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ダウン症の出生前診断費用は?検査方法と費用相場を解説

近年、出生前診断の技術が進歩し、妊娠初期から赤ちゃんのダウン症の可能性を調べられるようになりました。

出生前診断にはいくつかの種類があり、検査方法や費用も異なります。この記事では、ダウン症の出生前診断にかかる費用について、検査の種類別に解説していきます。

YouTubeチャンネルでは、ダウン症の出生前診断でかかる費用について、ミネルバクリニックの仲田洋美院長がわかりやすく解説しています。ぜひ動画も参考にしてみてください。

ダウン症とは?

ダウン症は、21番目の染色体が通常より1本多く存在することによって起こる先天性の疾患です。正式には21トリソミーと呼ばれており、約700人に1人の割合で発生するといわれています。
ダウン症は細胞分裂のエラーによって起こります。ダウン症に対する根本的な治療法は、現在のところありません。

ダウン症の出生前診断の種類と費用について

お腹にいる赤ちゃんがダウン症かどうかを確認するための検査が、出生前診断です。出生前診断には5つの検査方法があります。

  • 胎児ドッグ
  • 絨毛検査
  • 羊水検査
  • クアトロテスト
  • NIPT(新型出生前診断)

それぞれの検査について、検査方法とおおよその費用を説明します。

胎児ドック

胎児ドックは、超音波検査でお腹の赤ちゃんに異常がないかを調べる方法です。通常の妊婦検診よりも精密な機械で検査を行うため、胎児ドックを受けられる医療機関は限定されています。

胎児の首の後ろにある「むくみ」を確認し、この厚みに異常があれば絨毛検査や羊水検査を受ける必要があります。

胎児ドックは施設によって名称が異なり、「胎児超音波検査」「胎児初期精密検査」「ベビードック」などと呼ばれていることもあります。

  • 実施時期:妊娠11週~13週
  • 検査内容:首の後ろのむくみなど、ダウン症の兆候がないか超音波で確認
  • 診断精度:兆候確認のみ
  • 流産リスク:なし
  • 費用:精密検査費用(数千円)
  • 補足:ダウン症の所見がみつかれば、絨毛検査・羊水検査が推奨される

絨毛検査

胎盤の中の絨毛(じゅうもう)という組織を針で取り出して行う検査です。赤ちゃんの染色体を採るため、ダウン症か否かを正確に診断することができます。

しかし、赤ちゃんのいるお腹に針を刺すため、流産のリスクが約1%ほどあります。

  • 実施時期:妊娠11週~14週
  • 検査内容:絨毛を採取し、染色体を検査
  • 診断精度:ダウン症の確定診断が可能
  • 流産リスク:約1%
  • 費用:10~20万円以上

羊水検査

妊婦さんの羊水を針で採取して行う検査です。羊水からも赤ちゃんの細胞が採れるため、ダウン症か否かを正確に診断することができます。

絨毛検査と同じくお腹に針を刺すため、流産のリスクが0.1~0.3%ほどあります。

  • 実施時期:妊娠15週~16週
  • 検査内容:羊水を採取し、染色体を検査
  • 診断精度:ダウン症の確定診断が可能
  • 流産リスク:0.1~0.3%
  • 費用:10~20万円以上

クアトロテスト

妊婦さんの血液を採り検査をします。他の検査に比べると実施可能時期が遅く、陽性的中率も7割程度のため、受ける方が減ってきています。

  • 実施時期:妊娠15週以降
  • 検査内容:妊婦の血液を採取し、特定の物質の量を測定
  • 診断精度:陽性的中率・約7割
  • 流産リスク:なし
  • 費用:2~3万円

NIPT(新型出生前診断)

クアトロテストと同じく、妊婦さんの血液を採取して検査を行います。陽性的中率はクアトロテストよりも高く、ダウン症であれば的中率は95〜96%です。

ただしNIPTは確定診断ではないため、陽性判定だった場合には羊水検査か絨毛検査を受けることが推奨されています。その際の検査費用は、ほとんど全額に近い形でクリニックが負担することが多いです。

NIPTは他の検査に比べると早い時期から検査が可能ですが、ミネルバクリニックではそれよりもさらに早い妊娠6週からの検査(臨床研究として)を実施しています。

  • 実施時期:妊娠10週以降
  • 検査内容:妊婦の血液を採取し、胎児のDNAを分析
  • 診断精度:ダウン症の場合・陽性的中率95~96%
  • 流産リスク:なし
  • 費用:10~20万円
  • 補足:陽性判定だった場合には羊水検査か絨毛検査が推奨される
検査名 実施時期 実検査内容 実診断精度 実流産リスク 実費用
胎児ドック 妊娠11週~13週 首の後ろのむくみなど、ダウン症の兆候を超音波で確認 兆候確認 なし 3~5万円 + 精密検査費用(数千円)
絨毛検査 妊娠11週~14週 胎盤の一部を採取し、染色体を検査 ダウン症の確定診断 約1% 10~20万円以上
羊水検査 妊娠15週~16週 羊水を採取し、染色体を検査 ダウン症の確定診断 0.1~0.3% 10~20万円以上
クアトロテスト 妊娠15週以降 妊婦の血液を採取し、特定の物質の量を測定 約7割 なし 2~3万円
NIPT 妊娠10週以降 妊婦の血液を採取し、胎児のDNAを分析 ダウン症の場合95~96% なし 10~20万円

出生前診断は、どの検査の結果でも100%を保証するものではありません。
出生前診断を受けるかどうか、どの検査を受けるかは、最終的にはご自身で判断することになります。しかし、それぞれの検査の特徴やメリット・デメリットを理解し、自分にとって最適な選択をするためには、専門医との相談が不可欠です。
ミネルバクリニックでは遺伝専門医である仲田洋美院長が直接カウンセリングをおこない、患者様の不安に寄り添いながら検査について説明いたします。

ミネルバクリニックのNIPTは妊娠6週から検査が可能

NIPTは通常、妊娠10週から受けられますが、認証施設では妊娠12週以降の検査開始を推奨する場合があります。

しかし、妊娠12週を超えて妊娠中断を選択すると、法律上、8週間の産後休暇をとる必要があります。仕事のスケジュールの関係で難しいと感じる方も少なくありません。

ミネルバクリニックでは、臨床研究として妊娠6週からNIPT検査を提供しています。EUの検査会社と提携しているため、少量のDNA(2%)でも正確性の高い分析が可能です。早期の検査であれば、12週未満で検査結果を得ることができます。

ミネルバクリニックのNIPTプランは3種類あり、そのいずれでもダウン症の診断が可能です。詳細については下記のページをご覧ください。

NIPTのご相談はミネルバクリニックの無料カウンセリングへ

ダウン症の出生前診断は、検査方法によって費用が大きく異なります。ご自身の状況や希望に合わせて、どの検査を受けるか検討するとよいでしょう。

また、費用だけでなく検査の精度やリスク、結果が出た後の対応なども考慮することが大切です。専門医に相談し、十分に納得した上で検査を受けてください。

ミネルバクリニックのNIPTには3種類のプランがあり、幅広い検査項目をご用意しています。ダウン症だけでなく、そのほかの染色体検査(13トリソミー、18トリソミー)や染色体の一部が非常に小さく欠損する微小欠失についても調べることができます。

NIPTを受けるかどうか迷っている方は、まずはミネルバクリニックの無料カウンセリングへお越しください。

プロフィール

この記事の監修者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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