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出生前診断とは?基礎知識から検査の種類までわかりやすく解説

出生前診断は、出産前に赤ちゃんの体の状態や病気の有無を確認する検査です。これにより、赤ちゃんに合わせた分娩方法を検討したり、疾患が見つかった場合には適切な医療機関と連携して、出産時に速やかな治療を目指すことができます。

この記事では、出生前診断について詳しく解説していきます。

YouTubeチャンネルでは、出生前診断の基礎知識をミネルバクリニックの仲田洋美院長がわかりやすく解説しています。ぜひ動画も参考にしてみてください。

出生前診断の種類

出生前診断は、出産前に赤ちゃんの病気やリスクを確認する検査です。出生前診断には5つの検査方法があります。

  • 羊水検査
  • 絨毛検査
  • クワトロテスト
  • 胎児ドッグ
  • NIPT(新型出生前診断)

この5つの出生前診断は、確定検査と非確定検査の2種類に分けられます。

確定検査とは

確定検査は、その検査だけで診断が確定する検査のことです。検査方法は羊水検査と絨毛(じゅうもう)検査があります。

  • 羊水検査
    妊婦さんの腹部に針を刺して子宮内の羊水を採取し、胎児の染色体やDNAの変化を調べる検査です。
  • 絨毛検査
    妊婦さんの腹部に針を刺して絨毛を採取し、胎児の染色体やDNAの変化を調べる検査です。

確定検査のメリット

この検査結果が確定診断となるため、追加の検査は発生しません。

確定検査のデメリット

お腹に針を刺して羊水や絨毛の細胞を採取するため、流産や死産のリスクを伴います。羊水検査では0.1~0.3%、絨毛検査では約1%の確率で流産や死産の可能性があります。

非確定検査とは

非確定検査は、結果が確定的ではない検査のことです。非常に精度の高い検査を受けたとしても、診断を確定させたい場合には、確定検査を受ける必要があります。

  • クワトロテスト
    妊婦さんの血液中にある特定物質の濃度を測定し、胎児の染色体異常や神経管閉鎖障害のリスクを評価する検査です。
  • 胎児ドック
    超音波検査を用いて、胎児の形態異常の有無を調べる検査です。
  • NIPT(新型出生前診断)
    妊婦さんの血液から胎児のDNAを解析し、染色体異常のリスクを評価する検査です。

非確定検査のメリット

非確定検査の種類によっては、早めの妊娠週数で検査を受けることができます。また、確定検査のようにお腹に針を刺さない検査のため、流産リスクがありません。

非確定検査のデメリット

非確定検査の結果が陽性の場合は、羊水検査を受けることが推奨されています。そのため、金銭的にも日程的にも負担が大きくなります。

クワトロテストは陽性的中率が7割程度と低く、年齢が高いとその確率が高く出てしまうため、精度面に不安があります。胎児ドックは超音波検査のみのため、染色体や遺伝子異常の可能性を完全には判断できません。
それらふたつに比べNIPTの精度は非常に高いですが、その分検査費用も高い傾向にあります。

種類 分類 方法 実施時期 メリット デメリット
羊水検査 確定検査 子宮内の羊水を採取 妊娠15週以降 確定診断である 流産リスクがある
絨毛検査 確定検査 絨毛を採取 妊娠11週~14週 確定診断である 流産リスクがある
クワトロテスト 非確定検査 母体の血液中にある特定物質の濃度を測定 妊娠15~20週 流産リスクがない

・陽性的中率が7割程度
・陽性判定の場合、確定診断が別途必要
胎児ドック 非確定検査 超音波検査で主要な臓器の異常を確認 妊娠18~20週 ・検査結果がその場でわかる
・流産リスクがない
・染色体や遺伝子異常の判断は難しい
・陽性判定の場合、確定診断が別途必要
NIPT 非確定検査 母体の血液から胎児のDNAを解析 妊娠10週以降(施設によっては6週から) ・早期から検査できる
・精度が高い
・流産リスクがない
・検査費用が高い
・陽性判定の場合、確定診断が別途必要

NIPTにおける検査方法と注意点

お腹に針を刺すことなく高精度な検査結果が得られるため、近年ではNIPTを利用する妊婦さんが増えてきています。ここからは、NIPTの検査方法や施設について解説します。

NIPTを実施している医療機関には、認証施設と非認証施設の2種類があります。

  • 認証施設
    日本医学会連合が認定した施設です。認証施設でNIPTを受けるには、年齢や既往歴などの条件を満たす必要があり、夫婦での受診や紹介状も必要となります。検査項目は13・18・21トリソミーに限定されています。性別も判別できません。
  • 非認証施設
    非認証施設での検査には制限がなく、誰でも自由に受けることができます。検査項目はクリニックによって様々です。

比較的自由な印象をうける非認証施設ですが、非認証施設でNIPTを受ける際はどの検査会社を使い、どんな検査をしているのか、確認することが重要です。

その理由は、非認証施設のNIPT検査では正確性が保証されていない検査結果が出る場合も少なくないからです。胎児のDNA比率が低い場合は正確性を担保できないため、早期検査ではとくに注意しなければなりません。

3つのプランから選べるミネルバクリニックのNIPT

ミネルバクリニックは、NIPT検査を受けられる非認証施設です。ミネルバクリニックでは【ライト】【スタンダード】【プレミアム】3つのNIPTプランをご用意しています。

【スタンダードNIPT】では、基本の3つの染色体異常に加えて、性染色体検査や成長障害や発達障害に関連する微小欠失の検査が含まれます。さらに【プレミアムNIPT】では、自閉症などの発達障害に関する検査も受けることができます。

プラン名 説明 検査概要 料金(税込)
ライトNIPT 基本的なNIPT検査です 染色体検査、性染色体検査、遺伝カウンセリング 176,000円
スタンダードNIPT 染色体異常のTOP2をカバーした、1番お選びいただいているプランです 染色体検査、性染色体検査、微小欠失4種類、遺伝カウンセリング 198,000円
プレミアムNIPT 羊水検査で検査可能なリスクの99.1%をカバーできる、おすすめのプランです 染色体検査、性染色体検査、微小欠失8種類、全染色体のトリソミー、異数性、全染色体の部分欠失・部分重複、遺伝カウンセリング 275,000円

※料金は2024年10月時点。

ミネルバクリニックのNIPTには、さらに以下のような特徴があります。

  • 認妊娠6週目から検査可能
    ミネルバクリニックでは、臨床試験として妊娠6週目からのNIPT検査を実施しています。
  • 高精度NIPT
    ミネルバクリニックは、医療用の検査機器で高精度NIPTを受けられる国内唯一のクリニック(2024年10月時点)です。胎児のDNAが2%しかなくても正確性の高い検査結果が出せるEUの検査会社と契約しています。
  • オプション検査がある
    精子の突然変異がもたらす44疾患のリスク診断【デノボ検査】や、上記のNIPTプランに追加してさらに100種類の胎児劣勢疾患を検査するオプションもあります。

詳細については下記のページをご覧ください。

NIPTのご相談はミネルバクリニックの無料カウンセリングへ

出生前診断は、生まれてくる赤ちゃん、そしてご家族のために様々な情報を提供してくれます。

出生前診断を受けるかどうかは、ご夫婦でよく話し合って決めることが大切です。不安や悩みがある場合は遺伝カウンセリングの利用もおすすめしています。遺伝カウンセリングでは、染色体異常に関する悩みや検査への疑問に対し、専門医に質問することができます。

ミネルバクリニックでは、遺伝専門医である仲田洋美院長が遺伝カウンセリングを担当しています。患者様の不安や疑問に寄り添いながら、検査について丁寧に説明させていただきます。
NIPTを受けるかどうか迷っている方は、まずはミネルバクリニックの無料カウンセリングへお越しください。

プロフィール

この記事の監修者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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