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帝王切開とはお腹を切って人工的に赤ちゃんを取り出す分娩方法のことです。
予定や緊急などを適用するには様々なケースがありますが、最終的には母子ともに安全面を配慮した分娩ができるようにするための手段として考えて問題ありません。
そこでこの記事では、帝王切開について、以下の内容を解説します。
- ・メリットとデメリット
- ・入院から退院までの流れ
- ・帝王切開後の痛みの経過
帝王切開の適応となった場合、自然分娩と異なることが多々あります。そのため、この記事で帝王切開に関する基礎知識をしっかりと学んでおきましょう。
帝王切開とは?
帝王切開とは経膣分娩が難しい妊婦に対して、母子の安全を考慮して行われる分娩方法のことです。お腹と子宮を切って、子宮内にいる赤ちゃんを人工的に取り出します。
一般的な手術と同じ麻酔(全身麻酔・硬膜外麻酔・腰椎麻酔など)により手術部位の痛みを感じないようにしてから行われます。
では、帝王切開の「手術方式」「適用されるケース」「確率」について見ていきましょう。
帝王切開の2つの手術方式
手術方法は以下の2つです。
- ・縦切開
- ・横切開
縦切開とは、へその下から10cmほど縦にお腹を切って赤ちゃんを取り出す手術方式です。お腹の筋肉繊維は縦方向にできているため、手術による筋肉の損傷が少なく、手術後の回復が早いというメリットがあります。
また、赤ちゃんを取り出しやすい特徴もあり、安全に分娩できる方法として一般的です。だし、約10cm近くの大きな傷跡が縦に残る上、傷が目立たなくなるまでかなりの時間が必要となるデメリットがあります。
横切開とは、お腹の下の方を10cmほど横に切って赤ちゃんを取り出す手術方式です。切る場所は普段は下着に隠れるところなので「お腹の傷が見えない場所にしてほしい」「ボディーイメージの変化が嫌だ」という方におすすめです。
一方で縦切開に比べて若干赤ちゃんが取り出しにくく、手術に時間がかかる可能性があります。また筋肉繊維を切るため、手術後の痛みが縦切開に比べて強いこともわかっています。
帝王切開は一般的に行われる手術と同じです。そのため、手術に伴う合併症や術後管理が必要です。予定帝王切開の方は術前に行われる医師からの説明を十分理解した上で、安心・安全に受けられるようにしましょう。
参考資料:日本産科麻酔学会 JSOAP/帝王切開の麻酔 Q&A
帝王切開になるケース
帝王切開は予定と緊急どちらの場合もあります。
予定帝王切開になるケースは、以下の通りです。
- ・骨盤位(逆子)
- ・巨大児
- ・多胎妊娠(双子以上の妊娠)
- ・前置胎盤
- ・帝王切開で出産したことのある経産婦
- ・子宮の手術歴がある
- ・その他、出産に影響しそうな持病持ち
緊急帝王切開になるケースは、以下の通りです。
- ・遷延分娩
- ・胎児機能不全(胎児心拍異常など)
- ・常位胎盤早期剥離
予定帝王切開は、骨盤位(逆子)や前置胎盤など経膣分娩が難しいこと、多胎妊娠や持病(特に脳や心臓など)があり出産に伴うリスクが高いなどのケースで適応となります。手術日が決められているため徹底した準備のもと行うため、安全に分娩できます。
一方で緊急帝王切開とは、自然分娩中もしくは妊娠期のトラブルにより、分娩方法を急遽帝王切開に変更した場合のことです。例えば、分娩が長引き、母子ともに体力の消耗が激しい遷延分娩や常位胎盤早期剥離などの命の危険に晒されている状態が該当します。
予定・緊急に関わらず、帝王切開は母子の健康状態を守り、安全に分娩を行うための方法であることに変わりはありません。
参考資料:日本産科麻酔学会 JSOAP/帝王切開の麻酔 Q&A
帝王切開になる確率
帝王切開になる確率は全妊婦のうち「5人に1人」、つまり「約20%」です。
(厚生労働省/ 令和2(2020)年医療施設(静態・動態)調査(確定数)・病院報告の概況 医療施設調査 P20 表20より画像引用)
一昔前までは「帝王切開はお産ではない」「帝王切開だと出産の実感が湧かないからダメ」などという偏見もありました。しかし、現代では帝王切開は急速に普及している分娩方法であり、自然分娩と遜色ありません。
中でも、母子の安全を考えて緊急で帝王切開を行うケースが増加傾向にあります。
参考資料:厚生労働省/ 令和2(2020)年医療施設(静態・動態)調査(確定数)・病院報告の概況 医療施設調査 P20 表20
帝王切開による分娩の4つのメリット
帝王切開による分娩のメリットは、以下の4つです。
- ・メリット①:出産時のリスクが減る
- ・メリット②:陣痛がない
- ・メリット③:短時間で出産できる
- ・メリット④:出産後のスケジュールが立てやすい
帝王切開と聞くと「痛み」や「怖い」などのデメリットばかりをイメージしてしまいますが、実は様々なメリットがあるのです。
では、1つずつ解説します。
メリット①:出産時のリスクが減る
帝王切開は、予定・緊急に関わらず出産のリスクを減らすために行われる分娩方法です。
例えば、骨盤位(逆子)や前置胎盤などの自然分娩が難しい事例から、常位胎盤早期剥離のような母子ともに命の危険に晒される緊急性の高い分娩まで可能です。
自然分娩と違い、お母さんのお腹を切って赤ちゃんを取り出すため、分娩中赤ちゃんの状態を目で見て観察できます。そのため、赤ちゃんの小さなサインに気づけ、状況に応じた適切な処置を速やかに行うことができます。
また、短時間で出産できることから母子ともに身体的な負担が少なく、手術が終わった後に体力を温存し、回復も早い傾向にあります。
メリット②:陣痛がない
予定帝王切開なら陣痛がありません。
なぜなら子宮収縮をして膣から赤ちゃんを出す必要がないからです。予定時間になったら麻酔をかけて、お腹から赤ちゃんを取り出します。
また、麻酔をしているため、手術後も一定時間痛みを感じないため、気持ちを全力で赤ちゃんに注げるでしょう。
ただし麻酔が切れたら、創部痛(傷口のチクチクとした痛み)や後陣痛(子宮収縮の痛み)があるため注意しましょう。
自然に溶けてなくなる糸で子宮は縫われているため、抜糸はありません。お腹はホッチキス用の機械で縫い合わせているため、退院前に抜糸が必要になります。
メリット③:短時間で出産できる
短時間で出産できるため、手術後の体力を温存しておけるメリットもあります。
帝王切開は麻酔導入や術後処置を除くと「5〜10分」で終わります。一方の自然分娩は平均で「約7〜14時間」かかり、その間も陣痛に耐えなければいけません。分娩時も帝王切開ならいきんだり、呼吸を整えたりする必要はなく、スピーディーに出産できるでしょう。
そのため体力を温存でき、術後の回復や合併症予防がスムーズに行えるメリットがあります。特に早期離床(歩くなど体を動かすこと)をして、合併症として多い深部静脈血栓症の予防ができるため、合併症予防や傷の治りを促せるでしょう。
また、出産直後は胎盤の除去などで出血量が多く、継続的な観察が必要になります。その際に、何か違和感や気分不良などの異常があれば、すぐに医療者に伝えられるだけの体力が残っていると安心ですよね。
メリット④:スケジュールが立てやすい
予定帝王切開なら出産日時が事前にわかるため、スケジュールが立てやすいメリットもあります。
出産までに余裕をもって準備したり、出産後のスケジュールを夫婦で話し合ったりすることもできます。当日の交通手段やパートナーの仕事の調整なども事前にできるのは嬉しいですよね。
また、ご家族や親戚などに付き添いや立ち会い分娩を依頼しやすいでしょう。いつ生まれるかわからずソワソワした気持ちで過ごす自然分娩は、情緒不安定になりやすい妊婦にとってストレスそのものです。
一方で、出産日というゴールを目標にモチベーションを保ちながら過ごせますよね。長い妊娠生活だからこそモチベーションを持って過ごさないとストレスに感じます。そういった意味でも、帝王切開で出産するメリットは非常に大きいと言えます。
帝王切開による分娩の3つのデメリット
帝王切開による分娩のデメリットは、以下の3つです。
- ・デメリット①:手術による合併症のリスクがある
- ・デメリット②:切開部位の痛みがある
- ・デメリット③:傷跡の回復には時間がかかる
帝王切開にはメリットばかりではありません。
この章で紹介するデメリットについても十分理解した上で、安心して分娩当日を迎えられるようになりましょう。
デメリット①:手術による合併症のリスクがある
帝王切開による合併症は、以下の2つに分けて考える必要があります。
- ・お母さん側の合併症
- ・赤ちゃん側の合併症
お母さん側の合併症は、以下の通りです。
- ・大量出血
- ・臓器の損傷(腸管・膀胱・尿管など)
- ・麻酔の副作用
- ・子宮収縮不良
- ・深部静脈血栓症(DVT)
- ・手術後の痛み
- ・感染症…etc
常位胎盤早期剥離による緊急帝王切開なら大量出血から低血圧にあり、ショック状態にあることがあります。また帝王切開は神経や臓器が入り組んでいる場所の手術であるため、臓器を損傷するケースもごく稀にあります。
術後は赤ちゃんにより圧迫されていたお腹の血管が解放されるため、深部静脈血栓症(DVT:通称エコノミー症候群)になりやすいことも忘れてはいけません。
(国立研究開発法人国立成育医療研究センター/産科医療まるわかりガイドより画像引用)
術後は弾性ストッキングを履いて過ごすとともに、早期離床をして術後合併症を予防するように努めましょう。無事出産を追えても、お母さんに気を抜く暇はできません。
一方の赤ちゃん側の合併症は、以下の通りです。
- ・麻酔の副作用
- ・過性多呼吸
分娩後に臍帯を切るまでは、赤ちゃんはお母さんとつながっています。そのため、麻酔の成分がお母さんから赤ちゃんに伝わってしまうと、自分で呼吸をするのが遅れたり、傾眠状態になったりします。
このように帝王切開は母子ともに合併症のリスクを伴う手術でもあるのです。
参考資料
公益社団法人 日本産科婦人科学会・公益社団法人 日本産婦人科医会/産婦人科診療ガイドライン―産科編 2020 P254-255
国立研究開発法人国立成育医療研究センター/産科医療まるわかりガイド
デメリット②:切開部位の痛みがある
お腹を切って赤ちゃんを取り出すため、当然ですが手術後は傷口が痛みます。
手術直後までは麻酔が効いており、痛みは感じません。
しかし、麻酔が切れたタイミングで傷口のチクチクした痛みや後陣痛の重い痛みを感じるようになります。後陣痛とは、子宮が収縮して元の形に戻ろうとする時に感じる痛みです。自然分娩・帝王切開ともに感じる出産する以上、避けて通れません。
傷口の痛みに対しては、痛み止めの座薬や内服、場合によっては注射で対処してもらえるので、ご安心ください。
このことからもわかる通り、帝王切開だからといって終始痛みがないわけではありません。
デメリット③:傷跡が消えるまでに時間がかかる
帝王切開による傷跡の回復には時間がかかります。
傷跡が目立たなくなるまでには「約1年」かかるといわれています。
ただし、人によっては、「瘢痕(傷跡が残ること)」や「ケロイド(皮膚の深い場所で炎症をおこしかゆみや痛みが生じること)」になる場合もあるため、退院後も経過観察が必要です。
また、縫合部分が感染を起こしてしまい炎症や膿などが生じると傷口の治りが悪くなり、跡が残りやすくなることもあります。ボディーイメージの変化が気になる女性にとって傷跡が消えるかは気になるとこですよね。
そのため、退院前に医師と相談しつつ、「傷あとケアテープ」などを活用して悪化予防に努めましょう。
参考資料:NICHIBAN/傷あとケアテープ
帝王切開の入院から退院までの流れ
この章では、帝王切開の入院から退院までの流れについて、以下の3つの時期別に解説します。
- ・入院まで
- ・入院後から手術まで
- ・手術後から退院まで
帝王切開について具体的なイメージを持っておくだけでも、入院前の不安を解消できます。
ぜひ、ご覧ください。
入院まで
帝王切開の入院から手術までの流れは、以下の通りです。
- ・手術説明
- ・日程調整
- ・術前検査
- ・入院(術前処置)
予定帝王切開は、妊婦健診で骨盤位(逆子)や前置胎盤などが見つかり、自然分娩が難しいと医師が判断した場合に勧められます。基本的には母子の健康状態を考えながら「妊娠38週」で行います。
術前検査では、主に以下の2つを確認します。
帝王切開を乗り越えるだけの体力(心臓や肺の機能が備わっているか?)
手術に悪影響を及ぼす病気の有無
具体的な検査は、以下の通りです。
- ・超音波検査
- ・NST(ノンストレステスト)
- ・心電図
- ・胸部レントゲン
- ・血液検査
- ・アレルギーテスト…etc
具体的な術前処置では、以下の通りです。
- ・剃毛
- ・浣腸
- ・弾性ストッキングの装着
手術操作に邪魔になる体毛があれば剃っておき、術後合併症を予防するために手術前から弾性ストッキングを装着します。また、手術中は麻酔により下半身に感覚がないため、清潔操作が必要な手術野に便が出ないように浣腸をして腸の中を空っぽにします。
緊急帝王切開をする場合を除き、最大限安全に配慮して臨めるように協力しましょう。
入院後から手術まで
入院後から手術までの流れは、以下の通りです。
- ・麻酔の導入
- ・切開(お腹を切ること)
- ・分娩
母子の健康状態や予定・緊急により麻酔の種類は違いますが、基本的には腰椎麻酔などお母さんの体に最も負担の少ない方法で行われます。
手術時間は麻酔導入から分娩まで「約30〜60分」です。お腹を切って赤ちゃんを取り出す時間は「5〜10分」ほどで、気づいたら赤ちゃんが生まれていたと感じるほどスピーディーに行われます。
分娩後は出血が止まっていることを確認して、傷口を縫い合わせます。この時はまだ麻酔が効いているため、痛みを感じることはありません。
手術後から退院まで
手術後から退院までの流れは、以下の通りです。
- ・術後合併症の予防
- ・傷跡のケア
- ・食事・シャワー開始
- ・授乳や沐浴などの育児指導
術後合併症を予防するため、鎮痛剤を使って痛みをコントロールしながら早期離床をします。もちろん医師の許可があれば、出産後すぐに食事もできます(麻酔が切れるまでは中止指示があります)。
また、傷口が感染しないようにシャワー浴で清潔に保てるようにしましょう。シャワー後は消毒をして防水テープで保護します。施設によって対応が違うため、医師や看護師に確認しておきましょう。
合併症を予防しつつ退院までに一通りの育児ができるようにならなければいけません。そのため休む暇もなく、連日育児指導が入ります。退院前に育児に対する不安を解消して置けるように、わからないことは全て質問しておきましょう。
帝王切開後の痛みの経過
大前提として、痛みには個人差がありますが、手術後3日目がピークと言われています。帝王切開の入院期間は6〜10日であるため、退院の頃には落ち着いていることが多いでしょう。
手術後は当然のことながら麻酔が切れると痛みを感じます。ただし、硬膜外麻酔を手術後も継続して使うなら除痛されるので、痛みが和らぐでしょう。
手術後に感じる痛みは以下の2種類です。
- ・創部痛(傷口の痛み)
- ・後陣痛(子宮が元に戻ろうと収縮する時の痛み)
これに対しては鎮痛剤で対応します。退院後の痛みのコントロールで鎮痛薬を処方されることもありますが、異常な痛みではないこと、母乳をのますことでの赤ちゃんへの影響を考えて処方されないことも少なくありません。
帝王切開に関するよくある3つの質問
この章では、帝王切開に関するよくある3つの質問にお答えします。
- ・質問①:1人目が帝王切開なら2人目は必ず帝王切開ですか?
- ・質問②:帝王切開で入院するなら何を準備しておくと良いですか?
- ・質問③:帝王切開の分娩費用は自然分娩よりも高いですか?
では、1つずつ解説します。
質問①:1人目が帝王切開なら2人目は必ず帝王切開ですか?
1人目が帝王切開なら2人目も帝王切開が勧められます。
というのも、一度子宮を切っているため、自然分娩で腹圧をかけると子宮外妊娠破裂
するリスクがあるからです。
実際、普通分娩だけの方が子宮外妊娠破裂するリスクは「約0.1%未満」であるのに対して、帝王切開の経験者が自然分娩する時の子宮破裂の確率は「0,3〜3,8%」と言われています。
つまり、帝王切開を経験した方は普通分娩のみの妊婦に比べて「0,3〜3,8倍」も子宮破裂するリスクがあるのです。また、前回の帝王切開で縦切開だと横切開に比べて子宮破裂のリスクが高まることもわかっています。
このように1回目に帝王切開をした方が、次回妊娠で自然分娩を選ぶのはリスクが高く、推奨されていないのです。
参考資料:公益財団法人 母子衛生研究会/出産について
質問②:帝王切開で入院するなら何を準備しておくと良いですか?
帝王切開で入院するなら、以下のものを準備しておくと良いでしょう。
- ・メガネ
- ・バスタオル
- ・ペットボトル用のストロー付きキャップ
- ・傷跡ケア用のテープ
- ・授乳クッション
コンタクトは出産中に外れたり、翌日からつけるのが手間だったりするため、入院中はメガネで過ごすことをおすすめします。また、帰室直後は麻酔の影響から排尿に関する神経が麻痺しているため、漏らしてしまうこともあります。そのため、バスタオルを敷いておくだけでも安心です。
この他にも手術直後は痛みから身動きが取れないこともあるため、ベッドから手の届く場所に S字フックに必要なものを引っ掛けておくと良いでしょう。
また、実際に帝王切開を経験した方に聞いてみるのもおすすめです。経験者の意見やアドバイスに勝るものはありません。
質問③:帝王切開の分娩費用は自然分娩よりも高いですか?
帝王切開の費用は全国一律で決まっており、以下の通りです。
- ・予定帝王切開:20万1,400円
- ・緊急帝王切開:22万2,000円
このうちの「3割」が自己負担であるため、「6〜7万円」が実費ということになります。ただし、これはあくまでベーシックな料金であり、胎児機能不全や常位胎盤早期剥離のように特別な医療処置が必要になった場合は、追加料金を請求される場合もあります。
また、帝王切開の費用以外にも、以下の料金も考えておく必要があります。
- ・食事代
- ・薬代
- ・追加検査代
- ・差額ベッド代…etc
特に帝王切開は自然分娩よりも入院期間が長いため(状態によって異なるが、約1〜5日間)、その分高くなる傾向があります。詳しい内容は、入院先で事前に確認しましょう。
出産には高額な費用がかかるため、出産育児一時金を活用して、少しでも経済的な負担が減らせるようにしましょう。
参考資料
厚生労働省/出産育児一時について
今日の臨床サポート/診療報酬点数
まとめ: 帝王切開は安全に出産する分娩方法
帝王切開は安全に出産する分娩方法の一つです。
骨盤位や前置胎盤のように予定帝王切開の他にも、遷延分娩や常位胎盤早期剥離などのように母子の健康状態を考慮した上で行われる緊急帝王切開まで様々です。
そして、帝王切開なら短時間で安全に出産できることから「出産直後から赤ちゃんへ全力で気持ちを注げる」「体力を温存でき術後の回復が早い」などのメリットがありました。
一方で、自然分娩にはない傷ができたり、次回出産も帝王切開が勧められたりするデメリットもありましたね。ただし、第一子が帝王切開で第二子を自然分娩した方も大勢いますので、妊娠が分かった時点で産婦人科医と相談できるので、ご安心ください。
様々なメリット・デメリットはありますが、最終的には母子ともに健康な状態で出産を終えることが重要であり、その手段として帝王切開が必要なのです。