感じ、痛みがどんどん強くなる、妊娠の可能性がある強い腹痛 救急外来を受診する。動けない場合は救急車を呼ぶ
当日中に受診 続く下腹部痛、吐き気・嘔吐を伴う腹痛、肩の痛みを伴う腹痛、性交や運動のあとから続く痛み 婦人科・産婦人科(夜間は救急外来)を受診する
早めに受診 軽い痛みが続く・繰り返す、痛みは軽いが違和感がある、以前にも同じような痛みがあった 婦人科・産婦人科を受診する
様子を見てよいことが多い 排卵の頃の短時間の軽い痛みで、すぐに治まり、ほかの症状がない 痛みが強くなる・続く場合は受診に切り替える

※この表は特定の診療ガイドラインに基づく基準ではなく、一般的な目安です。判断に迷う場合は医療機関に相談してください。

受診するときは、痛みが始まった時刻と始まり方、痛む場所、痛みの変化、最終月経の開始日、性交の有無と時期、妊娠の可能性、飲んでいる薬(特に抗凝固薬や低用量ピル)を伝えられるようにしておくと、診察がスムーズに進みます。以前に卵巣出血を起こしたことがある場合や、鼻血が止まりにくい、あざができやすいといった出血しやすさがある場合も、あわせて伝えてください。

卵巣のあたりを押したときの痛みや、チクチクした痛みなど、卵巣出血以外の原因も含めた痛みの見分け方は、卵巣を押すと痛いときに考えられる病気と受診の目安で解説しています。

5. 検査と診断|子宮外妊娠との見分け

卵巣出血の診断では、まず妊娠反応で子宮外妊娠を除外し、そのうえで経腟超音波検査、血液検査、必要に応じてCTで出血の場所と量を確認します[5]。症状の似た病気を一つずつ見分けていく流れになります。

問診・診察痛みの経過・最終月経
▶
妊娠反応(hCG)子宮外妊娠を除外
▶
超音波・血液検査出血量と貧血を評価
▶
治療方針を決定保存的治療か手術か

まず妊娠反応を調べる理由

卵巣出血の検査で最初に妊娠反応を確認するのは、症状がよく似た子宮外妊娠(異所性妊娠)を見分けるためです[3]。子宮外妊娠は、受精卵が子宮以外の場所(多くは卵管)に着床する状態で、破裂すると大量の腹腔内出血を起こし、急いで治療が必要になります。

画像診断の総説では、卵巣出血と子宮外妊娠はβ-hCG(妊娠すると増えるホルモン)の検査で区別するとされ、子宮外妊娠では月経の遅れ、性器出血、hCG陽性がみられると説明されています[5]。本人に妊娠の心当たりがない場合でも、妊娠のごく初期であれば気づいていないことがあるため、性交の経験がある方にはまず妊娠反応を調べるのが一般的です。子宮外妊娠の症状や治療については、子宮外妊娠の記事で詳しく解説しています。

💡 用語解説:hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)

hCGは、受精卵が着床したあとに胎盤のもとになる組織(絨毛)から分泌されるホルモンです。市販の妊娠検査薬も尿中のhCGを検出しています。医療機関では血液中のhCGの量を測ることもでき、妊娠の有無だけでなく、子宮外妊娠を見分ける手がかりにもなります。

経腟超音波・血液検査・CT

妊娠が否定されたら、経腟超音波検査でお腹の中にたまった血液の量や卵巣の状態を確認し、血液検査で貧血の程度を調べます。超音波では、卵巣の腫れや黄体の嚢胞、子宮の後ろのくぼみ(ダグラス窩)にたまった血液が観察できます。

血液検査では、ヘモグロビン(血色素)の値から貧血の程度をみます。出血が続いているかどうかを判断するため、時間をおいて何度か測り直すこともあります。必要に応じてCT検査も行われます。CTでは、破れた黄体の周囲に「sentinel clot(センチネルクロット)」と呼ばれる血の塊が見えることがあり、出血源を推定する手がかりになります[5]。

これらの検査結果に、血圧や脈拍などの全身状態の変化を合わせて、保存的治療で様子を見るか、手術で止血するかが判断されます[2]。

間違えやすい病気

卵巣出血と間違えやすい病気には、子宮外妊娠、卵巣茎捻転、虫垂炎、卵巣嚢胞や腫瘍の破裂などがあります。いずれも急な下腹部痛を起こすため、症状だけでは区別がつきにくい病気です。

🔍 卵巣出血と間違えやすい主な病気

病気 特徴 見分けるポイント
子宮外妊娠 受精卵が子宮外に着床し、破裂すると大量出血 妊娠反応(hCG)が陽性
卵巣茎捻転 腫れた卵巣がねじれて血流が途絶える 超音波で卵巣の腫大や血流の低下
虫垂炎 右下腹部痛、発熱を伴うことが多い 炎症反応、CTで虫垂の腫れ
卵巣嚢腫・腫瘍の破裂 チョコレート嚢胞などの袋が破れる もともとの卵巣の病変の有無

※最終的な診断は、問診・診察と複数の検査を組み合わせて行われます。

卵巣がねじれて血流が途絶える卵巣茎捻転は、卵巣を残すためには早い診断が必要になります。また、卵巣腫瘍やチョコレート嚢胞が大きくなって破れる場合は「卵巣破裂」と呼ばれ、黄体からの出血とは原因が異なります。こちらは卵巣嚢腫の破裂(卵巣破裂)の記事で解説しています。

6. 卵巣出血の治療|約8割は手術なしで治る

卵巣出血の約8割は、手術をせずに安静と経過観察などの保存的治療で自然に治まります[2]。出血が続く場合や、ショック状態になった場合には、腹腔鏡手術などで止血します[2]。

安静・点滴・鎮痛(保存的治療)

全身状態が安定していて出血が落ち着いている場合は、安静、点滴(輸液)、痛み止めを中心とした保存的治療で経過を見ます。多くの場合、出血は自然に止まり、お腹の中にたまった血液も時間とともに体に吸収されていきます。

卵巣嚢胞の破裂による腹腔内出血があった健康な女性78人を分析した研究では、80.8%(63人)が保存的治療で治療を終えています[1]。保存的治療を選ぶ目安としては、超音波で診断がはっきりしていること、収縮期血圧が90mmHgを超えて血行動態(血圧や脈拍)が安定していること、4〜6時間の間ヘモグロビン値が安定していることが挙げられています[7]。

出血量や貧血の程度によっては、入院して血圧・脈拍・ヘモグロビン値を繰り返し確認しながら経過を見ます。先に紹介した研究では、保存的治療を受けた人の約1割で輸血が必要でした[1]。

手術(腹腔鏡)が必要になるケース

出血が止まらない場合、ショック状態になった場合、診断がはっきりしない場合には、手術で止血します。現在は、お腹に小さな穴を開けて行う腹腔鏡手術が主に選ばれます[2]。

画像診断の総説では、卵巣出血の約20%が最終的に腹腔鏡手術を要するとされています[5]。前述の78人の研究では、手術が必要になりやすい要因として、拡張期血圧が低いこと、CTで骨盤内の液体(血液)のたまりが深いことが挙げられました。拡張期血圧が70mmHgを超え、液体のたまりが5.6cm未満の場合の手術率は6.5%だったのに対し、両方の要因がそろった場合は77.8%でした[1]。

手術では、出血している部分を電気で焼いて止血したり、嚢胞の部分を切り取ったりして、できるだけ卵巣を残す方法がとられます。手術に進むかどうかの基準は施設や状況によって異なり、上の数値はあくまで研究で示された目安です。最終的には、担当医が全身状態と検査結果を総合して判断します。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「手術しなくてよかった」で終わらせないために】

卵巣出血の多くは保存的治療で治るため、「様子を見れば治る病気」と受け止められがちです。けれども、同じ卵巣出血でも、出血が止まりにくい背景がある人では経過が大きく変わりうることが、文献で繰り返し指摘されています。

文献上、一度きりの卵巣出血と、繰り返す卵巣出血は分けて考える必要があります。繰り返す場合には、排卵を抑える治療とあわせて、生まれつき血液が固まりにくい体質がないかを確認することが検討されます。

7. 卵巣出血は何日で治る?

卵巣出血の回復期間は出血量や治療法によって異なり、一律に「何日で治る」とは決められません。入院した場合の入院日数は、保存的治療で平均約3日、手術で平均約4日という報告があります[1]。ただし、回復までの期間は出血量や治療法によって大きく変わります。

入院と自宅安静の目安

入院日数は、78人を分析した研究で保存的治療が3.1±1.4日、手術が4.1±0.8日でした[1]。別の研究では、保存的治療を受けた人の80%が2日以内に退院しています[10]。

出血が少なく、血圧や貧血の値が安定している場合は、入院せずに自宅での安静と外来での経過観察になることもあります。入院した場合も、出血が止まり、ヘモグロビン値が安定し、痛みが落ち着けば退院となるのが一般的です。お腹の中にたまった血液は、退院後も時間をかけて吸収されていくため、しばらくは下腹部の重さや鈍い痛みが残ることがあります。

自宅で安静にする期間は、出血の量や貧血の程度、治療内容によって異なり、一律の日数は決まっていません。退院時や診察時に、医師から指示された期間を目安にしてください。

仕事は何日休む?

仕事を休む日数に決まった基準はなく、出血量、貧血の程度、治療法、仕事の内容によって変わります。軽症で自宅安静となった場合は数日程度、入院した場合は退院後にさらに数日ほど休む方が多いものの、医学的に根拠のある一律の日数はありません。

デスクワークなど体への負担が少ない仕事と、立ち仕事や重い物を持つ仕事では、復帰の目安も変わります。貧血が残っていると、ふらつきや疲れやすさが続くこともあります。職場に提出する診断書が必要な場合は、医師に休業の必要期間を記載してもらうことができます。

運動・性行為はいつから

激しい運動や性交は、卵巣出血のきっかけになりやすい行為です[5]。再開の時期は、出血が落ち着いたことを医師に確認してもらってから判断するのが基本です。

再開までの具体的な日数について、研究で確かめられた基準はありません。痛みが残っている間や、次の月経が来るまでは控えるよう指示されることもあります。再開後に同じような痛みが出た場合は、無理をせず受診してください。

放置するとどうなる?

卵巣出血の多くは自然に止まりますが、出血が続くと貧血が進み、ショック状態になって緊急手術が必要になることもあります。173例の手術症例を分析した研究では、黄体からの出血は命に関わりうる外科的な病気になることがあると述べられています[6]。

「自然に治ることが多い」と「受診しなくてよい」は別のことです。卵巣出血は症状だけでは子宮外妊娠などと区別できないうえ、出血が続いているかどうかは検査をしないとわかりません。適切に診断と治療を受ければ、命に関わる経過になることはまれです。強い痛みがある場合は、我慢せずに受診してください。

8. 卵巣出血を繰り返す場合

卵巣出血を繰り返す場合は、排卵を抑える治療で再発の予防を検討します。あわせて、血液が固まりにくい体質(出血性疾患)が背景にないかを確認することも考えます[8]。

低用量ピルで排卵を抑える

卵巣出血の多くは排卵後の黄体から起こるため、排卵そのものを抑えれば黄体ができず、出血の機会が減ります。出血性疾患のある女性の黄体出血について、経口避妊薬、GnRHアナログ、黄体ホルモン製剤などのホルモン剤で排卵を抑えることが、再発予防に有効な方法とされています[8]。

米国産婦人科学会(ACOG)の委員会見解でも、フォン・ヴィレブランド病の女性の出血性卵巣嚢胞は、複合ホルモン避妊薬で管理しうるとされています[11]。抗凝固療法中に黄体出血を起こした女性に対して、長期に排卵を抑える目的で黄体ホルモン製剤(デソゲストレル)が使われた症例も報告されています[9]。

低用量ピルには避妊以外にも月経痛の軽減などの作用がありますが、血栓症のリスクなど注意すべき点もあります。持病や服用中の薬、喫煙の有無などによって使えるかどうかが変わるため、婦人科で相談したうえで判断してください。

💡 用語解説:低用量ピル(経口避妊薬)

低用量ピルは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲスチン)を少量ずつ含む飲み薬です。脳から卵巣への指令を弱めて排卵を抑えます。避妊のほか、月経痛や月経量の軽減にも使われます。排卵が起こらなければ黄体もできないため、黄体からの出血を繰り返す人の再発予防に用いられることがあります。

出血しやすい体質(フォン・ヴィレブランド病など)を疑うサイン

卵巣出血を繰り返す人や、出血量が多かった人では、生まれつき血液が固まりにくい体質が隠れていることがあります。代表的なものがフォン・ヴィレブランド病や、まれな凝固因子の欠乏症です。

出血性疾患のある女性では、黄体出血が命に関わる大量出血になりうること、また1人の女性が生涯に何度も黄体出血を起こしうることが指摘されています[8]。黄体嚢胞の破裂で腹腔内出血を起こした81人を調べた研究では、国際血栓止血学会の出血評価ツール(ISTH-BAT)で出血傾向が強いと判定された人が23.5%おり、そのうち36.9%(19人中7人)で出血性疾患が診断されました[12]。まれな遺伝性出血性疾患の女性210人を調べた研究では、32.4%に出血性卵巣嚢胞がみられ、その中では第XIII因子欠乏症の人が最も多くを占めていました[13]。

次のような特徴が重なる場合は、出血しやすい体質がないかを医師に相談する目安になります。月経の量が多い(大きな血の塊が出る、1〜2時間ごとにナプキンを替える必要がある)、鼻血が止まりにくい、あざができやすい、抜歯や手術のあとに血が止まりにくかった、家族にも同じような出血傾向がある、といった特徴です。フォン・ヴィレブランド病は多くが常染色体顕性(優性)遺伝の形式をとり、家族内で同じ体質がみられることがあります。

また、X連鎖潜性(劣性)遺伝の血友病の保因者である女性でも、凝固因子の値が低く出血傾向を示すことがあります。ただし、ここで紹介した研究は、出血傾向が強い人や出血性疾患のある人に限った集団のデータです。一度卵巣出血を起こしたからといって、多くの人に出血性疾患があるわけではありません。

💡 用語解説:フォン・ヴィレブランド病(VWD)

フォン・ヴィレブランド病は、血小板が傷口にくっつくのを助けるフォン・ヴィレブランド因子(VWF)が少ない、または働きが弱いために、血が止まりにくくなる遺伝性の病気です。女性では月経量が多いことがきっかけで見つかることがあります。フォン・ヴィレブランド病の診断はVWF抗原量や活性、凝固第VIII因子活性などを組み合わせて行い、病型によってはVWF遺伝子解析が診断の補助に用いられます。

9. 卵巣出血の体験談に多い経過(典型例)

卵巣出血の臨床経過では、突然の下腹部痛を主症状として受診し、妊娠反応や画像検査で鑑別を進める経過が典型的です。ここでは、個人の体験談を作成せず、文献で示されている代表的な臨床経過を2つのパターンに分けて整理します。

典型的経過1:急な下腹部痛から鑑別診断へ

黄体出血では、突然の下腹部痛で発症し、悪心・嘔吐などを伴うことがあります。右側の卵巣からの出血が多いため、右下腹部痛では虫垂炎との鑑別が問題になることがあります[6]。妊娠可能年齢では異所性妊娠も重要な鑑別であり、妊娠反応と超音波検査などを組み合わせて評価します[3]。

全身状態が安定し、ヘモグロビン値や画像所見に悪化がなければ、安静、輸液、鎮痛などの保存的治療で経過観察できます。観察中は症状、バイタルサイン、血算、必要に応じた超音波所見を再評価し、悪化がなければ退院・外来フォローへ移行します[2]。

典型的経過2:出血量が多く手術が必要になる場合

腹腔内出血が多い場合は、強い腹痛に加えて、ふらつき、冷や汗、頻脈、血圧低下など循環血液量減少を示す所見が現れることがあります。血液検査ではヘモグロビン低下を認め、超音波やCTで腹腔内出血の増加や活動性出血が疑われることがあります。

血行動態が不安定な場合、ヘモグロビン低下や腹腔内出血の増加が続く場合、強い痛みが持続する場合などには外科的止血が検討されます。手術が必要な場合は、全身状態が許せば腹腔鏡による止血が選択されます[2]。

体験談からわかること

典型的な経過に共通するのは、「急に始まる下腹部痛」「様子を見るうちに強くなる」「吐き気や冷や汗を伴う」という点です。診断では妊娠反応と画像検査が重要で、全身状態が安定していれば保存的治療が選択されることが多くあります。

一方で、痛みの強さや出血量には大きな個人差があり、同じような始まり方でも手術が必要になることがあります。「前回は様子を見て治ったから今回も大丈夫」とは限りません。急な下腹部痛の原因には卵巣出血のほか、異所性妊娠、卵巣茎捻転、虫垂炎など緊急性の高い疾患も含まれます。強い痛みや循環症状がある場合は、自己判断せず医療機関で評価を受けることが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 卵巣出血をすると妊娠できなくなりますか?

多くの卵巣出血は保存的治療で治り、手術になった場合もできるだけ卵巣を残す方法がとられます。卵巣出血そのものが将来の妊娠に与える影響について、はっきりしたデータは示されていませんが、卵巣が残り排卵が保たれていれば、妊娠の可能性が大きく損なわれることは考えにくいと考えられます。心配な場合は、治療を受けた医療機関で卵巣の状態を確認してください。

Q2. 性行為をしていないのに卵巣出血になりました。なぜですか?

卵巣出血は性交や運動のあとに起こることが多いものの、きっかけがなくても起こります。排卵後の黄体は血管が豊富で出血しやすいため、排卵がある年代であれば、性行為の有無にかかわらず起こりうる病気です。

Q3. お腹の中の血液は自然に吸収されますか?

出血が止まっていれば、お腹の中にたまった血液は時間をかけて体に吸収されていきます。そのため、少量の出血であれば取り除く処置をせずに経過を見ることが一般的です。吸収されるまでの間、下腹部の重さや鈍い痛みが残ることがあります。

Q4. 低用量ピルを飲んでいても卵巣出血は起こりますか?

低用量ピルは排卵を抑えるため、黄体からの出血は起こりにくくなります。ただし、飲み忘れなどで排卵が起きた場合や、黄体以外の卵巣の病変から出血する場合もあるため、ゼロになるわけではありません。ピルを飲んでいても強い下腹部痛があれば受診してください。

Q5. 卵巣出血で命に関わることはありますか?

出血が続いて大量になると、ショック状態になり命に関わることがあります。ただし、適切に診断と治療を受ければ、そのような経過になることはまれです。急な強い腹痛、冷や汗、ふらつきがある場合は、すぐに救急外来を受診してください。

Q6. 左側でも卵巣出血は起こりますか?

起こります。卵巣出血は右側に多く、60〜80%が右の卵巣からの出血と報告されていますが、左の卵巣から出血することもあります。痛む側だけで卵巣出血かどうかを判断することはできません。

Q7. 卵巣出血の検査や治療はミネルバクリニックでできますか?

いいえ、当院では卵巣出血の検査・診断・治療は行っておりません。この件についてのご予約・お問い合わせもお受けしていません。急な下腹部痛がある場合は、婦人科・産婦人科、または救急外来を受診してください。

まとめ

卵巣出血は、排卵後の黄体などから腹腔内に出血する病気で、排卵がある年代の女性であれば誰にでも起こりえます[3]。急に始まって続く下腹部痛が典型的な症状で、右側に多く、性交や運動のあとに起こりやすい一方、きっかけがなくても起こります[5]。

約8割は安静や点滴などの保存的治療で自然に治まり[2]、入院した場合の入院日数は数日程度という報告があります[1]。ただし、症状だけでは子宮外妊娠などと区別がつかず、出血が続けば手術が必要になることもあるため、強い痛みがあるときは早めに受診してください。卵巣出血を繰り返す場合は、排卵を抑える治療に加えて、出血しやすい体質が背景にないかを確認することも大切です[8]。

🏥 卵巣出血の検査・治療をお考えの方へ

当院では、卵巣出血の検査・診断・治療を行っておりません。
この件についてのご予約・お問い合わせはお受けしておりません。
卵巣出血が疑われる場合は、婦人科・産婦人科、または救急外来を受診してください。
この記事は病気を正しく知っていただくための解説であり、当院での診療をご案内するものではありません。なお、他の診療の過程で具体的な遺伝学的評価が必要と判断された場合に限り、遺伝カウンセリングが関係することがあります。

参考文献

  • [1] Successful conservative management of ruptured ovarian cysts with hemoperitoneum in healthy women. PLoS One. 2014. [doi:10.1371/journal.pone.0091171]
  • [2] 卵巣出血への対応―待機もしくは手術の見極め. 産科と婦人科. 2024;91(7):774-778. [doi:10.34433/og.0000000769]
  • [3] 出血性黄体囊胞,卵巣出血. 産婦人科の実際. 2024;73(11):1307-1310. [doi:10.18888/sp.0000003167]
  • [4] 一般社団法人 日本女性心身医学会. 排卵時期の腹痛・腰痛・性器出血. [日本女性心身医学会]
  • [5] Cross-sectional imaging of acute gynaecologic disorders: CT and MRI findings with differential diagnosis—part I: corpus luteum and haemorrhagic ovarian cysts, genital causes of haemoperitoneum and adnexal torsion. Insights Imaging. 2019. [doi:10.1186/s13244-019-0808-5]
  • [6] Ruptured corpus luteum with hemoperitoneum: a study of 173 surgical cases. Am J Obstet Gynecol. 1984;149(1):5-9. [PubMed 6720774]
  • [7] Postcoital hemoperitoneum caused by ruptured corpus luteal cyst: a hidden etiology. J Surg Case Rep. 2015. [PubMed 26429554]
  • [8] Corpus luteum hemorrhage in women with bleeding disorders. Womens Health. 2009;5(1):91-95. [doi:10.2217/17455057.5.1.91]
  • [9] Conservative management of corpus luteum haemorrhage in patients on anticoagulation: a report of three cases and review of literature. Arch Gynecol Obstet. 2015;291:427-431. [doi:10.1007/s00404-014-3394-2]
  • [10] The management of gynecological hemoperitoneum found to be associated with a ruptured corpus luteum cyst. Gynecol Surg. 2016. [doi:10.1007/s10397-016-0951-7]
  • [11] American College of Obstetricians and Gynecologists. Committee Opinion No. 580: Von Willebrand disease in women. 2013 (reaffirmed 2021). [ACOG]
  • [12] Bleeding disorders in patients with hemoperitoneum due to corpus luteum cyst rupture: a retrospective analysis and screening considerations. Gulhane Med J. 2025. [doi:10.4274/gulhane.galenos.2025.70846]
  • [13] Prevalence of hemorrhagic ovarian cysts in patients with rare inherited bleeding disorders. Transfus Apher Sci. 2023;62(3):103636. [doi:10.1016/j.transci.2022.103636]

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プロフィール
仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。

2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

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